大動脈硬化検査:食事状態から影響される

大動脈硬化(Aortic stiffnes)の評価として、baPWV(上腕-足首間脈波伝播速度)、CAVI(心臓足首血管指数)、Augmentation Index(AI)が用いられることが多いが、食事との関係が取りざたされている。

第57回心臓病学会学術集会で、2型糖尿病患者へのカロリーメイト後baPWV、CAVI測定で、AI、baPWV
、CAVIともに食後低下、AI変化に単相関したのは、年齢、体重、空腹時AI、収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、心拍数で、多変量解析では食後120分AI変化への影響は、拡張期血圧の変化と年齢で、食事による血行動態からの影響を受ける可能性がある。


同様な報告がネットでも検索される。
食事がAIやSBP2値に及ぼす影響ついて
http://www.arterial-stiffness.com/pdf/no13/070-071.pdf



いづれも、食後の低血圧の影響、postprandial hypotension(PPH)(参考:Ann Int Med. Febr. 15, 1995 vol. 122 no. 4 286-295)などの血行動態から変化が生じると考察されているようだ。

一方、食事内容、炭水化物の影響は、食後の血糖・インスリン反応が、食後AIxに影響を与えることが以前から報告されていた。
Effect of postprandial insulinemia and insulin resistance on measurement of arterial stiffness (augmentation index)
International journal of cardiology Volume 114, Issue 1, Pages 50-56 (2 January 2007)


もう少し細かな検討が必要な気がするが、いずれにせよ、このようなAortic Stiffnessに関わる検査、定常状態かつ食事の影響を考慮する必要があるようだ。

by internalmedicine | 2009-12-26 08:39 | 動脈硬化/循環器  

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