2006年 05月 16日 ( 5 )

 

女性の汎下垂体機能低下症に対するテストステロン補充療法

女性の汎下垂体機能低下症で低Androgen状態の場合、テストステロン補充が必要な王である。

Effects of Testosterone Replacement in Androgen-Deficient Women with Hypopituitarism: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism Vol. 91, No. 5 1683-1690
女性の下垂体低下症は、副腎・卵巣ホルモンの欠損によるandrogenの欠損である。
テストステロン補充の影響について研究されていない。
デザイン:生理的なテストステロン補充が骨塩、体組成、神経運動行動機能に対して改善をもたらすか?

12ヶ月のランダム化・プラセボ対照研究

テストステロン投与中に平均遊離テストステロンは正常範囲となる
poteroanterior spine以外の平均hip(P=.023)とraius(P=.007)骨塩密度はプラセボに比べてテストステロン投与群では増加し、poteroanteriorは増加した。

fat free mass(P=.040)増加、大腿筋量も増加(P=.038)しかし、fat mass変化せず

Mood (P = 0.029) と性機能 (P = 0.044) は改善
QOLは幾分改善するが、認知機能は改善見られず

耐用性はよく、若干副作用あり、

【結論】この研究は下垂体機能低下症による重症のandrogen欠損女性へのテストステロン補充療法の骨炎、体組成、neurobehavioral functionへの影響をみたもの。




FSH/LHの項目
男性:
Testosterone enanthate (200 mg IM every 2 weeks)
Testosterone skin patch (5 mg/d)

女性:
Conjugated estrogen (0.65--1.25 mg qd for 25 days)
Progesterone (5--10 mg qd) on days 16--25
Estradiol skin patch (0.5 mg, every other day)
For fertility: Menopausal gonadotropins, human chorionic gonadotropins

とすでにハリソンでは書かれていた

by internalmedicine | 2006-05-16 18:04 | 内科全般  

OSASと赤血球変形能・粘稠度、過酸化状態

閉塞型無呼吸症候群により、血液粘稠度は高まるだろう・・・それを証明。

<検査方法>
血液粘稠度:cone-plate viscometer
赤血球変形能:filtration technique


Erythrocyte deformability, plasma viscosity and oxidative status in patients with severe obstructive sleep apnea syndrome

Sleep Medicine Volume 7, Issue 3 , April 2006, Pages 255-261


11名の重症OSA患者で測定、健康対照群と比較
対照より血液粘稠度高い(朝、夕とも)
OSAS patients had higher plasma viscosity than controls, both in the morning (1.74±0.3 vs. 1.36±0.2 mPa s, P<0.002) and evening (1.55±0.2 vs. 1.27±0.1 mPa s, P<0.002)
朝方の粘稠度は夕方より高い(P<0.05)
朝の粘稠度は夜間のSaO2と相関

朝の血中malonyldialdehydeは有意に対照者に比べて高い (69.7±30.5 vs. 45.5±11.0 nmol/l, P<0.005)

赤血球変形能は若干低下

【結論】重症OSAS患者の朝夕の血液粘稠度が高いこと示された。この増加は心筋梗塞・卒中と関連有る可能性がある。夜間平均酸素飽和度が低いことにより血液粘稠度を高める。





上記血液粘稠度検査はどこぞの血液さらさら検査と違う。

“血液さらさら”の大元は、“金銭どろどろ”
及びあいかわらず・・・・”血液さらさら” などで批判した、あのMC-FANは、Filtration Testに近いものであり、粘稠度ではなく、赤血球変形能に近いと思われる。

血液どろどろ・・・なんて商売に結びつけることで・・・その宣伝マンが犯罪と関わることとなってしまったのだが・・・

by internalmedicine | 2006-05-16 16:23 | 呼吸器系  

AHA/ACC 脳卒中・TIAガイドライン改訂

5月15日発表:虚血性卒中・一過性脳虚血発作AHA・ACCガイドライン改訂

Guidelines for Prevention of Stroke in Patients With Ischemic Stroke or Transient Ischemic Attack
(Stroke. 2006;37:577.)

2006年ガイドラインは2001年のアップデート分で、再発リスクの強化的マネージメントと介入方法、そして生存率・QOLの改善を強調したものである。今回初めて、流感の合併症リスクによる慢性心血管疾患患者へのインフルエンザワクチンを推奨。重要な附加項目であるとのこと

目標LDL値

 冠動脈疾患・動脈硬化性疾患を有する全ての患者:<100 mg/dLとしたこと
 LDL<70mg/dLとすることも合理的(2年前のNational Cholesterol Education Programの高リスク群への推奨:LDL 70mg/dLであり、その後のデータもその推奨を強化するものであったとのこと)


TG =<200mg/dL
非HDL-C<130mg/dLで<100mg/dLがreasonableとのこと


身体運動推奨:1週間に7日~最低5日30-60分
(以前は週3-4回であった)


血圧
環境的タバコ喫煙の無いひと:< 140/90 mmHg
糖尿病・慢性腎疾患:< 130/80 mm Hg


体重マネージメント
18.5-24.9 kg/m2
ウェスト径 <40インチ(男性)、35インチ(女性)


糖尿病患者
hemoglobin A1c値 < 7%


ワクチン・運動に関してもまぁ当然だなぁ・・・と

by internalmedicine | 2006-05-16 14:41 | 動脈硬化/循環器  

ボディーサーフィンやボディボーディングなどの頚椎損傷事故の分析

レクリエーションのスキューバダイビングにおける血行動態への影響の続編というわけではないが、また、ボディーサーフィンやボディボーディングなどに関する危険性の情報

Risk Factors for Water Sports-Related Cervical Spine Injuries.
Journal of Trauma-Injury Infection & Critical Care. 60(5):1041-1046, May 2006.
後顧的な研究、頚椎損傷の重症度をカルテから評価し、外傷のメカニズムと外傷時の活動状況を評価したもので、ボディーサーフィンやボディボーディングなどのWave forced impacts(WFI)による原因を精査。浅い潜水(SWD)による外傷との比較。

100名の患者(平均36歳)、89%が男性、62%がハワイ在住にあらず、75%が大柄
レントゲン上骨折、不全脱臼、脱臼のない患者は有意に高齢 (48 vs 32 歳 , p < 0.0001)
以前から頸椎異常の指摘の率が高い (65% versus 15%, p < 0.0001)
WFIの77%は非居住者。WFI患者の平均はSWDに比べ高齢(42 vs 25歳)。96%がショアブレイク海岸に関する事故である。

結論、WFI頭部外傷はショアブレイクで生じ、未経験ということに起因する。大柄な40歳代ので多い。脊髄狭窄や頚椎症などが頚部損傷リスク増加と関連し、過伸展・過屈曲などのインパクトがそのリスク増大に関連する。




日本からサーフィンに行く人たちは注意を要しますな・・・・慣れないところでは地元の人から情報を得てから・・・

by internalmedicine | 2006-05-16 11:21 | 医療一般  

ケトプロフェン外用剤の副作用 PRR、ROR一般公表してはどうか?

NSAIDsの局所利用はその有効性が疑問視され、重症ではないが、予防可能な副作用、特にphotoallergyの副作用を有する。
本邦においても安全性情報はかなり前から出ている(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/01/h0117-3a.html#6。後発品に関して副作用自発報告システムが整備されているか否かという疑問が臨床医にはある。

そして、貼付剤は、後発品参入が相次ぎ、処方する側にとって副作用情報の入手が困難という事例が顕著な分野の一つである。

なぜか、スペインのデータ・・・を突然持ち出す・・
Greater allergenicity of topical ketoprofen in contact dermatitis confirmed by use
Contact Dermatitis, Volume 54, Number 5, May 2006, pp. 239-243(5)異なる局所NSAIDs使用に対するNHS(National Health System)に提出
ROR・PRRをFEDRAデータにて推定

局所NSAIDの接触性反応が見られ、NSAIDS使用癧がほとんどないにもかかわらず
28%がketoprofenへのアレルギー
接触性photoallergyの82%

ketoprofen
ROR:3.9 (2.4-6.4)
PRR:3.4 (2.2-5.5)




Reporting odds ratio (ROR)
Proportional reporting ratio (PRR)
臨床医としてなじみのない概念で、一般向けに解説しているサイトを見いだせなかった。
PRR(proportional reporting ratio)は特異的なadverse outcomeに関連する特定薬剤の自発報告の比率で、全て・いくつかの薬剤との比率である。
PRRはPMR(proportional mortality ratio)と類似し、死亡統計にて用いられた古い方法である。
MiettinenとWangはPMRをオッズ比の数式を適応し、症例対照として適応させた。
自発報告データベースが対照研究として見なされるなら、ROR(reporting odds ratio)を相対リスク推定として使用可能として採用。

引用
RORとPRRについても一部言及
http://www.dsrujp.org/No2.pdf



行政も後発品導入を進めるのなら、先発・後発を含め、こういった指標をウェブ上などで公表すべきではないだろうか?

by internalmedicine | 2006-05-16 09:53 | 医療一般