2009年 02月 24日 ( 3 )

 

乳製品・カルシウム摂取と癌リスク:とくに大腸癌の関連が深い

この研究では男性では、全癌という観点からは、カルシウム摂取と癌のリスクは無縁だったが、女性では、カルシウム総量1.3g/日を上限にリスク減少減少が見られたというもの
両性とも、消化管、直腸結腸に関して、乳製品とカルシウムはリスク減少性に働いた

Dairy Food, Calcium, and Risk of Cancer in the NIH-AARP Diet and Health Study
Arch Intern Med. 2009;169(4):391-401.
【方法】 乳製品とカルシウム摂取と全癌、個別部位ごとの癌の関連をNational Institutes of Health (NIH)-AARP (以前のAmerican Association of Retired Persons) Diet and Health Studyで検討

【結果】 平均7年フォローアップ、男性36965名、女性16605名
カルシウム摂取は男性の全癌と関連せず、非線形に女性では全癌と関連する。1300mg/日というポイントまでリスクは減少するが、それ以上ではリスク減少が見られないというもの。

男女とも、乳製品・カルシウム摂取は消化器系癌と逆相関(多変量解析相対リスクは最高5分位 vs 最低5分位:男性 0.84; 95% CI, 0.77-0.92;女性 0.77; 95% CI, 0.69-0.91)

リスク減少は主に結腸直腸癌と関わる

サプリメントカルシウム摂取は直腸結腸癌リスクに逆相関

【結論】この研究にて、カルシウム摂取は全癌のリスク減少と関連し、消化管系の癌と関連する、特に、直腸結腸癌と関連する

by internalmedicine | 2009-02-24 10:37 | がん  

行政における 学会の立場とは?

行政やマスコミは、医学系学会の存在を単なる任意団体と評価するくせに、批判するときは、それを根拠とする学会倫理規定やガイドラインの存在をクローズアップさせる。まるで法律違反かなにかのように・・・

会告を遵守しない会員に対しては、速やかにかつ慎重に状況を調査し、その内容により定款に従って適切な対処を行います
と、あくまでも、学会という団体の内部の規約


なのに、外部の組織である県が、事情を聞く立場にあるのだろうか?・・・毎日新聞だから情報源としては?なのだが、NHKも同様な放送をしてたと思う。

2009年2月24日 01時49分
<受精卵取り違え>本人のもの含む3個移植 学会規定違反か
 香川県立中央病院(高松市)の受精卵取り違え疑惑で、川田清弥医師(61)が、別人の受精卵で妊娠した可能性があり、人工中絶した20代女性に対し、本人のものを含む3個の受精卵を移植していたことが23日、同病院への取材で分かった。多胎妊娠を防ぐため複数の受精卵の移植を制限した日本産科婦人科学会の倫理規定に違反する可能性がある。県は病院側から事情を聴く方針。

 県によると、川田医師は昨年9月、2日に分けて計3個の受精卵を移植。うち1個は別の患者のものの可能性が高いが、残り2個は本人のものという。多胎妊娠は胎児にも妊婦にも危険が大きいとされ、同学会は08年、受精卵の移植は原則として1個、35歳以上などで2個、との見解を出している。




メタボ検診のLDL直接測定は動脈硬化学会ガイドラインに反するものであり・・・行政は軽く無視している。


矛盾だらけの、医学系学会の立場・・・

麻酔科標榜資格は医療法上の規定(医療法第69条第1項第3号、同法第70条第2項及び第3項)と異なり、たとえば、母体保護法指定医師は、医師会が実態として管轄しており、産婦人科学会は直接関係ない。指定の条件として、”産科の専門研修を数年以上(大体3年)経験、もしくは日本産科婦人科学会専門医の資格が必要”であり、日本産科婦人科学会に所属して無くても経験が有れば取得可能である。


「日本産科婦人科学会」が行政からいかに扱われているか・・・すなわち、医師会以下の存在なのである。

by internalmedicine | 2009-02-24 09:42 | メディア問題  

COPD:持続性抗コリン剤はLABA併用の方がベネフィットあり?

あくまでFEV1の改善が主要測定項目の研究・・・急性増悪や死亡率解析ではない・・・


Formoterol and Tiotropium Compared With Tiotropium Alone for Treatment of COPD
Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease, Volume 6, Issue 1 February 2009 , pages 17 - 25
formoterol(FORM)+tiotropium(TIO) vs TIO単独の比較

active-controlled, double-blind, multicenter trial

255名のCOPD診断患者を12週のFORM 12μg 1日2回+TIO 18μg 1日1回 vs TIO 18μg QD AMで比較


主要効果指標は、午前投与後の0-4時間のFEV1のAUC解析で、


FEV1AUC 0-4hは有意にどの時間帯でも改善( FORM + TIO (n = 116) versus TIO (n = 124))

初回投与後の5分のFEV1の増加はFOR+TIOで180ml 対して TIO単独は 40ml増加 (p < 0.001)

エンドポイントにて、FEV1 AUC0-4hはFORM+TIOで340ml、TIO単独で170ml (p < 0.001)

trough FEV1の改善率は、FORM+TIOで180mlとTIO単独では100ml(p < 0.01)

ベースラインからの症状スコア (p < 0.05)、昼間のアルブテロール使用 (p < 0.04) の有意な減少が、FORM+TIO併用 vs TIO単独で見られた。

両治療とも耐用性が良く、TIO単独よりFOMR+TIO同時使用のベネフィットが見られた

by internalmedicine | 2009-02-24 09:28 | 呼吸器系