2011年 07月 28日 ( 6 )

 

ロタウィルス:

世界中で50万人を超えるロタウィルスによる胃腸炎が毎年生じており、インドでは最も死亡率が高い。メキシコの生下コホートでは感染後中等症・重症胃腸炎への完全な予防的影響が生じているという報告がある。
インドの生下コホートで検討したもの

Protective Effect of Natural Rotavirus Infection in an Indian Birth Cohort
Beryl P. Gladstone et. al.
N Engl J Med 2011; 365:337-346July 28, 2011

Velloreの都市部スラムで、誕生から3年フォローし、便サンプルを2週毎に採取し、下痢症状日数、ELISAやPCRで検査、6ヶ月後とseroconversion(IgG抗体4倍以上、IgA抗体3倍以上)検討
452名中、373名を研究完遂。3年フォローアップ。

生下直後にロタウィルス感染症時、6ヶ月齢までに56%、再感染率は高く、全感染の中でprimaryと思われるのは30%程度まで。
感染の都度、中等症以上の疾患防御効果がある。3回目感染後は79%となる。
G-type、あるいは P-type ロタウィルスの種によって、防御効果は異なり、heterotypicな効果の可能性がある。

by internalmedicine | 2011-07-28 10:52 | 感染症  

ドイツ腸管出血性大腸菌感染症:"Shiga tox 2"をエンコードするプロファージが侵襲性・薬剤抵抗性の主因

ドイツ・今年5月に始まった、Shiga-toxin–producing Escherichia coli (O104:H4)  セロタイプはHUS無し3167名、16名死亡、HUS 980名、34名死亡を生じ、通常のこの種の大腸菌感染に比べてもより侵襲的であったことが分かる。
第3世代の単分子リアルタイムDNAシークエンシングを用い、アフリカからの7つの腸管侵襲性 E.coli serotype O104:H4、他のセロタイプの4つの腸管出血性大腸菌株を参照検討。

結果、”Shiga toxin 2 ”をencodeするprophageがあり、ビルレンス悪化や個性剤抵抗性に寄与してたことが淡かった。

Origins of the E. coli Strain Causing an Outbreak of Hemolytic–Uremic Syndrome in Germany
July 27, 2011 (10.1056/NEJMoa1106920)


"http://www.nejm.org/action/showMediaPlayer?doi=10.1056%2FNEJMoa1106920&aid=NEJMoa1106920_attach_1&area=aop"

by internalmedicine | 2011-07-28 10:20 | 感染症  

Rheos® System: 薬剤抵抗性高血圧への植込み型デバイス 続報

長期的に見たらやはり効果はあったよ・・・そして、安全性も目標ほど行かなかった部分はあるけど・・・許してよってことだろうか?

baroreflex activation therapy device は、(治療)抵抗性高血圧治療のためのデバイスだが、pivotal studyで5つのプライマリエンドポイント中2つに効果を見いだせなかった。短期的効果としての収縮期血圧と安全性に関して合格点を見いだせず。
しかしながら、持続的反応はあったと論文掲載・・・という次第とのこと(情報ソース:http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Hypertension/27767)

Rheos TM System Works



Baroreflex activation therapy lowers blood pressure in patients with resistant hypertension.
Results from the double-blind, randomized, placebo-controlled Rheos Pivotal Trial.
Bisognano JD, Bakris G, Nadim MK, et al.
J Am Coll Cardiol 2011; DOI:10.1016/j.jacc.2011.06.008.

○見いだせなかったエンドポイント2つ
・ベースラインからの収縮期血圧が裁定10 mm Hgに低下する比率が対照群比較で有意でない (54% versus 46%, P=0.97)
・植え込み後30日の重大な術中、副事象イベントが無いことが持続する比率が、目標の82%を越えず (74.8%)、一過性・持続性神経障害が4.4-4.8%

○見いだせたエンドポイント3つ
・有意な降圧反応6ヶ月患者が12ヶ月を通して降圧持続は目標の65%を越えて88%
・処置後副事象無し期間30日から6ヶ月間は15%以上の差は認めない  (デバイス:12ヶ月後 91.7%   versus 他比較群89.3%)。非劣性合致  (P<0.001).
・低血圧関連・重篤なデバイス関連副事象イベントなし比率(30日-12ヶ月)は目標の72%を越えた(87.2%)



本ちゃんの報告で、けちついたため・・・修正して報告って感じもなくはない。

Rheos® System: 薬剤抵抗性高血圧への植込み型デバイス 2011年 04月 06日

John D. Bisognano, Christopher L. Kaufman, David S. Bach, Eric G. Lovett, Peter de Leeuw DEBuT-HT and Rheos Feasibility Trial Investigators
Improved Cardiac Structure and Function With Chronic Treatment Using an Implantable Device in Resistant Hypertension: Results From European and United States Trials of the Rheos System
J. Am. Coll. Cardiol., April 26, 2011; 57: 1787 - 1788.

John D. Bisognano, George L. Bakris, Mitra K. Nadim, Luis A. Sanchez, and Domenic A. Sica
BAROREFLEX HYPERTENSION THERAPY IMPROVES CARDIAC STRUCTURE AND FUNCTION IN RESISTANT HYPERTENSION: RESULTS FROM THE PIVOTAL TRIAL OF THE RHEOS SYSTEM
J. Am. Coll. Cardiol., April 5, 2011; 57: E491.

by internalmedicine | 2011-07-28 09:53 | 動脈硬化/循環器  

携帯電話: 子供の脳腫瘍関連せずの報告・・・ 非大規模後顧的研究

携帯電話関連の話題だが、クリアカットな結論など当面望めそうもなく、うんざり気味・・・

でも、子供に関する報告が珍しい。 一番感受性が高い世代であり、最も保護されるべき世代の話だけに注目される。

論文は、 Journal of the National Cancer Instituteの online(JNCI) 出版記事

西ヨーロッパ100名ほどの子供で352名脳腫瘍患者と対照646名の比較で、必ずしも脳腫瘍患児は携帯電話使用が多くなかったという報告

Mobile Phone Use and Brain Tumors in Children and Adolescents: A Multicenter Case–Control Study
Denis Aydin et. al.
JNCI J Natl Cancer Inst (2011) doi: 10.1093/jnci/djr244 First published online: July 27, 2011


NCIからのプレス・リリースが大元の記事
http://yourlife.usatoday.com/parenting-family/story/2011/07/Cell-phones-dont-increase-cancer-risk-in-kids-study-says/49684308/1


大規模でもなく、後顧的研究だが、子供を対象としたところだけは評価できる・・・ってところか!

by internalmedicine | 2011-07-28 09:01 | 環境問題  

メタンフェタミンやアンフェタミンなどの覚醒剤はパーキンソン病リスク増加させる

Increased risk of Parkinson's disease in individuals hospitalized with conditions related to the use of methamphetamine or other amphetamine-type drugs
Drug and Alcohol Dependence
Article in Press, Corrected Proof - Note to users
doi:10.1016/j.drugalcdep.2011.06.013


米国カリフォルニアの後顧的住民ベースコホート研究


メタンフェタミン・アンフェタミンコホート
ハザード比 (HR) = 1.76, 95% CI: 1.12–2.75, p = 0.017]
コカイン群は  [HR = 2.44, 95% CI: 1.32–4.41, p = 0.004]

ただ、コカイン群は、この研究で使用した対照が虫垂炎であるため、その虫垂炎群比較でハザード比減少  [HR = 1.04, 95% CI: 0.56–1.93, p = 0.80]


後顧的研究の限界がみえるコカイン群での結果だが、ドパミン減少が関与しているパーキンソン病だから、機序からしても覚醒剤がリスク関与している可能性は高いと考える。

by internalmedicine | 2011-07-28 08:48 | 精神・認知  

線維筋痛症におけるヨガの効用:マインドフルネス向上・コーチゾル値改善

An eight-week yoga intervention is associated with improvements in pain, psychological functioning and mindfulness, and changes in cortisol levels in women with fibromyalgia.
Kathryn Curtis, Anna Osadchuk, Joel Katz.
Journal of Pain Research, 2011; : 189


線維筋痛症:Fibromyalgia (FM) は全身の筋骨格痛、疲労、うつ、副腎皮質機能低下を併せ持つ疾患。
FMにおいて、ヨガがコーチゾルに効果があるというパイロット的研究。同時に、疼痛、心理的指標、舞のフルネス、コーチゾルの研究


パイロット研究であり、22名という少数、8週間週2回×75分

反復計測評価にてばらつきを確認し、平均±SDスコア介入前後比較し、有意に、持続痛 (pre: 5.18 ± 1.72; post: 4.44 ± 2.03)、pain catastrophizing (pre: 25.33 ± 14.77; post: 20.40 ± 17.01)、疼痛受容性 (pre: 60.47 ± 23.43; post: 65.50 ± 22.93)、マインドフルネス (pre: 120.21 ± 21.80; post: 130.63 ± 20.82)の改善がみられた。

ITT解析にて、介入後の平均AUCは、有意に前値より高い; 263.69 v 189.46

mediation analysisにて、軽度介入マインドフルネススコアが有意に介入前後のpain catastrophizing scoreの前後変化に有意に関与されているという分析。


痛みの認知面の評価としての”Pain Catastrophizing Scale”。

ヨガにて、マインドフルネス改善 → pain catastrophizing改善 が示され、同時にコーチゾル増加。
すなわち、ストレス対応ホルモンの正常な分泌能改善が示唆された。


瞑想:マインドフルネス・トレーニング 過敏性腸症候群に有効 2011/05/13 09:41:00

ヨガ: 心拍調律異常半減効果あり  2011/04/03 10:04:00

喘息:ヨガによる包括的ライフスタイル修正の効果  2009/08/01

心不全のヨガ治療2008年 06月 26日

by internalmedicine | 2011-07-28 08:34 | 精神・認知