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子供のスパイロメトリー・・・テレビゲーム化したり、アニメを利用したり



The Role of Computer Games in Measuring Spirometry in Healthy and "Asthmatic" Preschool Children
(Chest. 2005;128:1146-1155.)
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/128/3/1146
就学前小児のスパイロメトリーを教える場合の呼吸器系のインターラクティブなコンピューターゲームの役割を調査し、成人と、就学前自動のクライテリアの検討。

109名の健康、157名の喘息小児で、multitarget interactive spirometry gameを用いた適切なスパイロメトリーの遂行に成功した。ATS/ERSスパイロメトリー・クライテリアに合致したもの
年齢とともに呼気時間が増加(1.3 ± 0.3 s at 3 years to 1.9 ± 0.3 s at 6 years [± SD], p < 0.05)、FVCやflow ratesも増加するが、FEV1/FVCは低下
健康小児はFVCやFEV1値が就学前と同様しかし、flow、強制呼気流量(FEF at 75%)は有意に高い
2.5-3.5才でFlow/volumeカーブの下行脚はconvexで、乳児も類似、5-6才は直線的減衰である。GINAの重症度(asthma severity)は呼気時間延長と相関(1.7 ± 0.4 s; p < 0.03)し、FEF50低値と相関 (32 to 63%; p < 0.001)。
気管支拡張剤はFEV1を10-13%、ベースラインからFEV50を38-56%改善させる。
結論から言えば、この種のインターラクティブなゲームは小さい子供のスパイロメトリー利用推進に役立ち、 ATSクライテリアにほぼ合致していた。

アニメをつかったり・・・
http://erj.ersjournals.com/cgi/content/full/23/3/494-a

by internalmedicine | 2005-09-15 10:07 | 呼吸器系  

喘息に対する吸入ステロイドの有効性は血中・喀痰好酸球に相関

Factors Influencing the Responsiveness to Inhaled Glucocorticoids of Patients With Moderate-to-Severe Asthma*
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/128/3/1140
(Chest. 2005;128:1140-1145.)
4週後予測FEV1%とAQLQスコアはベースラインに比べ有意な改善を認めた。
FEV1 の変化(ΔFEV1:FEV1 at 4wks - FEV1 baseline)は12%以上改善が46例、53.4%で、血中好酸球比率が大きいほどFEV1(l量)低値であるほど有意に改善した。
FEV1値変化量はGC吸入前の喀痰好酸球数と相関し、GC吸入の%予測されたFEV1値と逆相関する

結論:中等度~重症喘息患者において、パーセント予測されたFEV1、GC吸入前の血中と喀痰中の好酸球値は吸入ステロイドの反応性と相関。


FEV1の表現にこれだけ・・・・
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FEV1%
the change in FEV1
FEV1 values (in liters)
FEV1% predicted
FEV1 percent predicted
FEV1 percent predicted values
━━━━━━━━━━━━━━━

そりゃ、混乱するわなぁ・・・



%FEV1が低いほど反応するってのは当たり前で、喀痰中の好酸球数などの好酸球性炎症がGC投与前の喘息の病態が中心というセントラルドグマに合致した報告か?

by internalmedicine | 2005-09-15 10:03 | 呼吸器系  

肺動脈モニターは臨床アウトカムを改善するとはかぎらんのだよ

医療過誤対策の病院として有名になった病院は開設当初モニターだらけなら安全というスタンスの病院であったと記憶している。そのころICUらしきところで仕事をしてたのだが、他の病院は最新のモニターが次々に導入されたが、私のつとめていたところは金が無いのか何なのかとてもみすぼらしい設備しかなかったので、負け犬の如く「所詮、モニターで人は直せないんだよ」と言ってた頃があったが・・・ホントにすべてのモニターがアウトカム上有用かどうかは・・・・未だに?


Assessment of the clinical effectiveness of pulmonary artery catheters in management of patients in intensive care (PAC-Man): a randomised controlled trial
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673605670614/abstract
The Lancet 2005; 366:472-477

重症疾患患者のマネージメントにおいて、PAC(肺動脈カテーテル)が血行動態モニターを広く使われている。それには安全性の問題点がある。

1014名の患者:PAC有りと無しのマネージメントにおいて入院中死亡率の差異無し(68% [346 of 506] vs 66% [333 of 507], p=0・39; adjusted hazard ratio 1・09, 95% CI 0・94?1・27).
486名のうち46名でPAC挿入に伴う合併症が存在した。致命的ではなかった。
PACのマネージメントはベネフィットと有害性の彰かな証拠はなかった。
このデバイスが冗長な技術でないとするなら、PACを用いたマネージメントが明らかにあるグループで有効性の研究がなされるべき。

by internalmedicine | 2005-09-12 17:05 | 医療一般  

Circulating Endothelial Progenitor Cells(EPCs)は心血管疾患のアウトカムの予後因子

幹細胞移植というと難しいようだけど、たとえば冠動脈バイパス出術の時自己骨髄液を流すと幹細胞移植になるかもしれんよ・・・とこの前、どなたかがしゃべってました。
ホントかどうかはわからないけど・・


Circulating Endothelial Progenitor Cells and Cardiovascular Outcomes
NEJM Volume 353:999-1007 September 8, 2005 Number 10
http://content.nejm.org/cgi/content/short/353/10/999
endothelial progenitor cells(EPCs)は、骨髄由来で、血管内皮のintegrityをサポートする小野と考えられている。EPCsの数と機能は、心血管リスクと逆相関するが、その予後との関係はまだ判明されてなかった。
CD34とkinsase insert domain receptor(KDR)陽性のEPCsの数をフローサイトメトリーを用いて血管造影にて同定した冠動脈疾患患者519名で同定。12ヶ月後心血管脂肪・・・等を測定。
結果:43名が死亡、心血管疾患で23名が脂肪。214名の患者でmajor cardiovascular event生じた。
補正後、心血管疾患死亡リスク(hazard ratio, 0.31; 95 %CI, 0.16 to 0.63; P=0.001)、最初の重篤な心血管イベント(hazard ratio, 0.74; 95 %CI, 0.62 to 0.89; P=0.002)、再疎通(hazard ratio, 0.77; 95 %CI, 0.62 to 0.95; P=0.02)、入院(hazard ratio, 0.76; 95 %CI, 0.63 to 0.94; P=0.01)はEPCsの値が増加するほど減少
EPCsは心筋梗塞、全原因死亡の予後因子ではなかった。



骨髄から末梢血管循環し、endothelial progenitor cells(EPCs)、冠動脈疾患患者、重大な心血管イベント後のneoangiogenesisに関与しておr、血管内皮の増殖・分化能力をもち、再生の理想的な関与するものである。動物実験で、幹細胞やEPCsの全身的なapplicationやmodification[を用いて、損傷や動脈硬化進展への血管内皮修復に影響を与えたという報告がある。人では、まだよくわかっていない。
冠動脈内EPCs投与が心筋梗塞後の左室機能の改善をもたらすかもしれない。心血管リスクの累積やリスクの増加にEPCsの減少が関係するかもしれない。

by internalmedicine | 2005-09-12 16:40 | 動脈硬化/循環器  

ASCOT-BPLA トライアル: CCB vs β遮断剤

Anglo-Scandinavian cardiac out-comes trial-blood pressure lowering arm (ASCOT-BPLA) trial
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140673605671863/fulltext
The Lancet 2005; 366:907-913

カルシウム拮抗剤(CCB)であるamlodipineベースの降圧治療とACE阻害剤であるperindoprilを必要時加える方が、β‐遮断剤であるatenololベースでの治療より心血管イベントを減らすという結果。
この研究の著者のひとり、ロンドンのImperial Collegeの予防的心血管医学教授Neil Poulterは、この治験はガイドラインへの影響がある報告で、もはやβ‐遮断剤は合併症のない高血圧では第一選択薬ではないと述べている。ACE阻害剤を若い患者の第一選択に、CCBや利尿剤は老人にと考えているとのこと。
アングロサクソンなので、イギリスやヨーロッパの高血圧学会への影響があるということか?
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降圧利尿剤 vs CCBはおこなわないのねぇ・・

by internalmedicine | 2005-09-10 08:10 | 動脈硬化/循環器  

日々のストレスは乳癌予防的に働く・・・という論文



ストレスというのは性悪説のもとに語られるのだが、ひねった結果でおもしろい

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Self reported stress and risk of breast cancer: prospective cohort study
BMJ 2005;331:548 (10 September)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;331/7516/548

慢性ストレスは女性の乳癌を予防する、おそらく、エストロジェン内因性の合成障害のためであろう。
前向きのコホート研究で、Nielsenらは、6689エミの女性で、12年フォローアップ、0.1%のフォローアップ失敗で、ストレスの高い女性ほど原発性乳癌のリスクを40%下げる。
さらに、量依存性であり、ストレス防御が女性のホルモン療法へ影響を生じている。
ただ、ストレスの累積の重要性は危険であると、著者らは警告している。
いままでの研究は、人生において重篤なストレスをもたらすイベントの解析であった。そして、そういう研究では、リスク増加の報告が多い。
しかし、持続性の毎日のストレスの性質はこの人生の一大事とは区別され、このストレスをともなうイベントが乳癌の大きなリスクであることは、かならずしも日々のストレスが乳癌のリスク低下につながることと矛盾していない。
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<ストレスの測定方法>
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ストレスのレベルを、強度と頻度で尋ねた。アンケートは、sensation of tension, nervousness, impatience, anxiety、sleeplessnessであった。その強度をnone (0), light (1), moderate (2), high (3)で記載。ストレスの頻度は、never/hardly ever (0), monthly (1), weekly (2), daily (3)で記載。これに、持続性ストレススコアを0-6としこれらに結合した。これらからストレススコアをlow (0-1 points), medium (2-4 points), high (5-6 points) stressにカテゴライズした。
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<考察>
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“乳癌のリスクは、急性ストレス、とくにmajorなライフ・イベントと関連し、そういう研究はいくつかの研究で評価されているが、自覚された日々のストレスへの影響にはあまり関心が向けられてない。ストレスホルモンの持続的な活性化を生じ持続性の毎日の持続性の軽度のkey stressがストレスホルモンの持続的な活動性増加を示し、それがエストロジェン合成を障害する”
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ストレスの日本語の定義が有るのかもしれませんが、ここは安直にMeshの定義から
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A pathological process resulting from the reaction of the body to external forces and abnormal conditions that tend to disturb the organism's homeostasis.
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身体の反応から生じた外部の力への病的プロセスと器官のホメオスタシスを妨害する傾向のある異常な状態
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=mesh&list_uids=68013312&dopt=Full

定義自体が、病的プロセスなわけだから、この言葉自体にストレス=悪いものというドグマが含まれている。今回のストレスという言葉が使われているが果たしてそれが正しいのか・・・私には興味ある観点と思う。

ストレスは、ストレスの原因となる外的のもの・・・ストレッサーとは本来は区別されなければならないはず。ストレッサーの質により、生体反応がことなるのは当たり前で、本来すべてが悪い結果となるというドグマを研究者の頭から除かれなければならないと思うのだが・・・

by internalmedicine | 2005-09-09 12:10 | 医療一般  

市中肺炎のガイドラインを守ることは予後に影響を与える

今度の日本呼吸器学会のガイドラインは意見を募集してましたが、
http://www.jrs.or.jp/information/050727_guideline_index.html
クリアカットでかなりわかりやすくなってます。


市中肺炎においてガイドライン遵守性というのが、今後より求められるのかもしれません。
なんせ、予後に影響を及ぼしているわけですから・・・
一方、結局何行ってるんだかわからないガイドラインというのは意味がないわけで・・・
今度の呼吸器学会のCAPガイドラインはかなり楽しみです。


Guidelines for the Treatment of Community-acquired Pneumonia
Predictors of Adherence and Outcome
http://ajrccm.atsjournals.org/cgi/content/abstract/172/6/757
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 172. pp. 757-762, (2005)
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13のスペインの病院に受診したCAP1288名の患者の研究。


ガイドライン遵守性は高く79.7%で、病院間の差が大きい(range:47-97%)、医者間もばらつきが大きい(呼吸器科医 81%、呼吸器科レジデント 84%、非呼吸器レジデント 82%、他の専門 67&)
高い遵守性の関連した独立した因子としては病院・医師の性質、初期のFineのリスク分類で高いリスク分類のもの、一方ICU入室は遵守性が減少した。
74名の患者死亡(6.1%)、治療失敗は175(14.2%)で見られた。

Fineの重症度分類:http://content.nejm.org/cgi/content/full/336/4/243
(http://content.nejm.org/cgi/content/full/336/4/243/F1,http://content.nejm.org/cgi/content/full/336/4/243/T2)

Fineのリスクで補正後、ガイドライン遵守性は死亡に対し防御的(OR 0.55 95%CI 0.3-0.9)で治療失敗にも防御的(OR 0.65 95%CI 0.5-0.9)
呼吸器科医とレジデントの処方は、治療失敗リスクが少ない(OR, 0.6; 95% CI, 0.4?0.9).

結論:ガイドライン遵守性は病院、医師の専門性とトレーニングの状態に主に依存する。非遵守性は非呼吸器専門医に多く、治療失敗、生命予後の独立したリスク要因である。
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by internalmedicine | 2005-09-08 15:25 | 呼吸器系  

アクトス+メルビン合剤FDA承認らしい

アクトス+メルビンの合剤発売・・・ただし米国
http://www.medscape.com/viewarticle/512067

塩酸ピオグリタゾン+塩酸メトホルミン錠(商品名ACTOplus met)
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The 15/500-mg and 15/850-mg pioglitazone/metformin tablets are administered once a day or in divided doses not to exceed the maximum recommended daily doses of 45 mg and 2,550 mg, respectively
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日本の現在の処方
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アクトス:
通常、成人にはピオグリタゾンとして15~30mgを1日1回朝食前又は朝食後に経口投与する。なお、性別、年齢、症状により適宜増減するが、45mgを上限とする。

メルビン:通常、塩酸メトホルミンとして1日量500mgより開始し、1日2~3回食後に分割経口投与する。
維持量は効果を観察しながら決めるが、1日最高投与量は750mgとする。

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日本での処方実態から考えれば、アクトスは量は適量だが、メルビン500mgより250mgを出してほしかった気も個人的にはするのだが・・



メルビンを第一に出している私としては、武田さん日本でもがんばって出してほしい。



それにしても、メルビンはまだ“本剤はSU剤が効果不十分な場合あるいは副作用等により使用不適当な場合にのみ使用すること。”という縛りが残ってる・・・あいかわらず、添付文書というのは、えらく実態と解離してますなぁ・・・>こういうのを盾に医療保険者は医者いじめをするのだが・・・




資格更新時の試験にインスリン抵抗性状態の2型糖尿病患者の第一選択薬を問うが問題があったが、BG剤、インスリン感受性促進剤、αGIの使い分けに結論は出ているのであろうか?

おそらく、解答は使い分けを問うているのだろう。

http://www.uemura-clinic.com/dmlecture/image/oha.gif


また、やせ型の患者において、αGIと即効性インスリン分泌薬剤はどう使い分けるのだろう。



グルファストそのものは雁行開発戦略(2番手,3番手戦略)らしい。糖尿病薬剤の中で41億円の売り上げであるスターシスは今ひとつ売れてないようである。


メルビン投与の米国と日本の臨床スタンスの違いがあるようで、米国では、2002年の記事ではメルビンとSU剤が第一選択で、肥満・インスリン抵抗性を示す患者には特に第一選択薬唖。PPAR-γアゴニストとしてアクトスは記載されているようである。だが、あくまでメルビン不適応患者例らしい。そして、SU剤は血糖低下作用は群を抜いている。
http://www.postgradmed.com/issues/2002/05_02/ahmann1.htm


ADA 2004 Clinical Practice Recommendationsには明確なものはかかれていなかった。
http://care.diabetesjournals.org/cgi/reprint/27/suppl_1/s3

by internalmedicine | 2005-09-08 14:16 | 動脈硬化/循環器  

研修医の週労働時間減少の結果・・・



日本の医者は、特に勤務医は、当直というあいまいな勤務の元に、実質夜勤をさせられ、労働基準の実質違反を強いられてます。その上に、ところかまわず呼び出される主治医制度というのも、heavy rotation以上に医者の心的ストレスとしてボディー・ブローのように聞いてきます。
ところが、より高収入のメディア関係者から医者の高給を非難する声ばかりです。
勤務医以上に何かと非難される開業医は自分の勤務スタンスは構築できますが、労働基準のようなものがないため、勤務などは悲惨なものです。薬剤の発注業務、従業員の人事管理、設備・備品のメンテナンス、掃除など諸事・雑務をこなさければならない上に、返済の心配をしなければならない肉体的・精神的なタフさも必要です。

なら医者をやめろと2chばりに言われそうですが、ではほんとに週労働時間を無視して、医療サービス自体に影響が及ばないのか・・・すなわち医療事故などに繋がる余地がないのかということで、JAMAで不足ながら分析がなされてます。

4-5日に1回の夜勤はアルコール摂取中の状態のようなパフォーマンスしか示せない。
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Neurobehavioral Performance of Residents After Heavy Night Call vs After Alcohol Ingestion
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/294/9/1025
JAMA. 2005;294:1025-1033.
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医者は人間であり、赤ひげのような虚構の世界で、医者も人間だぁと叫んだ医者を批判するようなことは患者にとっても良いことではないのです。医者個人の問題より社会システムの問題なんです。ところが、だれもこれを声だかに発言しない。
政権をとりそうなどの党もこういうシステムは問題にせず、医療費削減がデフォルトの話。医師会よ・・・これ以上の医療サービスは人的・構造的に医者はできないとギブアップ宣言せよという思ってます。


参考:“『赤ひげ』ってお役人から強要されるものなのか http://intmed.exblog.jp/98268/)”





日本では関西の医科大学の研修医の”過労死”にてクローズアップされた研修医の過酷な労働は、時間外勤務を制限するような形で現在、研修に影響が出ているようです。
メディアはこのときは指導医=強者、研修医=弱者というスタンスで報道してました。メディアの表層的価値観の弱者の視点というやつなんでしょう。それに対して、科学的検討がなされたのでしょうか?また、医療全体のシステムという話にはなってないのです。行政批判に繋がることはなされてない。故に誰かがこの不完全な医療システムの犠牲者に成らざる得ないという現状は変わらない。

米国でも同様に研修医の労働時間制限がなされていて、JAMAで、システミックレビューにてその影響がまとめられている。確かにかれらのQOLは改善されているようだが、研修の質はやや低下の傾向が有るようである。

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Effects of Work Hour Reduction on Residents’ Lives
JAMA. 2005;294:1088-1100.
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/294/9/1088
45の文献がクライテリアに合致。
レジデント教育(手術経験、テスト成績、満足度)とレジデント生活のQuality(睡眠時間、Well-being)をアウトカムとする。
レジデントの仕事時間を制限した介入にて、手術経験、自覚した教育の質へは混合的な影響が出現したが、レジデントたちのQOLは一般的に改善した。多くの研究はデザインや実施上の大きな限界が有った。
結論としては、過去の介入から、就労同時間制限にて、レジデントの生活の質は改善しているが、長期的なレジデントの週労働時間を減少する長期インパクトは未だ不明。将来、QOLと患者のQuality も結びつけた研究が必要。
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現在、研修医の労働時間が制限されたことで、結局誰かに仕事が回っているという事実はどこに行ってしまってるのだろう?日本の大学の昨年の研修医が一番悲惨なのでは?と・・・自分の大学での勤務時代を思い出しながら・・・疑問に思う。

by internalmedicine | 2005-09-07 18:12 | 医学  

インターネット介入CME(医療生涯教育)はより実践的な教育となりえる

田舎にいると、認定医・専門医更新に多大なるお金と時間がかかる。空港に行くまで2時間弱、ほぼ2日をそれで消費してしまう。平日前提の学会なども普通なので、休診をしなければならなくなる。医師会はCMEを始めているようだが、各学会もCMEによる認定更新を認めてほしい。


インターネット経由CMEは、十分な教育効果がある・・・
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JAMA. 2005;294:1043-1051.
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/294/9/1043?lookupType=volpage&vol=294&fp=1043&view=short


比較:
・multiple sesionであるインターネットベースのCME介入2週間
・単独の小グループ、interactiveなCMEワークショップ

コンテンツは: National Institutes of Health National Cholesterol Education Program—Adult Treatment Panel III guidelines

(わかりにくい指標)
両介入群とも即時、12週後の知識獲得は同様

インターネット介入は、高リスク患者のガイドラインに従う薬物治療のパーセンテージが高いIX成った (介入前 85.3%; 介入後 90.3%; P = .04)

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正答率が元々高いものよりもっと低いものの方が教育効果が試されるのだろうが、すこし正答率の低いものだったらどうなのだろう。


インターネットCMEの良いところは、自分の学習できる環境を整えた上で学習ができることも揚げられると思う。岐路と、患者のことを気にかけながらリアルタイムなレクチャーを眠りながら受けるより遙かに教育効果が上がると思うのだが・・・

by internalmedicine | 2005-09-07 15:17 | 医学