2006年 05月 25日 ( 3 )

 

viscous fiberという概念

アテローム硬化性血管疾患患者の二次予防に関する最新ガイドラインに書かれていたViscous Fiberというのは日本語で検索できるWeb上の記載が少ない。

まぁ信頼できそうなのは、引用ウェブでの記載程度か・・
他のサイトは粘稠性=可溶性とか、逆に、粘稠性=不溶性という混乱があるようである。

信頼できそうな英文だが、大学のWebサイトの訳をしてみた!


食物繊維は、元来植物の細胞壁である非消化性のポリサッカライドからなり、そのタイプは viscosity(粘稠性)、 fermentability(発酵性)、fecal-bulking(糞便膨張性)、water-binding(水結合性)によって分けられる。
不溶性・可溶性繊維は粘稠性とは異なる。
食物繊維は典型的に可溶性・粘稠性の繊維両者の性質を持ち、小麦、大麦、大豆、乾燥豆、エンドウ豆、柑橘系果物に多く含まれ、不溶性・非粘稠性の繊維は
繊維の両者の性質を具有する繊維が典型的ではあるが、全麦、ほとんどの果物に多く含まれる。
粘稠性は重要な生理学的な要素である。何故なら、栄養成分が十分に吸収されるためには小腸内での食物の通過が遅い必要があるためである。
この特徴は、血糖や食欲の調整に役立ち、胆汁酸再吸収の量を減らすことにつながる。不溶性繊維の健康上のメリットは水結合能と関連し大腸の通過時間を減少させることとなる。このことにより、大腸癌のリスクを減少させ、発ガン性のある老廃物に長の細胞が晒される時間を短くするという理論的根拠につながる
NorthWestern University

by internalmedicine | 2006-05-25 16:15 | 動脈硬化/循環器  

変形性膝関節症への膝関節注のRCT

膝関節関係のEBM・・・関節注のエビデンスすくないんですよねえって、批判したが・・・今回は肯定的な研究結果である。


A Prospective, Randomized, Double-Blind, Placebo Controlled Study to Evaluate the Efficacy of Intraarticular Hyaluronic Acid for Osteoarthritis of the Knee
(J Rheumatol 2006;33:951-6)
(HA)ヒアルロン酸関節内(IA)注射の評価をプラセボ対照にて、膝の変形性関節症(OA)患者にて検討し、患者満足度を評価し、3回シリーズと6回シリーズのIA注射の違いを比較。

【方法】
ランダム化二重盲検プラセボ対照2群アーム平行デザイントライアルで106名のレントゲン的に確定した膝OA患者
HA塩20mg/mlを用いてIA 2ml注射と生食プラセボ
プライマリ有効性評価はWOMACスコア(Western Ontario and McMaster Universities osteoarthritis index (WOMAC) score (Week 3 のscore)、2次性評価はWOMACスコアで週6,週12にて行い、WOMAC stiffness、身体機能、QOLスコア、ウォーキングやStepping後の疼痛VASスコア、膝関節可動域、全般的患者満足度、SF-36など
【結果】
治療3週後、両群とも関節機能は改善、HA群はさらに対象に比較してWOMAC膝関節痛スコアの大きな改善が見られた(p < 0.01).
第3週目のHA群は全般的WOMACスコア、ウォーキング後・ステッピング後のVAS疼痛スコア改善
第6,12週二次有効性評価にて患者満足度は類似し、有意差はない。
副作用イベントにて有意差もない


長期継続は意味がないようである。


Ref)Injection TechniqueなどAFP

by internalmedicine | 2006-05-25 14:33 | 運動系  

アテローム硬化性血管疾患患者の二次予防に関する最新ガイドライン

米国心臓病協会(AHA)/米国心臓病学会(ACC)は、アテローム硬化性血管疾患患者の二次予防に関する最新ガイドライン 発表とのこと


AHA/ACC 脳卒中・TIAガイドライン改訂
は書いてたので・・・これでは中途半端・・・


AHA/ACC Guideline
AHA/ACC Guidelines for Secondary Prevention for Patients With Coronary and Other Atherosclerotic Vascular Disease: 2006 Update
(Circulation. 2006;113:2363-2372.)

・・・すっかり見逃していた。


上記記事でポイントは書かれているが・・・

サマリー:http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/113/19/2363/TBL1A
http://circ.ahajournals.org/cgi/content/full/113/19/2363/TBL1B
喫煙:完全禁煙、環境的タバコ暴露をさけること

血圧コントロール:<140/90
<130/80(糖尿病・慢性腎疾患患者)

脂質コントロール:
LDL<100 mg/dL
(TG>=200mg/dL 非HDL<130mg/dL)

身体運動:
30分、週7日(最小5日)

体重コントロール:
BMI:18.5-24.9 kg/m2
腹囲:男性<40インチ、女性<35インチ

糖尿病コントロール:
HbA1c<7%

抗血小板・抗凝固療法:禁忌以外全患者にアスピリン
急性冠症候群やステンと治療などclopidogrel併用
心房細動原則ワーファリン

RAAS系:ACE阻害剤、ARB、アルドステロン拮抗剤
ACE阻害剤:駆出率 ≤40% and  高血圧、糖尿病、慢性腎疾患(禁忌のない場合) I (A)
ARB:上記薬剤不応時
併用療法をつかうこともある

アルドステロン拮抗剤:Use in post–myocardial infarction patients, without significant renal dysfunction** or hyperkalemia{dagger}



β‐遮断剤:
all patients who have had myocardial infarction, acute coronary syndrome, or left ventricular dysfunction with or without heart failure symptoms, unless contraindicated

インフルエンザワクチン



上記日本語記事から気になるところ抜粋
・受動喫煙を厳格に忌避すること
・降圧剤選択に関してβ‐遮断剤 and/or ACE-I →多剤追加の手順
植物スタノール/ステロール(2 g/日)
・粘性繊維(10 g/日超)
ペクチンやグルコマンナンは水に溶けると、ゲルとなりねっとりとしてきます。胃や小腸の内容物が粘性をもつと、食物の移動が遅くなり、また栄養素の消化や吸収がしにくくなります。粘性の高い食物繊維では、血糖値を上げにくいものや、血中コレステロールを下げる効果が強くなります。

魚類またはカプセル剤(1 g/日、トリグリセリド高値の治療では更に高用量)によるω-3脂肪酸の摂取量の増加
・急性冠動脈疾患では即刻脂質プロファイル測定を
・身体運動に関しては週に7日(または週に5日以上)
 抵抗を利用したトレーニング(resistance training)は、週に2日の実施推奨
・抗血小板薬および抗凝固療法にはアスピリン:禁忌でない限りすべての患者におい無期限に継続
・発作性または慢性心房細動・粗動:ワルファリン

以下は日本語訳として・・and orなど詳細に考える必要あり・・・誤訳の可能性有ると思うのだが・・・


ACE阻害薬は禁忌でない限り、
 左室駆出率40%以下のすべての患者
 高血圧患者
 糖尿病患者
 慢性腎疾患患者
において無期限に継続
これらに該当しないすべての患者においても投与を検討。






薬剤に関しては、日本では多剤をだすと保険診療上減収という罰が加えられますが、これって二次予防治療をするなっていって居るようなもの・・・こういう矛盾をほっとく学会のおえらいさんも問題・・・糖尿病+高血圧+(脳卒中 あるいは 心筋梗塞)の患者にガイドラインに従った薬物治療をしたらいったいいくつの種類の薬剤が必要か・・・国会ででもこたえてもらおうじゃないの・・・厚労省さん

とぐちりながら・・

by internalmedicine | 2006-05-25 10:32 | 動脈硬化/循環器