カテゴリ:医療一般( 809 )

 

中国からのホッキ貝放射線照射について

食物への放射線照射について書いたのですが、

あとで気づいたのですが、中国からのホッキ貝の放射線照射が問題になっているようです。
厚生労働省が取り締まるのはわかるのですが、もう少し、科学的検討が欲しいものです。
まるで照射された食物に放射能があるような書き方なので、誤解を生みそうですね。

by internalmedicine | 2004-05-03 13:06 | 医療一般  

クリニック、Clinicの語源

“クリニック”で、Google検索すると、健康食品関連の通販サイトが上位に検索され、また、いわゆる風俗関係のサイトが検索されるなど、“クリニック”という言葉の乱れは・・・
私の所が、内科クリニックという名称をしてますので、すこし、思い入れがあります。
“クリニック”も使用制限すべきだったのでは・・・

大・米国経済優先帝国により、商用的な、ビジネスライクなものが入り込み、イギリスの人たちもさめてみていると言うことがわかります(Lancetはさすがイギリス・・)。
どこぞの、問題だらけの米国医療をみならおうとする暴走する市場原理主義・“米国至上主義”の総理大臣やとりまきのあほどもに、医療に“市場主義”をいれることの問題点をちゃんとかんがえてるのか・・・と言いたい。

参考:
現代米国の医療制度に何を学ぶべきか


やっと本論!

クリニック、Clinicの語源
Lancet Volume 363, Number 9419 01 May 2004
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“クリニック”はギリシャ語のklink、すなわちベッドに由来があり、ラテン語でclinicusである。我々はclinicと言ったとき、直ぐに医学を考えるが、19世紀その2つの言葉が強く関連づけられた。以前は英語で言うclinicは、宗教に関連していた。世俗的にも通用していた“constitution:施設"や"crisis:危機状態”といった言葉とちがい、近代になり医師たちが主体的に “clinic”や“clinical”という意味合いをより厳格にコントロールし、使っていた。20世紀になり、他の内容を指す言葉に変容し、時に重大な批判を含有したりすることもあるが、ほとんど、社会的仕事と商業的世界のなかで記される、医学の栄光を意味することが多い。
死までの洗礼を先延ばしにするという意味で、clinicという言葉は17世紀イギリスで出現(名詞でのクリニックということで)した。形容詞としても用いられた。

John Donneが教訓として記している(1619-22)
"Be though therefore St Cyprian's Peripatetique and not his Clinique-Christian, a walking and not a bedrid Christian". (Cliniqueのクリスチャンより、キプロスのPeripatetique(どうもスキャンダラスな人あるいは人たちらしい)であったがよい、部度に縛り付けられているクリスチャンより歩いている方がよい)

もし、この時期にベッドサイドの医学と関連づけされて使われていたら、おそらくquackや経験的な看護としても意味しか持ち得なくなっただろう。

オーソドックスな医者が、ベッドサイドの活動の場所や性質を説明するのにclinicやclinicalという言葉を用いるときは、他の意味を除外して、その言葉の他の可能性を全否定しつつ用いる言葉であった。
19世紀の医学の実践、教育を合法とされてから、由緒正しい言葉として出発され、世俗で使われない時期に、ベッドサイド医学として使われるようになったのは皮肉なことである。
臨床教育はヒポクラテスの著述(紀元前5-3世紀)、キリスト教ヨーロッパではルネッサンス期のフローレンスやパドヴァの病院にまでさかのぼります。
Thomas Sydenham (1624-89) はclinical medicineにおける17世紀の最大のスポークスマンと通常見られるが、彼の疾病のコンセプトはヒポクラテスの仕事やclinicalという言葉とはことなったものであった。
狭い意味でのclinicやclinical medicineというのは、、産業革命後のパリで作られたものでした。
フランス語のcliniqueの輸入によるアングロサクソン化(英語化)させたものとしてイギリスに輸入されたものでした。
建物や特別な部門を記載している、煉瓦とモルタルによる構造物としての意味合いであり、患者を含めた教育クラスも意味した。他の場合は尊敬の場合の用語でもあった。
1869年、Armand Trousseauの"Clinical Meidicine"は、そのclinicは“医学研究の礎石”とよばれた。
ほとんどの医師にclinicallyに臨床技術を意味する言葉として用いられ、医学専門の絶頂期となった。多くは交流を望まず、経験のみで学んだ。
臨床医学に科学を取り込んだのは、おそらく20世紀になってからであり、医師は白衣を着て、診断において多くの器具をとりいれられ、clinicalという意味はより冷徹な意味となり、“臨床における効率の問題にも対策しなければならない”ということにもなった。効率、ビジネスライクな医療マネージメントは、“大”米国がリーダーシップを摂っており、20世紀初頭から始まっている。
clinicやclinicalという言葉の適正化はベッドサイドと無関係なあらゆる企業によりゆがめられてきている。
アップデートされた科学や現代的にマネージメントされた技術を用いた1対1の専門家によるガイダンスもこの言葉を使うようになった、たとえば非行少年に対するクリニック(juvenile delinquent clinics)、英語ライティングの文法クリニック、スポーツクリニック、ドラム・クリニックでさえ・・・

最新の科学および現代の経営技術を使用する専門の1対1のガイダンスの含蓄を備えたこれらの充当物は非行少年クリニック、英語記述の構成クリニック、スポーツ・クリニックおよびドラム・クリニックなどのようなものを作成するために使用されました。

by internalmedicine | 2004-05-01 11:38 | 医療一般  

医師国家試験不適切問題j:医療面接

医師国家試験の不適切問題
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医療面接におけるコミュニケーションにもっとも影響を及ぼすのはどれか。
a.言葉使い
b.声の調子
c.姿勢
d.表情
e.目線
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というのがhttp://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0422-1.htmlが公表されています。
国家試験は医学の専門家が作りまして、教育学の先生たちが作ってないので、悪問がかなりの頻度で出てきます。逆手にとって受験テクニックばかり教えているところも多いようですが、受験テクニックだけで医者になったやつというのは・・・
医師養成学校(メディカルスクール)として段階的なチェックを厳しくして、最終的チェックとしての医師国家試験というプロセスのほうが望ましいと思うのですが・・・
だんだんそれにちかづいてはいますが・・

私たちのころの国家試験はこういう技術論的側面の知識を問いかける問題はなかったのですが、まるでソーシャル・ケースワーカーや心理学の問題のようですねえ。


科学的側面を最重要視している従来型の方法が“問診”であり、患者との信頼関係も重視するのが“医療面接”
http://www.kdcnet.ac.jp/sikasind/doc14.htm
というのがキーワードだと思われます。
おそらく、キーワードに傾聴というのがあれば正解だと思います。

傾聴の前提という意味で、受動的態度に関係するキーワードとなります。
姿勢というのが、態度という意味なのか不明ですが、おそらくふんぞり返った態度を示す姿勢であればそれをしないことが大事だし、共感的傾聴のためには表情も重要。
目線もとなると、答えはありません。

ある大学の医療面接のチェックポイントを参考にしても
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1 身だしなみは適切であった
2 comfortable environmentを提供する配慮をした
3 約束の時間を守れた
4 あいさつをした
5 自己紹介をした
6 患者の名前をフルネームで確認した
7 対人空間を適切にとった
8 患者とeye contactを維持した
9 面接の最初はopen-ended questionを用いた
10 適切にsemi-open questionsを用いた
11 適切にclosed questionsを用いた
12 言葉づかいが丁寧で優しかった
13 言葉遣いは分かりやすい言葉であった
14 適切な相づちを打って、話を促進させた
15 患者の緊張を和らげる言葉かけができた
16 主訴に焦点を当てた病歴が聴取できた
17 解釈モデルを聴取できた
18 共感的態度で接した
19 良好な医師患者関係を築いた

望ましくない態度
20 カルテを書きながら面接した
21 たばこを吸いながら面接した
22 患者さんが理解できないような専門用語を用いた
23 患者さんの話しを不適切に中断した
24 患者さんが困惑するような質問を直ちに投げかけた
25 矢継ぎ早にclosed questionsを浴びせた
────────────────────────────────────
答えが絞れないようですね。何を考えて作った問題なんでしょう?


メジャーな内科系の教科書は外国のも、日本のも
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医療の実際はサイエンス(科学)とアート(技術)であり、サイエンスの役割は明瞭。多くの臨床的課題の解決法として科学に基づいた技術および演繹的理由付けがおこなわれている。;遺伝学、生化学および画像技術の壮観といえる進歩は、細胞の最も内部に到達し、多くの遠隔技術が発展している。高度発展した治療技術は多くの部分で実践されている。しかし、研究所技術の中で最も精巧な適用における、および最新の治療の形式性だけの使用における熟練は、よい内科医になりません。一つは、複雑な病歴・身体検査の重大な要素を識別することができ、重要な問題点を抽出することができる技術が必要です。
決定困難な事例でも問診と身体所見の複雑な所見を意味づけをしながら、重要な検査を行い、治療すべきか、観察すべきか決定することが重要である・・・・
────────────────────────────────────
と続きます。

要するに、学究的な科学的側面岳じゃなく、良好な患者関係との確立というのが、技術上も必要ということになります。

技術を発揮するには実は医療側に時間的・空間的・環境的・経済的余裕が必要であることは言うまでもないのですが、それに関しては理想論のようで、もうすこし現実化したアートが必要なのではないかと思うのです・・・はい。

by internalmedicine | 2004-04-23 11:32 | 医療一般  

医療費関連3題・・・やすけりゃいい?、そう簡単な問題ではない

医療費関連3題

1)心肺ポンプを用いない冠動脈手術と通常の手術は同等の治療成績、なら安いほうがよい?

2)老人降圧剤治療をガイドラインに従えば米国では年間12億ドル安くなる。

3)高脂血症治療薬は使うべき人ほど使われていないという矛盾

治療を考えるとき、治療費を考えることが昨今急務となっておりますが、いろいろ矛盾も多いようです。ポンプを用いない手術なんてかなりの技量が必要ですし、術者の技量にもとづいた報酬制度ではありません。それにやればやるほどうまくなるというので、一医師に集約する自体が懸念されます。となると、結果的にはだれでも手術がうけられなくなる・・・?
2)降圧剤という面では安くなりますが、変な治療のしかたをすると、耐糖能異常、こう尿酸などを生じますので、真に安くなったかは・・・・?
3)の矛盾もかなり意味が深いような気もします。通常診療の老人医療費をある程度やすくしとかないと・・・高くつきます。きっと。


1)心肺ポンプを用いない冠動脈手術と通常の手術は同等の治療成績、なら安いほうがよい?
Off-Pump vs Conventional Coronary Artery Bypass Grafting: Early and 1-Year Graft Patency, Cost, and Quality-of-Life Outcomes
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/full/291/15/1841
JAMA. 2004;291:1841-1849.
心肺バイパスを用いる通常のCABG(冠動脈バイパス)と用いないOPCAB(ポンプを用いない冠動脈バイパス)の比較
三〇日後、一年後とも、OPCABも通常のCABGも同等のgraft patency。
死亡・卒中、心筋梗塞、狭心症、再インターベンションは三〇日、一年とも同等。
health-related quality of lifeも有意差無し。
患者一人あたり平均総入院コスト、OPCABでは$2272安く、一年で$1955安い。

治療成績が一緒なら安い方がよい



2)老人降圧剤治療をガイドラインに従えば米国では年間12億ドル安くなる。
Economic Implications of Evidence-Based Prescribing for Hypertension
Can Better Care Cost Less?
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/291/15/1850
JAMA. 2004;291:1850-1856.
ガイドラインに従うことは年間国家的に老人高血圧患者の処方治療コスト12億ドル節約になる。



3)高脂血症治療薬は使うべき人ほど使われていないという矛盾
Lipid-Lowering Therapy With Statins in High-Risk Elderly Patients
The Treatment-Risk Paradox
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/291/15/1864
JAMA. 2004;291:1864-1870
39677名の66歳以上心血管障害、糖尿病の既往をもつ患者で、後顧的コホート研究
二次予防のためのスタチン処方コホート研究で75617名(19.1%)しか処方されていなかった。66-74歳患者で、スタチン処方補正可能性はそれぞれ27.7%、26.7%、23.4%(低、中間、高いリスクグループ)。
スタチン処方尤度は年齢が一年増加し、三年死亡率が1%増加する毎に、6.4%低下
年齢も相加的にスタチン処方のベースラインリスクとともに影響を与えている。

結局、心血管リスク・死のリスクが高いほどスタチン処方が少ないという現実。最大の利益をもたらす高リスク群の処方活用が不十分であるという事実。

by internalmedicine | 2004-04-21 12:19 | 医療一般  

御用記事:介護保険の「要支援」、車いすや介護ベッドは対象外に ”を読んで

本日((2004/04/19) )の朝日新聞に“介護保険の「要支援」、車いすや介護ベッドは対象外に ”という記事があります。(http://www.asahi.com/health/insurance/TKY200404180225.html)
#新聞社のを引用する時は緊張します。著作権にうるさくて・・

これなんかは提灯記事です。なぜなら、介護保険の収支が非常に厳しくなり、なんらかの格好でサービスを減らそうとして、その事例探しに躍起です。

もともと制度自体にむりがあるんだからやめればいいのに、以前は医療費の中の2割程度でなされていたものが、それ自体がふくれあがっていくばかりですし

で、何が問題かというと、「要支援」と「要介護1」にサービス上の大きな差をつけようとするわけですが、実は厚労省の判定基準ソフトでは、自立・要支援・要介護1の判別不能だからです。

それと、仮に“要支援”から車いすをはずすということがどういうことか、お役人さんたちはわかっておりません。たとえば、脊柱管狭窄症や動脈硬化性動脈狭窄症の患者さんで、間欠性跛行という症状があります。これがひどくなると自分で何とか立ち上がれますし、数メートルは大丈夫でも先は歩行困難となり、かなり時間がかかります。このような人たちは数百メートル先の買い物に行くことは現実的には困難です。
聞き取り調査などでは支援になる程度だと思いますが、自立的に日常生活を送るためには車いすが必要です。その自立性を奪おうとしているわけですから、真にその根拠を公表する必要があるのです。

こういう事例を無視して、“介護保険事業者などが介護度が低い人にも積極的に利用を勧めていることが増加の一因”という根拠を明示する義務があります。
住宅改修業者の問題のほうがわたしたちの目に余るものがあるのです。
住宅改修に関しては保険者の方で専門家を育成して、利用者どうしの不公平をなくすることが重要です。
年金方式・保険方式は、今後負担増がかなり高齢者にのしかかり、負担できない人たちが急増することが予想され、破綻は時間の問題です。本来こういった福祉・障害事業にはそぐわないという意見の方がまともに思えます。介護保険導入を決めたときの朝日新聞論壇では緊急性があるし、財源確保できないから、という理由で年金・保険方式を勧めております。いまとなれば、消費税アップと口が裂けてもいえないというだけ(朝日新聞はじめみながそうでしたから)で、保険方式が進行してしまったわけです。今後、障害者福祉の方も保険制度となるようですが、いづれ破綻します。年少者への障害福祉は保険にそぐいません。なぜなら、先天的なもの、それから、保険納付期間が短すぎるわけですし・・・不公平感が噴出してきます。
介護保険と障害者施策を強引とも思えるほど進めています。保険制度は国にとって都合が良く(財源確保が比較的容易で国民を表層的に納得させやすい、保険者である市町村への強引な指導だけでなりたつ、あらたな天下り先の確保が容易など)です。
医療・介護・福祉は国民の基本的人権です。こういうものが保険制度で運用されていること自体問題であるということを自覚すべきです。

by internalmedicine | 2004-04-19 12:08 | 医療一般  

下村健保連副会長、臼田日歯会長らを逮捕 

下村健保連副会長、臼田日歯会長らを逮捕 医療タイムス

贈収賄容疑で日本歯科医師会長ら7人逮捕 (読売新聞)

2つの表題をくらべると同じニュースでもおもしろいですね。日本歯科医師会のトップ逮捕というのが一般新聞ではショッキングだったのでしょうが、医科のほうからみると、あの下村氏が逮捕という方がよほどショッキングでした。
ミンクのコートに化けると言った岡光次官逮捕以来のショックではなかろうかと・・

“元中医協委員の元社会保険庁長官・下村健(73)”という表現を使ってますが、これおかしいです。現職として立派な“健保連副会長”という役職があるわけですから、なぜわざわざ旧役職名を最初に書くのでしょう?健保というのは、公的なお金を預かる職種です。年金の不正と同様に社会保険庁のOBの犯罪というのを強調したかったのでしょうか?下村氏はかなり医家に対して、敵意むき出しの方だという印象を持っていたのですが、歯科にはやさしかったのでしょうか? そうともおもえなかったのですが・・
製薬会社や医療材料関係にやさしかった。医科の経営状況のきなみ悪化にかかわらず、なにせ、ここ数年この業種は好決算だらけです(もちろん企業努力もあったのでしょうが・・・、医科は残念ながら企業努力は、定数縛りのためほとんど不能です)


マスコミは必ず、「“医師の収入である”診療報酬」という表現をしますが、ありゃ間違いです。看護師・薬剤師・受付・事務・・・・駐車場のおじさんの給料までこの「“医師の収入である”診療報酬」からまかなわれております。

「医療保険で定められた医師の診療行為に対する報酬( 対価)」という定義が一人歩きしております。どんなちいさな診療所でも診療報酬がすべて医師の懐に入るわけではありません。医療という事業を行うにはコストが必要です。ですから正しいのは“医療行為を行うための対価”=診療報酬というべきです。

さて、この下村氏は、公的病院9割、民間病院の半数近くが赤字であるのに、「人件費も物価も低下している状況では、医療費は伸びを抑制するだけでなく、引き下げか凍結が必要だ」などと、医療機関の崩壊を願っていたのではないかと思えておりました。

中医協は公平かをよんでいただくとわかりますが、諸外国に比べ馬鹿だかい、医療材料費のなぞがなんとなくわかります。下村さんは・・・
参考:(日本で高い特定医療材料の価格を下げるためには各先進国での価格を公開し,一般の国民の目に触れるようにする必要があります。

by internalmedicine | 2004-04-15 15:45 | 医療一般  

後発品(ゾロ)の問題点

後発品をつかえば、何でも良いのような、CMがながれてますし、官邸サイドでも利用促進をうながしてますが、いろいろ問題があります。議論もまともになされず、官邸、お役人主導で、一方的に流れがいくのが、この国の悪いところです。

あまり、皆さん、問題点を主張されないようなので、わたしが主張致します。


2年ほど前、地域医師会で後発品の講演会をしました。そのとき後発品メーカー
側に公開質問という形で前座で発表をいたしました。 そのときの話しでは、オレンジブックに載ったら、はい、これで溶出試験OKといことで、定期的サンプリングなどもなされず品質管理は・・・ってのが一般の後発品メーカーということでした。ましてやバイオアビリティーなんかは・・・

その場に居合わせた医療関係者の結論としては、メーカーの信頼性と薬価を天秤
にかけてということになった気がします。


さて、その後、ますます、大手後発品メーカーの製品は、先発との価格差が少な
くなり、また差益も少なくなりつつあり、薬局・医療機関は割高となります。

たとえば、ある薬剤の後発は薬価19.50円で、納入価格16.5円ですが、
先発は薬価126.20円、納入価格113.58円です。当方の調剤薬局が後
発を仕入れたがらない理由はこの差額です。在庫損することはないので、安定的
にでている薬剤ですので、後発品へのインセンティブは働かないようです。


検討をくわえて、疑問点・主張を整理してみました。
────────────────────────────────────
1)臨床試験についてはよほどのことがない限り、後発品会社では行われない。
後発品は先発品と同じ成分で、同じ血中濃度曲線を描き、同じように溶け出せば、
心配はないというが、溶出試験だけでいいのか?そのサンプル抽出は全商品から
のサンプルなのか?また、溶出試験性能の維持・管理システムは万全なのか。

2)情報提供などなきに等しく、かつ、自社開発してないから情報自信も持てな
いのではないか? また、情報提供に関して義務づけがなされてないのではない
か。
 「副作用のデータに関してほしい情報があれば、先発メーカーに聞いたらいい
と思います。」<
)なんてのは言語道断。

 //ファミリーマートで買った唐揚げ弁当がまずいとローソンに文句をいうよう
なもんですが。VA*Oが壊れやすいからといって松下電器に・・(^^;)//

3)先発品に比べ、低コスト生産でなければならない。バルク(*バルクとは、
最終製品を製造するための原体のこと)供給と生産ラインのコストと製品の質の
確保・維持安定に関わるこコストをまかなわなければならないはず。最後の製品
の質に関わる担保がえられるのか。

4)一般に製品寿命が短い。薬価改正にともない、卸値参照ということで、薬価
が決まるため、製品の寿命は1年~2年といのが一般的であり、比較的長寿な後
発品は高値安定となってしまう。後発品を利用する理由は価格なのであり、相対
的に高値安定の後発品は魅力を失ってしまっている。故に、一般的に製品寿命が
短い。これは使用する側からすると、不安が伴う。薬価改正ごとに薬剤を変更す
るのが通例となる。患者への混乱をもたらし、製品への信用性が低下する。

5)1つの薬剤としてみれば後発品が価格的にやすくなるのは当然だが、種類と
してみれば疑問となる。

たとえば、
CURVES studyによれば、リピトール(Atrovastatin)は他のスタチンよりmg比
較では強力で、Atrovastatin 10mgに対し、メバロチン(Pravastatin) 40mg、
ローコール(Fluvastatin) 40mg、リポバス(Simvasatin) 40mg、lovastatin
(もうすぐ発売?) 40mg。
参照

これをもとに真の対効果比を出すと、リピトールがかなり優れている。
─────────────────────
薬剤名 薬価(円) リピトール10mg換算の価格(円)
リピトール錠5mg 87.2 174.4 174.4
リピトール錠10mg 168 168

メバロチン細粒0.5% 91.8 734.4
メバロチン錠5 84.8 678.4
メバロチン細粒1% 170.7 682.8
メバロチン錠10mg 163.5 654

プラバスタチンNa錠5mg「アメル」 67.8 542.4
プラバスタチンNa錠10mg「アメル」 130.8 523.2
プラバスタチンNa錠5「KN」5mg 67.8 542.4
プラバスタチンNa錠10「KN」10mg 130.8 523.2
プラバスタチンナトリウム錠「陽進」5mg 67.8 542.4
プラバスタチンナトリウム錠「陽進」10mg 130.8 523.2

リポバス錠10 351.9 1407.6
リポバス錠20 678.5 1357
リポバス錠5mg 182.5 1460

シンバスタチン錠5mg「アメル」 146 1168
シンバスタチン錠5「MEEK」5mg 146 1168
シンバスタチン錠5mg「OHARA」 146 1168
─────────────────

6)後発品大手が卸値を上げ始めている。先発品並、それ以上の卸値を要求して
きている。
93%で卸したとして、先発品薬価A円、後発品薬価B円とすると、
医療機関での管理維持のために利用できる差額はそれぞれ(1-0.93)×A円、
(1-0.93)B円なのだが、もともとB=0.7×A程度なので、0.07×(A-B)円
の損ということになる。
厚労省が卸値を参照して薬価を決めるいうことをやめないかぎりこの矛盾は克服
されない。後発品特例をつくるべき

by internalmedicine | 2004-04-10 10:20 | 医療一般  

やっぱり経験数の多い病院で手術は受けた方がよい

 やはり手術となると、病院はスタッフの種類・数とも多く、専門化され、その施設内の経験数が多いほどやはり手術成績、この場合は術後死亡率は良いというのがやはり常識的だと思うのですが、
 やはりそのとおりで、しかもある種の手術後の死亡例はその手術手技の種類に特定した者ではなく、別の手術数にも・・・簡単に言えば手術全体の経験数が多いほど、ほかの手術による死亡率も少ない。だから、手術は一極集中しちゃえってことになります。
 日本の外科医は優秀と思いますが、一医師の技量より一極集中的な設備・スタッフがこと外科手術に関しては重要で、ぱらぱらと少ない症例を経験してもしかたがない。
 このへんはこの国の外科手術に方向性をどうするかだとおもうのですが・・
 “hospital volume”ってのは、簡単に言えばその病院での症例経験数です。前々回医療報酬改訂の時、経験数で医療報酬を規定するという項目ができたのですが、地域医療の情勢にあわないということなどいろいろあったようです。
http://www.inetmie.or.jp/~kasamie/SinryouHousyuSenmoni.shtml

利用者側からいわせると、「過疎地などでは基準に達する病院がない」や「医師の移動に伴う新設施設」の問題などは各論的であり、やはり症例数の少ないところは多いところに淘汰され、結果的に効率の良い医療がなされるべきだと私は個人的に思います。
民間であれ、公的病院であれ、ちまちま症例をこなすのではなく、一定規模以上の病院に収斂させるような方向性が必要なのではないでしょうか?
医療機関合併促進法のような・・・ちと言い過ぎかな

医師会は反対でしょうか?違うと思いますが・・・


Does it matter what a hospital is “high volume” for? Specificity of
hospital volume-outcome associations for surgical procedures:
analysis of administrative data
BMJ, doi:10.1136/bmj.38030.642963.AE (published 12 March 2004)
手術死亡率は忙しい病院のほうが少ない。手術件数(high volumes of the procedure)は多い方がいくつかの複雑な手術では良好であり、ほかの手術も多い病院の方が良好であるとカナダの31632名の5つのメジャーな手術の解析で判明。。
直腸結腸切除をのぞいて、30日死亡率は同じ手術方法のhospital volumeだけでなく、ほかの手術のhospital volumeでも逆相関(要するにその手術手技の施設内経験数だけでなくほかの手術手技の経験数も治療成績の関与する)
異なる手術のvolumeの影響は同じ手術volumeより大きかったりする例もある。
たとえば、膵管切除の死亡率はその手術手技のvolumeより肺切除のvolumeに相関している。
────────────────────────────────────
 日本では、“日本では一般病院のベッド100床に対して医師数は13人、看護師は44人以上が施設基準ですが、アメリカでは医師は72人、看護師は221人にもなり、アメリカでは日本の5.5倍の医師と、5倍の看護師がいると言うわけです(1998年OECD統計)。”(かかりつけ医通信から引用させていただきました)。手術を主体とする急性期病院だと、看護師数の比率が上がると思いますので、この場合の検討には当たらないのかもしれません。
 日本では諸外国に比べこの施設内の手術数、経験数が少ない、というのは病院数が多すぎ、特に地方では200床以下の病院が多く、このレベルの病院が地域の中核となっているところがほとんどではないでしょうか?このレベルだと、収益性が悪く、結局、地域住民の囲い込みすべく、サテライトクリニックや隣接地に同一法人の外来棟だけつくったり、地域医療機関との連携どころか、単なる競争相手となっているところをみます。
 肝心の急性期医療は中途半端なところが多い・・かも

by internalmedicine | 2004-03-26 12:05 | 医療一般  

『赤ひげ』ってお役人から強要されるものなのか

『赤ひげ』というのは私は知らないのですが、名誉にも金にも縁遠くなっても、一生この養生所で、医術にいそしむことを誓った。そうですから、功名心なく、患者のため寝食忘れてがんばったかたなのでしょう。

でもお役人が、“赤ひげ”を強要するのはどうなんでしょう。

赤ひげバンク

僻地・離島医療に一定の自信をもち、一人総合診療科なんてきどり、そういう医療こそ今最先端!と自負して、医師として地域につくそうと考えても・・・

お役人から“あんたたち、名誉もなく金も縁遠くがんばりなさい”って強要されたら、私だったら絶対行きたくないです。

あほなネーミングだと、つくづく 思うのであった。

馬鹿役人ども・・・そうおもってるんだったら、自ら、その僻地・離島とやらに今の地位をなげうってから言え!・・・そしたら、情にほだされる医者は出現する。

県庁の中から、医師としての信条に関して、命令される筋合いはない



奴隷的労働強要というのは、医者個人の心身両面の多大なる悪影響を及ぼすものであり、基本的人権を無視した施策であり、憲法違反と考える。行政官がそういう影響がないというのなら、彼らがまず、その医療に赤ひげに付き添うべきだし、現場を知って初めて行政官として、まともな施策ができるだろうに・・・空調の効いた県庁からコーヒーを飲みながら、考えたそこの浅いキャンペーンなんてだれのこころも動かさないのだよ>アホ役人

by internalmedicine | 2004-03-24 17:08 | 医療一般