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第Xa因子阻害剤 rivaroxaban 治験: ATLAS ACS-TIMI 46 Trial

Rivaroxabanは経口の直接の factor Xa inhibitor で、これが整形外科術後の静脈性血栓塞栓の予防に効果がある。しかし、急性冠症候群での使用に関して検討がされてなかった。

この状況下での安全性と有効性についての検討
Rivaroxaban versus placebo in patients with acute coronary syndromes (ATLAS ACS-TIMI 46): a randomised, double-blind, phase II trial
The Lancet, Early Online Publication, 17 June 2009


Rivaroxabanは急性冠症候群後の安定した患者で、用量依存的に出血をふやすが、重大虚血アウトカムは減少させるかもしれない。観察結果からlow-doseのrivaroxabanのphase III研究がなされる。

by internalmedicine | 2009-06-17 11:38 | 動脈硬化/循環器  

セロトニン担体蛋白遺伝子とストレスイベント、うつリスク

セロトニントランスポーター蛋白のゲノタイプとうつリスク相関せず

Interaction Between the Serotonin Transporter Gene (5-HTTLPR), Stressful Life Events, and Risk of Depression
A Meta-analysis
JAMA. 2009;301(23):2462-2471.
serotonin transporter gene (5-HTTLPR) とストレスフルな人生のイベントとの関連が、major depressionのリスクを増加させるということが示唆されている。Rischらはメタアナリシスを行い、5-HTTLPR genotype、ストレスフル・イベント、うつリスクについて検討.ストレスフルイベント数が、うつリスクと関連していることが判明( (OR, 1.41; 95% CI,1.25-1.57)

serotonin transporter genotypeのみ、あるいは、ストレスフルイベントとの関わり合いが、うつリスク増加と相関しているというエビデンスは見いだせなかった。





これだけみれば、外的影響が大ということになるが、他の遺伝的あるいは遺伝子に関しては検討されてないわけだから、多要素に関しては何も言えない・・・molecular neurobiologyの世界(Nature 455, 894-902 (16 October 2008))からみればとてもtinyな研究かも?

Nature 455, 894-902(16 October 2008)によれば、慢性ストレス後の脳の領域のneuroplastic changeについて語られることが多く、構造的、transcriptionalなepigenetic的変化がいくつかの脳の領域でみつかり、これらのモデルが領域特異的遺伝的manipulationの行動学的変化を可能とし、その結果マウスやウィルスを介した遺伝子transferによりターゲット化した遺伝子変異で検討されている。
非近交系齧歯類ないの極端なpopulationでの選択的繁殖もストレス感受性、抵抗性種の確立に用いられる。 quantitative trait locus (QTL) 解析として特に有用。この運動分析法は生物学的メカニズム、ストレス反応の発現の多様性に関するメカニズムの研究に役立つ。たとえば社会的攻撃による感受性が、VTA(腹側被蓋領域 )ドパミン産生ニューロンの電気的活動性亢進により影響を受け、periaqueductal grey (PAG) areaの transcription factor DeltaFOSBをエンコードする遺伝子誘導により無力感を獲得するのに対して抵抗性に働くなど・・・

(Nature 455, 894-902(16 October 2008))

うつは病因論的に生物学的パターンの組み合わせから生じるだろう。外的stressorがうつ発症と関連するだろう。いくつかの考えられるメカニズム、たとえば、HPA axisは生物学的なストレス反応メカニズムに大きっかんけいしストレス反応性の高まりと関連する。このシステムは、PKAやPKCなどを含むsignal transduction pathwayなどがGR、 BDNF、 trkbを含むこの系のキー遺伝子の調整に重大な役割を果たす。ROSや、サイトカインなどに直接関与し、DNAの化学的修飾、とくに遺伝子領域やプロモーターのメチル化などにより影響を受ける

(Psychiatr Clin North Am. 2007 March; 30(1): 1–11. )

by internalmedicine | 2009-06-17 10:30 | 精神・認知  

バーチャル内視鏡の診断正確性

CT colonography−CTを用いた大腸検査の正確性を検討した多施設研究

いわゆる "virtual colonoscopy" ・・・トロント・イタリアなどの多施設

病歴・家族歴ベースで同日直腸結腸ガン検診目的でCT colonographyと内視鏡(colonoscopy)を施行した物で、CT colonographyは包括的なNPV 96.3%であった。

便潜血陽性者に限定した解析では、NPV84.9%


筆者らはその結果を冷静に記載している。日本のマスコミや一部医師たちが、”夢の検査”などとさわがないことを願う

Diagnostic Accuracy of Computed Tomographic Colonography for the Detection of Advanced Neoplasia in Individuals at Increased Risk of Colorectal Cancer
JAMA. 2009;301(23):2453-2461.
包括的にみれば、CT colonographyは6mm以上のadvanced neoplasiaに関して151/177(感度85.3%、95%信頼区間[CI], 79.0%-90.0%)
病変無しは667/760(特異度, 87.8%; 95% CI, 85.2%-90.0%)
陽性、陰性的中率はそれぞれ61.9% (95% CI, 55.4%-68.0%) と96.3% (95% CI, 94.6%-97.5%)
群層別化後、有意な陰性適中率の低下がFOBT陽性群で見られる(84.9%; 95% CI, 76.2%-91.3%; P < .001)



CT colonographyはサイズのみでしか分類できないという限界のため、大きな過形成ポリープや希な低リスク腺腫などが偽陽性を生み出す。この研究では、陰性的中率、便潜血陽性群 84.9% (95% CI 76.2% ~ 91.3%, P<0.001)に低下した。この研究対照群ではadvanced neoplasiaの頻度が高かったこともあるが、もしCT colonographyを、第一段階の検診手段として使うなら、コスト効果としては適してない。

研究者たちは研究施設でのプロトコールや放射線医師の経験のばらつきによるこの研究の限界に言及され、もしこの方法が標準的reference standardとして用いられるとするなら、結果見逃しが存在する。臨床的意義ある病変の検討については長期フォローアップが必要


この論文
 ↓
Warren JL, et al "Adverse events after outpatient colonoscopy in the Medicare population" Ann Intern Med 2009; 150: 849-57.


をみれば、その高齢者にどうかという考えも浮かぶ!

by internalmedicine | 2009-06-17 09:07 | 消化器  

腹部敗血症へのエンドトキシン吸着(PMX-DHP)の効果

腹部敗血症(abdominal sepsis)へのエンドトキシン吸着(PMX-DHP:polymyxin-B immobilized colum direct hemoperfusion)の効果

本邦報告の記載に準じてあえて吸着法と訳します・・・

腹部敗血症は循環中エンドトキシン:グラム陰性菌の外膜の成分と関連し、Polymixin Bはエンドトキシンと高親和性を持つ故に、吸着方法に用いられる。

予備研究として、腹腔内感染による重症敗血症や敗血症性ショック64例へのランダム化トライアル( (Early Use of Polymyxin B Hemoperfusion in Abdominal Sepsis [EUPHAS]) )


Cruzらはpolymyxin B吸着法を通常医療に加え医学的アウトカム改善や死亡率低下と関連するかどうか検討し、結構動態の改善、臓器機能障害、28日死亡率低下に関連することを示した。



Early Use of Polymyxin B Hemoperfusion in Abdominal Septic Shock
The EUPHAS Randomized Controlled Trial
JAMA. 2009;301(23):2445-2452.
一回目の治療は、24時間以内が理想だが、48時間未満とし、2時間施行
2回目の治療は初回治療24-48時間後に行う

プライマリアウトカムはMAPと昇圧剤の必要性で、セカンダリアウトカムはPaO2/FIO2比、臓器障害(SOFAスコア)と28日死亡率

MAPは、72時間後比較で、Polymixin B群で増加(76 → 84 mm Hg; P = .001)で昇圧剤必要性減少 (inotropic score, 29.9 → 6.8; P < .001) したが、通常群ではMAP( 74 → 77 mm Hg; P = .37)、昇圧剤必要性(28.6 → 22.4; P = .14)
Polymixin B群で、PaO2/FIO2比は軽度増加したが、通常群では変化無し(217 → 228; P = .79)

SOFAスコアはPolymixin B群で改善したが、通常群では改善せず(change in SOFA, –3.4 vs –0.1; P < .001)
28日間死亡率はPolymixin B群で32% (11/34) vs 通常治療群で 53%(16/30)p (非補正ハザード比[HR], 0.43; 95% 信頼区間 [CI], 0.20-0.94; adjusted HR, 0.36; 95% CI, 0.16-0.80)

by internalmedicine | 2009-06-17 08:23 | 呼吸器系  

健康エコナ、インスリン抵抗性に効果無し・・・という報告記載に半年かかる行政法人


健康エコナの主成分DAG豊富な食事による5週間食では、インスリン抵抗性対象者での食後中性脂肪に急性、慢性的影響を与えなかった。

Effects of a 1,3-diacylglycerol oil-enriched diet on postprandial lipemia in people with insulin resistance
Journal of Lipid Research, Vol. 49, 670-678, March 2008

 ↑
これを、今頃、記載している・・・独立行政法人国立健康尾・栄養研究所


「ジアシルグリセロール」有効性:糖尿病・内分泌(09.06.16)
・糖尿病でないインスリン抵抗性の成人25名(43±11歳、アメリカ)を対象とした二重盲検無作為化クロスオーバー比較試験において、ジアシルグリセロールを30-50g/日含む食事を5週間摂取させたところ、同量のトリアシルグリセロールを含有する食事を摂取させたときと比較して、空腹時の血糖、インスリン濃度、血中脂質、食後の血漿中性脂肪の増加に変化は認められなかったという報告がある(PMID:18089891)。
(PMID:18089891) J Lipid Res. 2008 Mar;49(3):670-8.



米国人に対するジアシルグリセロールの体脂肪低減効果 (http://www.kao.co.jp/rd/eiyo/about-dag/dag03.html

・・・とは異なる結果?

by internalmedicine | 2009-06-16 17:06 | 動脈硬化/循環器  

紅麹米をスタチン不耐性症例に?

ベニコウジカビ(紅麹黴、学名:Monascus purpureus)

Red yeast rice (Monascus purpureus) :http://www.mayoclinic.com/health/red-yeast-rice/NS_patient-redyeast
紅コウジカビは、米におけるイーストの生産物で、アジア諸国で食物として饗される。いくつかの成分、monacolins(コレステロール合成阻害物質)を含み、その一つがmonacolin Kで、HMG-CoA阻害作用を有する。この抽出物をOTCでCholestin TM (Pharmanex, Inc)という商品名だどで販売されているとのこと。これが、合法的かどうかやや混乱があるとのこと。

紅麹(レッドイーストライス)を通販価格で見ると、月一人分5000-6000円で手に入れられるようだ。問題は、その品質保証。

”Annals of Internal Medicine”掲載論文で、このサプリメントをスタチン耐用性のない患者への治療オプションになりえると発表

Red Yeast Rice for Dyslipidemia in Statin-Intolerant Patients: A Randomized Trial
Becker et al. Ann Intern Med.2009; 150: 830-839

red yeast rice(1800 mg 1日二回24週間)にて、ベースラインから、12週で1.11 mmol/L (43 mg/dL)、24週で0.90 mmol/L (35 mg/dL) と減少。
プラセボ群は、12週で0.28 mmol/L (11 mg/dL) 、24週で0.39 mmol/L (15 mg/dL) 減少
LDLは有意に12週、24週とも減少( (P < 0.001、P = 0.011)

HDL、TG、肝酵素、CPK、体重減少、疼痛重症度スコアは変化無し


Ann. Int. Med.記載なのにちょっと・・・慎重さに欠けるのでは?
・検討例数が少ないため、有効性もだが、無害性の根拠に疑問
・Citrininの有害性の問題が解決されてない(Contamination Is A Common Problem in Red Yeast Rice Products)

by internalmedicine | 2009-06-16 16:59 | 動脈硬化/循環器  

降圧治療: HCTZ ≠ chlorthalidone・indapamide ・・・ HCTZを第一選択にするな!

ARB+HCTZが多く出されているが、HCTZと、chlorthalidoneとindapamideを同列に扱ってはいけないという話

降圧利尿剤で一まとめすることで、エビデンスの少ないHCTZが入り込んできたという警告?

ハイグロトンを使ってたが問屋から入手困難といいうことで、HCTZはいやだったので、ナトリックス錠に変更しているところである。ちまたに、循環器・高血圧の専門家は多いはずなのに、なぜ、これらの薬剤の処方が少ないのか?・・・非常に疑問に思うところである。


"European Meeting on Hypertension 2009"で、12.5-25mg/dは降圧剤として他の薬剤より劣ると報告。心発作や卒中でも、エビデンスが存在せず・・・というpooled analysisを、Dr Franz Messerli (St Luke's-Roosevelt Hospital, New York, NY)が報告(http://www.theheart.org/article/978957.do

降圧治療: HCTZ ≠ chlorthalidone・indapamide ・・・ HCTZを第一選択にするな!_a0007242_14195954.jpg


Messerli FH, Makani H, Bangalore S, et al. Hydrochlorothiazide is inappropriate for first-line antihypertensive therapy. European Meeting on Hypertension; June 12-16, 2009; Milan, Italy. Abstract LB1.3.

24ABPMに関連して、HCTZは医療機関での血圧値にはさほど悪くないが、夜間や早朝での降圧有効性が欠如しており、患者や医師の安全性に不安を与えるものである。
「簡潔に述べると、HCTZは降圧剤の有効性の根拠は乏しく、アウトカムデータもない。初期治療として用いるべきではない。cholorthalidone(クロルタリドン(ハイグロトン)には確固たるデータがある。残念ながら、HCTZとの併用剤が多く発売されている」と述べ、今年出版される予定のJNC8で、thiazide系利尿剤が第一選択となり、HCTZと他のサイアザイド系利尿剤が同等に扱われるのを恐れるとのこと。

HCTZは単剤では弱いが、併用ではどうなのか?

多くの医師たちもHCTZ単独で12.5-25mg使用での降圧効果に関して疑問を呈すと、Dr Stephane Laurent (Hôpital Europeén Georges Pompidou, Paris, France)

HCTZ単独を第一選択単剤治療として用いるほどに、強いエビデンスはないということ、さらに問題なのは、併用剤としてのHCTZ選択にも疑問が呈され、実際利尿剤の効果は用量依存的であり、高用量になれば副作用も出てくるだろうと・・・indapamideインダパミド (ナトリックス錠1mg/2mg(大日本住友製薬)、テナキシル錠(アルフレッサ)やchlorthalidoneのベネフィット故の知見とHCTZをはき違えてはいけない!・・・というもの

by internalmedicine | 2009-06-16 15:27 | 動脈硬化/循環器  

SYNCHRONYトライアル:PPARα・γアゴニストaleglitazarの有効性と安全性

PPARアゴニストの心血管系悪影響を報告に関わらず、2型糖尿病に関してはやはり有望との見方があり、PPARα、PPARγアゴニストであるaleglitazarの血糖降下、生活修正効果、安全性特性に関して報告

Effect of the dual peroxisome proliferator-activated receptor-α/γ agonist aleglitazar on risk of cardiovascular disease in patients with type 2 diabetes (SYNCHRONY): a phase II, randomised, dose-ranging study
The Lancet, Early Online Publication, 8 June 2009

有効性解析は6例を除く
Aleglitazarは有意にプラセボ比較で、HbA1cを用量依存的に低下させる:50μg:−0.36% (95% CI 0.00 ~ −0.70, p=0.048) ~ 600μg:−1.35% (−0.99 ~ −1.70, p<0.0001)
時間推移にて、HbA1cに対する最大効果は16週後もまだ到達せず
浮腫、血液希釈、体重増加も用量依存的
しかし、300μg未満ではうっ血性心不全、浮腫頻度はプラセボと同様(50 μg 1例、150 μg 2例、 プラセボ 3例)で、pioglitazone(4例)より少なく、体重増加も少ない(150 μg 0.52 kg vs 1.06 kg)



peroxisome proliferator-activated receptors (PPARs) アゴニストの、2型糖尿病患者への心血管系リスクへの関心が高まっている。
PPAR-αアゴニストとしてのフィブラートが脂質特性改善したと報告、PPAR-γアゴニストのpioglitazoneやrosiglitazoneは2型糖尿病の糖コントロール薬剤として承認されている。
pioglitazone治療は、2型糖尿病患者の心血管系イベントのリスクを減少と関連するとされるが、PROactiveではプライマリエンドポイントに対して明らかな優位性は示せなかった。
thiazolidinedionesの安全性への関心の高まり、液体貯留、体重増加、うっ血性心不全に対してあたらしいnew label warningが出されている。至適PPAR薬剤は血糖コントロール・脂質特性の改善と安全性が担保されることが条件であろう。

改めて思うに、pioglitazoneを”2型糖尿病発症予防のための介入試験”に使うのは無謀だと思うんだけどなぁ・・・経団連の強さなのだろう。(「J-DOIT-3」はヘルシンキ宣言違反?  2009-02-18



アクトスは骨折リスク増加(FDA安全性情報) : 2007-03-1

by internalmedicine | 2009-06-16 11:23 | 糖尿病・肥満  

レビュー:ベル麻痺の抗ウィルス治療(ステロイド存在下)にベネフィット認めず

”Bell麻痺と抗ウィルス・ステロイド治療”は古くからの課題

メルクマニュアル(http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec06/ch096/ch096e.html)も未だ
ベル麻痺は、単純ヘルペスウイルスを原因とみなして治療します。ウイルスの複製を阻害するために、アシクロビルと呼ばれる抗ウイルス薬が投与されます。プレドニゾロンなどのコルチコステロイドは、神経の腫れを抑えるために服用します。最大の治療効果を得るには、発症後2日以内に治療を開始し1〜2週間継続します。


日本神経治療学会(http://www.jsnt.gr.jp/guideline/bell.html)でも
Table 3 Bell麻痺の内科的治療の指標
I. 経口副腎皮質ホルモン(Ib-A)
・ 発症後3 日以内にが望ましいが,遅くとも10 日以内に開始する(III-C).
・ 成人ではprednisolone 1mg/kg/日 or 60mg/日を5~7 日間投与し,その後1 週間で漸減中止する(I-A).
・ 中等症以下の症例及び高齢者では prednisolone 0.5mg/kg/日 or 30mg/日を5~7 日間投与し,その後1 週間で漸減中止する(IV).
II. 経口副腎皮質ホルモンと抗ウイルス薬の併用療法
(Ib-A)
副腎皮質ホルモン投与とともに以下の抗ウイルス薬を開始する.
① Valacyclovir 1,000mg/日 分2,5~7 日間投与
② Acyclovir 1,000~2,000mg/日 分2~4,5~7 日間投与
抗ウイルス薬の単独療法は推奨されない(Ia-D).
IV. Methylcobalamin(Ib-C) 1,500μg/日 分3
寛解または発症後8 週間まで投与することが推奨される(IV).



Goudakos JK, Markou, KD "Corticosteroids vs corticosteroids plus antiviral agents in the treatment of Bell's palsy: A systematic review and meta-analysis" Arch Otolaryngol Head Neck Surg 2009; 135(6): 558-64.

Bell麻痺は、毎年10万人対20-45名罹患、突然の顔面麻痺の最大の理由であり、遺伝的要因、血管虚血、ウィルス感染・自己免疫による炎症などによるとされるが病因は不明。治療として確立されたものはなく、ステロイド治療が一般的にはなされていると、著者ら。
しかし、一部には、ウィルスが原因とするエビデンスがあるとされ、抗ウィルス治療もなされていることがある。
この問題を明らかにするため、corticosteroid単独と抗ウィルス薬併用時の、前向きランダム化トライアルのシステミック・レビューとメタ/アナリシスを行ったもの
738名の5つの研究で、そのうち3つの研究ではすでに抗ウィルス治療の相加的効果を見いだせず、ほかの2つでは見いだされていた。4つの研究はプレドニゾロン、一つはdeflazacortで、抗ウィルス薬はacyclovirとvalacyclovirである。メタアナリシス合成可能のデータは4つの研究で、二つでベネフィット有り、二つで無しというものであった。

しかし、スタート後三ヶ月の顔面麻痺の完全回復率は有意差無く、オッズ比は1.03(95%信頼区間 0.74-1.42)
3日間以内とか、異なる抗ウィルス薬などを含むなど、様々なサブグループ解析でもベネフィットのエビデンス認めない。副事象も両群差がない。
完全回復は”semisubjective”と定義し、結果にバイアスが含まれる可能性には言及している。
time-to-event解析を加え、回復機能比較のもっとも適切な方法として考えると言うことも筆者らは言及している。




わたしは、この議論の時はいつも、「めまい治療にゾビラックスTM問題」と「JIMA問題」をいつも思い出す。この場合は、エビデンスの問題どころではなく、実験的治療だったわけだが・・・この当時、各メディアはなぜかご当人を名医として紹介していた。・・・今もてはやされている“神の手”なんたらという医師たちの中にも、よく考えれば、うさんくさいのが多いわけが・・・

by internalmedicine | 2009-06-16 10:20 | 運動系  

ENDO:ビタミンD値正常化は減量に役立つ

ENDO 2009: The Endocrine Society Annual Meetingの肥満に関する話題がいくつかあるようだ

・ Adequate Vitamin D Levels May Aid Weight Loss in Obese Patients(http://www.medscape.com/viewarticle/704295

・ Bariatric Surgery Linked to Increased Fracture Risk(http://www.medscape.com/viewarticle/704264

by internalmedicine | 2009-06-16 09:23 | 糖尿病・肥満