2006年 05月 04日 ( 3 )

 

コンタクト診療費混乱

眼科診療は当方には関係ないのだが・・・これって過剰請求ではなく、通達のミス・不備が原因だ!

コンタクト診療費混乱・診療報酬改定後、過剰請求相次ぐ
4月の診療報酬改定後、コンタクトレンズを再び購入するため検査を受けた患者に対する医療費の過剰請求が相次いでいることが分かった。初診扱いや保険適用外とすることで、患者負担が10倍以上となるケースもあった。保険適用にするよりも眼科医院の収入が増えることや、一部の地方社会保険事務局が誤った説明をしたことが原因。厚生労働省は2日、全国の事務局に文書で「保険適用が原則」と指導した。 (07:00)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060503AT1G0202102052006.html




これって医療機関が悪いの?・・・明らかに診療報酬改訂の不備だろ

通達が遅く、未だに、施設基準の認可がもらえていないのは行政の怠慢であり、集団的な損害賠償対象にもなり得る失態だろうと思うのだが・・・

マスコミの御用・誤用記事だとおもわれる。

by internalmedicine | 2006-05-04 14:04 | メモ  

統合失調症患者の暴力行為の国家的研究(米国)

日本というのは、何か社会的命題が生じたときに、システミックに検討しようとせず、いわゆる権威者の一言だけですましたり、机上の概念や感情だけで施策決定まで行ってしまう。そして、司法判断は社会的な感情そのものが大きく影響を与えてしまっている。

もうすこし、合理的に考えられないものだろうか?

触法精神病者が一時期問題になっていたが、「触法精神障害者」処遇制度が一段落したためか、現在、メディアで取り上げられることがすくなくなってきた。一部団体は、精神疾患患者における暴力行為自体が取り上げること自体が問題だと、タブー視させようとする動きもかいま見えた()。

米国がすばらしい社会とは思えないし、医療制度などは金次第というシステムは医療者という立場から見れば根本が間違えてると思うが、このシステミックな取り組みはやはり見習わなければならない部分だと思う。

,A National Study of Violent Behavior in Persons With Schizophrenia
Arch Gen Psychiatry. 2006;63:490-499.
【内容】
Shizophrenia患者の暴力行為自体は多いものではないが、問題となるが、臨床的、個人間、社会環境的なリスク要因はあまり知られてない。
【目的】
National Institute of Mental Health Clinical Antipsychotic Trials of Intervention Effectivenessにより地域社会に住むshizophrenia患者の暴力の頻度・相関を多変量解析モデルで評価したもの
【デザイン】
1410名の統合失調患者で、臨床的に評価され、暴力行為について直近6ヶ月間インタービューしたもの。対象者は統合失調症を持っていると診断された成人患者で学術的医療センターと地域行政を含む合衆国の56のサイトから登録されたもの
【メインアウトカム】
軽度事象(minor violence):外傷や武器使用なしの単純な加害行為
重大事象(serious violence):外傷を生じたものあるいは凶器使用を含むもの、凶器を用いた脅し、強姦
暴力の種類を問わず分析

【結果】
暴力の出現頻度:19.1%
重大事象:3.6%
要因の重複を伴うが、リスク要因の組み合わせは、軽度・重大事象とも相関あり
“positive”精神症状、迫害思考(persecutory ideation)のようなものは軽度・重大暴力のリスク増加させる。
“negative”精神症状、社会的引きこもりなどは重篤事象のリスク低下となる
軽度暴力事象は薬物使用・個人間・社会的要因と関連する。
重大暴力事象は、精神的・うつ症状、小児期行為問題(conduct problem)や虐待(victimization)と関連する。
【結果】
特異的症状のかたまり(cluster)が統合失調症患者の暴力行為増減と関連。
リスク評価と地域社会レベルのマネージメントにおいては医学的・非医学的リスク要因の組み合わせが必要。




介護保険が端緒だと私はおもっているが、社会的に医学を軽視する傾向にある。精神病者を分析、研究することさえ許されないかのごとき、偏執的団体の存在に左右される行政・メディア。

役人の机上の空論による社会的資源の無駄遣いと真の原因を追求することなく荒廃し続ける社会的施策。

科学的システミックな社会的検討がなされないことは学問上の問題である

その間、我が国では、表層的な言葉狩りだけは盛んである。事の本質は、別にあるはずなのに。



この論文では、医学的な評価と地域行政とのタッグマッチにより、地域社会での暴力行為のリスク評価と管理をすべきという示唆が与えられていると思うのだが・・・まぁ、日本ではまっとうな議論さえできないのだろう。・・・精神科医・学会にも問題があると一内科開業医は思うのであった。(駄文)


Ref.)
触法精神障害者問題の再犯は少ないらしい・・・・でも対策は必要

by internalmedicine | 2006-05-04 12:05 | 医療一般  

更年期hot flashへの非ホルモン療法

Hot Flashというのは、閉経後症候群の中核的症状なわけで、長期ホルモン補充療法の安全性に疑問が問題になっているため、治療法の選択肢を広げる必要が出てきた。

Nonhormonal Therapies for Menopausal Hot Flashes
Systematic Review and Meta-analysis
JAMA. 2006;295:2057-2071.

閉経後症状の治療に対するエストロジェンやほかのホルモンの副作用に関する関心にて他のオプションの要望が生じている。しかし、非ホルモン治療の効果と副作用に関して未だ不明である。

4249のアブストラクト、43のトライアル、抗うつ薬 10トライアル、clonidine 10トライアル、他の処方薬剤6トライアル、isoflavone抽出物17トライアル

hot flashの数はプラセボ比較
・SSRI・SNRIの7つのメタアナリシスにて減少:
(mean difference, –1.13; 95% confidence interval [CI], –1.70 to –0.57)
・clonidine4つのトライアル
(–0.95; 95% CI, –1.44 to –0.47)
・gabapentin(GABA系、抗けいれん薬として日本では申請中?)2つのトライアル
(–2.05; 95% CI, –2.80 to –1.30).

アカツメクサ(red clover)イソフラボン抽出物はその頻度を減少させず、大豆イソフラボン抽出物の混合した結果であった。

他の治療の有効性のエビデンスは数が少ないため限定的

トライアルは異なる治療をガチンコで比較せず、相対的な有効性も結論づけられない。



ツムラもさすがに治験を始めてるらしい・・・
TU 025 Keishi Bukuryo Gan for Post-Menopausal Hot Flash Management
NCT00119418

・・・まだ第2相治験扱い・・・

日本の漢方の扱いというのが異常。RCTがきちんとなされていないものを放置しつづける厚労省。しかも漢方というのはすべて先発扱いで、優遇されている。・・・わだかまりを感じる

by internalmedicine | 2006-05-04 00:41 | 医療一般