肺がん:組織型の鑑別に においセンサー利用
2010年 01月 14日
息を検査するだけで、小細胞癌か、非小細胞癌かがわかるという話。
呼気中の揮発性有機化合物(volatile organic compounds (VOCs) )の解析で2つの種類を鑑別するというもので、Nir Peled(University of Colorado Cancer Center in Aurora)らが、cell lineでの報告を Joint Conference on Molecular Origins of Lung Cancer ( American Association for Cancer Research and the International Association for the Study of Lung Cancer)で発表
いわゆる、 sniffer deviceは、爆弾検出からぜんそく診断まで用いるよう開発されている。
犬の能力で、前立腺などのガンを尿中からかぎ分けることができ、これを電子鼻技術として開発。
患者はバッグの中に2時間ほど呼吸を行い、揮発性有機化合物をppbの単位で検知。
いわゆる、NaNoseと呼ばれるデバイスを用い、ナノサイズ arrayに密着したときに電気的抵抗が変化するよう仕組まれている。
ガスクロマトグラフィー・mass spectorometoryを特異的な揮発性有機化合物を検出する。主な揮発性有機化合物はalkane類やaldehyde類で、lipid peroxidationやoxidative stressからのethaneやpenthaneである。肺がんの種類を鑑別するよう最適化してデザインした。
小細胞癌・非小細胞癌をペトリ皿に培養し、数日後、"headspace"で揮発性有機化合物を測定。
スペクトロメトリーで、数百・数千の異なる揮発性有機化合物がサンプル化し、細胞から遊離される新しい成分を数十見いだした。
小細胞癌は非小細胞癌より8-10超成分多く産生。約6つの成分が細胞で合成されている。人口鼻デバイスでこれを鑑別できるようになった。
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by internalmedicine | 2010-01-14 15:48 | がん