2010年 04月 14日 ( 5 )

 

防腐剤によるアレルギー性接触皮膚炎

「男性型脱毛症」診療ガイドライン・・・を、調べていたら
【冷却パッドの使用に伴う重大製品事故について】を見つけた。

リコールになっているようだ(http://www.recall-plus.jp/info/12323

防腐剤によるアレルギー性接触皮膚炎
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000005297-att/2r985200000052ay.pdf

”製品表面生地よりるイソチアゾール系化合物であるOIT(2-n-オクチル-4-イソチアゾリン-3-オン)が検出され、製品内部からOITがしみ出している可能性が示唆”


『朝までクール』
http://www.osin.co.jp/



(株)ニトリは、同社に製造委託し販売した「冷却ジェルまくら」及び「冷却ジェルマット」の使用について注意喚起を行った。
http://www.recall-plus.jp/info/12479

無印良品 冷却パッドアレルギー事例を受け注意喚起
http://www.recall-plus.jp/info/12368

by internalmedicine | 2010-04-14 16:56 | 医療一般  

「男性型脱毛症」診療ガイドライン

科学的根拠があるかはなはだ疑問であった育毛・増毛の宣伝、かなりメディアを用いた宣伝が盛ん。学会としても、ちょっと遅すぎたのではないのだろうか?


日本皮膚科学会・ガイドライン http://www.dermatol.or.jp/medical/guideline.html


残念ながら、ガイドラインを手元に現在入手してないので・・・なんだが、今のところ、新聞記事を参考にしておく。

注記.
加筆部分:ガイドラインは公開されてます
http://www.dermatol.or.jp/medical/guideline/pdf/120091841j.pdf


朝日新聞
http://mainichi.jp/select/science/news/20100414ddm041040130000c.html
魚拓

毎日新聞(http://mainichi.jp/select/science/news/20100414ddm041040130000c.html)から・・
 ◆明確化される男性型脱毛症の対症法◆

<対症法>           <推奨度>

フィナステリドの内服      A

ミノキシジルの外用       A

自毛植毛術           B

医薬部外品・化粧品育毛剤の外用

 ▽塩化カプロニウム      C1

 ▽t-フラバノン       C1

 ▽アデノシン         C1

 ▽サイトプリン・ペンタデカン C1

 ▽ケトコナゾール       C1

 ▽セファランチン       C2

人工毛植毛術          D

 A=行うよう強く勧められる

 B=行うよう勧められる

 C1=行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない

 C2=根拠がないので勧められない

 D=行わないよう勧められる

 (日本皮膚科学会の資料を基に作成)



http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100413/t10013816661000.html
“薄毛”診療にガイドライン
4月13日 19時22分 動画あり

若いうちから額の生え際が後退したり髪の毛が薄くなったりする「男性型脱毛症」の治療の中に、科学的根拠が十分ないものもあるとして、日本皮膚科学会は、どの治療が学会として推奨できるか5段階で評価した初の診療ガイドラインをまとめました。

「男性型脱毛症」は、男性ホルモンの働きによって、20代から40代にかけて額の生え際が後退したり、頭頂部の髪が薄くなったりするもので、育毛剤や飲み薬による治療、それに髪の毛を移植する植毛などが行われていますが、十分な効果が得られなかったり、頭皮が炎症を起こして髪の毛が生えなくなるなどの問題も報告されています。このため日本皮膚科学会では、それぞれの治療にどの程度科学的な根拠があるか、公表されている研究論文を元に、A、B、C1、C2、Dの5段階で評価し、学会が推奨する方法をまとめました。その結果、▽育毛剤については、主成分が「ミノキシジル」の製品のみ「発毛効果に関する良質の根拠がある」として最も高いAと評価し、▽「アデノシン」や「tーフラバノン」などは、髪の毛が太くなるなどの効果が一部の試験で報告されているものの、信頼性の高い試験の数が少ないなどとして「行うことを考慮してもよいが十分な根拠がない」=C1としました。また▽頭の薄くなった部分に後頭部から取ってきた自分の髪の毛を植え付ける「自毛植毛」については、十分な経験と技術をもつ医師が行う場合には、「勧められる」としてBと評価しましたが、▽化学繊維の毛を使う「人工毛植毛」については、皮膚の炎症など多くの有害事象の報告があり、勧められないとしてDと評価しました。これについて、人工毛植毛を行っている大手の会社では「安全性には十分配慮しており、詳しい内容を見て、商品の改良に生かせることがあれば参考にしたい」と話しています。診療ガイドラインを策定した日本皮膚科学会の委員会の代表で、東京医科大学の坪井良治教授は「育毛剤もさまざまなタイプが出ているが、ガイドラインに載っているもの以外は、科学的な根拠がなかった。トラブルが少しでも減るようガイドラインを役立ててほしい」と話しています。学会では、今月下旬からホームページなどを通じてガイドラインを一般にも公開することにしています。




例のテレビCMの多さをみると、民放がこのガイドラインに関し報道することに、及び腰である理由がわかる気がする。


英語ベースのガイドラインを検討すると、2003年に集中的に記載されて以降、特に、目立った動きがないようだ。すなわち、実地的薬剤の開発が沈滞していることなのだろう。

The Cochrane Library [Intervention Review] Interventions for alopecia areata
http://www.mrw.interscience.wiley.com/cochrane/clsysrev/articles/CD004413/frame.html



Guidelines for the management of alopecia areata:British Journal of Dermatology 2003; 149: 692–699.
http://www.bad.org.uk/Portals/_Bad/Guidelines/Clinical%20Guidelines/Alopecia%20Areata.pdf


American Family Physician
Common Hair Loss Disorders [2003]:
http://www.aafp.org/afp/2003/0701/p93.html
Alopecia in Women [2003]:
http://www.aafp.org/afp/2003/0301/p1007.html


The Hair Follicle as an Estrogen Target and Source
Endocrine Reviews 27 (6): 677-706
http://edrv.endojournals.org/cgi/content/full/27/6/677

by internalmedicine | 2010-04-14 15:04 | 医療一般  

経済的懸念・保険の有無により急性心筋梗塞受診前遅れを生じる

日本でも、保険料未納付のため、受診がままならない場合も頻出しており、米国ならでは・・・という話ではなくなってきている。

一刻を争う急性心筋梗塞時、医療保険加入の有無、経済的懸念の有無で、その受診の遅れに影響を与えるという報告

ただでさえ、Door to Balloon Timeが問題になる疾患・・・生命危機に関わる問題である

Health Care Insurance, Financial Concerns in Accessing Care, and Delays to Hospital Presentation in Acute Myocardial Infarction
JAMA. 2010;303(14):1392-1400.


【デザイン、セッティング、被験者】 Multicenter, prospective study using a registry of 3721 AMI patients enrolled between April 11, 2005, and December 31, 2008, at 24 US hospitals. Health insurance status was categorized as insured without financial concerns, insured but have financial concerns about accessing care, and uninsured. Insurance information was determined from medical records while financial concerns among those with health insurance were determined from structured interviews.

【主要アウトカム測定】 施設受診前遅延時間 (≤2 hours, >2-6 hours, or >6 hours)
補正:人口統計的、社会、心理的要素を hierarchical ordinal regression modelで補正

【結果】 3721 名の患者, 2294 名 (61.7%)は経済的心配のない被保険者、689名 (18.5%)は保険はあるが、受診に不安のある人、738名(19.8%)は未保険加入

経済的懸念のある未保険・被保険者である患者は、急性心筋梗塞中の受診先検索にdelayがあることが多く、受診前遅れは六時間を超すことが、未保険者では48.6%、保険加入ながら経済的懸念がある場合は44.6%で、対照とする経済的懸念なしの被保険者では39.3%であった。

受診前delayが2時間未満であるのは、経済的懸念のない被保険者では 36.6%、経済的懸念のある被保険者では33.5%、未保険者では27.5%(P < .001).

候補共役要素補正後、受診前delayは、経済的懸念と相関
(補正オッズ比 1.21 [95% 信頼区間, 1.05-1.41]; P = .01) 、未保険加入患者(補正オッズ比, 1.38 [95% 信頼区間, 1.17-1.63]; P < .001).



形の上では、公的保険制度では、国民皆が等しく保険料を負担し、なんらかの理由で保険給付が筆代なら、その利益を売ることができるという制度。だが、これも矛盾がある。保険制度を導入したため、未納付という連中が出てくるのは必至。保険制度の問題点は、未納付者が必ず出てくること。彼らにペナルティーを与えなければ、公的保険にほころびが出てくる。一方、未納付者だからといって、生命危機を脱する機会を奪うことは基本的人権保障に関わる問題である。この矛盾をどう整理するか・・・。介護保険も、公的保険制度という形故、この矛盾が存在する。また、生命危機にいたる病態に関して、措置的な公的給付を与えることも可能だろうが、それを実現するには制度の整備が必要だろうう。

一方、医療側から見た、国民皆保険制度の弊害も存在する一部利用者の保険給付に関する過度の要求が、現場に負担を生じている問題もある。一度・・・保険制度を”がらがらぽん”してみたら・・・と、言いたくなる。これを言うと、小泉政権の後継者である、”民主党の一部”や”与謝野党”・”自民の一部”を利することにだけ成りそうで・・・怖い。・・・かれらば、現状のアメリカの保険制度が一番と考えている、頭のおかしい人たちだから・・・

by internalmedicine | 2010-04-14 11:01 | 医療一般  

住民コホート毎の2009H1N1の抗体陽転価分析:日本のワクチン行政は正しかったか?

Chen らは2009年インフルエンザ(H1N1)の単一エピデミック前、中、後での血液サンプル最終にて、異なる地域の成人コホート。
一般住民コホートで13%のseroconversionが認められ、軍隊では29%、急性疾患病院スタッフでは7%であったという報告

異なる住民コホートで異なる要素が関与する可能性があった

2009 Influenza A(H1N1) Seroconversion Rates and Risk Factors Among Distinct Adult Cohorts in Singapore
JAMA. 2010;303(14):1383-1391.
四つの異なるコホート(June 22, 2009, to October 15, 2009. )における一連の血清学的試料研究
・一般住民 (n = 838)
・軍隊 (n = 1213)
・急性期医療施設スタッフ (n = 558)
・長期ケア施設住居者 (n = 300)

Hemagglutination inhibition 検査

ベースラインでの抗体価(40以上)
・一般住民: 22 (2.6%; 95% 信頼区間[CI], 1.7%-3.9%)
・軍隊:114 (9.4%; 95% CI, 7.9%-11.2%)
・急性期医療施設スタッフ:37(6.6%; 95% CI, 4.8%-9.0%)
長期ケア施設: 20 (6.7%; 95% CI, 4.4%-10.1%)

一つ以上のフォローアップ資料のある被験者のうち
・一般住民: 312(29.4%; 95% CI, 26.8%-32.2%)
・軍隊:98 (13.5%; 95% CI, 11.2%-16.2%)
・急性期医療施設スタッフ:35((6.5%; 95% CI, 4.7%-8.9%)
・長期ケア施設: 3 (1.2%; 95% CI, 0.4%-3.5%)


1名以上seroconversionを有する家族からの地域被験者にserocnversionの頻度増加 (補正 オッズ比 [OR], 3.32; 95% CI, 1.50-7.33), あり
しかし、高齢者はseroconversionオッズは低下(補正 OR, 0.77 / 10 年; 95% CI, 0.64-0.93)

ベースラインの抗体価増加は、地域でのseroconversion減少と相関 (各ベースライン倍化補正 , 0.48; 95% CI, 0.27-0.85)、軍隊(adjusted OR, 0.71; 95% CI, 0.61-0.81)、病院スタッフコホート (adjusted OR, 0.50; 95% CI, 0.26-0.93)



最近の後顧的検討で、日本の厚労省のワクチン優先者選別は確実に間違えていたことが確かとなってきた・・・すなわち、地域ごとに社会的活動性の高い、感染リスクの高い、中高生を主体とする若年者を優先摂取すべきで、さほど、外出の機会の少ない施設収容者などは後回しでよかったということになる。

厚労行政は、自らの施策に対して、反省する気は全くないようで、議事録公表しないというおそろしい行政組織である。現在、トップに問題があり、しばらく、迷走が続くのだろう・・・

新型インフル諮問委、「議事録なし」は事実◆Vol.54
http://www.m3.com/open/iryoIshin/article/116484/
会議10回中3回分の「議事概要」が残るのみ、検証は可能かは疑問

2010年2月24日 村山みのり(m3.com編集部)

2月22日、時事通信が『新型インフル諮問委、記録残さず=首相に答申の専門家会議--非公開の10回検証困難』として、「政府の新型インフルエンザ対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)に、国が採るべき方針を答申してきた専門家諮問委員会(委員長・尾身茂自治医科大教授)が、開いたすべての会議で議事録などの記録を残していなかった」と報じたことについて、内閣官房・官房副長官補室・新型インフルエンザ等対策室の三好英文氏は、m3.comの電話取材に対し、この報道内容が事実であることを認めた。






新型インフル政策の根拠明示を 厚労省の会議が広報総括
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010041201000479.html
 厚生労働省の新型インフルエンザ対策総括会議が12日、広報や情報伝達をテーマに開かれ、専門知識を持った広報官の設置や、政策の決定、変更の際に根拠を明示することを求める意見が出席者から相次いだ。

 電通パブリックリレーションズの菊地彰夫取締役は、国や自治体、世界保健機関(WHO)など複数機関が情報発信したため情報が錯綜したと指摘。「責任のある報道官1人が統一見解を発信すること」を提案した。

 防衛医大の川名明彦教授は「われわれも不安を抱えながら判断していくなかで、なぜこういう対策を推奨するのか、(根拠を)説明することが重要だ」と強調した。

 国立感染症研究所の安井良則主任研究官は、初期に患者が発生した大阪府内の学校が中傷された事例を挙げ「現状のままでは、今後新たな感染症が国内に侵入しても報告がためらわれるのではないか」と危惧を示した。

 川崎市健康福祉局の坂元昇医務監は、厚労省からの情報伝達の遅さを指摘し「自治体とのホットラインを迅速に開設すべきだ」と話した。

 総括会議は今回が2回目。今後もテーマ別に議論を重ね、6月には報告書をまとめる予定。
2010/04/12 17:04 【共同通信】




広報関係の反省に終始しているようだが、main streetである”ワクチン接種方針”に関して真正面から総括をすべきだろうに・・・

”ネットが悪い”・・・という、何の意味もないどころか、言論封殺を意図する以下の報告じゃ・・・日本の行政に未来はない
新型インフルエンザ(A/H1N1)対策総括会議4月13日

平成21年度厚生労働科学研究費補助金(厚生労働科学特別研究事業)「2009年度第一四半期の新型インフルエンザ対策実施を踏まえた情報提供のあり方に関する研究」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/dl/infu100412-08.pdf

誹謗中傷・風評被害について
•未知なるものへの恐怖感は誰もが持っているものであり、特に新たな感染症の発生と侵入という事態に対して国民の多くが恐怖感や嫌悪感を持つに至ったことは当然であると思われる
•健康被害を最小限にするために、広く危機意識を高めるために様々な情報が発信・配信されたことは決して誤っているものとは思えない
•では何故、新しい未知な感染症に対する恐怖感・嫌悪感からくるストレスが我が国では発病者とその関係者にぶつけられるのか?
•何故、初期に患者が発生した生徒の学校長が皆謝罪をするのが当たり前となり、学校自体が非難の対象となったのか?
•現状のままでは、今後とも同じことが繰り返され、新たな感染症が国内に侵入した場合、正直に報告することがためらわれることが続いていくものと危惧される

by internalmedicine | 2010-04-14 09:30 | インフルエンザ  

先天性ろ紙上リアルタイムPCR法:CMV感染症に対するスクリーニングは感度悪すぎて、不適

ろ紙上でのリアルタイムPCR法は、”陽性者の割合が低い疾患又は感染においても容易に低コストで実施可能な簡便、迅速、高感度なスクリーニング方法”らしい(参照


しかしながら、PCR法は、感度が低く、約2/3の先天性CMV感染を見逃すことがわかった


Dried Blood Spot Real-time Polymerase Chain Reaction Assays to Screen Newborns for Congenital Cytomegalovirus Infection
the National Institute on Deafness and Other Communication Disorders CMV and Hearing Multicenter Screening (CHIMES) Study
JAMA. 2010;303(14):1375-1382.

・single-primer DBS PCR identified congenital CMV infection
sensitivity  28.3% (95% CI, 17.4%-41.4%)
specificit 99.9% (95% CI, 99.9%-100%)
positive LR  803.7 (95% CI, 278.7-2317.9)
negative LR  0.7 (95% CI, 0.6-0.8)
positive predictive value 80.9% (95% CI, 58.1%-94.5%)
negative predictive value 99.6% (95% CI, 99.5%-99.7%)

・The 2-primer DBS PCR assay identified infants with congenital CMV infection with sensitivity 34.4% (95% CI, 18.6%-53.2%)
specificity 99.9% (95% CI, 99.9%-100.0%)
positive LR  3088.9 (95% CI, 410.8-23 226.7)
negative LR 0.7 (95% CI, 0.5-0.8)
positive predictive value 91.7% (95% CI, 61.5%-99.8%)
negative predictive value 99.8% (95% CI, 99.6%-99.9%)

by internalmedicine | 2010-04-14 08:38 | 感染症