2010年 03月 25日 ( 2 )

 

肝性脳症治療へのリファキシミン治療

”Rifaximinは吸収がほとんどない抗菌剤で、胃・腸管に集まり広域スペクトラムでグラム陽性・陰性好気的・嫌気的細菌に効果があり、細菌の抵抗性誘導リスクが少ないとされ、ランダム化研究で非吸収性disaccharidesより有効性が高く、急性肝性脳症治療として他の抗生剤より明らかに優れているという報告もあった。最小の全身性のbioavailabilityであることより、rifaximinはより長期に使用しやすいとされている。”・・・というのが序文なのだが、耐性起こしにくい・・・というのはちょっと説明が必要なのでは?、また、過敏性腸症候群でも利用されているよう。


Rifaximin Treatment in Hepatic Encephalopathy
N Engl. J Med. Vol. 362: (12) 1071-1081 Mar. 25, 2010

Rifaximin は有意に、6ヶ月間 肝性脳症のエピソードを減少 (rifaximinハザード比, 0.42; 95% 信頼区間[CI], 0.28 ~ 0.64; P<0.001)
肝性脳症のbreakthrough episodeは、Rifaximin群 22.1%、プラセボ対照群で、45.9%

肝性脳症入院は、Rifaximin群 13.6%、プラセボ群 22.6%
ハザード比  0.50 (95% CI, 0.29 ~ 0.87; P=0.01)

lactulose治療併用を90%超で行われ、副事象イベントは両群同等


http://merckmanual.jp/mmpej/sec14/ch170/ch170m.html
リファキシミンはリファンピンの誘導体で,経口投与後の吸収は不良で,97%は糞便中に主として未変化で回収される。リファキシミンは主にエンテロトキシン産生性および腸管凝集性大腸菌により起こる,旅行者下痢の経験的治療に使用する。大腸菌以外の腸内病原体による下痢に対するリファキシミンの効果は不明である。成人および12歳を超える小児における用量は200mg,8時間毎,3日間である。有害反応には悪心,嘔吐,腹痛,および鼓腸である。リファンピンと同様,リファキシミンにもリファンピン耐性変異の発現を引き起こす傾向がある。



カナマイシンを想起させるが、google scholar(http://scholar.google.co.jp/scholar?hl=ja&q=kanamycin+hepatic+encephalopathy&lr=&as_ylo=2008&as_vis=0)検索しても、このrifaximinを凌駕するエビデンスはなさそうだ。

by internalmedicine | 2010-03-25 10:11 | 消化器  

非アルコール性脂肪肝とApolipoprotein C3 遺伝子変異

非アルコール性脂肪肝(NAFLD)のApolipoprotein C3 遺伝子変異

Apolipoprotein C3 Gene Variants in Nonalcoholic Fatty Liver Disease
N Engl. J Med. Vol. 362:(12) 1082-1089 Mar. 25, 2010

95名のインド人男性において、apolipoprotein C3遺伝子のSNPsと高中性脂肪血症関連の変異allel検知のため、genotype検討、結果、変異alleleキャリアは血中apolipoprotein C3濃度増加とTGクリアランス減少が、野生種homozygote比較でみられた。

NAFLDは、変異alleleキャリア(C-482T, T-455C, or both)の38%でみられるが、野生種homozygoteでは0%
これは非インド人男性で確認された。

NAFLD、肝インスリン抵抗性、2型糖尿病間に強い相関が見られた。これらの遺伝的ベースに関しては未知であった。以前お研究ではapolipoprotein C3 (APOC3) をencodeする遺伝子のSNPs2つが認められており、NAFLDとインスリン抵抗性と関連するのではないかと疑われた。
APOC3 SNPsの食後TG濃度と経口耐脂肪能試験後のretinyl fatty acid ester吸収と脂肪注射投与による血中TGクリアランスが検討された。脂肪肝と全身インスリン抵抗性を検討し、減量で改善するかも検討。最終的には、非インド人での確認試験。


APOC3の C-482T 、 T-455C 変異とNAFLDとの濃密な関連が示された。

NAFLDの病態解明にきわめて画期的な一歩


Apolipoprotein C3:Apolipoprotein C-III は very low density lipoprotein (VLDL)蛋白で、APOC3 はilipoprotein lipase と hepatic lipaseを阻害する。肝臓のTG rich粒子の肝内への取り込みを阻害すると考えられる。ヒトおよびラットでは、APOA1、APOC3 とAPOA4 遺伝子は、互いにリンクしている。 A-I と A-IV 遺伝子は、同じstrandからtranscribeされ、A-1とC-IIIは収束的にtranscribeされる。apoC-IIIの増加は高中性脂肪血症の発症に関連する。
http://en.wikipedia.org/wiki/Apolipoprotein_C3

by internalmedicine | 2010-03-25 09:29 | 糖尿病・肥満