2009年 02月 26日 ( 3 )

 

海綿状血管腫の細胞間結合蛋白異常示唆

heart of glass−脳海綿状血管腫タンパク質経路による、心血管発生と安定化の調節
Regulation of cardiovascular development and integrity by the heart of glass–cerebral cavernous malformation protein pathway
Nature Medicine - pp169 - 176 doi:10.1038/nm.1918


海綿状血管腫(cerebral cavernous malformation: CCM)は中枢神経系に発生する血管病変であり,病理組織学的には異常に拡張したcapillary cavity(洞様血管)が,介在する脳組織を伴わずに密に集合していることを特徴とする 。海綿状血管腫は孤発例のほかに家族発症性も稀ならず認められることが知られている。家族発症例においては孤発例に比べて多発病変が多く ,出血や痙攣などの症候を呈するなど,動的な経過をたどることが多いとされている (引用




ゼブラフィッシュやマウスでの研究を結びつけ、このHEG-CCMが、目新しい生化学的プロセスの突然変異やmissing proteinによるものということが報告された。

"big-hearted fish"においては、 CCM1、 CCM2、r HEG (CCMとの関連は報告されてなかった)の変異によりが巨大心臓となり、CCM蛋白のミステリーを解明した。


Kleavelandで遺伝的に作られたHEG蛋白欠損、CCM2の量の少ないマウスでは、致命的となる。

HEG欠損は心血管異常、おもに、leakinessを示し、心臓、肺血管、リンパ系でみられる。
HEG欠損・CCM2部分欠損の場合は心血管異常、重大な血管の異常がみられる。
全ての欠損では、血管内皮細胞の細胞相互結合の異常が見られた。

これらのデータはCCMの生化学的プロセスの革新的重要性が示された。

by internalmedicine | 2009-02-26 14:51 | 運動系  

腹部周囲径と偏頭痛リスク

腹部周囲径の女性片頭痛の関係・・・肥満だけでなく、内臓脂肪が関連しているようだ。

Peterlin BL, Rosso AL "Prevalence of migraine in abdominal obesity throughout the adult life-cycle: NHANES 1999-2004" AAN 2009.
22211名の偏頭痛・重症頭痛患者のアンケート
研究によって、年齢、性別、体脂肪が、偏頭痛リスクの影響が有りと示された。


20-25歳の年齢で、ウェイスト径大の場合、偏頭痛発作が、ウェスト径小の場合より多い
臍周りの過剰脂肪のあるひとはの偏頭痛比率は35%、無しの場合は29%

同年齢の男性の場合は、腹部肥満では20%で、無しの場合は16%

腹部肥満女性は、心臓リスク要因や総体重補正後も1.3倍のリスク残存
男性では、有意差無し

55歳以上の女性では偏頭痛オッズ比は減少する。


腹部に脂肪がたまる原因と、女性偏頭痛の共通プロセス? もしくは 交絡因子?


肥満と偏頭痛の関係の考察

Obesity, migraine, and chronic migraine
Possible mechanisms of interaction
NEUROLOGY 2007;68:1851-1861
偏頭痛と肥満はいくつかの関係があるi
1)両方とも、遺伝・環境に影響される、頻度の多い、disabilityを呈する疾患である

2) 前兆をともなう偏頭痛は、肥満とともに心血管イベントリスクである

3)大規模住民ベースの研究で、肥満は交絡因子補正後も慢性片頭痛のリスク要因である


・炎症性メディエーター
  interleukins と calcitonin gene-related peptide (CGRP)

偏頭痛発作の頻度、重症度、症状期間増加と関連し、central sensitizationをもたらす原因となっているという可能性
繰り返す、central sensitizationは、 periaqueductal gray areaへのneuronal damegeをももたらし、恒久化する可能性があり、疼痛のpoor modulationを来す。
肥満は交感神経を緊張させ、頭痛頻度を増加させる。
adiponectin濃度減少が肥満でみられ、低濃度では、adiponectinは侵害受容性(nociceptive)となるが、正常濃度ではそうではないという現象がみられる。
頭痛・肥満に共通する生物学的要素に関して、orexinは疼痛と代謝両者を調整する。orexinは両者のリスク要因となり得る。

by internalmedicine | 2009-02-26 11:02 | 内科全般  

ダイエット:どのタイプの食事制限か・・・というより・・・結局はカロリー量

肥満の体重コントロールにおいて、総カロリーより中身を重視しすぎるきらいがあった。
高脂肪食により却って体重減少を短期的に認めたため、さらにこの現象に拍車がかかった。

Comparison of Weight-Loss Diets with Different Compositions of Fat, Protein, and Carbohydrates
NEJM Vol. 360:(9) 859-873 Feb. 26, 2009
【背景】 蛋白、脂肪、炭水化物の成分比率を強調したダイエットによる体重減少の効果の程度について確立していない。1年に及ぶ研究も少ない。

【方法】 811名の過体重成人に以下の4つのダイエットの一つをわりつけ
脂肪:蛋白:炭水化物
<20、15、65%>
<20、25、55%>
<40、15、25%>
<40、25、35%>
食事の内容は、心血管疾患ガイドラインに合致したもの

2年間個々の教育セッションを受ける。

プライマリアウトカムは、2年後の体重変化で、2×2要素比較
(低脂肪 vs 高脂肪、平均蛋白 vs 高蛋白、高炭水化物 vs 低炭水化物)

【結果】 6ヶ月後、どの食事成分割り付け群も平均6kg(初回評価体重の7%に相当)体重減少で、12ヶ月後再増加。
2年までに、体重減少は類似

15%蛋白 vs 25%蛋白割り付け:3.0 vs 3.6 kg
20%脂肪 vs 40%脂肪割り付け:3.3 kg vs 3.3 kg
65%炭水化物 vs 35%炭水化物割り付け:2.9 kg vs 3.4 kg

トライアル完遂80%のうち、平均体重減少は4kgで、少なくとも10%体重減少比率は14-15%であった。

満足度、空腹、満腹感、グループセッション参加率はどの食事群も同様
参加率は体重減少の程度と相関(0.2kg/セッションあたり)

ダイエットは脂肪関連リスク要因と空腹時インスリン値を改善した。

【結論】 カロリー制限食は、三大栄養素成分のどの種類強調に関係なく、臨床的に意義のある体重減少をもたらした


有意差はないのだが、ウェスト径は、蛋白が多いほど、炭水化物が少ないほど、減少率が大きいように思えるのだが・・・
ダイエット:どのタイプの食事制限か・・・というより・・・結局はカロリー量_a0007242_943503.jpg



高脂肪ダイエットがもてはやされる理由は、効果の迅速性・・・それは長期間続かないことがこれでも示されている。

ダイエット:どのタイプの食事制限か・・・というより・・・結局はカロリー量_a0007242_949983.jpg



これも同様・・・
低炭水化物・高脂肪食(Atkins食)の減量効果( A TO Z Weight Loss Study)の結果と疑問 2007年 03月 07日





あるある大辞典:炭水化物(Atkins)ダイエット礼賛番組 2005年 01月 09日

by internalmedicine | 2009-02-26 09:39 | 糖尿病・肥満