新型ブタ・インフルエンザA1H1:サンプル部位・検査方法によるばらつき

新型インフルエンザ重症例は特に下気道にまでいっきに広がる印象がある。重症化例の報告で上気道ウィルス検査陰性例が多く報告されている。

採取部位と、検査方法により、ずいぶん感度に開きがあることを改めて認識すべき

Rapid-Test Sensitivity for Novel Swine-Origin Influenza A (H1N1) Virus in Humans
To the Editor:
NEJM Volume 361:(25) 2493 Dec. 17, 2009

オーストラリアの21名サブ・グループを用いた研究

これらの患者では、迅速抗原試験(QuickVue A+B, Quidel)を鼻・咽頭部のぬぐいサンプルで行い、、得意的免疫蛍光抗原試験 (Chemicon, Millipore) は気管支鏡で行った。
21名の患者で、RT-PCR試験(AusDiagnostics)は、上気道・下気道からのサンプルで行われた。

下気道標本からはRT-PCR試験 全例陽性で、免疫蛍光抗原法ではわずか25%(5/20)
上気道標本では、RT-PCR試験 81%(17/21)で、迅速抗原はわずか25%(5/20)

これらのデータは、注意深い診断上の試験での解釈に注意が必要ということを示す。


どの試験を行ったか、上気道サンプルか or 下気道カンプルか・・・それが診断の正確性に影響を与える

by internalmedicine | 2009-12-17 14:56 | インフルエンザ  

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