2009年 02月 23日 ( 3 )

 

慢性閉塞性肺疾患急性増悪のタイミングに集積性あり

COPD急性増悪はランダムイベントと思われがちだが、集積性があることが示された


Temporal Clustering of Exacerbations in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 179. pp. 369-374, (2009)
序文:COPD急性増悪は重大なイベントである。急性増悪予防が重要な治療目標でもある。
観察研究データによると、初回急性増悪後、患者は2回目の急性増悪リスクが高くなるだろう。しかし、このことを特異的に調べた研究はなかった。仮説として、タイミングの集積性があるか、その可能性を臨床トライアルデータの解析にて検討


目的: 急性増悪が、時間的にランダムイベントなのか、集積性があるか評価


測定: 297名のロンドンの患者、 904 人年
初回急性増悪後の2回目の急性悪化のタイミング観察にて検討


測定・主要結果:2回目の急性増悪の観察タイミング分布は有意に推定指数関数予測式から有意に逸脱(P < 0.001)
Weibull関数適合パラメータ 0.966 [95% 信頼区間, 0.948–0.985])はタイミングの集積性を意味して予測より早い物であった。
初回急性増悪の27%は8週以内に2回目の急性増悪が生じる

約1/3の急性増悪はその再発性の急性増悪である

初回の急性増悪は軽い事例が多く、治療を受けることがないことが多い
初回イベントのunder-treatmentは急性増悪再発の明確な説明要素とはなり得ない。

急性増悪は有意に包括的な急性増悪頻度に寄与する(rho = 0.81; P < 0.0001).

結論: 急性増悪は、時間的、ランダムイベントでなく、集積性がある。初回急性増悪8州以内の再発リスクが高い



急性増悪後のフォローは密に行えということか・・さらに、・

by internalmedicine | 2009-02-23 11:35 | 呼吸器系  

新しいインフルエンザ関連薬剤情報


Dr. Anthony S. Fauci絶賛? Nature Structural & Molecular Biology掲載らしい・・

Structural and functional bases for broad-spectrum neutralization of avian and human influenza A viruses
Nature Structural & Molecular Biology
Published online: 22 February 200


Antibodies Offer a New Path for Fighting Flu
NYTimes Published: February 22, 2009
Harvard Medical School、CDC、 Burnham Institute for Medical Research

ウィルスのアキレス腱:H1-H16までのに対するロリポップの形状の hemagglutinin spikeがそれで、

スパイクの先端は常に変異するが、スパイクの首の部分は変化しないということで、それを捕まえる抗体に注目、この頚部を捕らえると細胞の機械的な部分をハイジャックし、遺伝子成分を細胞内に注入できなくなる。

完全長の免疫グロブリンの抗体を実験マウスに注入し、H5N1感染前後で、80%で予防可能との報告



方や、産経新聞は・・・月曜朝に
国産インフルエンザ新薬、投入目前 3社が開発競争  2009.2.23 00:30

第一三共の「CS-8958」
塩野義製薬の「ペラミビル」
・富山化学工業(富士フイルムグループ)の「T-705」



by internalmedicine | 2009-02-23 10:25 | インフルエンザ  

NHKの うつ番組・・・

保険診療の限界のため、治療のスタンダードたるべき認知行動療法がなされないことは現場医師の責任ではなく、精神科医療のリーダーや厚労省など行政の責任が重いということを前提にすれば、この番組はいささか偏っていた

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090222.html#


だが、NHKの傲慢な態度は、ここではさておいて・・・処方内容批判やテレビ出演する医者の批判など、私も共感する部分があった。


精神科としてかなりのキャリアのある医師の処方内容をみるにつけ、、メジャートランキライザー投与が高頻度になされ、ビックリすることがある。他の診療分野に比べ、うつ疾患などの精神疾患において、ガイドラインと、実際の精神科・心療内科の診療実態の乖離が有ると感じていたのだ・・・


診断は国際的、治療はローカル・個人

・・・てことの矛盾

そして、国の精神医療施策の失敗・・・が根底だと私は思っている

NGC・AHRQ


イギリスでの診療方針をかいま見るには良いサイトだと思う
 ↓
http://www.bcguidelines.ca/gpac/guideline_mdd.html#recommend2


では、どうするべきか・・・早急に・・・認知行動療法の体制整備、薬物治療に関するガイドラインの整備と医師・患者への啓発を強力に推し進める時期に至っているのだと思う。

治療=薬(特に、内服)と思いこんでいる国民性・・・が、偏った精神医療の原因の一つだと思う

片方で、心理カウンセリングなる資格・商売が野放しになっていることも状況が深刻になっている。

by internalmedicine | 2009-02-23 09:14 | 精神・認知