骨折予防効果:ビタミンD単独では認めず、ビタミンD+カルシウム併用で認める

ビタミンD 10-20μg単独投与では、骨折予防効果は認めないが、年齢、性別、骨折既往濃霧にかかわらず、カルシウムとの併用で股部・すべての骨折、椎体骨骨折の予防効果を認めた

Patient level pooled analysis of 68 500 patients from seven major vitamin D fracture trials in US and Europe
The DIPART (vitamin D Individual Patient Analysis of Randomized Trials) Group
BMJ 2010;340:b5463

ビタミンD+カルシウム、ビタミン単独の7つのランダム化トライアルで、68517名(平均年齢 69.9歳、range 47-107歳、14.7%男性)

ビタミンD+カルシウムは骨折総括的リスクを減少(ハザード比 0.92, 95%信頼区間l 0.86 ~ 0.99, P=0.025)、股骨折減少(all studies: 0.84, 0.70 ~1.01, P=0.07; ビタミンD 10μg+カルシウム: 0.74, 0.60 to 0.91, P=0.005)



ビタミンD 1日投与10μg、20μg 単独群では、有意な影響認めず

骨折病歴、治療反応、年齢、性別、ホルモン補充療法で相互関連認めず


骨粗鬆症・骨折予防・・・効果なしの発表多し  2005-05-04だったのだが、上記がエビデンスとして加わった格好だ。



かたや、血中濃度の影響が大という話もある。
ビタミンDの非椎体骨折予防効果の証明:用量依存的で、ビタミンD血中濃度増加が必要  2009-03-25

厚労省によると、ビタミンD必要量 60IU~200IU(1.50μg~5.0μg)となっている。上記投与量は、上限をオーバーすることとなり、日本での投与基準量では、効果が得られない可能性がある。

こうかんがえると、サプリメント投与においても、血中濃度をみながら最適化する戦略が妥当だろう

by internalmedicine | 2010-01-15 10:09 | 運動系  

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