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Medical Therapy of Urolithiasis


Medical Therapy of Urolithiasis
Journal of Endourology Nov 2006, Vol. 20, No. 11 : 841 -847

by internalmedicine | 2007-01-05 08:13 | メモ  

細菌性髄膜炎のprediction ruleの信頼性

Validation of a Prediction Rule for Bacterial Meningitis
JAMA. 2007;297:52-60.
Nigrovicらは、細菌性髄膜炎スコアを評価し、3295名の多施設後顧的報告にて感度・特異度を検討したところ
感度: 98.4% (95% CI, 94.2%-99.8%)
陰性予測値: 99.9% (95% CI, 99.6%-100%)


  
 


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Bacterial Meningitis ScorePEDIATRICS Vol. 110 No. 4 October 2002, pp. 712-719

by internalmedicine | 2007-01-04 11:21 | 感染症  

ペルマックス・アメル、カバサールという薬剤処方時、心臓弁膜へのリスクを考慮しなければならない

メシル酸ペルゴリド(Pergolide mesilate)錠 「ペルマックス」 ・「アメル」 や カベルゴリン(Cabergoline) 「カバサール錠」が日本では関係あるかもしれない。


日本から、NEUROLOGY 2006;67:1225-1229でも同様の内容報告されており、自明のことなのかもしれないが、不勉強で知らなかった。


Dopamine Agonists and the Risk of Cardiac-Valve Regurgitation
N Engl J Med Volume 356:29-38 January 4, 2007 Number 1

抗パーキンソン病薬と心臓弁逆流の相関が大規模GPデータベースのnested case-control studyで見いだされた。

心臓弁膜逆流症の発生頻度比率は、いずれも現行使用で
・pergolide  7.1
・cabergoline 4.9

しかし他のドーパミンアゴニストの現行使用では相関は見られない。






医薬品安全性情報Vol.1 No.27 (2003. 10. 10) (pdf)
[‘Celance’](pergolide)と心弁膜症
[‘Celance’](pergolide)は麦角由来のドパミン作動薬で,主にパーキンソン病の治療に使われる。単独療法およびlevodopaの補助療法として適応がある。Pergolideの発売以降,心弁膜症の少数例が報告されている。1989年よりpergolideで治療された推定50万人では,心弁膜症の報告頻度は10万件に5件の割合より少ない。一連の症例が最近Mayo clinicから報告された。心弁膜症は,いくつかの症例では1つの弁に限定されたが,その他の症例では複数の弁で発生していた。自発報告や論文発表の症例は,pergolideと心弁膜症の関連の可能性を示唆しているが,現時点では因果関係を明確に結論付けることはできない。後腹膜,胸膜および心膜の線維化症は,まれではあるがよく知られているergotamineの副作用である。麦角アルカロイド誘導体で報告されている心臓弁の線維化症は,さらにまれである。麦角アルカロイド誘導体で見られる弁の線維化の作用機序が,後腹膜,胸膜および心膜の線維化症に関係しているかどうかは不明である。


この論文での推論
ドパミンアゴニストは第一選択としてパーキンソン病に使われ、むずむず脚症候群、高プロラクチン血症を伴う患者に処方されることもある。
pergolideと繊維性の弁膜性心臓病の発症との関連、特に高用量・長期間使用において報告されている。
エコー上軽症から重症の心臓弁膜逆流、1つ以上の弁膜の障害がみられる。
組織学的には、カルチノイド症候群、ergot誘導体やfenfluramineの使用時の弁膜異常に類似し、pergolide中止時に改善も報告されている。
cabergolineと弁膜症の2例報告などもあり、パーロデル5年治療での重症三尖弁閉鎖不全の報告もある。

すべてのドパミンアゴニストが必ずしも心臓弁膜逆流発症と関連するわけではないというメカニズム土壌がある。
というのが、pergolideとcabergolineは5-hydroxytrpytamine 2B(5-HT2B)受容体であり、心臓弁膜で発現があるのである。だが、パーロデルなどのbromocriptineやlisurideはantagonist作用であり、Pramipexoleやropiniroleは5-Ht2B受容体に対して低親和性しか示さない。

心臓線維筋芽細胞の細胞分裂延長作用がこの受容体活動性により認めら絵、故に、弁膜の線維欠乏をもたらすのでは無かろうかと推論

by internalmedicine | 2007-01-04 09:31 | 動脈硬化/循環器  

非小細胞肺癌(NSCLC)の5つの遺伝子表現型と臨床的アウトカム

腫瘍の病期分類、予後の推定に分子生物学的方法を用いる、とっかかりの仕事になるだろうと評されている論文。


A Five-Gene Signature and Clinical Outcome in Non–Small-Cell Lung Cancer
NEJM Volume 356:11-20 January 4, 2007 Number 1
185の凍結標本を microarray analysis、 real-time reverse-transcriptase polymerase chain reaction (RT-PCR) analysis、その両者行ったもの
NSCLC手術をうけた125名のランダム選択した患者の肺癌組織凍結標本の遺伝子発現研究
リスクスコアやdecision-tree analysisをNSCLC治療のアウトカム予測の遺伝子発現モデル構築のため用いたもの。60の対照

【結果】NSCLCと関連した16の遺伝子をmicroarray data解析にて検討したものとリスクスコアの相関。
RT-PCRの5つの遺伝子 (DUSP6, MMD, STAT1, ERBB3, and LCK)とdecision-tree analysisを選択
この5つの遺伝子は独立した、relapse-freeおよびoverall survivalの予後因子であった。

別の60名のコホートデータで評価したものを発表



肺癌を含めたガン全般に、microarrayと reverse-transcriptase polymerase chain reaction (RT-PCR)を用いた遺伝子発現プロファイリング(Gene-expression profiling:glossary参考)
が腫瘍の分類や予後分類に役立つようになってきている。
しかし、現実には、臨床の場ではまだ、microarrayの利用は限られており、profillingに多くの数の遺伝子が必要であること、再現性、独立性の証明がないことがその原因と考えられる。

プロファイリング施行する上で、5つの遺伝子に絞ることは、その臨床的応用の普及に役立つこととなるだろう。



本論文付記のGlossary

Decision tree: A statistical tool for predicting which patient belongs to which specific class (e.g., good or poor clinical outcome) on the basis of feature information (gene-expression levels), with the use of a recursive-partitioning process and tree-based classification rules.

Gene-expression profiling: Determination of the level of expression of thousands of genes simultaneously by DNAmicroarray or real-time RT-PCR.

High-risk gene signature: Aberrant expression of a panel of genes in tissue that signifies a high risk of an adverse outcome (relapse or death in patients with cancer).

Independent cohort: An independent group of patients having clinical characteristics similar to those of an original group of patients in a study. The independent cohort is used to confirm the findings of the original study.

Risk gene: A gene for which altered expression in the tissue of interest is associated with an increased risk of an adverse clinical outcome (relapse or death in patients with cancer).

Risk score: A score that predicts the likelihood of an individual patient's survival on the basis of statistical analysisof risk factors (the expression levels of risk genes) associated with survival.




念頭の雑談だが・・・
金がかかる診断方法が増えそうだが、経団連主導阿部内閣では、こういった技術の発展によるコストアップは無視して、医療費を削減するそうだ。経団連幹部に某製薬会社が名を連ねているのだが、こういったことを知っているはずなのに、無視なのだろうか?
無視し続ければ、現場の医者の怒りは・・・

by internalmedicine | 2007-01-04 09:14 | 呼吸器系  

COPD患者に対するICS addonの効果

セレタイド発売、そして、COPD適応は日本では、まだなのかのぉ・・・と・・・

Scientific Knowledge on the Subject
・重症のCOPDのLABA使用患者にICSを加えることの関するエビデンスは少なかった

What This Study Adds to the Field
・LABAにICSを加えることによりCOPD急性増悪を35%減少


Impact of Salmeterol/Fluticasone Propionate versus Salmeterol on
Exacerbations in Severe Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Peter Kardos, Marion Wencker, Thomas Glaab, and Claus Vogelmeier
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2007;175 144-149
【方法】 Randomized, double-blind, parallel-group study.
4週間のrun-in period、994名の臨床的に安定した患者をランダムにグループ分け
サルメテロール・フルチカゾン組み合わせ:507
サルメテロール群:487
1日2回の44週



【結果】
急性悪化の総数:組み合わせで334、サルメテロール群で464 (p < 0.0001).

中等・重症急性悪化の1人あたりの年計算:組み合わせ群 0.92、サルメテロール群 1.4
35%の減少

加えて、組み合わせ群の急性悪化平均時間は有意にサルメテロール群より遅延化 (128 vs. 93 日, p < 0.0001).

他のエンドポイント、HR-QOL、PEF、rescue治療は組み合わせ群で改善が有意に認められる。

両群とも耐容性良好





Annals of Family Medicine 4:253-262 (2006)
24程度の論文のレビューで、中等度~重度COPDでのICSの有益性が見られ、軽症ではエビデンス認めず


COPD study

by internalmedicine | 2007-01-03 12:08 | 呼吸器系  

高血圧男性におけるアルコール消費と冠動脈疾患

高血圧男性において、飲酒量に関して用量依存的に、心筋梗塞発生リスク減少とのこと・・・だが、解釈に注意しなければ論文である。

昨今、飲酒運転などで、アルコールに対する世間の目が厳しくなっている。
アルコールのプラスの効用の話をするときには、過量飲酒とアルコールに起因する社会的問題などの看過できないこととも触れなければならないのだろう。
アルコールの適量摂取の健康に関する正の影響の報告もよくよく見ればさほどエビデンスレベルの高いものはないという報告もあるのである。

16年の前向き研究、11711名の高血圧男性医療従事者で4年毎の平均飲酒量報告
絶飲酒男性に比べ、10-14g/日(平均約1ドリンク)、15-29g/日、30-49g/日、49g/日超で心筋梗塞リスク減少をみとめ、アルコール摂取は総死亡・心血管疾患による総死亡と相関していないように思える。
注意すべきは、この調査は事故報告であり、アルコールと卒中の正確な相関の結論に関してはそのアウトカムが少なく限界がある。


Alcohol Consumption and Risk for Coronary Heart Disease among Men with Hypertension
Ann Int Med January 2007 Volume 146 Issue 1 Pages 10-19

653名のMI記載

アルコールを控えている患者に比べ、MIのハザード比
0.1 - 4.9 g/日 1.09 (95% CI, 0.86 - 1.37);
5 - 9.9 g/日 0.81 (CI, 0.60 - 1.08 g/d);
10 - 14.9 g/日 0.68 (CI, 0.51 - 0.91 g/d);
15 - 29.9 g/日 0.72 (CI, 0.54 - 0.97 g/d);
30 - 49.9 g/日 0.67 (CI, 0.48 - 0.94 g/d);
50 g 以上/日 0.41 (CI, 0.22 - 0.77 g/d) (P < 0.001 for trend).


致死的・非致死的な心筋梗塞は同様な相関

飲酒と総死亡、CVD死亡に関しては相関無し

10~29.9g/日飲酒者は、非飲酒者に比較して、総卒中リスク、虚血性卒中リスクは 1.40 (CI, 0.93 - 2.12)、1.55 (CI, 0.90 - 2.68)

飲酒量、食事性の因子、BMI補正して、12.5g/日毎にMIハザード比は0.68であった。



CME course

video news






患者向け
・この研究の意味するところは・・・

高血圧男性患者の中等の飲酒は心臓発作、卒中、心臓疾患からの死亡リスクを増やさない。そして、心臓発作のリスクを減少させるかもしれない。
※あくまでも一般論であり、医療専門家に相談を!・・・との記載あり


National Instititue on Alcohol Abuse And Alocholism of the National Institutes of Health
あなたの心臓にアルコールはよいか?
Is alcohol good for your heart?

中等度の飲酒(男性で1日2ドリンク、女性では1ドリンク)は飲酒しない人あるいはそれ以上の人の比べ心臓疾患で死亡する可能性は少なくなる。より少ないアルコールは血中の化学組成を変化、心臓の動脈中の血栓リスクを減少させて予防的に働く可能性がある。
もし、非飲酒者なら、単に心臓のためだけにわざわざアルコールを飲み始める必要はない。運動や脂肪食の少ない食事にすることによっても予防できる。もし、妊娠中もしくは妊娠する可能性があるなら、健康上有害となる可能性があるなら、飲酒すべきでない。

安全に、そして飲酒するなら、ほどほどにしなさい。

過飲酒は心不全、卒中、高血圧、肝硬変などの医学的リスクを増加させる。


Moderate Drinking

Alcohol Coronary Heart Disease






独立行政法人 農畜産業振興機構の“日本人の食と健康”
長野市周辺に居住する健康な成人男性2,165人について飲酒と栄養摂取状況・・・飲酒者では、飲酒量の増加に伴って糖質源の食品(特に穀類)の摂取が減少・・・「アルコール+低糖質食」は・・・アルコールによるCYP2E1の誘導は、低糖質食によって相乗的に増大する。

CYP2E1が相乗的に誘導されるとともに脂質過酸化を抑える還元型グルタチオン(GSH)が減少する。飲酒時に糖質摂取が減少するとCYP2E1の誘導と肝GSHの減少があいまって、活性酸素の発生と脂質過酸化を促し、アルコール性肝障害を引き起こす。

哺乳動物の細胞には「糖質→アルコール」を触媒する酵素は存在しない・・・化学構造からみて、酢酸は脂肪鎖の最も短い脂肪酸(短鎖脂肪酸)・・・アルコールは脂肪に似ている・・・アルコールを飲用する時には、糖質を減らすのではなく、脂肪を減らさなくてはならない・・・
なお、このページには、“糖負荷試験前日の夕食に低糖質食を摂ったことによる耐糖能の悪化”や“糖質の摂取量の少ない欧米では、糖質の重要性に関する認識が極めて乏しい。総カロリーの80%を糖質が占める高糖質食が糖尿病患者の血糖管理に有効であるという報告15)が行われて久しいが、このような食事は欧米人の嗜好に合わないという理由で相手にされなかった”など、興味有る記載が多い(単なる私の知識不足によるものかもしれないし、現実にエビデンスがあるかどうか・・・検討も必要だが・・)。

by internalmedicine | 2007-01-03 07:53 | 動脈硬化/循環器  

葉酸と聴覚障害

Effects of Folic Acid Supplementation on Hearing in Older Adults
A Randomized, Controlled Trial

Ann Int Med 2 January 2007 Volume 146 Issue 1 Pages 1-9

by internalmedicine | 2007-01-03 07:38 | メモ  

メトフォルミンとアンジオテンシン系の降圧剤併用は乳酸アシドーシス増加?

メタボリック症候群への介入 : ライフスタイル・メトフォルミンなど、メトフォルミンを推奨される機会が多いので、この副作用に関して十分注意が必要。

ACE阻害剤やARBとの併用などは使用頻度も比較的多いだろう・・・故に、症例報告だが、重要と思われる。

Metformin and antihypertensive therapy with drugs blocking the renin angiotensin system, a cause of concern?
Clinical Nephrology, 01/02/07
急性悪化する前に腎機能低下患者はいない。
重症の代謝性アシドーシス(pH 6.60-6.94)、高乳酸(14-23mmol/l)、血中クレアチニン(796-1621mmol/l)にて重症の状態で受診
全例低体温で、3例が低血糖
循環呼吸状態悪化
間欠的な (bicarbonate) HD および CVVHDFと、重曹によるbufferingをおこなった。
全例、腎後遺症無く改善

by internalmedicine | 2007-01-03 06:15 | 動脈硬化/循環器