2006年 05月 17日 ( 4 )

 

分かりにくい吸入薬剤カウント




大塚製薬の メプチン・クリックへラー・・・とても評判が悪い!

何が悪いかというとこのカウンター・・・とても見にくい!


いったい何のことだか・・・分かる人は少ないのでは?



189回と読むそうである。





そして、他の吸入薬剤は残量数表示だが・・・

分かりにくい吸入薬剤カウント_a0007242_177833.jpg


   ↓

分かりにくい吸入薬剤カウント_a0007242_17122531.jpg


とカウントが増加する・・・要するに使用数表示なのである。
残量カウントのある吸入は残量表示だが、これは使用数表示であり、現場に混乱をもたらしている。






昨日の例のフジテレビとんでも番組のスポンサーであるメグミルクがあり、大塚製薬とその関連は大きいからクレームを書いたというわけでもないのだが、たまたま患者からわかりにくいという指摘があった。しばらく別会社のβ2吸入を主体にせざるえまい。

なお、フジのスポンサー製薬会社不買運動
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1147845919/

by internalmedicine | 2006-05-17 17:31 | 呼吸器系  

エコノミークラス症候群発生は低酸素・低気圧のためではない

denominationが悪いといわれてたのに、そのままが多いエコノミークラス症候群

ANA解説のエコノミークラス症候群の解説では気圧の変化と酸素濃度の低下との関係はすでに書かれていない。ほんとに、低圧・低酸素が凝固系に関わるという仮説も有ったのだろうか?・・・一応、その否定のための論文。

Effect of Hypobaric Hypoxia, Simulating Conditions During Long-Haul Air Travel, on Coagulation, Fibrinolysis, Platelet Function, and Endothelial Activation
JAMA. 2006;295:2251-2261.
長距離の飛行機登場と静脈血栓塞栓の関係は議論が続いている。客室内の酸素分圧低下は地上での座位無動状態と比べそのリスクが増強するかどうか不明であった。

【目的】低圧低酸素分圧、飛行機搭乗中生じるが、hemostasisの活動性を増すかどうか検討したもの
【デザイン・状態・参加者】
一重盲験交差試験、低圧低酸素状態にて八時間座位状態にして健康ボランティア七三名で検討。

【メイン・アウトカム】
凝固活性、線溶系、血小板機能、血管内皮機能のマーカーの変化

【結果】
大気圧(normobaric exposure)でも、座位と日内変動による変動がある。
しかし、低圧・大気圧下でも有意な差はない。


たとえば、低圧状態 vs 大気圧にて
thrombin-antithrombin compllex: 0 ng/mL (95% CI, --0.30 to 0.30 ng/mL)
prothrombin fragment:0.20 nmol/L f1 + 2 (95% CI, --0.03 to 0.01 nmol/L)
D-dimer:1.38 ng/mL (95% CI, --3.63 to 9.72 ng/mL)
endogenous thrombin potentia:2.00% for (95% CI, --4.00% to 1.00%).


【結論】
低圧低酸素状態が、静脈血栓塞栓のリスクが低い人に対して、長距離飛行機搭乗において凝固系における前凝固状態の変化をもたらすということは示唆できなかった。




トイレに行くのをおそれて飲水を控えたり、隣の人に気兼ねして体を動かさない・・・などの方が影響が大きいような気もするのだが・・・


ところで、エコノミークラス症候群に関連して、頻度は少ないながら、旅行歴のある人が卵円孔を介した卒中の可能性が高くなるという報告(Increased frequency of cardioembolism and patent foramen ovale in stroke patients with positive travel history suggesting Economy Class Stroke Syndrome (ECSS))がある。・・・ちょっと怖くなった。

by internalmedicine | 2006-05-17 14:41 | 動脈硬化/循環器  

スポンサー付き臨床トライアルは・・・偏りあり

トライアル結果も金次第で動く可能性あり・・・


Clinical Trial Outcomes and Funding Source
1990年代のデータから、利潤追求型(for-profit)組織の基金による臨床トライアルでは、非利潤追求型組織からの基金のトライアルより新規治療優位な報告が多い。この影響を見るために、現代の心血管臨床トライアルについて調査された。

Reported Outcomes in Major Cardiovascular Clinical Trials Funded by For-Profit and Not-for-Profit Organizations: 2000-2005
JAMA. 2006;295:2270-2274.
324の優れたトライアルのうち21にfunding sourceが書かれてない。
not-for-profit organizationによる104のトライアルのうち、51(49%)が標準治療を超えた新しい治療法の方が有意に優秀であるとのエビデンスの報告であり、53(51%)は否定的。(P=.80)

一方、for-porfit organizationでは、137トライアルの内92(67.2%)は標準治療に比べ有意に新しい治療法の方が好ましいtおの報告であった(<.001)

62のjointの基金トライアルのうち、35(56.5%)という中間的な比率での新しい治療法の方が好ましいという結果であった。

薬剤評価の205のランダム化トライアルの内、新規治療が好ましいという比率はnot-for-profit 39.5、jointly funded 54.4%、for-pofit trialでは65.5%(P =.002)
心血管デバイスの39のランダム化トライアルでは、not-for-profit 50.0%、jointly funded 69.2%、for-pofit trialでは82.4%(P=.07)

基金元にかかわらず、代理的エンドポイントを用いたトライアル、たとえば、定量的血管造影、血管内エコー、血中biomarker、機能的測定は臨床的エンドポイント (54.1%; P = .02)より陽性の所見が多い (67%)。


資金とのつながりのあるトライアルがなんらかのバイアスが加わる可能性が示唆される。

私が以前から不思議と思っている事象・・・ACE阻害剤 vs ARBのトライアルの中には、プライマリエンドポイントででなかったにもかかわらず、サブグループ解析の結果がメインアウトカムであるかの如く宣伝している製薬会社が複数有る。インスリン抵抗性改善薬のトライアルはなぜかプライマリエンドポイントが開封直前に変更されているなど・・・

CARISMAになれなかったclopidogrel http://intmed.exblog.jp/3513627/)などにも疑いを持っている。


この国の医療行政は、間接的・直接的を含め、ほぼ全面的にスポンサー依存型であり、税金から国民の健康を増進を目的としたトライアルはほとんどないため、for-profit organizationの関与が少なからずあると思って他方がよいだろう。
・・・最近のメタボリックシンドロームに関する概念の拡大解釈には特に注意が必要と私は思っている。

by internalmedicine | 2006-05-17 10:15 | 医療一般  

フジテレビ

<はしか>患者急増 心当たりのある人は「早めに接種を」 
って問題になっているのも、マスコミも一役かっている。

ワクチン接種という造語の元、日本のワクチン行政は、“ワクチン接種禍”とやらで、ずいぶん諸外国と異なる様相を呈しております。これも、ワクチン=悪者という一方的報道による接種率低下という側面があります。メディアのやり口のひとつに悪者を作り上げ、勧善懲悪の善として自らの役割を作り上げ、悪をやっつけるという水戸黄門的報道・・・それによって見過ごされた社会構造の問題点や誤りすり込まれた情報・・・彼らは何の反省もなく、メディア事態の自己陶酔・自己満足の放送を作り上げているのです(その背後に巨大な既得権益を得ながら・・・)


昨日(H18.5.16)のフジテレビ系の午後7時からの医者たたき番組は、とんでも番組だったようですね。予想通り・・あるある大事典などのとんでも健康番組を作ってる局だけはある。このテレビ局では変な注射まで放送(http://intmed.exblog.jp/2815582/)しています。


テレビ局の医者たたきは年々エスカレートするばかり・・・ほとんどは、ある医療事故を紹介して、”被害者”側の視点からのみ報道、その背後にある問題点、とくにシステム上の問題点は置き去りにして、医者個人の人格批判、そして、高給であるとのミスリーディングなどステレオタイプの報道ばかり

なかでも、番組内の元スポーツ選手の体験談は、医学的に処置としてあり得ないことを当然の治療として紹介し、夜間受診した非専門医の前医を批判。
結論は、“これからは熱が上がればすぐに受診すると決めました”・・・と・・・番組では前医がすべて悪いということに!
(詳細を検討予定)

ある事件・事故が有ったときに、被害者の話ばかり聞くことは、まともな放送・報道ではありえないことです。おそらく、医療事故を起こした病院は名誉毀損訴訟などはおこないだろうというメディアのおごりなのでは・・・そろそろ対象の医療機関・医師会など法的に対処すべき


ところで、いつも不思議なのは放送局がこういう医者たたき番組を行ったときは、その後必ずと医って良いほど、国民負担を増す法律の改定や診療報酬改悪が控える・・・世論の地ならしとして医者たたき番組があるのではないかと思えるタイミングで・・・

“厚労省記者クラブ”のありがたいおつげでもあるのだろうか?


結局、スポンサーだらけの民放テレビ局にまともな報道ができようはずがない


小泉施策による国民皆保険の崩壊へのとっかかりは、特区利用になるなし崩し的医療制度いじり・・・国民からの声ではなく、トップダウン的な方法の利用
具体的には、外資医療機関参入、医療保険への民間参入、外国人医療従事認可など・・・ことを性急に動かしているようである。総理・総裁がかわる前にできるだけ実績を作っておきたいのであろう。(そういう動きは竹中の動きをみればよく分かる。メディアへの寛容性は政府の動きとシンクロしているからであろう・・・)

対する、日本医師会は情けない限り・・・



もう一つの問題は、テレビに頻出するタレント化した医師たちの存在
医師の代表としてはサンプルから逸脱した人たちが代表のようにして発言すること
そして、まっとうで大事な提言もテレビ局側に編集されてしまっている(テレビ出演経験者から聞いた)
・・・医者が悪い・・・のミスリーディングへ荷担していることだけは覚えておくべき

ブログなどで発言している人たちが多いのだから、編集されたことや良い足りないことを表現する方法は多い。・・・是非活用してほしいものだ。



フジテレビ・健康情報番組サマリー:
健康を守るには、民放は見ないことが肝要
である。
(メディアバイオレンス、氾濫する健康有害情報、医療機関との関係悪化を促進する報道など)



主題から外れるが・・・昨日、メディアの恣意性を示唆するおもしろい報道があった


★1世帯平均の貯蓄額1728万円、3年連続で増加

 総務省が12日発表した2005年の家計(2人以上の世帯)の貯蓄
・負債調査によると、1世帯平均の貯蓄は前年比2・1%増の1728万円
だった。調査は02年から始めており、03年以降、3年連続で増加した。

 株価の上昇に伴い、保有する有価証券の時価が同22・7%と大幅に
増えたのが要因だ。

・・・・

 貯蓄は、預貯金や保有する有価証券の合計を指す。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060512i312.htm?from=main3



その大元が・・・この図

フジテレビ_a0007242_1151892.jpg


この分布の偏在性を見れば、平均では分布の代表値として何の意味もない
記者が馬鹿なのか、情報提供者が馬鹿もしくは何らかの意図をもっていることがわかる。


さらに、この貯蓄の中に生命保険が含まれることを表にだそうとしない
http://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/gk12.pdf



メディアが示しているのは・・・世の中、貯金も増えました。で・・・そろそろ、消費税を上げても良いですよねぇ・・・あるいは・・・医療事故負担上げても良いですよねぇということなのであろう。



あれほど、医療施設での個人情報保護を批判していた日本テレビは、生命に関わらない自局の社員の不法行為は個人情報を盾に匿名報道ですと・・・
<盗撮>女子高生のスカート内を、日テレのアナウンサー [ 05月17日 11時29分 ]

 横浜市西区のJR横浜駅自由通路で今年2月、女子高校生のスカートの中を盗撮したとして、日本テレビの男性アナウンサー(26)が神奈川県迷惑防止条例違反(盗撮)の疑いで、県警から書類送検されていたことが17日、分かった。保土ケ谷区検は今月2日付で起訴猶予処分とした。
・・・(中略)・・・
日本テレビ総合広報部は「社員のプライバシーにかかわる問題なので当社として話すことはないが、既にこの社員に対し適切な対応を取っている」と話している。【伊藤直孝】


懲役まで至る可能性のある個人情報保護法を守った病院を批判していた辛坊解説員にぜひ解説していただきたい。
辛坊
家族が行った時に、おれの父ちゃんか入院してるか知りたいんだ、と言った時に、病院は、出せません、って言ったの!それでいいのか、って話。だからこういう時には、こういう緊急事態の時には、誰がそこの病院に入院して、誰が被害に遭ってるのかっていう、名前は、キッチリ整理して、発表する必要が、病院もあるし、メディアもあるんです! (尼崎脱線事故時の対応について たかじんの番組で発言)




悪代官=フジテレビ・日本テレビ・TBS・テレビ朝日・TX・・・ですなぁ

by internalmedicine | 2006-05-17 09:43 | メディア問題