2008年 02月 06日 ( 3 )

 

H pylori ワクチン



ヘリコバクター・ピロリ感染は世界的に広がっており、胃炎、PUD、MALToma、胃腺癌の重要な原因でとなっている。
感染は主に小児期であり、治療を受けなければ持続感染を受けることとなる。
H pyぉり蛋白サブユニットのワクチンが一部動物実験で試みられているが、ヒトでのワクチンはアジュバント関連の副作用が示され、有効性は中等度といったところであった。
新しいワクチン方法(DNA、生ベクター、“bacterial ghosts”、 “microspheres”)が開発されている。適切なワクチン時期と方法に関しての疑問、費用効果の高い商品と投与戦略に関して発展途上国において使用が有効となろう。


Mayo Clin Proc. 2008;83(2):169-175

by internalmedicine | 2008-02-06 11:21 | 感染症  

COPD運動療法:片足運動トレーニングが両足より有効

Wii Fitで片足バランスなんかをすると大変疲れるのでホントかな?・・・と思うのだが、論文中の、“重症COPD患者のほとんどは呼吸苦で制限され、低負荷の運動のみ行っているのが現状である。トレーニング中の患者さえピーク酸素摂取量 (dot VO2)の増加がみられない。片足運動は、トレーニング目標筋肉が半分だから二足運動の半分の負荷であるはずで、換気負荷を減らし、運動能力増加を可能とするはずである”という・・・
COPD安定期患者に対して、両足トレーニングに比べ、片足運動トレーニングが好気的運動能力を増加させるかどうかの研究

Effects of One-Legged Exercise Training of Patients With COPD
(Chest. 2008; 133:370-376)
18名のCOPD患者(平均FEV1 38 ± 17%予測値 [± SD])を対象に、漸増式運動テストを行った後ランダム化し2群に分けた。30分の定常的サイクリングを週3日、7週間行う。
二足トレーナー(n=9)を30分継続したものと一足ずつ両方15分ずつ行ったものに分けた
強度は最大耐容度として、トレーニング強度を増加した。

両群ともトレーニング強度は増加し(p < 0.001)、総運動量も増加した (p < 0.001)

トレーニング後、片足トレーニング群のpeak dot VO2は両足トレーニング群 (0.189 L/min; 信頼区間[CI], 0.089 ~ 0.290 L/min; p < 0.001) に比べて増加した (0.006 L/min; CI, – 0.095 ~ 0.106 L/min; p = 0.91)

これはピーク換気の増大 (4.4 L/min; CI, 1.8 to 7.1 L/min; p < 0.01) 、 submaximal heart rate(p < 0.05) 、換気の低下(p < 0.05) が片足群では認められ、これに伴うピーク換気の増加と思われる。



この片足トレーニング、実は日本から発表があったらしい。呼吸器疾患ではなく、肥満・代謝疾患対策のようだが・・・(http://sciencelinks.jp/j-east/article/199919/000019991999A0620715.php)



この片足トレーニング、以前から・・・肥満・代謝疾患対策では検討されているようだ(http://sciencelinks.jp/j-east/article/199919/000019991999A0620715.php)

by internalmedicine | 2008-02-06 09:38 | 呼吸器系  

肺がん:侵襲度のより少ない内視鏡的病期診断

肺がん疑診例において、縦隔リンパ節の有無は、治療予後の重要な決定因子となる。病期分類の方法はいくつか方法が存在、たとえば、縦隔鏡などの全身麻酔を必要とする侵襲的方法などが診断の標準と認められている。TBNA(個人的に懐かしい・・・20年ほど前指導されたことがある・・・)のような方法もあるが、ブラインドであり必ずしも確実とは言い難い。

侵襲性の少ない3つの診断方法の正確性を比較したもの
1)従来の経気管支鏡的経皮的針吸引細胞診(TBNA)
2)経内視鏡的超音波ガイド微小吸引細胞診(EBUS)
3)経食道的エコーガイド微小針吸引細胞診(EUS-FNA)


Minimally Invasive Endoscopic Staging of Suspected Lung Cancer
JAMA. 2008;299(5):540-546.
【主な測定項目】 病理的な確認による縦隔リンパ節検知とクライテリアスタンダードによる6-12ヶ月フォローによる感度検討
【結果】138名の全ての研究クライテリアに合致症例で、42名(30%)に悪性所見あるリンパ節の存在。
EBUS-FNAはTBNAより感度が良く、29(69%) vs 15(36%)(P = .003)

EUS-FNAとEBUS-FNAの組み合わせ(EUS+EBUS)は、各々の単独より推定感度が高く(93% [39/42]; 95% 信頼区間, 81%-99%) 、NPVも高い(97% [96/99]; 95% 信頼区間l, 91%-99%)

EUS + EBUSはまた、どの部位でのリンパ節病変や胸部CT上病変無しのケースでも感度・NPVとも高い。




EUSを用いたNSCLCのステージングに関して・・・Impact of Preoperative Endoscopic Ultrasound on Non-small Cell Lung Cancer Staging(Chest. 2007; 132:916-921)では“手術時縦隔リンパ節陽性は、EUS施行:症例 3/44、EUSなし対照41/132で”という報告があった。

Improving the Inaccuracies of Clinical Staging of Patients with NSCLC: A Prospective Trial(Ann. Thorac. Surg., October 1, 2005; 80(4): 1207 - 1214. )にて、縦隔リンパ節診断の現在の限界が言及され、Endoscopic Ultrasound-Guided Fine-Needle Aspiration in Patients With Non-Small Cell Lung Cancer and Prior Negative Mediastinoscopy(Ann. Thorac. Surg., October 1, 2005; 80(4): 1231 - 1239. )にてEUS-FNA は縦隔鏡を1/3減少させる可能性が報告されていた。



それ以前のガイドライン、"Diagnosis and Management of Lung Cancer: ACCP Evidence-Based Guidelines"(http://www.chestjournal.org/content/vol123/1_suppl/)は、PET所見に偏ったものであった。

by internalmedicine | 2008-02-06 08:22 | がん