2011年 07月 29日 ( 7 )

 

ADA:インスリン抵抗性・糖尿病・心血管疾患ワールドコングレス

World Congress on Insulin Resistance, Diabetes, and Cardiovascular Disease
Part 1
Diabetes Care July 2011 vol. 34 no. 7 e115-120

World Congress on Insulin Resistance, Diabetes, and Cardiovascular Disease
Part 2
Diabetes Care August 2011 vol. 34 no. 8 e126-e131

by internalmedicine | 2011-07-29 17:15 | 糖尿病・肥満  

胸水中の細菌検査は血液培養ボトルを用いた方が良い


Blood culture bottle culture of pleural fluid in pleural infection
Thorax 2011;66:658-662 doi:10.1136/thx.2010.157842


血液培養ボトルは標準培養より病原菌培養比率増加  20.8% (20/53 (37.7%) → 31/53 (58.5%) (difference 20.8%, 95% CI 差 8.9% - 20.8%, p<0.001))

標準培養2度めの培養の改善効果は認めず 19/49 (38.8%) →  22/49 (44.9%) (difference 6.1%, 95% CI 差 −2.5% - 6.1%, p=0.08))

培養採取料は分離回数に影響与えず



コストが上がるから、保険点数を上げてもらわないと困るけど・・・

by internalmedicine | 2011-07-29 16:58 | 呼吸器系  

COPDは田舎ほど予後が悪い

表題ほど単純ではないようだが、孤立した集落居住のCOPD患者はやはり予後が悪いようだ。病院があっても諸規模だから?・・・と考えがちだが、因子を考えると、COPD患者にとっては病院へのアクセスしやすさが問題のようだ。

Geographic Isolation and the Risk for Chronic Obstructive Pulmonary Disease–Related Mortality A Cohort Study
Ann. Int. Med. July 19, 2011 vol. 155 no. 2 80-86



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18 809 名 (71%)が都市部、   5671 (21%)が田舎、 1919 (7%)が孤立化した田舎。

死亡率は孤立した田舎で、都市部に比べると、死亡率増加  (5.0% vs. 3.8%; P = 0.002)

孤立した田舎での死亡率増加は、患者特性・病院の田舎度・病院の大きさ補正後も持続  (odds ratio [OR], 1.42 [95% CI, 1.07 to 1.89]; P = 0.016)

補正死亡率は、非孤立化田舎で暮らす場合は高くない (OR, 1.09 [CI, 0.90 to 1.32]; P = 0.47)

結果は、推定される他の因子補正後も変わらず


「他地域から孤立化した田舎での居住は、急性心筋梗塞になっても血管インターべーションまで時間がかかり、小規模病院に受診せざる得ないなど、臨床的アウトカム悪化が考えられる。医師偏在などで医療的アドバンテージに恵まれず・・・」と序文。

田舎開業医の私には耳の痛い話が・・・

論文中に書かれているが、病院規模と死亡率の逆相関は心筋梗塞、肺炎、心不全において一定の閾値を持って、認められている。ある程度規模以上なら変わらないので、あまり巨大規模な必要はないとのこと。
この論文では、 小規模 35 ~ 235 床、中規模  236 ~ 399床 、大規模 400床以上としている。

COPDでは、病院規模と関連はっきりしていない。むしろ、病院までの距離、孤立してないことが大事なようだ。COPD急性増悪は初期対応が重要なのでそういうことが関係しているのだろうか?

by internalmedicine | 2011-07-29 16:44 | 呼吸器系  

食事性繊維分増加するほど乳がんリスク低下

Dietary fiber intake and risk of breast cancer: a meta-analysis of prospective cohort studies
Am J Clin Nutr August 2011 ajcn.015578

11%ほどの違いが出てくるそうな・・・毎日15gの繊維をとりましょう・・と著者ら。

日本人の食事摂取基準(2010年版)では、食物繊維の目標量は、18歳以上では1日あたり男性19 g以上、女性17g以上( 「日本人の食事摂取基準」(2010年版) http://www.ishiyaku.co.jp/download/kanei-khp/data/info_pdf/shokuji_kijun_2010.pdf  炭水化物の項目)

・・・だから、これを守ること・・・

by internalmedicine | 2011-07-29 15:25 | がん  

マンモグラフィー検診って実は役立ってない?

Breast cancer mortality in neighbouring European countries with different levels of screening but similar access to treatment: trend analysis of WHO mortality database
BMJ 2011; 343:d4411 doi: 10.1136/bmj.d4411 (Published 28 July 2011)



1989年から2006年に、乳がんによる死亡は、北アイルランド 29%、アイルランド共和国 26%減少し、オランダ 25%、ベルギー 20%、フランダース地方 25%、スウェーデン 16%、ノルウェー 24%。

時間トレンドと年毎の下降傾向は、 北アイルランド、アイルランド共和国、オランダ、フランドルの間に間に類似していた。
どのペアの国も同様な、医療サービスで、乳がんリスク要素頻度であるが、マンモグラフィー検診の導入にばらつきがあり約10-15年の開きがある。

すなわち、国別比較で、マンモグラフィー導入に開きがあるものの、それが死亡率に反映していない。



初回マンモグラフィー検診導入推奨後の年数と年齢補正乳がん死亡率(女性;スウェーデン、ノルウェー)



マンモグラフィー検診被験と年齢補正乳が院死亡率(オランダとベルギー)
各国それぞれ検診率(細い線)が上がってるのに、死亡率はほとんど他国の傾向と変わらない!




検診をうければすべて解決・・・って訳でもなさそう


”乳がん検診”だけでなく”検診”全般に共通するが、”検診”は決してすべてを解決する魔法ではない。”検診”することで”無用な検査”や”治療”がなされる危険性や心理的負担・金銭的負担もついてくる。
検診する前に、検診する側が主体的にインフォームド・コンセントをとる必要があるのだが・・・現実にやられているところは少ない。特に行政主体の検診において・・・

この報告が良いきっかけになればと思うのだが・・・ ”ピンクリボン運動”の強風下、検診リスクに関する意見は吹き飛ばされる・・・

by internalmedicine | 2011-07-29 15:02 | がん  

米国:出産に関わる卒中入院は増加  ・・・ 高血圧管理が重要

日本では、救急医療、特に、司法的な問題の方が注目を浴びていてるが、国際的にもより根本的問題である、”妊娠出産に関わる卒中”の合併症・死亡率は大きな問題となっている。

Trends in Pregnancy Hospitalizations That Included a Stroke in the United States From 1994 to 2007
Reasons for Concern?
Elena V. Kuklina et. al.
STROKEAHA.110.610592 Published online before print July 28, 2011
doi: 10.1161/​STROKEAHA.110.610592


1994-1995年から2006-2007年の間に、卒中(くも膜下出血、脳内出血、虚血性卒中、一過性脳虚血、脳血管血栓症、他)の出産前入院 47%増加(1000出産あたり0.15 → 0.22)、出産後入院増加 83%増加(1000出産あたり 0.12 → 0.22) だが、出産入院あたりでは 0.27と不変。

2006-2007年において卒中による出産前・後入院のそれぞれ ≈32% と 53%は、同時に高血圧・心疾患を有する。
1994-1995年 → 2006-2007年の2つの状況の変化は主に出産後の入院で増加していることが大きい。


修正しうる状況としては、”妊娠中、あるいは妊娠前の血圧管理”ということになる。

妊娠前後の高血圧治療って薬剤選択困難というのも、もう一つの課題なのだが・・・

妊娠中降圧剤と心血管奇形 :薬剤特異性無く、根本は原疾患としての高血圧が原因 2009年 05月 19日

製薬会社としては当然の行動だとは思うが、自社製品保護にてマーケット上少数の存在は無視の状況。
妊娠前後に関わる各種降圧剤安全性に関わる科学性追求を行うはずもなく
行政はいつもの通り無策で、責任はつねに現場へ押しつけ・・・という状況。

by internalmedicine | 2011-07-29 09:02 | 動脈硬化/循環器  

無計画妊娠児 3-5歳で言語・非言語・空間応力に問題

英国の18 818 名の子供の前向きコホート研究

Effect of pregnancy planning and fertility treatment on cognitive outcomes in children at ages 3 and 5: longitudinal cohort study
BMJ 2011; 343:d4473 doi: 10.1136/bmj.d4473 (Published 26 July 2011)
Cite this as: BMJ 2011; 343:d4473

by internalmedicine | 2011-07-29 08:16 | 医学