心筋梗塞後禁煙で死亡率半減、本数減少でも多少の効果

禁煙もしくは減煙により、初回心筋梗塞後の生存率改善効果が示された。
初回心筋梗塞前の喫煙者の禁煙は、死亡リスクを半減し、発症後の禁煙では37%減少させる。

喫煙本数を減らすことでも死亡率減少となる・・・禁煙が一番良いが、ダメでもなんとか本数を減らさせること。

Gerber Y, Rosen LJ, Goldbourt U, et al. Smoking status and long-term survival after first acute myocardial infarction. J Am Coll Cardiol 2009; 54:2382-2387.
65歳以下の連続患者で、1992-1993の初回心筋梗塞後の中央イスラエルの8病院退院患者で、自己報告喫煙状態。
非喫煙者より高血圧、糖尿病頻度が少なく、男性が多く、若年者が多い偏りがベースラインにあった。
13.2年のフォローアップ中央値、1521名中427の死亡。

死亡率多変量補正HRs(持続的喫煙者比較)
非喫煙者 0.57(95% 信頼区間 [CI]; 0.43 - 0.76)
心筋梗塞前禁煙者  0.50 (95% CI: 0.36 - 0.68)
心筋梗塞後禁煙者  0.63 (95% CI: 0.48 - 0.82)

持続喫煙者のうち、心筋梗塞密度増加を含めた多変量補正により、1日5 cigarette減少で18%の死亡率減少と関連する (p < 0.001)



注意しないと、こういう話って斜め上に話題が進行して、なら、タバコ減らせば良いと・・・都合よく解釈するニコチン依存症の患者が出現したり、心筋梗塞後禁煙指導しなければ、今後、循環器医の責任追及って話になったりする。

by internalmedicine | 2009-12-13 10:55 | 喫煙禁煙  

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