2006年 05月 19日 ( 3 )

 

薬の副作用の頻度は民族間で異なる

まぁそうでしょうね・・・やっぱり日本は自国での調査が必要


Systematic review and meta-analysis of ethnic differences in risks of adverse reactions to drugs used in cardiovascular medicine
BMJ 2006;332:1177-1181 (20 May)

564の研究で民族及びadverse drug reactions (ADRs) について

心血管系薬剤の副作用のリスクがethnic groupにより異なる。

McDowellらは、心血管疾患薬剤の副作用についての24の研究のメタアナリシスを行った。

ACE阻害剤の血管性浮腫の相対リスクは、3.0 (95% CI 2.5 ~3.7)



ACE阻害剤による咳嗽相対リスクは白人に比べ、東アジアで2.7(1.6-4.5)


血栓溶解剤による脳内出血の相対リスクは1.5 (1.2 to 1.9)


人種・民族的な分類が副作用調査上必要である。


P450 (CYP) genotypeが考察されているようだが、食事の影響だってありそうだし・・ACE阻害剤の咳嗽頻度は日本が多いというのはしらなんだ・・

by internalmedicine | 2006-05-19 16:09 | 内科全般  

vCJDの不顕性感染の可能性:バリン‐バリン遺伝子型

前提とする仮説
“ヒトvCJD の全ての症例が、メチオン‐メチオン遺伝子型の患者においてであって、これはメチオン‐バリン遺伝子型とバリン‐バリン遺伝子型が、予防的であることを示唆している。
(http://www.cosfa.co.jp/beautyhealth/2006/2006_03/060328.pdf)


しかし、山内氏などは、メチオン‐バリン遺伝子型が単に発症時期が遷延化しているだけにすぎないという可能性もあると述べている。

全員がコドン129番がメチオニン/メチオニン・ホモのタイプでした。しかし、この遺伝子型が潜伏期にかかわるものであれば、いずれはメチオニン/バリンのヘテロの人での患者の発生が予想されます。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/05_byouki/prion/pf128.html




今回、バリン‐バリン遺伝子型が潜伏感染を生じているという可能性の論文がBMJに発表された
プリオン蛋白遺伝子(PRNP)コドン129のメチオニンhomozygosity(同質接合体)を有するひとだけが、vCJDに感受性あるサブグループではないのかもしれない。
Ironsideらは、最近の後顧的研究におけるプリオン蛋白関連の疾患で陽性であった人の虫垂サンプルのDNA解析を行った。PRNPのコドン129のvalineのhomozygousであった。vCJDに感受性のあるサブグループに属する人たちがいて、潜伏期間を有し、無症候性キャリアとなる可能性があると警告している。


Variant Creutzfeldt-Jakob disease: prion protein genotype analysis of positive appendix tissue samples from a retrospective prevalence study
BMJ 2006;332:1186-1188 (20 May)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;332/7551/1186

12674の虫垂・扁桃腺サンプルの内、3つのプリオン蛋白と関連する陽性サンプル。
採取時、1996-9年に行われた手術時の20-29歳の組織

結果は3つの組織にて2つ適切なDNA検討可能で、療法ともPRNP コドン129 valine homozygousであった。


vCJDに関する研究において、、PrP関連疾患に陽性である3つの虫垂を検討した。
12674標本(11109虫垂、1565扁桃腺)のうちの検討である。
10-30歳において、UKでのvCJD診断数予測から考えて多い数字である。
methionine homozygousサブグループに属する全ての患者で、PRNPのコドン129の多型性があるが、このdiscrepancyの一つの可能性としてPRNP3例のPRNP genotypeの違いではないかと考えられる。
UKでは homozygous 40% 、valine homozygous 10%、heterozygous 50%

vCJDの全ての患者はmethionine homozygous群であった。


特定の表現型のひとが、感染を潜伏させていると言うことは、vCJDの広がりに関して楽観を許さないということとなり、輸血・移植医療などに関わる問題ともなりえる。


Ref)
扁桃腺や虫垂に変異クロイツフェルト・ヤコブ関連プリオン異常発見に関する考察

by internalmedicine | 2006-05-19 10:13 | 感染症  

P>.05 の意味

P>.05の時、論文をみると有意差がない・・・というと、帰無仮説が否定できなかったということ

でも、スピーチ・セッションの時は有意差は証明できなかったが、傾向は認めた・・・と説明されることがある・・・その後、それをもとにスピーチが続くことすらある


帰無仮説にもどって、考え直さないと・・・意味が分からなくなるのだが・・・時折、失念してしまうのが研究者・医者・・・

ところが、マスコミという輩にはそれが洋の東西を問わず、そういう原理・原則がつうじないらしい。
外人の冗談交じりのたとえというのは・・・どうもピンとこない事が多い・・・
特にスポーツネタは・・・マイケルジョーダンくらいは知ってるので、以下の説明はまだわかるが・・・
(Medscapeから)


多くの時間を詰め物と荷物運びに費やした後、バッグは車の中に、補助椅子に子供を乗せ、取り出しやすいようにsnack bagを置き、buckled inし、イグニッションキーを手に持つ。

ところでと・・・妻が問う・・・「カメラは?」

統計学者だとしたら、2つの仮説として即座に変換する。
・“カメラは車の中にある”
・“カメラは家においてある”

車の中の荷造りの中を探すよりは、家に帰って探す方が簡単だとして、二番目の仮説を試験することにする。


数分後に、筆者は普通カメラをもつ、そして家の中でどこにもカメラを見つけられなかったと妻に答えます。

私たちは、「それはどこかに車にあるに違いありません」と結論を下して、旅行に出発します。



我々は帰無仮説として知られる仮説を打ち立てます。興味のない方を仮説としてたて、分析し、P値を得、Pが.05未満なら、我々は帰無仮説を否定し、我々の真に興味ある方を結論づけます。

薬剤トライアルは単純な事例です。プラセボと同等という帰無仮説をたて、もし<.05ならプラセボと薬剤は異なると言うことになります。

Pが.05を超えた場合は、やや複雑になります。

統計学者である筆者が、Mchael Jordanとバスケットを行い、七回のストレートフリースローを放ち、筆者が三つのヒットし四つミスしたとするとコンピューターではP値はFisher exact testにて .07という値が計算されます。

この結果から筆者のバスケット技術とMichael Jordanの技術に相違がないということと判断してはいけない事になります。
多くの研究者、医師、コメンテーターが医学研究の結果解釈に於いて反対の結論をだすことが有ります。

WHIトライアルの低脂肪食の乳癌への評価がなされJAMA 2006年2月8日号で発表されたが、対照群と比べ低脂肪食事女性の乳癌リスクが10%の減少と報告されている。
もしこれがホントに違うなら、安価で毒性のない低脂肪食は毎年1万人米国で減らすことができると言うことになる。

P値はなんと.07であった。

低脂肪食は効果がないと広く解釈されてしまったのである。


New York Timesの社説では、“低脂肪食は試験失敗”とし、このトライアルは“全ての脂肪に対する戦いまだ中身がないという証拠”として掲載された。
しかし、治療が有効であることが示されなかったということだけであり、無効と言うことではない。





フジテレビ・スポンサー不買運動!のこのコメントに賛同
 ↓
医師たたき番組に投資するということは、
医師に向かって、
「お願いですからわが社の製品を使わないでください。」

by internalmedicine | 2006-05-19 08:27 | 医療一般