2009年 02月 04日 ( 4 )

 

研究結果報告に関する提案:STROBE statement(観察研究)、 STREGA statement(遺伝子臨床研究)

観察的疫学研究の報告、すなわち、横断研究、症例対照、コホート研究に対する報告に関する提案である、Strengthening the Reporting of Observational studies in Epidemiology (STROBE) Statement(PlosAnn Int Med.,2007)が報告された。


そして、STrengthening the REporting of Genetic Association studies (STREGA) Statementは、遺伝子関連研究の結果報告に関する提案である。

→ STrengthening the REporting of Genetic Associations (STREGA)

STrengthening the REporting of Genetic Association Studies (STREGA): An Extension of the STROBE Statement
Ann Int Med. 3 Feb. 2009 Vol. 150 (3) p206-215




関係ないが・・・


これ解けますか? 世界の15歳向け学力テスト(Exicte 2009.2.4)
<問1>
酢と酸性雨はほぼ同じ酸性度を持っています。大理石のかけらを酢に入れると、気泡が発生します。そのまま一晩つけて、翌日取り出し、乾かしました。乾いた大理石のかけらの質量はどうなっているでしょうか(酢に一晩中つける前の大理石のかけらの質量は、2.0グラム)。
A: 2.0グラムより小さい
B: ちょうど2.0グラム
C: 2.0グラムから2.4グラムの間
D: 2.4グラムより大きい

<問2>
この実験を行った生徒たちは、大理石のかけらを、酢だけでなく蒸留水にも一晩中つけこみました。実験にこの手順を含めるのはなぜですか。説明してください。

 ↑
対照をとらない、あるいは、とってもいい加減な医学研究をしているひとたちに解かせたい問題・・・精神科あたりのパンフによく見かける研究

by internalmedicine | 2009-02-04 16:12 | 医学  

PCI時の造影剤量とその後のCIN(造影剤誘発性腎症)と死亡率の関係

前向き研究などの根拠を見いだせないが、PCI施行時の造影剤細動量の設定は、日本では”体重×4倍程度をもって最大量(約200~300ml)(pdf)という記載がある。

Contrast Volume During Primary Percutaneous Coronary Intervention and Subsequent Contrast-Induced Nephropathy and Mortality
Ann Int Med.Vol. 150 Issue 3 Pages 170-177 3 February 2009
【背景】 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた急性ST部分上昇型心筋梗塞 (STEMI)で、Contrast-induced nephropathy (CIN) が観察され、それがより多くの合併症をともなう臨床経過や死亡率増加と相関する

【目的】STEMIの機械的再潅流における、絶対的、体重-、クレアチニン補正造影剤量、CIN頻度、臨床アウトカムの相関考察

【デザイン】 前向き、観察研究

【セッティング】 A university cardiology center in Milan, Italy.

【患者】 561名のPCI初回施行のSTEMI連続患者

【測定】 各患者で計算
5×BW[kg[/体重[kg]/sCrという最大可能投与量
・コントラスト比:投与造影剤量と最大可能投与量

ベースラインから25%増加をCINと定義


【結果】115 (20.5%)でCIN発症
入院死亡率はCINなしよりCINの方が多い (21.4% vs. 0.9%; P < 0.001)。
最大造影剤投与量を130(23%)の患者で超過

最大投与量超 (contrast ratio >1) の造影剤を受けた患者は、それ未満 (contrast ratio >1) 造影剤投与患者に比べ、在院臨床経過中合併症、死亡が多い(13% vs. 2.8%; P < 0.001)

CIN発症は造影材料と造影剤濃度両方に関連する

【限界】 造影剤量とアウトカムの相関は、一ヶ所のセンターで観察され、それは合併症や疾患重症度、未知要因かもしれない。

【結論】 STEMIに対する初回PCIにおいて、造影剤投与量はCINと死亡率と相関
しかし、造影剤量を制限して患者のアウトカムが改善するかは将来研究が必要



Crで割ると、日本人は筋肉量が少ないのでちょっと心肺で、過剰投与な気がする

by internalmedicine | 2009-02-04 15:11 | 動脈硬化/循環器  

冠動脈CTの放射線被曝量は、腹部CTの1.2倍、胸部レントゲンの600倍



Cardiac computed tomography angiography (CCTA)の診断的価値が確立する煮付け、放射線被曝に関心が向いてきている。
世界の50ヶ所の前向き観察研究データ解析で、Hausleiterらは、CTAに関する有効放射線量中央値を推定した。

報告では、中央値 12mSvで、腹部CTの1.2倍、胸部レントゲン写真の600回に相当


場所により放射線量のばらつきが大きいことが判明した。

Estimated Radiation Dose Associated With Cardiac CT Angiography
JAMA. 2009;301(5):500-507.


マルチスライスCTは、通常の血管造影よりかなり被爆量が多いとされているようだ。
http://www.theheart.org/article/692153.do

by internalmedicine | 2009-02-04 10:17 | 動脈硬化/循環器  

進行期腎疾患患者は高地ほど予後がよい

高地に住む進行期腎疾患(end-stage renal disease)の患者は、エリスロポイエチンは少ないが、高濃度ヘモグロビン濃度である
Winkelmayerらは、高地に住む、透析を受ける患者は死亡率減するという仮説で解析

透析可能性・臨床的要因補正後、住居海抜と全原因死亡率との逆相関を認めた。

Altitude and All-Cause Mortality in Incident Dialysis Patients
JAMA. 2009;301(5):508-512.
後顧的コホート解析

透析開始総数804,812名で、1.78年中央値フォローアップ
1000人年あたり粗死亡率は
76 m未満(<250 ft):220.1
76-609 m(250-1999 ft):221.2
1219-1828 m(4000-5999 ft):184.9
1828 m超(>6000 ft):177.2


多変量解析後、76m未満の高度住居者に比べた相対死亡率は
76m-609:0.97(95%信頼区間[CI] 0.96-0.98)
610m-1218m:0.93(95%CI 0.91-0.95)
1219mー1828m:0.88(95%CI 0.88-0.91)
>1828m:0.85(95%CI 9.79-0.92)


一般住民より透析患者では、高地ほど、年齢・性標準化死亡率軽減効果が大きい

by internalmedicine | 2009-02-04 09:06 | 環境問題