2009年 07月 30日 ( 6 )

 

空気汚染とストレス環境下の組み合わせでの子供:喘息発症リスク最高

ストレス下両親がいることは、子供にとって、交通環境汚染やたばこなどのような空気汚染トリガーによる喘息発症を増悪する。ストレスと両親の教育レベルが低いことが、妊娠中喫煙の暴露に、大きな影響を与えている。PNASの報告で、著者のMcConnell は、「空気汚染とストレス環境下の組み合わせでの子供は喘息発症リスクが最高である」とメディアに語っている。

喘息は、交通関連汚染、子宮内たばこ暴露など環境要因と相関
Ketan Shankardass らは、3年の長軸研究にて、ストレスが喘息リスクを悪化させ、子供の気道炎症の増加させる可能性がある。
5-9歳、2497名の子供で、研究開始時に喘息兆候のないもので、新規発症喘息、交通大気汚染、子宮内たばこ暴露、両親ストレスを追跡
著者らは、子供のストレスの代理としてしばしば用いられる、家族の社会経済的のアンケートと測定を行った。
両親のストレスは喘息リスクを増加させないが、両親がストレス下で、交通関連大気汚染レベルが高いところに密接して居住しているとき、喘息発症はこどもの大気汚染暴露単独より有意に多い。

少ないが、有意な両親のストレスと子宮内たばこ暴露の相関を認めた。

Parental stress increases the effect of traffic-related air pollution on childhood asthma incidence
PNAS July 28, 2009 vol. 106 no. 30 12406-12411

by internalmedicine | 2009-07-30 16:01 | 呼吸器系  

オーガニック(有機)食品に栄養的優秀性みとめず

オーガニック、すなわち、有機農産物のたぐいの定義は、日本では”有機農産物の日本農林規格”で定義されているようだ。参考:http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/seisan/tokuteinoyaku_iinkai/2/refdata1.pdf

”化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させるとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法”で、化学肥料や農薬を極力さけたもの

NOSB Definition:http://www.ota.com/definition/nosb.html



ちまたにあふれる、“有機なんたら食品”の健康上の有用性があるかどうか?・・・大事な検討がなされた。


50年に及ぶ文献のシステマティック・レビューで、オーガニック製品は栄養的に優れているというエビデンスは見いだせなかったという報告が、The American Journal of Clinical Nutrition誌に掲載

Alan D Dangour, Sakhi K Dodhia, Arabella Hayter, Elizabeth Allen, Karen Lock and Ricardo Uauy.
Am J Clin Nutr, July 29, 2009.
DOI:10.3945/ajcn.2009.28041


2007年ベースで、オーガニック食品産業は290億ポンド(480億USドル)世界で生産され、プレミアム価格で販売され、健康・栄養上良いと信じられてきた。

13栄養カテゴリーに基づき解析、化学物質残留は検討せず

・52000論文から、152 (農産物 137 、家畜製品  25) を検討クライテリアに合致するとして検討、だが、十分な質に到達してたものはわずか55のみ
・通常の農産物は有意に窒素濃度を含む
・オーガニック製品農産物は有意に鈴・高濃度のtitratable activityを有した。
・8つの農産物の栄養カテゴリーの間に差異のエビデンス無し
・質の低い研究群の解析で、家畜製品について、栄養成分に、オーガニックと通常の製品の差異のエビデンス無し



プレスにて、栄養成分にごく少数の差が認めらたが、オーガニック製品が健康上の明らかな妥当性があるとは思えないと述べており、オーガニック製品をわざわざ支持する理由がみつからないとしている。

消費者が、科学性を無視して、無農薬宗教のようになっていて、その裾野が広がっている。日本の役所は、その動きを冷静に検討したり、たしなめたりすることなく、偏執的消費者に迎合して、ポピュリズム行政を突っ走っているように思えるのだが・・・遺伝子組み換え食品など、とんでもない部分で反対している消費者団体がいるが・・・かれらに迎合しても、生産性がないとおもうのだが・・・

by internalmedicine | 2009-07-30 12:14 | 環境問題  

人工ゴルジ器官:ヘパリン合成に・・・

ニューヨークとノースカロライナの科学者が、人工ゴルジ器官の機能的プロトタイプ・アッセンブリを報告

ホルモン・酵素・他の基質を加工・パッケージを補助する細胞内鍵構造で、生体の機能に役割を果たす。 lab-on-a-chip device にてヘパリン合成を迅速・安全にさせ、Journal of the American Chemical Society 8月12号に発表予定とのこと


Toward an Artificial Golgi: Redesigning the Biological Activities of Heparan Sulfate on a Digital Microfluidic Chip
J. Am. Chem. Soc., Article ASAP DOI: 10.1021/ja903038d Publication Date (Web): July 10, 2009






Lab on a chip技術の創薬研究への応用:日本薬理学雑誌 Vol. 131 (2008) , No. 1 28-31 http://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/131/1/131_28/_article/-char/ja


さっぱりわからないが、世の中進歩したもんだ

by internalmedicine | 2009-07-30 11:31 | 医学  

CDC :新型インフルエンザワクチン戦略発表 妊娠女性・乳児最優先

日本のワクチン戦略、いつものごとく、最前線に知らしむべからず・・・で進んでいるようだ・・・相変わらずの大衆をバカにし続ける役人ども・・・そのくせ、どうせ、アメリカの物まねしかできない低脳のくせに・・・と、いつものごとく、ルーチン罵倒しておおく



ブタインフルエンザ2009H1N1ウィルスワクチン摂取は、妊娠女性を含むUS住民の半数が最優先とCDC助言委員会がACIPの意見を聞いて、結論づけ


(情報ソース:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AdditionalMeetings/15302

供給が十分でないため、第一群として優先者を決めておこうという戦略

妊娠女性、6ヶ月未満の子供のいる家族・世話をするもの、医療関係者・救急隊員、6ヶ月から4歳、慢性疾患患者をもつ19歳未満の子供がその一群

初回分布後パンデミックワクチン供給が増加予定のため、2回目ワクチン接種についてに関して保存するな!とも述べている。

・季節性インフルエンザワクチンの現行推奨されている人はできるだけ早く接種をうけるように
・ワクチン供給がローカルレベルにルーチンのワクチン初期ターゲット住民に行き渡るようになったら、25-64歳成人全員に、州・地域自治団体コンサルテーション後推奨される。
・パンデミックワクチンは65歳以上では、若年群需要が満たされた後行われ、老人ではできるだけ早く季節性ワクチンを投与すべき



英語学習のお供にどうぞ・・・
ブリーフィング音源:http://www.cdc.gov/media/transcripts/2009/mp3/CDCH1N1_07-29-09.mp3
transcript:http://www.cdc.gov/media/transcripts/2009/t090729b.htm



わたしたちは受けられないの・・・と、なきじゃくる老人たちの姿をテレビで報道し、現場に混乱を落としいれるマスコミの姿が予見される・・・




ほんとに、性格悪くなったなぁ・・・俺って

by internalmedicine | 2009-07-30 11:00 | インフルエンザ  

糖尿病足感染症病変に対するG-CSF治療

G-CSFは好中球血管内皮progenitor 細胞の遊離を増加させ、糖尿病による障害好中球機能を改善する。G-CSFアジュバント治療が糖尿病性の足感染に対する好影響を与えるかどうか、Cochrane reviewのテーマの一つらしい

Granulocyte-colony stimulating factors as adjunctive therapy for diabetic foot infections
The Cochrane Library (ISSN 1464-780X). published online: July 08. 2009

総数167名で、投与量・期間のばらつきあり
G-CSFを加えることは感染・創傷治癒改善尤度に影響を与えないが、手術介入に関して有意な減少と相関 (RR 0.37; 95 % CI 0.20 ~ 0.68)、うち、切断 (RR 0.41; 95 % CI 0.18~0.95)
さらに、G-CSFは入院期間減少をもたらす (MD, -1.40 days; 95 % CI, -2.27 ~ -0.53 日間)が、全身抗生剤投与期間には有意な影響を与えず(MD, -0.27 days; 95 % CI, -1.30 ~ 0.77 日間)
エビデンスは限定的だが、糖尿病性足部感染へのアジュバントG-CSF治療は、感染性潰瘍を含め感染、掻傷治癒に改善の尤度増加に寄与しない。
しかし、手術介入のニーズを減らしているように思え、特に、下肢切断への好影響を与えているようだ。


検討対象が、糖尿病性下肢感染だが、ASOの重症度がよくわからない。

末梢血単核球移植法などにくらべ、おおがかりでないのはたしかだが・・・

by internalmedicine | 2009-07-30 10:34 | 糖尿病・肥満  

幹細胞移植後のHLAmismatchの消失

haploidentical donor(HLAハロタイプ一致ドナー)からの造血幹細胞移植を受けた急性骨髄性白血病患者5名。ドナーからT細胞をうけついでおり、5名とも再発、再発時、白血病芽球のgenomic HLA typingは、ドナーからの分化とは異なるレシピエントのHLA halotypeを検出しない現象が生じている。

haplotypeの喪失はuniparental disomy (UPD片親性ダイソミー)によるものであった。

in vitroで、ドナーのT細胞は白血病芽球と反応し、再発時はブラストと反応しない。

これは、白血病細胞がドナーのT細胞のimmunosurveillanceからエスケープされたためと思われる。


この現象は再発を誘発することとなる

Loss of Mismatched HLA in Leukemia after Stem-Cell Transplantation
N Engl J Med. Vol. 361:(5) 478-488 Jul. 30, 2009

by internalmedicine | 2009-07-30 09:39 | がん