2009年 07月 25日 ( 2 )

 

肺気腫:上肺肺容量減少手術は緩和的治療として有用?

lung volume reduction (慢性肺気腫手術) 肺容量減少術

否定的に受け止められた、あのNational Emphysema Treatment Trialの再考察・・・で、上肺部のLVRは緩和治療的に役立つという主張

Integrating Health Status and Survival Data
The Palliative Effect of Lung Volume Reduction Surgery
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 180. pp. 239-246, (2009)


P2ながら、以下の論文もあわせ見ると・・・上肺野限定、死亡率や肺機能改善より緩和的な目的に・・・向きが変わってきているような印象をもつ
 ↓
Biologic Lung Volume Reduction in Advanced Upper Lobe Emphysema
Phase 2 Results
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 179. pp. 791-798, (2009)



cf.
Effects of Lung Volume Reduction Surgery on Gas Exchange and Breathing Pattern During Maximum Exercise Chest May 2009 135:1268-1279;

by internalmedicine | 2009-07-25 09:28 | 呼吸器系  

喘息患者の呼吸苦馴化システム:島皮質insular cortexの活動抑制メカニズム

喘息患者、特に近似致死的喘息、入院歴などのある患者など重症度が高いほど、その重症度の知覚に乏しいということが知られている。一時期、(いまは知識者然としている)櫻井良子などがさわいでいた“ベロテック健康被害”問題などは、この知覚が鈍化しているための受診チャンス逸脱(This observation that most patients with near-fatal asthma have blunted perception of dyspnea (POD) suggests that a dysfunction in these defense mechanisms may play a role in near-fatal asthma. )とが最大の理由であると断定したい。

では、なぜ、喘息患者に対する呼吸苦知覚の鈍化が起きるか?

効果ある薬剤・管理方法がなかった時代において苦しむ喘息患者たちに、神が与えてくれたありがたいシステムだったのかもしれない。


Down-Regulation of Insular Cortex Responses to Dyspnea and Pain in Asthma
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 180. pp. 232-238, (2009)<【序文】 喘息の主要兆候は呼吸苦であるが、正確な知覚把握が治療開始にとって大事。しかし、喘息患者における脳の呼吸苦知覚メカニズムは不明である。

【目的】 To study brain mechanisms of dyspnea in asthma.

【方法】喘息と正常対照者比較の実験的な呼吸苦誘発による、MRI画像化ニューロン反応比較
この脳の活動性を疼痛による誘発ニューロン反応と比較し、類似不快生理的感覚へのニューロン全般化過程として検討した。

【測定・結果】14名の軽症・中等症喘息14名とマッチ化した14名の対照をスキャナーに横たわる間に軽度呼吸苦、重度呼吸苦、軽度疼痛、重度疼痛を与える。
呼吸苦は制限負荷呼吸により、熱疼痛を拙速thermodeで与える。

両感覚の感覚強度は患者・対照に同じく与えたが、近く歳が、ミラー化されて島皮質insular cortex活動性減少として観察された。しかし、periaqueductal gray (PAG) の活動性は、呼吸苦・疼痛共に増加。
Connectivity analyses により喘息特異的なinsular cortexのdown-regulationが呼吸苦・疼痛時に見られ、PAG活動性増加により修正されていると考えられる。

【結論】 この結果から、喘息患者の呼吸苦・疼痛知覚間PAG活動性によるinsular cortexへdown-regulationが見られる。
喘息患者の呼吸苦不快差を減弱するためのニューロン馴化メカニズムをあらわすのだろう。
そして、これは他の不快な、生理的感覚にも一般化された減少となる。

by internalmedicine | 2009-07-25 09:05 | 呼吸器系