2006年 05月 28日 ( 1 )

 

NAFLDの重症度はDHEAにて 感度100%って?


Medscapeから・・・
血漿DHEA濃度で、非アルコール性脂肪肝の軽症例と重症例を鑑別する 06/05/26 DHEA濃度が0.45 mcg/dL以上かどうかで、NAFLDの軽症例と重症例を100%の感度で鑑別する【ロサンジェルス 5月22日】非アルコール性脂肪肝(NAFLD)患者で線維化が進行している者とそれほど重症でない者とは、血漿デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)濃度をバイオマーカーとして用いれば正確に鑑別できることを、メイヨー・クリニックの(ミネソタ州ロチェスター)肝臓病科長であるMichael R. Charlton, MDが当地において米国消化器病週間(Digestive Disease Week)の中で発表した。


とのこと・・・これが原因なのか結果なのか・・・不明なのだが・・・

そして
Dr. Charlton cautioned, "I'm not sure that at a clinical level it has any implications at this point; it's a first look analysis.... But if we see the same thing in other populations then I think we'll be happy to say that this is something people should be thinking about."
と、臨床的意義は未だ不明であるとのこと・・・



DHEAに関しては、サプリメントとして用いられるらしいが、血中の値による横断的研究でも均質な結果でなく、ましてや、投与してその結果は・・・まさに自己責任の世界。リスクとしては、動脈硬化そのものの悪化の可能性すらあるし、前立腺癌や乳ガンなどへの促進作用の可能性すらある・・・と思われる・・・以下、エビデンス・解説もどき


DHEA-S低値(横断的研究のまとめ:The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism Vol. 88, No. 11 5076-5086

血圧、収縮期   ↓
血圧、拡張期    =
コレステロール、総、LDL↑/=
コレステロール ↓/=
TG        ↓/=
BMI・腹囲   ↑/=
インスリン     =
ぶどう糖      =

(=:有意な相関なし、↑:増加、↓:低下)

ということで、DHEA定値は、それまでの横断的研究の結果では動脈硬化予防的な指標と一致しているが・・・

1991-1995年→2000年8月までの963名の男性、1171名の女性(65-76歳)の老人男女とも、DHEASと全原因心血管死亡率との間に一致した相関はなく、男性において最も高い死亡率は最低値群で見られるが、女性では最高値群では死亡率が高い。
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism Vol. 86, No. 9 4171-4177

Massachusetts Male Aging Studyを利用した前向き研究では、低DHEA・DHEAS値は男性のIHDを推定
American Journal of Epidemiology Vol. 153, No. 1 : 79-89

867名の前向き住民研究ではDHEA-S濃度 と 内頚動脈動脈硬化所見は関連なし(Bruneck Study:Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology. 2000;20:1094)

DHEAはヒトのマクロファージ泡沫細胞合成を増加させ、pro-atherogenic effectを有する。この効果はandrogen受容体を介してるように思え、リポ蛋白プロセシング酵素のupregulationに関与している。( Am Coll Cardiol, 2003; 42:1967-1974



Is dehydroepiandrosterone a hormone?
Journal of Endocrinology (2005) 187, 169-196



(A)閉経後女性の卵巣・副腎の働き
閉経後、卵巣からのestradiolの分泌が止まり、ほぼ100%の性ステロイドは末梢の標的intracine組織内で合成される。

(B)60歳男性のandrogen産生における精巣・副腎の役割

ACTH, adrenocorticotropin; DHEA, dehydroepiandrosterone; DHT, dihydrotestosterone; E2, 17ß-estradiol; LH, luteinizing hormone; LHRH, LH-releasing hormone; CRH, corticotropin-releasing hormone.


Dehydroepiandrosterone(DHEA)はホルモンではないが、ヒトや他の霊長類の副腎に大量に存在する。しかし、それ以下の種ではない。コーチゾルより大量に分泌し、コレステロールの次の濃度で血中で存在する。
DHEA→androgen and/or estrogenへのtransformするのに必要なすべての酵素は細胞特異的な方法で末梢ターゲット組織で発現される。すべてのandrogen感受性・estrogen感受性組織にて産生され、ローカル・ニーズに従って性ステロイドの細胞内のコントロールを調整する。
この内分泌の新しいフィールドはintracrinologyと呼ばれている。
女性では、閉経後、すべてのestrogenやほとんどすべてのandrogenは末梢組織内で局所組織でDHEAから作られ、骨形成、adiposy、筋肉、インスリン、糖代謝、皮膚、libido、well-beingへ間接的に影響を及ぼす。
男性では障害睾丸でandrogen分泌されDHEAからandrogenへの関与は前立腺で特に評価され、androgenの50%がDHEAで局所的に作られる。
この結果、combined androgen blockade (CAB)の合成となり、抗androgen(GnRH agonist)や手術的な去勢を加え、androgenのアクセスをブロックする目的としている。
実際、CABは進行前立腺癌の予後改善が示されており、局所性の前立腺癌の90%が少なくとも治癒する可能性が示唆されている。
主に、乳ガン、前立腺癌の治療に関して大きな発展があり、生理学的なHRTなどの用い方は、androgenとestrogenのバランスをもたらす可能性がある。



by internalmedicine | 2006-05-28 19:41 | 動脈硬化/循環器