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中医協御用学者排除 Good Job!

民主・・・良い仕事しましたね

そもそも「公益」とは、広辞苑によると「国家または社会公共の利益。広く世人を益すること」≠「私益」
すなわち、役人に都合の良い人選は、「公益」とは言わないし、ごく一部の人達の主張のみに与する人の人選も公益とは言わない・・・当然

■ 中医協公益委員・前田氏は「不同意」 ― 国会同意人事、民主が反対 ―

 衆院は2月20日の本会議で、政府が提示した中医協公益委員3人を再任する国会同意人事案について、与党の賛成多数で可決した。ただ、遠藤久夫氏(中医協会長、学習院大経済学部教授)、白石小百合氏(横浜市立大教授)、前田雅英氏(首都大学東京都市教養学部長)のうち、前田氏についてのみ民主、共産、社民、国民新の野党4党が反対した。23日には参院本会議でも採決が行われ、前田氏の再任が否決された。国会同意人事案は衆院の優越がなく、両院での同意が必要なことから、前田氏の中医協公益委員の再任は難しい状況となった。

 前田氏は、中医協改革によって公益委員の人数をそれまでの4人から6人に増員するため、2007年3月1日付で白石氏とともに公益委員に就任した。

 前田氏の再任の人事案を民主党が反対していることについて、厚労省保険局は「前田氏には、08年度診療報酬改定の際も勤務医対策などにしっかり取り組んでもらい、現在は薬価専門部会の部会長として円滑に議事を進めていただいていたので、引き続きお願いしようと考え、今回の人事案を提出した」(医療課)としている。

 中医協公益委員は1期2年(上限は3期6年)。今回、国会同意人事案として提出された3人の任期は遠藤氏が3月末日まで、前田氏と白石氏が2月末日までとなっている。

【メディファクス】



前田雅英氏、中医協委員再任成らず(CBニュース
前田氏は中医協公益委員就任後、厚労省が死因究明制度を創設するために設置した「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」座長にも就任したが、同検討会の進め方に問題があったと指摘。「原因究明と責任追及を連動させたこともあり、診療関連死に刑法の手法を持って来ようとしたことに問題がある。また、インターネット調査では、民主党案の方に多く支持を頂いており、厚労省案と評価が分かれているので、民主党案も同時に議論すべきという意見があるが、『地方説明会』と称して厚労省案に決まったかのように国内に周知したことも、座長の判断としてどうかと思う。議事録を見ると、座長として、決まった結論に導きたいという運営をしているように見えたことも問題」と話している。

 このほか、足立議員は前田氏に関する私見として、「中医協公益委員でありながら、多くの諮問機関に委員として名を連ね過ぎている。果たしてそれで公益性を保てるのだろうか。これが自分の中での最大の不同意の理由だと思う」と語った。



さすが産経・・・オリックス・宮内の事と同様、体制同意的
不同意となったのは前田雅英・首都大学東京都市教養学部長で、中医協では薬価専門部会の部会長を務めている。民主党は「前田氏が座長の医療事故調査機関の検討会で、医療関係者を萎縮(いしゆく)させる発言をした」などとして中医協委員の再任に反対したが、医療過誤の患者団体からは批判の声が上がっている。
・・・・患者団体を利用する常套手段



H21.3.2 追記

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                        平成21年 3月 2日
                             全国医師連盟
                    http://www.doctor2007.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ●中医協公益委員に関する声明
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
全国医師連盟SNS参加者の皆様、お疲れ様です。
黒川衛です。
全医連執行部は、以下の声明を発表いたしました。

■ ■ ■
中央社会保険医療協議会(中医協)公益委員再任の不同意に関しての見解

平成21年3月2日 全国医師連盟執行部

2月23日の参議院本会議で、政府が提示した国会の同意人事案について採決
が行われ、中央社会保険医療協議会の委員3人のうち、野党各党の反対によ
り、刑法学者の前田雅英氏が不同意とされました。

全国医師連盟執行部は、政府が前田雅英氏の中医協公益委員再任の承認を国
会に求めた経緯について、納得できない部分があると考えています。同氏は
刑法の専門家であり、戦後日本の犯罪統計解析をもとに、少年犯罪について
積極的に提言を行ってきた学識経験者です。その専門領域を考慮すると、
我々は、同氏が、診療報酬を決定し、医療保険制度のあり方を定める中医協
の公益委員にふさわしい人材だと考えることができません。

また、前田雅英氏は、医療界がその帰結に注目している「診療行為に関連し
た死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」において座長を務めてい
ます。同検討会の運営においては、民主党案、全医連試案といった対案を無
視したり、パブリックコメントの内容を議論に反映できていなかったりする
など、公平さを欠いていると思われ、医療関連論議での調整能力には疑問を
呈さざるを得ません。

政府が、中医協の公益委員として、学識経験者の中から、何故、刑法学者を
選択したのかその理由が不明です。他の学識経験者の委員らの専門分野は、
財政経済学、社会学、公共政策学等であり、いずれも医療政策に関する見識
を期待して選任されたものと理解されます。選任理由を明らかにせず、国会
承認を求めることは、白紙委任を迫るのと同じことであり、民主主義の精神
とは相容れないと考えます。政府には、その選任の基準を明らかにし、選任
過程を公にすることを望みます。同様に、不同意とする政党も、可能な範囲
で、その理由の明示がなされることが望ましいと考えます。

中医協の委員は、適正な医療費を確保する見識を持ち、医療従事者の過密労
働や訴訟圧力による萎縮医療の拡大という現状を正しく把握できることが必
要だと、全国医師連盟執行部は考えます。

また、医療関連審議会の公益委員に法学者を迎える場合は、医療が不可避的
に死傷等の結果が生じる分野であることや、システムエラーの原因究明のた
めには事故当事者に刑罰を科さないことが世界の趨勢であることを理解して
いる人物が任命されることが必要だと考えます。

今後、中医協公益委員をはじめ、国会承認人事の選任に当たっては、明確な
基準の下で、選任過程の透明性が確保され、慎重な人選がなされることを切
望します。
===========================

声明終わり



"中医協の公益委員として、学識経験者の中から、何故、刑法学者を
選択したのかその理由が不明"ってところがポイントなのだろう。

討会の運営においては、民主党案、全医連試案といった対案を無
視したり、パブリックコメントの内容を議論に反映できていなかったりする
など、公平さを欠いていると思われ、医療関連論議での調整能力には疑問を
呈さざるを得ません。
・・・議論を公平に進める能力に欠ける人物で、公益的立場にあわない人ということになる



何らかの書物を書いておけば内容はともかく”知識人”
法律上の仕事をしていれば”公益代表”
・・・
おかしい



H21.3.4 追記.

小沢側近逮捕で、こういったことが、うやむやになる可能性がある・・・のをおそれる

「霞ヶ関の亡霊」は、姑息的で、強大である。

                          2009年3月4日発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Medical Research Information Center (MRIC) メルマガ 

      ■□ 「沈み行く厚労省」 □■

   ~前田氏不同意からみる「医系技官」と「御用学者」との生態~

                  大岩睦美 医療・法律研究者

今回の記事は転送歓迎します。その際にはMRICの記事である旨ご紹介いた
だけましたら幸いです。

MRIC(エムリック)
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1 前田雅英氏中医協委員人事につき有史以来初の不同意

 国会同意人事において、政府より提示された中央社会保険医療協議会委員の前
田雅英(首都大学東京都市教養学部長)氏に対し、「医療問題全般を議論するの
にバランス感覚の点で適格性を欠く」との理由で、不同意が表明された。

 なお、中医協委員人事について不同意とされたのは初めてのことである。


2 イエスマン前田雅英

 前田雅英氏は、若い世代の司法試験関係者なら知らぬものはない有名人物であ
る。前田雅英氏は、まだ首都大学が東京都立大学であった時代に、自身が司法試
験委員(司法試験の問題作成者)を辞めた直後から大手司法試験予備校で講師を
勤め、氏のわかりやすい刑法講義は司法試験受験者に大変好評であった。

 前田氏の刑法理論は、「判例を集積し、その中から判断要素とされているもの
を抽出し、それらの“総合考慮”で決定する」とするものである。元来「刑法学
は最も理論が問われる学問である」とされている中、裁判所の判断基準を統計学
的に明らかにするという手法は、既存の刑法学の概念から大きく離れたものであ
り、さまざまな反響を呼んでいる。

 しかし一方では、2001年に改正された少年法に関して、著書『少年犯罪』(東
京大学出版会、2000年)で「近年少年犯罪は激増し、凶悪化している」と主張す
るにあたり、統計データの「意図的な切り取り」によって「自説を強化するため
に都合のよい図表づくりをした」との批判を受けている。統計データの正しい取
扱い方を知らぬままに学術書を出版しているか、あるいは自説の為に統計の意図
的操作を行っているのか、いずれにしても、かかる手法にもとづく主張によって
少年犯罪厳罰化の先鞭をつけたという事実は重い。

 また、氏は刑法学者であって、法務省の委員も「出入国管理政策懇談会」と
「政策評価懇談会」の2つしか務めたことが無いにもかかわらず、厚生労働省の
委員は数多く歴任し、氏が座長を勤めた委員会等だけでも5つもある(「安心と
希望の介護ビジョン」「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関
する検討会」「医療安全対策検討会議」「看護師等によるALS患者の在宅療養
支援に関する分科会」)。

 そしてご存知のとおり、「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方
に関する検討会」においては、座長として、居並ぶ臨床実務家の意見を頑なに無
視し、厚労省案を押し通し続けてデッドロックに陥らせている。

 以上から垣間見られる氏の権威主義的、日和見主義的な側面に鑑みても、確か
に中央社会保健医療協議会の「公益」委員として相応しからぬ人物であることは、
明らかといえよう。


3 厚生労働省の傲慢

 本人事は「国会同意人事」であり、衆参ねじれ国会の状況では、同意権者であ
る衆院第一党の自民党と公明党、参院第一党の民主党の同意を得る必要があるこ
とは誰の目にも明らかである。にもかかわらず、厚労省が民主党に何の了承も得
ずに人事案を国会に投げること自体が、もとより社会常識から著しくかけ離れて
いる。

 上記のように、明らかに「公益」委員として相応しくない人物を敢えて選択し、
かつ、同意されるべき理由を何ら説明しないで国会に上げておきながら、純粋な
権利行使である不同意とした民主党等野党に対し「なぜ反対なのか説明をすべき
だ」とする議論は、単なる“逆切れ”であり、民意を組み入れることなど考えた
こともない厚労省の傲慢な体質が伺われる。


4 本件不同意に対する各方面の意見

 史上初の中医協委員人事不同意に対し、早くも各方面から意見が出ているので
紹介する。

 まず最初に声をあげたのは、「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」代
表の永井裕之氏であり、本件人事が参議院で採決された同日に厚生労働省で記者
会見を行い、「検討会での前田座長の発言、運営に不適切な点は無い。野党は事
故調に否定的な一部の医師らの見解をうのみにしている」「不同意は事実上、事
故調設置をめざす動きへの妨害だ」と話した(NIKEI,NET 2月23日)。

 また同日、国会同意人事案に反対、不同意になったことについて、野党各党に
反対理由や審議の経緯の説明を求める要望書を提出した(共同通信社2月24日)。

 この記事で最も重要なことは、「採決同日」に直ちに記者会見を設定し、各種
メディアに告知をしたうえで、反対声明及び野党各党に要望書を提出したこと、
そして、記者会見を行った場所が「厚労省内」であったことである。

 なお、法律は唯一の立法機関である国会が制定するということは憲法41条より
明らかであり、一行政府でしかない厚労省内のさらに一委員会の委員や座長が誰
であろうが誰になろうが法案の成否には何らの関係も無い。「霞ヶ関の亡霊」は
死してなお権勢を振るおうとしている。

 そして次なる声の主は、2月25日に開かれた診療報酬基本問題小委員会と中医
協の総会において、同じ中医協委員ではあるが公益委員ではなく「支払い側委員」
である対馬忠明氏(健康保険組合連合会専務理事)と勝村久司氏(「患者本位の
医療を確立する連絡会」委員)であった。しかも、同発言は、議題とはまったく
関係が無いにもかかわらず総会中に行われており、二人の強い意思が見て取れる。

 中医協は、医療に要する費用を支払う者の立場を適切に代表し得ると認められ
る者(支払い側)と、医師、歯科医師及び薬剤師を代表する者(診療側)を、利
害が対立する関係であると捉え、その委員構成においても、支払い側・診療側の
委員を同数ずつ配置し、その上で両者に属さない「公益を代表する委員」を配置
するということとなっている。

 本件不同意に対し、意見を表明したのは共に「支払い側委員」であり、勝村久
司氏は「わたしから考えたら、患者の立場に立って、こういう方に委員になって
ほしい」「前田委員は非常にきちんとしていた。もし、報道で言われているよう
に、医療事故の死因究明に関する検討会の座長をしていることが理由だとすれば、
患者の立場からは非常に残念なことだ」、対馬忠明氏は「不同意は遺憾としか言
いようがない。本当に残念」と述べている(キャリアブレインニュース 2月25
日)。
 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/20784.html
 
 このことのみからも、中医協の「公益」委員に前田氏が相応しからぬ人物であ
ることは明らかであるといえよう。


5 霞ヶ関に巣食う「御用学者」

 結局、今回の不同意事件は、厚労省が同意権者を無視して強引に子飼いの「御
用学者」をよりにもよって中医協の「公益」委員にねじ込もうとしたところ、う
まくいかなかったというだけの話である。そして、それが失敗に終わるや問題点
の本質を糊塗しようとしたものであり、自民党一党独裁体制時代における“影の
支配者”感覚から抜け切れていない浅はかな官僚の愚行といえよう。

 国民のための医療の方向性を決定するのは、決して霞ヶ関の住民やその取り巻
き達ではな
く、私たち国民一人ひとりなのである。

by internalmedicine | 2009-02-25 11:49 | くそ役人  

臨床ガイドラインは、エビデンスレベルの低い推奨が多くなってきている

診療ガイドラインでは、、エビデンスに基づくって事で、通常、”エビデンスのレベル分類”と”推奨度の分類”の記載がある。

たとえば、
ACC/AHA ガイドラインについて

エビデンス・レベルは、
* Level of evidence A: recommendation based on evidence from multiple randomized trials or meta-analyses
* Level of evidence B: recommendation based on evidence from a single randomized trial or nonrandomized studies
* Level of evidence C: recommendation based on expert opinion, case studies, or standards of care.


推奨の強さは、研究データの相対的強弱ばかりでなく、リスク・ベネフィットの相対的重要性を加味されている
* Class I: conditions for which there is evidence and/or general agreement that a given procedure or treatment is useful and effective
* Class II: conditions for which there is conflicting evidence and/or a divergence of opinion about the usefulness/efficacy of a procedure or treatment
* Class IIa: weight of evidence/opinion is in favor of usefulness/efficacy
* Class IIb: usefulness/efficacy is less well established by evidence/opinion
* Class III: conditions for which there is evidence and/or general agreement that the procedure/treatment is not useful/effective and in some cases may be harmful.


ACC/AHAガイドラインで、推奨強度分布とその根拠となるべきエビデンスレベルの分布を調査


Scientific Evidence Underlying the ACC/AHA Clinical Practice Guidelines
JAMA. 2009;301(8):831-841.
【データ抽出・データ源】 ACC/AHA practice guidelines(1984-2008年9月)をACC Science と Quality Divisionの職員により抽出
7196の推奨を含む53のガイドライン22トピックス

【データ抽出】 推奨数と、推奨クラス(I,II,III)とエビデンスレベル(A,B,C)の分布を調査
2008年9月時点での、ガイドラインのサブセットを初回と現行の推奨の変化として評価し、現行版のエビデンスレベルのパターンも評価

【結果】 2008年9月までに少なくとも1回は改訂もしくはアップデートされたガイドラインのうち
推奨数は、初版 1330 → 現行版 1973 と +48% 増加

特に、class II 推奨の大幅な増大が見られた


エビデンスレベルが報告されている、16の現行ガイドラインについて、エビデンス Aと分類されているのは、2711のうちの、314の推奨のみ(比率 中央値 11%)

一方、エビデンス Cと分類されているのは、1246(中央値 48%)であった。


エビデンスのレベルは、ガイドラインのカテゴリー(疾患、介入、診断)毎に有意にばらつきがあり、個々のガイドライン毎にもばらつきがある。

エビデンス A レベルの推奨は主に、class Iに集中するが、
1305のclass I推奨のうちの245(中央値 19%)のみがエビデンス Aであった

【結論】 現行ACC/AHA診療ガイドライン推奨は主に低レベルのエビデンスとエキスパートの意見に基づき作られている。
エビデンスの結論づけできてない部分の推奨比率が増加している。
この所見は、ガイドライン執筆プロセスを改善させる必要性が注目され、診療ガイドラインを導くエビデンス形成を広げる必要がある



臨床ガイドライン自体が、臨床治験に基づくエビデンスに基づく記載なら、話は簡単だろう。だが、臨床ガイドラインとは、特異的な患者の状況に応じて適切な診療ができるよう、医師の意思決定を手助けするための系統的に作られたステートメントである。科学的エビデンスと実地的な推奨の乖離が存在する。
エビデンスに基づくという原理原則に従えば、エビデンスレベルが低いのに推奨強度が強いというのが多すぎるのはやはり変。

個人執筆が本体で、形だけの会合で形成されるガイドラインは、客観性が乏しくなり、ほとんど、個人提示の診療指針とかわらないものさえ、見受けられる。そういうガイドラインは、なんらかの外的圧力に影響されることもあるだろう。臨床ガイドライン作成上の倫理を含めた規範が必要と思うし、議論過程もガラス張りにすべき。

by internalmedicine | 2009-02-25 10:42 | 動脈硬化/循環器  

乳製品・カルシウム摂取と癌リスク:とくに大腸癌の関連が深い

この研究では男性では、全癌という観点からは、カルシウム摂取と癌のリスクは無縁だったが、女性では、カルシウム総量1.3g/日を上限にリスク減少減少が見られたというもの
両性とも、消化管、直腸結腸に関して、乳製品とカルシウムはリスク減少性に働いた

Dairy Food, Calcium, and Risk of Cancer in the NIH-AARP Diet and Health Study
Arch Intern Med. 2009;169(4):391-401.
【方法】 乳製品とカルシウム摂取と全癌、個別部位ごとの癌の関連をNational Institutes of Health (NIH)-AARP (以前のAmerican Association of Retired Persons) Diet and Health Studyで検討

【結果】 平均7年フォローアップ、男性36965名、女性16605名
カルシウム摂取は男性の全癌と関連せず、非線形に女性では全癌と関連する。1300mg/日というポイントまでリスクは減少するが、それ以上ではリスク減少が見られないというもの。

男女とも、乳製品・カルシウム摂取は消化器系癌と逆相関(多変量解析相対リスクは最高5分位 vs 最低5分位:男性 0.84; 95% CI, 0.77-0.92;女性 0.77; 95% CI, 0.69-0.91)

リスク減少は主に結腸直腸癌と関わる

サプリメントカルシウム摂取は直腸結腸癌リスクに逆相関

【結論】この研究にて、カルシウム摂取は全癌のリスク減少と関連し、消化管系の癌と関連する、特に、直腸結腸癌と関連する

by internalmedicine | 2009-02-24 10:37 | がん  

行政における 学会の立場とは?

行政やマスコミは、医学系学会の存在を単なる任意団体と評価するくせに、批判するときは、それを根拠とする学会倫理規定やガイドラインの存在をクローズアップさせる。まるで法律違反かなにかのように・・・

会告を遵守しない会員に対しては、速やかにかつ慎重に状況を調査し、その内容により定款に従って適切な対処を行います
と、あくまでも、学会という団体の内部の規約


なのに、外部の組織である県が、事情を聞く立場にあるのだろうか?・・・毎日新聞だから情報源としては?なのだが、NHKも同様な放送をしてたと思う。

2009年2月24日 01時49分
<受精卵取り違え>本人のもの含む3個移植 学会規定違反か
 香川県立中央病院(高松市)の受精卵取り違え疑惑で、川田清弥医師(61)が、別人の受精卵で妊娠した可能性があり、人工中絶した20代女性に対し、本人のものを含む3個の受精卵を移植していたことが23日、同病院への取材で分かった。多胎妊娠を防ぐため複数の受精卵の移植を制限した日本産科婦人科学会の倫理規定に違反する可能性がある。県は病院側から事情を聴く方針。

 県によると、川田医師は昨年9月、2日に分けて計3個の受精卵を移植。うち1個は別の患者のものの可能性が高いが、残り2個は本人のものという。多胎妊娠は胎児にも妊婦にも危険が大きいとされ、同学会は08年、受精卵の移植は原則として1個、35歳以上などで2個、との見解を出している。




メタボ検診のLDL直接測定は動脈硬化学会ガイドラインに反するものであり・・・行政は軽く無視している。


矛盾だらけの、医学系学会の立場・・・

麻酔科標榜資格は医療法上の規定(医療法第69条第1項第3号、同法第70条第2項及び第3項)と異なり、たとえば、母体保護法指定医師は、医師会が実態として管轄しており、産婦人科学会は直接関係ない。指定の条件として、”産科の専門研修を数年以上(大体3年)経験、もしくは日本産科婦人科学会専門医の資格が必要”であり、日本産科婦人科学会に所属して無くても経験が有れば取得可能である。


「日本産科婦人科学会」が行政からいかに扱われているか・・・すなわち、医師会以下の存在なのである。

by internalmedicine | 2009-02-24 09:42 | メディア問題  

COPD:持続性抗コリン剤はLABA併用の方がベネフィットあり?

あくまでFEV1の改善が主要測定項目の研究・・・急性増悪や死亡率解析ではない・・・


Formoterol and Tiotropium Compared With Tiotropium Alone for Treatment of COPD
Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease, Volume 6, Issue 1 February 2009 , pages 17 - 25
formoterol(FORM)+tiotropium(TIO) vs TIO単独の比較

active-controlled, double-blind, multicenter trial

255名のCOPD診断患者を12週のFORM 12μg 1日2回+TIO 18μg 1日1回 vs TIO 18μg QD AMで比較


主要効果指標は、午前投与後の0-4時間のFEV1のAUC解析で、


FEV1AUC 0-4hは有意にどの時間帯でも改善( FORM + TIO (n = 116) versus TIO (n = 124))

初回投与後の5分のFEV1の増加はFOR+TIOで180ml 対して TIO単独は 40ml増加 (p < 0.001)

エンドポイントにて、FEV1 AUC0-4hはFORM+TIOで340ml、TIO単独で170ml (p < 0.001)

trough FEV1の改善率は、FORM+TIOで180mlとTIO単独では100ml(p < 0.01)

ベースラインからの症状スコア (p < 0.05)、昼間のアルブテロール使用 (p < 0.04) の有意な減少が、FORM+TIO併用 vs TIO単独で見られた。

両治療とも耐用性が良く、TIO単独よりFOMR+TIO同時使用のベネフィットが見られた

by internalmedicine | 2009-02-24 09:28 | 呼吸器系  

慢性閉塞性肺疾患急性増悪のタイミングに集積性あり

COPD急性増悪はランダムイベントと思われがちだが、集積性があることが示された


Temporal Clustering of Exacerbations in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 179. pp. 369-374, (2009)
序文:COPD急性増悪は重大なイベントである。急性増悪予防が重要な治療目標でもある。
観察研究データによると、初回急性増悪後、患者は2回目の急性増悪リスクが高くなるだろう。しかし、このことを特異的に調べた研究はなかった。仮説として、タイミングの集積性があるか、その可能性を臨床トライアルデータの解析にて検討


目的: 急性増悪が、時間的にランダムイベントなのか、集積性があるか評価


測定: 297名のロンドンの患者、 904 人年
初回急性増悪後の2回目の急性悪化のタイミング観察にて検討


測定・主要結果:2回目の急性増悪の観察タイミング分布は有意に推定指数関数予測式から有意に逸脱(P < 0.001)
Weibull関数適合パラメータ 0.966 [95% 信頼区間, 0.948–0.985])はタイミングの集積性を意味して予測より早い物であった。
初回急性増悪の27%は8週以内に2回目の急性増悪が生じる

約1/3の急性増悪はその再発性の急性増悪である

初回の急性増悪は軽い事例が多く、治療を受けることがないことが多い
初回イベントのunder-treatmentは急性増悪再発の明確な説明要素とはなり得ない。

急性増悪は有意に包括的な急性増悪頻度に寄与する(rho = 0.81; P < 0.0001).

結論: 急性増悪は、時間的、ランダムイベントでなく、集積性がある。初回急性増悪8州以内の再発リスクが高い



急性増悪後のフォローは密に行えということか・・さらに、・

by internalmedicine | 2009-02-23 11:35 | 呼吸器系  

新しいインフルエンザ関連薬剤情報


Dr. Anthony S. Fauci絶賛? Nature Structural & Molecular Biology掲載らしい・・

Structural and functional bases for broad-spectrum neutralization of avian and human influenza A viruses
Nature Structural & Molecular Biology
Published online: 22 February 200


Antibodies Offer a New Path for Fighting Flu
NYTimes Published: February 22, 2009
Harvard Medical School、CDC、 Burnham Institute for Medical Research

ウィルスのアキレス腱:H1-H16までのに対するロリポップの形状の hemagglutinin spikeがそれで、

スパイクの先端は常に変異するが、スパイクの首の部分は変化しないということで、それを捕まえる抗体に注目、この頚部を捕らえると細胞の機械的な部分をハイジャックし、遺伝子成分を細胞内に注入できなくなる。

完全長の免疫グロブリンの抗体を実験マウスに注入し、H5N1感染前後で、80%で予防可能との報告



方や、産経新聞は・・・月曜朝に
国産インフルエンザ新薬、投入目前 3社が開発競争  2009.2.23 00:30

第一三共の「CS-8958」
塩野義製薬の「ペラミビル」
・富山化学工業(富士フイルムグループ)の「T-705」



by internalmedicine | 2009-02-23 10:25 | インフルエンザ  

NHKの うつ番組・・・

保険診療の限界のため、治療のスタンダードたるべき認知行動療法がなされないことは現場医師の責任ではなく、精神科医療のリーダーや厚労省など行政の責任が重いということを前提にすれば、この番組はいささか偏っていた

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090222.html#


だが、NHKの傲慢な態度は、ここではさておいて・・・処方内容批判やテレビ出演する医者の批判など、私も共感する部分があった。


精神科としてかなりのキャリアのある医師の処方内容をみるにつけ、、メジャートランキライザー投与が高頻度になされ、ビックリすることがある。他の診療分野に比べ、うつ疾患などの精神疾患において、ガイドラインと、実際の精神科・心療内科の診療実態の乖離が有ると感じていたのだ・・・


診断は国際的、治療はローカル・個人

・・・てことの矛盾

そして、国の精神医療施策の失敗・・・が根底だと私は思っている

NGC・AHRQ


イギリスでの診療方針をかいま見るには良いサイトだと思う
 ↓
http://www.bcguidelines.ca/gpac/guideline_mdd.html#recommend2


では、どうするべきか・・・早急に・・・認知行動療法の体制整備、薬物治療に関するガイドラインの整備と医師・患者への啓発を強力に推し進める時期に至っているのだと思う。

治療=薬(特に、内服)と思いこんでいる国民性・・・が、偏った精神医療の原因の一つだと思う

片方で、心理カウンセリングなる資格・商売が野放しになっていることも状況が深刻になっている。

by internalmedicine | 2009-02-23 09:14 | 精神・認知  

なぜ普通の医師は・・・花粉症治療にデポ注射をしないか?

この時期、ちょっと価値観を変えればだれでも”名医”になれる時期・・・この薬剤になぜ普通の医者は手をださないのか・・・考察

この治療法の一般への危険性の啓発をかねて・・・ちょっとだけまとめてみた

・副作用の可能性

副腎抑制は必須(有効血中濃度が3週間持続)
糖尿病などの代謝系・高血圧など血行動態への悪影響考慮
満月様顔貌,皮膚・皮膚付属器障害,月経異常,萎縮などの適用部位障害,副腎皮質機能低下など


ガイドラインに準じない治療法である


・”triamcinolone injection”は米国でも花粉症治療としては禁止されている
You should not receive this medication if you are allergic to triamcinolone, or if you have a condition called idiopathic thrombocytopenic purpura (ITP)
(http://www.healthline.com/multumcontent/triamcinolone-2)


有効血中濃度は14~21日間持続

ケナコルト-A筋注用関節腔内用水懸注40mg/1mL


デポステロイドの筋注は全身的副作用に注意し,投与前後の検査を怠ってはならない。ときに,副作用(満月様顔貌,皮膚・皮膚付属器障害,月経異常,萎縮などの注射部位障害,副腎皮質機能障害など)が起こるので,この方法は望ましくない。
https://minds.jcqhc.or.jp/stc/0024/1/0024_G0000066_0023.html

 急性副腎不全は表にでにくい副作用であり、突然死で片付けられる可能性がある


(医原性副腎不全は)具体的に、どのくらいの量をどのくらいの期間使用するとどの程度の皮質萎縮を生じるか明確な報告は少ない。・・・プレドニゾロン30mg投与数週間で束・網状帯の萎縮が見られるという報告もある。ステロイド投与中の副腎不全の評価は、竹田らによると、血中コルチゾル、17-KS、17OHCSの測定が有用である。朝食前に血中コルチゾルが10μg/dl以下の場合は副腎不全が疑われる。・・・製剤の種類によっては、前記の測定値に影響を及ぼし、副腎機能不全を診断できない場合があるが、その際はrapid ACTH投与試験g有用である。副腎不全が疑われた場合は薬剤を中止し、6ヶ月から1年間漸減・補償療法が身長に行われなければならない。(参考



1シーズン1回なら副腎抑制も来ず、花粉症治療としては最適・・・と説明がされ、保険者からの指導も強弁でかわしている剛の者もいるらしい。そして、保健指導がいやで、自由診療としておこなっている医者もいるらしい。だが、数週から数ヶ月に及ぶ副腎ホルモン投与が行われている状態となることをもうちょっと真剣に考えてほしいものだ。

・・・医者も、患者側も・・・

by internalmedicine | 2009-02-21 11:28 | 内科全般  

生物学的多様性に富む場所は紛争のホットスポットでもある

戦争は地球上でもっとも生物学的に豊富な地域で生じている。


生物学的多様性の豊富なホットスポットで、戦争の80%が生じていると、Conservation Biology

conservation International(http://www.conservation.or.jp/)・・・通常、私の苦手な分野の人達の主張


"Warfare in Biodiversity Hotspots"というCI(Conservation International)の定義した34の生物学的多様性ホットスポット

→ http://www.biodiversityhotspots.org/Pages/default.aspx

全植物種の半数以上が存在し、少なくとも脊椎動物の42%が存在する、もっとも脅威の有る場所

地球上の生命の宝庫は、地球上のもっとも紛争の多い場所でもあるという認識

価値の高いところだからこそ、紛争のタネに事欠かないのだろう。
日本という国もこのホットスポットに入っていることにも注目すべきだろう。

by internalmedicine | 2009-02-21 10:14 | メディア問題