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OSASと赤血球変形能・粘稠度、過酸化状態

閉塞型無呼吸症候群により、血液粘稠度は高まるだろう・・・それを証明。

<検査方法>
血液粘稠度:cone-plate viscometer
赤血球変形能:filtration technique


Erythrocyte deformability, plasma viscosity and oxidative status in patients with severe obstructive sleep apnea syndrome

Sleep Medicine Volume 7, Issue 3 , April 2006, Pages 255-261


11名の重症OSA患者で測定、健康対照群と比較
対照より血液粘稠度高い(朝、夕とも)
OSAS patients had higher plasma viscosity than controls, both in the morning (1.74±0.3 vs. 1.36±0.2 mPa s, P<0.002) and evening (1.55±0.2 vs. 1.27±0.1 mPa s, P<0.002)
朝方の粘稠度は夕方より高い(P<0.05)
朝の粘稠度は夜間のSaO2と相関

朝の血中malonyldialdehydeは有意に対照者に比べて高い (69.7±30.5 vs. 45.5±11.0 nmol/l, P<0.005)

赤血球変形能は若干低下

【結論】重症OSAS患者の朝夕の血液粘稠度が高いこと示された。この増加は心筋梗塞・卒中と関連有る可能性がある。夜間平均酸素飽和度が低いことにより血液粘稠度を高める。





上記血液粘稠度検査はどこぞの血液さらさら検査と違う。

“血液さらさら”の大元は、“金銭どろどろ”
及びあいかわらず・・・・”血液さらさら” などで批判した、あのMC-FANは、Filtration Testに近いものであり、粘稠度ではなく、赤血球変形能に近いと思われる。

血液どろどろ・・・なんて商売に結びつけることで・・・その宣伝マンが犯罪と関わることとなってしまったのだが・・・

by internalmedicine | 2006-05-16 16:23 | 呼吸器系  

AHA/ACC 脳卒中・TIAガイドライン改訂

5月15日発表:虚血性卒中・一過性脳虚血発作AHA・ACCガイドライン改訂

Guidelines for Prevention of Stroke in Patients With Ischemic Stroke or Transient Ischemic Attack
(Stroke. 2006;37:577.)

2006年ガイドラインは2001年のアップデート分で、再発リスクの強化的マネージメントと介入方法、そして生存率・QOLの改善を強調したものである。今回初めて、流感の合併症リスクによる慢性心血管疾患患者へのインフルエンザワクチンを推奨。重要な附加項目であるとのこと

目標LDL値

 冠動脈疾患・動脈硬化性疾患を有する全ての患者:<100 mg/dLとしたこと
 LDL<70mg/dLとすることも合理的(2年前のNational Cholesterol Education Programの高リスク群への推奨:LDL 70mg/dLであり、その後のデータもその推奨を強化するものであったとのこと)


TG =<200mg/dL
非HDL-C<130mg/dLで<100mg/dLがreasonableとのこと


身体運動推奨:1週間に7日~最低5日30-60分
(以前は週3-4回であった)


血圧
環境的タバコ喫煙の無いひと:< 140/90 mmHg
糖尿病・慢性腎疾患:< 130/80 mm Hg


体重マネージメント
18.5-24.9 kg/m2
ウェスト径 <40インチ(男性)、35インチ(女性)


糖尿病患者
hemoglobin A1c値 < 7%


ワクチン・運動に関してもまぁ当然だなぁ・・・と

by internalmedicine | 2006-05-16 14:41 | 動脈硬化/循環器  

ボディーサーフィンやボディボーディングなどの頚椎損傷事故の分析

レクリエーションのスキューバダイビングにおける血行動態への影響の続編というわけではないが、また、ボディーサーフィンやボディボーディングなどに関する危険性の情報

Risk Factors for Water Sports-Related Cervical Spine Injuries.
Journal of Trauma-Injury Infection & Critical Care. 60(5):1041-1046, May 2006.
後顧的な研究、頚椎損傷の重症度をカルテから評価し、外傷のメカニズムと外傷時の活動状況を評価したもので、ボディーサーフィンやボディボーディングなどのWave forced impacts(WFI)による原因を精査。浅い潜水(SWD)による外傷との比較。

100名の患者(平均36歳)、89%が男性、62%がハワイ在住にあらず、75%が大柄
レントゲン上骨折、不全脱臼、脱臼のない患者は有意に高齢 (48 vs 32 歳 , p < 0.0001)
以前から頸椎異常の指摘の率が高い (65% versus 15%, p < 0.0001)
WFIの77%は非居住者。WFI患者の平均はSWDに比べ高齢(42 vs 25歳)。96%がショアブレイク海岸に関する事故である。

結論、WFI頭部外傷はショアブレイクで生じ、未経験ということに起因する。大柄な40歳代ので多い。脊髄狭窄や頚椎症などが頚部損傷リスク増加と関連し、過伸展・過屈曲などのインパクトがそのリスク増大に関連する。




日本からサーフィンに行く人たちは注意を要しますな・・・・慣れないところでは地元の人から情報を得てから・・・

by internalmedicine | 2006-05-16 11:21 | 医療一般  

ケトプロフェン外用剤の副作用 PRR、ROR一般公表してはどうか?

NSAIDsの局所利用はその有効性が疑問視され、重症ではないが、予防可能な副作用、特にphotoallergyの副作用を有する。
本邦においても安全性情報はかなり前から出ている(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/01/h0117-3a.html#6。後発品に関して副作用自発報告システムが整備されているか否かという疑問が臨床医にはある。

そして、貼付剤は、後発品参入が相次ぎ、処方する側にとって副作用情報の入手が困難という事例が顕著な分野の一つである。

なぜか、スペインのデータ・・・を突然持ち出す・・
Greater allergenicity of topical ketoprofen in contact dermatitis confirmed by use
Contact Dermatitis, Volume 54, Number 5, May 2006, pp. 239-243(5)異なる局所NSAIDs使用に対するNHS(National Health System)に提出
ROR・PRRをFEDRAデータにて推定

局所NSAIDの接触性反応が見られ、NSAIDS使用癧がほとんどないにもかかわらず
28%がketoprofenへのアレルギー
接触性photoallergyの82%

ketoprofen
ROR:3.9 (2.4-6.4)
PRR:3.4 (2.2-5.5)




Reporting odds ratio (ROR)
Proportional reporting ratio (PRR)
臨床医としてなじみのない概念で、一般向けに解説しているサイトを見いだせなかった。
PRR(proportional reporting ratio)は特異的なadverse outcomeに関連する特定薬剤の自発報告の比率で、全て・いくつかの薬剤との比率である。
PRRはPMR(proportional mortality ratio)と類似し、死亡統計にて用いられた古い方法である。
MiettinenとWangはPMRをオッズ比の数式を適応し、症例対照として適応させた。
自発報告データベースが対照研究として見なされるなら、ROR(reporting odds ratio)を相対リスク推定として使用可能として採用。

引用
RORとPRRについても一部言及
http://www.dsrujp.org/No2.pdf



行政も後発品導入を進めるのなら、先発・後発を含め、こういった指標をウェブ上などで公表すべきではないだろうか?

by internalmedicine | 2006-05-16 09:53 | 医療一般  

Tamifluの合成

見慣れないジャーナルで、難しいなぁ・・・と思いつつ・・・

インフルエンザの特効薬タミフルを植物原料を使わず化学的に製造する方法を東大大学院薬学系研究科の柴崎正勝教授らのグループが開発した。
http://chemstation.livedoor.biz/archives/2006-02.html
って話の論文が出るとのこと・・


Journal of the American Chemical Society(May 24, 2006)

Tamiflu製造のボトルネックは八角(Star anis)の不足である。

the Journal of the American Chemical Societyの5月24日号に、Tamiflu製造に関する新しいレシピの2つの研究が発表される。
柴崎正勝教授が開発し、E.J. Coreyが別の合成法を開発したとのこと。

Coreyプロセスは、豊富で安価な材料で、困難な製造段階を克服したもの。
Rocheの製造方法よりステップが少なく、butadieneやacrylic acidで合成を開始するもの

Chemical & Engineering Newsの記事も参照

by internalmedicine | 2006-05-15 15:32 | 感染症  

島根県 赤ひげ強要地域



短期間ながら、僻地&離島診療所に滞在したことがあったが、漆黒の闇の中、不安を抱えながら、診療した経験しかないが、
医介補復活?
http://intmed.exblog.jp/3602256/

なんて、医療の質を低下させるだけの愚かしい提案としか私には思えない。



毎日、なんかへんなニュースがわき出してくる・・・

産婦人科医不足:医師確保で要望書 澄田知事、東京で学会に手渡す /島根
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shimane/news/20060513ddlk32100368000c.html

産婦人科学会って各会員に対する人事権なんてないだろうに、意味わからん行動
マスコミ向け・デモンストレーションの意味しかない!


大元の原因をつくってるのは医療行政だから、厚労省へ行くべき!


ピントのずれた・・・医者だけに強要するだけの発想ってのはどっかで聞いたような気がしてるが・・・やっぱり島根県・・・


『赤ひげ』ってお役人から強要されるものなのか
http://intmed.exblog.jp/98268/


不本意ながら、僻地・離島義務必修化されても、赤ひげ強要の島根は・・・

by internalmedicine | 2006-05-15 14:32 | くそ役人  

小児科は小さい内科ではない。・・・咳嗽編


小児科は小さい内科ではない。
Pediatricians Are Not Just Small Internists


"A Child Is Not Just a Small Adult"ってのをよく聞くし、小児科の臨床講義の最初がそれだったような気がする。もっとひどい言い方をすれば、小児は別の生きもの

この言い回しを強調しながら、薬剤設定量というのを単に成人の延長で決められていることが多い。小児の体重当たりの呼吸量(換気量)や飲水量が大人より多いことなどを説明する場合に使われているのである。・・・何か矛盾を感じる講義もあったが・・


小児領域では成人と異なるロジックを使わなければならない。・・・ということに他ならないということは確か。(馬鹿新聞記者どもは、内科のロジックは簡単だというかもしれないが・・・そんなことはない!)


Evaluation and Outcome of Young Children With Chronic Cough
(Chest. 2006;129:1132-1141.)
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/129/5/1132

108名の子供のコホート研究(2.6歳)、wet cough(n=96 89%)、BAL液試料にて45.4%で診断。
最終診断で最も多いものは、細菌性気管支炎(n=43 39.8%)
他の診断群より有意に多いBAL好中球であった。(p < 0.0001)
喘息、GERD、UACS(上気道咳嗽症候群)は成人の通常の慢性咳嗽の原因だが、小児では<10%であった。

(クリック)



vs(成人の咳嗽アルゴリズム)
http://www.chestjournal.org/cgi/content/full/129/1_suppl/1S/F3



参考:" 米国胸部専門医学会が咳のガイドラインを改訂

by internalmedicine | 2006-05-15 08:54 | 呼吸器系  

テレビ局のお詫び


反省・・・してないなぁ・・・総務省から指導されたときに、ウェブでお詫びをすることもその内容になってたはずだが・・・

赤い〇のところがその記載
     ↓
ピーカンのお詫び
テレビ局のお詫び_a0007242_13195880.gif



ほとんど アリバイ的




体調を崩された方、及び関係者の方々、視聴者の方々に対し深くお詫び申し上げます。

現在この原因と番組内容の精査を行っておりますが、今後も同じような症状が発生する可能性があることから、当該番組で紹介した『白いんげん豆を使用したダイエット法』はお止めいただきますようお願い申し上げます

尚、白いんげん豆を通常の調理方法で食べることは問題ありません。




来週はDetox関連を扱うようである。

Detoxってのはとてもぁゃしぃ概念・・・

(http://www.detox-web.com/)などは典型的で、農薬・保存剤・人工合成物・重金属などの恐怖をあおり、それを体外に排泄することを促す・・・
Ref)健康情報の信頼性とその情報源

かれらに言わせれば病気の原因は毒であり、毒を排除することで健康を保てるというもの・・・世の中、毒というラベリングを行い、体内に入ってはいけないものという、善悪二種類にわけられるというあまりに単純で馬鹿丸出しの概念なのだが・・・

Detoxは毒素を体から出すという表現で、多くのメディアで紹介されてる。意図的に、漢方や民間での解毒という言葉と誤用・誤解させている。

本来Detoxは重金属などのキレート治療・浣腸などのEnema治療、現在は、発汗といった生理作用をもたらす物理療法から、自然食品などと広汎に変容しているようである。

・・・日本人の英語の理解力不足と、自然食品への警戒心のなさによる安易なDetoxという言葉の使用・・・それが言葉の濫用になっている。

番組のお詫びをみると業者に対する配慮がかなり見られ、業者との関係を崩したくないという気持ちが良く表れている。・・・ヘルスケア関係業者の提灯番組ではないかと思う。健康情報番組がQuackeryに汚染されている現状は日本独特なのかもしれない。
宣伝と番組の混同は民放が自主規制しているはずなのだが・・・それさえ守れないようなテレビ局は廃局すべきである。



<追記>

白インゲン豆被害158人 厚労省、TBSに注意 [ 05月22日 17時04分 ] 共同通信


 TBS系の健康情報番組で紹介された白インゲン豆ダイエット法で視聴者が下痢などの症状を訴えた問題で、被害者は全国で158人に上り、このうち30人が入院したことが22日、厚生労働省のまとめで分かった。
 同省は同日、TBSに再発防止に努めるよう文書で注意した。
 主な症状は吐き気、下痢、嘔吐(おうと)でいずれも快方に向かっており、重症者はいないという。被害者の大半は番組で紹介された方法で豆をいって食べていた。
 問題の番組は6日放送の「ぴーかんバディ!」。白インゲン豆を約3分間いった後に粉末化し、ご飯にまぶして食べるダイエット法を紹介した。


ぜひ、総務省のほうで、人的な処分まで要望してほしいものだ。これでは責任を果たしたとはいえない。

by internalmedicine | 2006-05-13 13:23 | メモ  

医介補復活?

まさか、医師未満の存在を国が許すとは思えないが・・・医介補

ひいては、正規の医者以下で、僻地医療・過疎医療はせよというのは、僻地・過疎地を馬鹿にするものでもあるだろうに・・・
 ↓
国家試験受験資格、1年前倒しを=医師不足解消で特例申請へ-NPO法人
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060512-00000174-jij-soci
 全国の医学部生や医師ら400人余でつくる特定非営利活動法人「医学教育振興センター」(千葉県浦安市)は12日、在学中の5年生でも医師免許を取得できるよう医師法で卒業後に限定している国家試験の受験資格を前倒しする特例措置を、6月中に内閣府に申請する方針を明らかにした。合格した学生医師に、構造改革特区に認定された県内だけで卒業まで通用する地域限定の医師免許を交付する。
 1年早く免許を取得して働く医師を増やすことで、特に地方で深刻な医師不足解消を目指す。 
(時事通信) -


医学教育振興センターって、私の認識では、医師国家試験の模擬試験などに関係してたところだと思うが・・・

僻地・過疎地医療に崇高な観点をもっていたとはにわかには信じがたく、単に、医者になるための安易なバイパス作りって気もする。


陸路・海路に乏しく、医師が未熟な自分しかいない状況・・・その時に味わう、苦悩と自らの限界と、その恐怖を味わったことすらない学生の安易な発想に、離島・僻地医療経験した医者ほど、同意しないだろう。僻地医療・離島医療ほど広汎な医療・破綻しない安定した人格、それを裏打ちする医師経験が必要である。

ただでさえ増大する医学知識の絶対量とその範囲の広がり・・・それを考えれば、こういう発想はありえないと私は断言したい。広く浅く各科目をローテートさせる新研修制度と整合性がないではないか。


そして、こずるい政府・役人が、このとんでも発想を過疎地勤務必修化などのごり押し手段の脅しの材料に使ってきそうな気がする。

by internalmedicine | 2006-05-13 11:41 | 医療一般  

男性更年期

男性更年期というターミノロジーから疑問を持っているのだが、診断・治療に関して、野放しになっている。

男性更年期のアンドロゲン補充療法・・・・エビデンス無し、リスク可能性大でも述べたが・・
FDAへもいわゆる男性更年期へのホルモン補充を認可していない。
・・・リスクはご自分でどうぞというやつである。

Google検索すると論文での警告など、無視されたものが多い。

男性は年齢とともにandrogenが低下することは確立したことである。
ただ、そのホルモンを補充することが果たして安全で有効なのかは、長期的な研究が十分に行われているとはいえない。
治療は低ゴナドトロピン性性機能低下症の明らかな老人に限るべきである。

Current Opinion in Endocrinology & Diabetes. 13(3):254-261, June 2006.





あいかわらず、酸素バー、マイナスイオンなども野放し・・・

こういうのって、もっともらしく効果だけをのべている業者・医者はまがいものという証だと思うのだが・・・

by internalmedicine | 2006-05-13 10:21 | Quack