2009年 06月 15日 ( 2 )

 

糖尿病血管再建術後のプラビックス+プロトンポンプ阻害剤併用は避けるべき?

Proton pump inhibitors (PPIs)は、心血管イベント予防のための、クロピドグレル硫酸塩(プラビックス)の有効性を阻害するとADA(6月6日)報告(情報ソース:http://www.docguide.com/news/content.nsf/news/852571020057CCF6852575CE005C840C

Ron Aubert(Clinical Analysis and Outcomes Research, Medco Health Solutions, Franklin Lakes, New Jersey)らが4005名のPCI・ステント施行患者のアウトカムをClopidogrel Medical Outcomes trialで調査

この解析で、主要副事象心血管イベントリスクは有意にPPI併用群で高い(25.1% vs 17.9%; P < .0001)

プライマリエンドポイントは12ヶ月の合成心筋梗塞・不安定狭心症、卒中・TIA、PCI・CABG、心血管死(蘇生・入院)イベント発生

PPIは、omeprazole、 lansoprazole、 esomeprazole、 pantoprazole、 rabeprazole

プライマリエンドポイント率は、PPI非服用 19.7%、PPI服用で26.7%(ハザード比 1.44, P < .0001)

糖尿病を有する患者の冠動脈ステント後の一年以内において、心臓イベント重大副事象に関して、PPIとclopidogrel間の相互作用は臨床的に意義がある


PPIとclopidogrel併用に関して落胆すべき推奨をすることを指示すると著者ら


Stanek EJ, Aubert RE, Rolf P, et al. Proton pump inhibitors diminish effectiveness of clopidogrel after coronary stenting in patients with diabetes. American Diabetes Association 2009 Scientific Sessions; June 8, 2009; New Orleans, LA. Abstract 1034-P.

Proton pump inhibitors diminish effectiveness of clopidogrel after coronary stenting in patients with diabetes.

by internalmedicine | 2009-06-15 14:31 | 動脈硬化/循環器  

産経新聞岩崎氏の妄言・暴言

Excite エキサイト : 社会ニュース

現役局長逮捕で揺れる厚労省。だが、厚生官僚の逮捕というので思い出すのが、”開業医の奥さんの毛皮に化ける”と言ったご本人、”厚生事務次官・岡光序治”・・・こいつは自己弁護のための書籍を出している・・・書評を見るだけでこの書籍の愚劣さが予想できる。


官僚組織とメディア・・・背後の政治家・経団連  この構図は以前から日本の厚生行政に大きな大きな役割を果たしている。 もちろん悪い方2だが・・・前二者は記者クラブという情報統制機構ともなっており、政府の施策などにおいて意図的世論形成・・・おそらく、この世論形成でもっともうまくいっているのは“医師会・開業医=悪の権化”という構図だろう。ミスリードするメディアや一部の人たちの根拠なき発言に、、”第7艦隊を破った医師会”などとその最強ぶり(笑)を揶揄することもある。そんなに強ければ、これほど診療報酬減少による経営難に病院・診療所があえぐことはなかっただろうに・・・


さて、問題の産経新聞岩崎慶市氏の主張
・開業医は週休2.5日、時間外診療も往診もほとんどせずに、高報酬
・医師会のロビイスト活動が問題で、「中医協は開業医を中心とする医師会の影響力が依然として圧倒的だ」
・開業医の診療報酬を大胆に削り、その分を不足する勤務医や診療科に配分すれば、診療報酬全体を上げなくても医師不足はかなり是正される。
というもの


”中医協の診療報酬基本問題小委員会(委員長・遠藤久夫学習院大学教授)が6月10日開かれ、基本診療料に関する議論が行われた”ということで、それに関わる、財務・厚生労働省・経団連側への援護射撃で、ステレオタイプな開業医批判が繰り返しで、反論の材料に事欠かない駄文・・・これで飯が食えるのだから、マスコミってのは楽な商売だ。具体的には、診療報酬=開業医の収入というstereotypeの発想、事業主と雇用者の報酬比較に無理がある、中医協は現在、経団連主導である。

そもそも、診療内容ををしらない人たちだけで、診療報酬体系をごちゃごちゃいじることに無理がある!・・・とは思わないのだろうか?・・・経団連の息のかかった連中がこれを取り仕切るようになって様々な不具合が生じている。たとえば、国際的標準薬がなかなか保険適用にならなかったり、新しい保健適用などその解釈の二転三転はいまでも日常茶飯事なのである。


米国の総合医を評価している部分が目新しい駄文だが、以前、米国でのGPが人気薄ですでに崩壊状態と言うことを記載した(総合診療科とか総合内科などとか・・・一般の医者にとってどちらも魅力無し (JAMA) | 2008-09-10)。御用記事のミスリードなのだが、Sickoなどから学ばなかった情報弱者でもあるらしい。欧米の医療がすばらしいというアホがいまだに新聞社内には存在が許されているのだ。そもそも米国の医療制度は、開業医と勤務医という2大別でなく、ホスピタリストという存在がある。違う制度のものを同列に比較するのには無理がある。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
産経新聞岩崎氏の妄言・暴言_a0007242_821508.jpg

(h21.6.14 日曜日
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昨日日曜の産経新聞記事だが、日曜当番にあたり、発熱外来にかり出され、時間外患者に振り回された開業医たちはこの岩崎氏の暴言に怒り心頭だろう。氏はおそらく、産経新聞本社周辺のビル診療所のことだけが頭にあるのだろう。かれらもおそらく経営難にあえぎ、日曜などバイトしていることも多いのに・・・

開業医の果たす役割は、通常の診療業務以外に、学校医、予防接種、産業医、役所での各種委員会業務(老人・障害・福祉・結核や新型感染症などを含む公衆衛生)など多岐にわたる。現場を知らず、外からのイメージだけでたたく新聞の論説。

私たちが抱く、新聞論説委員のイメージ、午前11時頃出勤して、ゆったりと秘書かなにかに準備させた資料を適当に組み合わせて、実質一時間の勤務、その後、企業や官僚との接触・・・夜は財界とおつきあい・・・で、“論説委員様おねげぇしますだ・・・医師会の悪口いっぱい書いてくださいね・・・簡単ですよね”と経団連系のじいさまたちとのつきあい・・・記者クラブや再販制度に守られ、これで年収うん千万円・・・と想像で書かれれば怒りたくもなりますよね・・・岩崎さん


ところで、あの保守系新聞である産経新聞は、中小企業の経営者とそこの従業員の給与を一緒にしろという”共産主義”を主張しているのだ。介護保険導入や特定保健制度などで営利民間の参入を推奨し、一方では、共産主義礼賛する産経新聞の二枚舌。・・・答えは簡単、経団連たちの意向でつまらない旧態依然たる“医師会=悪”という刷り込みを行い、社会保障減を勝ち取ろうとしているのだろう。


まず、産経新聞の論説委員と販売所の従業員の給与を一律にして、押し紙や販売代理店システム・再販制度という業界独占禁止してから駄文を書いてみてはどうだ。



吉田茂首相は市民の暮らし具合を見るため駅前の商店の前を官邸から出るたびに通らしたという美談・・・だが、地方在住の私らから見れば、これだけで施策を決められたんじゃたまらない。都市部の一部の景気で日本全体を判断している・・・愚策を連発して地方の疲弊のきっかけとなったのではないかと・・・

産経新聞の社是は経団連主張をそのまま垂れ流すことなのだろう。



現在の医療の問題点は、複数の要素が組み合わさって生じている。ただ、国の施策が多大なる影響を与えたことはたしかである。1983年、厚生官僚吉村仁 「医療費亡国論」なるものが、日本の医療施策に大きな影響を与え、中曽根政権から様々な医療費抑制策がなされ続けてきて、現在の医療崩壊が生じている。
医師数削減政策の学術的根拠として「医師誘発需要学説」を厚労省は一貫して主張し続けてきた。
くわしくは・・・産科医療のこれから なぜ医療崩壊がおきたのか(2)医療費亡国論編
現在の厚生官僚へのこの人の影響は多大で、その後も、厚生官僚たちの規定概念には、「医療費亡国論」があり、医療費削減を継続的に行い続けているのである。

開業医を減らせば、勤務医にシフトするだろうと・・・浅はかな考えを国民一般に染みつけ、社会保障費用抑制維持という経団連・自民・公明の意向に従うメディア
おそらくこの発想は、厚生官僚・吉村仁氏の思想の刷り込みから脱却できてない、かわいそうな情報弱者がメディアで地位を得てしまったのだろう。

ゲートキーパー機能で受診制限を是として、”専門医”よりも“総合医”と、ほざいてたのはどこの新聞社だ!
 ↓
臓器専門の医療だけでは危機救えず 【正論】「総合医」の養成が緊急課題 医事評論家・水野肇  2008.1.28 03:05


医者をたたきたいだけの支離滅裂な新聞たち・・・産経だけじゃないけどね・・・記者クラブ機能のため異口同音の厚労省・税務省・経団連御用達新聞


H21.6.19 付記

日医が批判してくれたようだ・・・
産経記事、「事実誤認も甚だしい」―日医

 日本医師会の中川俊男常任理事は6月17日の定例の記者会見で、産経新聞15日付朝刊の「納税者の視点で見直せ―開業医と勤務医の診療報酬配分」と題した記事について、「事実誤認も甚だしい」と厳しく批判した。
 中川氏は「医師会調査でも勤務医が開業医になりたい主な理由は『激務が給料に反映されない』だった」との記載について、日医ではなく中央社会保険医療協議会(中医協)の調査と指摘し、調査の実施主体を「最低限のマナーとして確認してから記事を書いてほしい」と批判。また、「自分の理想の医療をやりたいと、前向きな夢を持って開業する人も多い。そういう気持ちを踏みにじっている」と述べた。

 また、開業医の業務を「週休2.5日、時間外診療も往診もほとんどせずに」などと表現していることについて、「エビデンスを示してほしい」と要求。「土日丸々と平日半日休む医療機関は希少で、多くの医療機関が土曜日に診療している。もちろん、夜間にも診療している」と反論し、「仮に産経の記事が、独断によるものであるとすれば、言語道断」と強調した。

 さらに、「中医協はかつて改革が行われ、公益委員や健保団体の代表もいるにはいる。だが、開業医を中心とする医師会の影響力が依然として圧倒的だ」との記載については、「憶測で評価を下していて、非常に問題」と指摘。「公益委員や支払側委員の発言力が弱いかのような表現は、大変失礼」と述べた。

更新:2009/06/17 19:42   キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/22604.html




追記(H21.9.2)・・・自民党下野後・・・産経新聞記者のTwitter発言がおもしろい


保守的な論調で知られる産経新聞の記者が公式「twitter」上でつぶやいた軽率な発言が「報道機関としての中立性はないのか」と批判を浴び、2009年8月31日、同社は謝罪した。

■「産経新聞初めて下野なう」
産経新聞は衆院選に合わせ、公示日の8月17日に公式twitterをスタートさせた。
投開票日までの13日間限定で、主に掲載記事や、編集部の日常を紹介。
30日は選挙結果を実況中継していた。現在も、440人にフォローされている。

問題の「つぶやき」があったのは、選挙結果が出そろい、民主圧勝、自民惨敗が確定した31日明朝。
「そろそろ、中の人が交代しますー。皆さんお付き合いいただいて、ありがとうございました!」と選挙特集が終わることを告げたあと、

「産経新聞が初めて下野なう」

「でも、民主党さんの思うとおりにはさせないぜ。これからが、産経新聞の真価を発揮するところ」と投稿してしまった。公式アカウントなだけに、産経新聞が自民寄りで「反民主」を表明したとも受け取られかねない発言だ。

J-CASTニュース
http://www.j-cast.com/2009/08/31048550.html



・・・やはり、自民党の機関紙であったことを記者自らがみとめてしまった(笑)

by internalmedicine | 2009-06-15 09:03 | メディア問題