塩分を1g減らすことは、高血圧者全員を薬物治療するより医療コスト軽減になる

米国民は塩分摂取増加している。 Coronary Heart Disease Policy Modelを用いて、3g/日摂取減少にて、冠動脈疾患、卒中、死亡の減少をもたらすことが研究で判明。1g/日減少でも、公衆衛生的にベネフィット有り。塩分摂取減少がこの国にとって大事。

・・・と、紹介されているが、塩分摂取に関しては問題の日本の方が深刻なはず
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0011.html

Projected Effect of Dietary Salt Reductions on Future Cardiovascular Disease
N Engl. J Med. Vol. 362:(7) 590-599 Feb. 18, 2010
【方法】到達ベネフィットの定量化目標のCoronary Heart Disease (CHD) Policy Modeを用いて、3g/日(Na 1200 mg/日)までの住民wideの減少にて、年齢、性別、人種のサブグループ毎の心血管疾患頻度とコストを推定。心血管リスク減少を意図する他の介入の塩分減少効果と比較、塩分減少のコスト効果を、薬物治療と比較した。

【結果】塩分を3g/日減少することは、年間新規CHD 6万-12万、卒中3万2千-6万6千、心筋梗塞5万4千-9万9千、全原因死亡 4万4千-9万2千減少を反映

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すべての人種セグメントでベネフィットあり、黒人でより有益性が高く、女性は卒中で、老人はCHDイベントで、若年者は死亡率減少でベネフィットが目立つ。
減塩の心血管ベネフィットは、たばこ、肥満、コレステロールの住民ワイドな減少効果と等価。
1日3g塩分を減らす目的にregulatory interventionは、QALYとして194,000 ~ 392,000、年間医療コスト100億ドルから240億ドルを節約することとなる。

2010から2019年で次第に1日あたり1g塩分制限という程度でも、 高血圧患者全員への降圧剤投与よりcost-savingとなるだろう。



Compelling Evidence for Public Health Action to Reduce Salt Intake
N Engl. J Med. Vol. 362:(7) 650-652 Feb. 18, 2010

by internalmedicine | 2010-02-18 09:07 | 動脈硬化/循環器  

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