2009年 07月 07日 ( 5 )

 

急性肺塞栓の予後的戦略:臨床側面、画像、バイオマーカー

図表に間違いがあるものだから・・・信用して良いのか・・・疑心暗鬼に陥る総説


Prognostic stratification of acute pulmonary embolism: Focus on clinical aspects, imaging, and biomarkers
Vascular Health and Risk Management 2009:5 567–575(pdf)


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・臨床的パラメータ
-ショック/低血圧: 収縮期血圧 ≦ 90mmHg
-ショック指数: >1
-PESI :Class III、IV、V

・インストルメンタルなパラメータ
-12誘導心電図:前胸部誘導のT波陰転化の存在と数
-心エコー:RVD所見
-computer tomography pulmonary angiography(CTPA):CPTE index(→おそらく、Computer Tomography Pulmonary Embolism (CTPE) indexの間違い)、proximal clot、RV/RV直径比>1 →おそらく、end-diastolic RV/left ventricular [LV] 比の間違い
・検査パラメータ
-増加:troponin I or T、NT-proBNP、H-FABP、ミオグロブリン、GDF-15



治療
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by internalmedicine | 2009-07-07 15:17 | 呼吸器系  

診療報酬カット:エコー42%、カテーテル治療24%、心電図21%   ・・・ 

診療報酬エコー42%、カテーテル治療24%、心電図21%カット
"Echo payments cut by 42%, caths by 24%, and ECGs by 21%"


ちょっとどきっとした人も多いと思うが・・・アメリカの話・・・オバマ政権となり、医療施策が変わってきたのだろう。


"US Centers for Medicare & Medicaid Services (CMS) "は2010年のMedicare Physician Fee Schedule (MPFS)を、循環器にて全体で報酬11%カットする事を提案


ACCが猛烈に批判!

ACC Aghast at Proposed Cuts to Cardiology Payments in Medicare Physician Fee Schedule for 2010
http://www.medscape.com/viewarticle/705283?src=rss


唯一の例外は、診療所外来診療費11%アップだそうな!

アップデートの影響は医療全分野に及び、7000種超のサービス報酬で、新しい報酬計算上、報酬費用・器具使用率・コンサルテーション費用などの計算が変わり、循環器医への影響が大きくなった。
GP、家庭医、内科医、老人専門医は約6%-8%報酬が増加する新しい提案がなされたとCMSが述べている。

米国は、専門医医療重視から双合診療的分野の重視に変わってきたのだろうか?

対して、日本と逆! ・・・ GP、家庭医、内科医・老人専門医などへの冷遇はこれから・・・本格的になりそうだし・・・日本の医療政策なんて、ニューリベラルの人たちがごちゃごちゃ混ぜ返し、患者団体代表っていったい誰の代表なの?・・・と聞きたい人がそれに和をかけて、感情論で、診療報酬体系をいじり回す状態が続いている。

”アメリカに右へならえ”すれば、万事解決するという方針だった日本経団連(武田・アステラスを含む)方々は、米国のこういう方向性に何をおもうのだろう・・・都合の悪いことには一切無視だろうが・・・


<備考>
総合診療科とか総合内科などとか・・・一般の医者にとってどちらも魅力無し (JAMA)  2008-09-10
ACE阻害剤の副作用知識・・・GP>専門医 2005-08-25
HRTの正しい理解(専門医がGPを見下している・・・にしか見えないのだが) 2005-08-18
日本の勤務医たちもhospitalistになってはどうか? 2007-12-20

by internalmedicine | 2009-07-07 11:52 | 動脈硬化/循環器  

肥満に対するハーブ治療のシステマティック・レビューと称する論文

BaltimoreのOriolesのピッチャー Steve Bechlerは、2008年9月20日トレーニング中急死した
http://topics.nytimes.com/topics/reference/timestopics/people/b/steve_bechler/index.html
これが、エフェドラ規制が米国で広がるきっかけとされている。 →エフェドラ(麻黄)禁止令をめぐって(1)(http://www.anzai-assoc.com/toyo2.pdf

日本では、エフェドラでなく、アナボリック・ステロイド使用と混同・曲解されて報道されていた。恣意的なミスリードだったのか分からないが、日本では、エフェドラの健康被害の問題が広く語られることは一切無い。


以下の論文、システマティック・レビューと称する報告だが、出版バイアスの検討はなく、ヒトの研究に関してそれぞうれの検討数も少なく、メタアナリシスがなされてない。にもかかわらず、むりやり結論づけ・・トンでも論文・・・と判断したい。それでも、エフェドラ・カフェイン、防風通聖散に関して副事象についての記載がある。

データベース検索の内、915の結果でレビュー、総数77研究を含め、19のヒトの研究、58の動物研究

A systematic review of the efficacy and safety of herbal medicines used in the treatment of obesity
World Journal of Gastroenterology, 07/06/09

Cissus quadrangularis (CQ),、Sambucus nigra、 Asparagus officinalis、 Garcinia atroviridis、エフェドラ、カフェイン、 eSlimax (extract of several plants including Zingiber officinale and Bofutsushosan) で有意な体重減少を示した。

41の動物研究で、体重減少、体重増加防止効果を示した。

副作用、死亡率で、エフェドラ、カフェイン、防腐通聖散意外は有意差無し



"No significant adverse effects or mortality were observed except in studies with supplements containing ephedra, caffeine and Bofutsushosan."という一文がある。

エフェドラ・カフェインの副作用について、口腔乾燥、不眠、神経過敏、動悸、頭痛
・Boozer CN, Nasser JA, Heymsfield SB, Wang V, Chen G, Solomon JL. An herbal supplement containing Ma Huang-Guarana for weight loss: a randomized, double-blind trial. Int J Obes Relat Metab Disord 2001; 25: 316-324
・ackman RM, Havel PJ, Schwartz HJ, Rutledge JC, Watnik MR, Noceti EM, Stohs SJ, Stern JS, Keen CL. Multinutrient supplement containing ephedra and caffeine causes weight loss and improves metabolic risk factors in obese women: a randomized controlled trial. Int J Obes (Lond) 2006; 30: 1545-1556

by internalmedicine | 2009-07-07 10:23 | Quack  

スタチン使用者の筋症は構造的異常を伴い、血中CK値はそれを反映しない

スタチン服用者の持続性のミオパチーでは、構造的筋肉のダメージを示し、血中CK増加が無くても生じ、この構造的異常の同定・除外は困難である。

ryanodine receptor 3発現のupregulationが見られ、細胞内カルシウムleakを示唆する。

Association between statin-associated myopathy and skeletal muscle damage
CMAJ • July 7, 2009; 181 (1-2). doi:10.1503/cmaj.081785.

83名の患者から外側広筋の生検で、44名が離礁的にスタチン関連ミオパチーと診断されていた。29名はスタチン現行服用、15名は生検前スタチン中止
ミオパチーの25/44にて筋損傷を認め、ミオパチー症状が一人は無し
わずか1名の構造的異常波CKが1950 U/L(正常上限 10x)

ryanodine受容体3の発現は有意に構造的エビデンスの存在のある患者で有意にupregulateされている (1.7, 平均の標準偏差 0.3)

by internalmedicine | 2009-07-07 09:06 | 動脈硬化/循環器  

LEAD-6 :リラグルチド vs バイエッタ GLP-1アゴニスト・ガチンコ対決

liraglutide(リラグルチド)は、GLP-1受容体作動薬のexenatide(エクセナチド、商品名:Byettaバイエッタ)と同種の薬剤で、直接比較のスタディ


ネット上6月はじめに掲載されていたので、承知の人も多いと思う。

既存治療の最大量でもコントロール不良を対象者として比較検討

Liraglutide once a day versus exenatide twice a day for type 2 diabetes: a 26-week randomised, parallel-group, multinational, open-label trial (LEAD-6)
The Lancet, Volume 374, Issue 9683, Pages 39 - 47, 4 July 2009





2型糖尿病は増加する慢性疾患で、広範な代謝異常にて微小血管、大血管合併症を生じ、ケア・治療の進歩にかかわらず薬物治療の進歩が必要な分野である。目標血糖到達のため、様々な薬剤使用が単独・併用がlifestyle修正と共に行われている。インスリンとの組み合わせで、血糖モニタリングの日々の補正が必要とされる場合もある。治療選択の慎重な選択・フォローアップが血糖目標のため必要で、体重増加・低血糖を防ぐことも必要。

Glucagon-like peptide-1 (GLP-1)は、小腸L細胞、特に食物摂取後分泌し、広範な生理活性を伴う。血糖依存的で、肝臓のブドウ糖産生減少を伴う。GPL-1は腸管運動性を緩徐化し、食事摂取の満足感を増させる。動物モデルでは、β細胞増殖を促進し、新生をもおそらく促進し、アポトーシスを減弱させる。

GLP-1は dipeptidyl peptidase-4により 急激に分解されるため、exendinベースのGLP-1受容体アゴニストやdipeptidyl peptidase-4 抵抗性ヒトアナログの開発が急である。


日本でも、バイエッタの上市は近いと聞いている。リラグルチドは昨年承認申請らしい。

by internalmedicine | 2009-07-07 08:48 | 糖尿病・肥満