2009年 07月 16日 ( 2 )

 

カプセル内視鏡のadvanced adenoma検知 感度 73%、特異度 79%

2007年10月1日に保険収載されたカプセル内視鏡は、小腸出血,つまり出血源不明の消化管出血がかなりの精度で診断でDouble-balloon enteroscopy (push-and-pull enteroscopy)とともに期待され・・・たとえば・・・
Role of small-bowel endoscopy in the management of patients with inflammatory bowel disease: an international OMED-ECCO consensus.
Endoscopy. 2009 Jul;41(7):618-37. Epub 2009 Jul 8.


故に、カプセル内視鏡側から見れば、以下の不名誉な報告は本意ではないのかもしれない


カプセル内視鏡のadvanced adenoma検知 感度 73%、特異度 79%

感度が低い割に、 “7.9%で、手術が必要事例あり”というのは・・・ 



“前向き、多施設研究で、光学コロノスコピー比較で、既知・疑診結腸疾患対象”

Capsule Endoscopy versus Colonoscopy for the Detection of Polyps and Cancer
N Engl J Med. Vol. 361:(3) 264-270 Jul. 16 2009
328名の患者(平均年齢58.6歳)
内服後10時間以内排泄、バッテリー寿命前回収を対象で、すべての92.8%
ポリープサイズ6mm以上の検知感度 64% (95% 信頼区間  [CI], 59 - 72) 、特異度 84% (95% CI, 81 - 87)
advanced adenomaの検知感度 73% (95% CI, 61 to 83)、特異度 79% (95% CI, 77 - 81)
コロノスコピーによる19名の癌発見のうち、14例がカプセル内視鏡にて検知(感度、74%;95% CI, 52-88)
捨てての病変で、カプセル内視鏡の感度は腸内のclenlinessに依存
軽症-中等症副事象イベントが26名(7.9%)、でほぼすべてで手術が必要であった。

by internalmedicine | 2009-07-16 11:01 | 消化器  

記憶障害・認知症予測の遺伝子診断

加齢に伴う記憶障害発症進行が遺伝に依存するという事実は冷酷にもおもえるが、そのリスクを客観的にとらえて、生活指導や薬物予防に役立てられるとしたらと・・・ポジティブに考えることもできるのだろう。

記憶と APOE ε4 Alleleについて、APO ε4 variantはアルツハイマー病リスク増加と関連。認知加齢の縦軸モデリングにて1、2つの APOE ε4 alleleをもつ対象者と、持たない対象者ではその差が60歳前で生じる。
Longitudinal Modeling of Age-Related Memory Decline and the APOE ε4 Effect
N Engl. J Med. Vol. 361:255-263 Jul. 16, 2009

primary end pointは長期記憶喪失、長期記憶スコア: Auditory–Verbal Learning Test (AVLT-LTM)
一般認知、非記憶ドメイン評価のprioriとしてFolstein MMSE、言語スキルとしてCOWATも評価
Judgment of Line Orientation (JLO) testを視覚空間認識能テストとして施行

815名解析、317 APOE ε4 キャリア (ホモ接合体 79、238はヘテロ接合体キャリア)
非キャリア比較において、フォーマルな教育期間 (15.4 years)と女性比率 (69%)という条件での等価比較では、より若年 (平均年齢, 58.0 vs. 61.4 歳; P<0.001) 、より長期フォロー (5.3 vs. 4.7 年, P=0.01)されている。
キャリアの縦軸減衰は60歳前から始まり、加速が急速 (P=0.03)で、allele量効果的である (P=0.008)

記憶障害・認知症予測の遺伝子診断_a0007242_9274168.jpg




そして、アルツハイマー病と関連する成人はランダムに割り付けし、臨床的な心理的distressに関して差がなかった。
Disclosure of APOE Genotype for Risk of Alzheimer's Disease
REVEAL Study Group
N Engl. J Med. Vol. 361: (3) 245-254 Jul. 16, 2009




”MRI・・アポリポ蛋白E・長谷川式簡易痴呆スケール(HDS-R)”を脳ドックと称して行っている施設がある。先走りしている施設はいかなる説明が被験者になされているのだろうか?確たるエビデンスがないうちにする説明というのは・・・はなはだ混乱をもたらすと思うのだが・・・


生命保険会社などがこのような遺伝情報を使ってビジネスを構築するとしたら・・・という、もう一つの悪夢も・・・


APOE 表現型を持つ人は、ストレスによる記憶障害を生じやすい 2007-08-28

妊娠中、胎児由来の胎盤遺伝子を介して、母親に脂質代謝の影響を及ぼす 2005-10-31

by internalmedicine | 2009-07-16 09:49 | 精神・認知