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「新型インフルエンザ隠し」の犯人は財務省・政府、愚かな行政対応の見本は福岡

厚労省のアホたちが、”感染症外来”を放置しているため、プール熱など発生の頃なのに、そちらに行って、感染症を広げる可能性が出てきた。愚鈍で、思考範囲の狭すぎる厚労省官僚たち・・・現場の声を無視し続けてるからあちこちで矛盾が萌出してきている。


指導力が無く、金も医療には出さないという、経団連しかみてない政治、この末期的行政について国民が再考するチャンスでもある。


先週の”フライデー”:記事を読ましてもらったが、質が低いというか、福岡の事例も掘り下げた方が、行政の“新型インフルエンザ隠し”の具体例がほりさげられたのに・・・

「子供は検査するな」「季節性として扱え」──仰天命令を出したのは誰か
現役医師が告発! 「新型インフルエンザ隠し」現場

 「新型インフルエンザ隠し」の犯人は財務省・政府、愚かな行政対応の見本は福岡_a0007242_812165.jpg


地方の”新型インフルエンザ隠し”は、全国に感染広がってるはずなのに? 追加予算無し・・・なにもしないという政府 2009-05-30による。

答えは簡単、”真犯人は、財務省だし、総理!”


金がない地方公共団体にすべて投げ出して、通達連発する政府・厚労省!という構図で、現場を相当かき乱している。

福岡市が、最初に「新型インフルエンザの感染を確認した」と発表したのは今月6日です。 しかし、複数の医療機関によりますと、感染が確認された同じ板付校区内で、先月末から簡易検査で「陽性」と診断され、新型インフルエンザが疑われる小中学生や成人が相次いでいたことが分かりました。 複数の医師が再三、市の保健所に詳しい検査を要請しましたが、市は検査を行いませんでした。医師の間からは「市の初動ミス」と批判の声があがっています。(09日18:03)
http://video.aol.jp/video-detail/-/4256718317

 ↓
新型インフルエンザ:「簡易陽性」全例、遺伝子検査に 医療機関に医師会通知 /福岡
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20090612ddlk40040314000c.html


簡易迅速A型インフルエンザ検査陽性全例に変更したらしい


この対応って、考えられる中で最低の対応ではないだろうか?

感度の低いスクリーニングを行いPCRで確認に持って行くのは、その地域に感染症が流布してないことを確認することに意味があるのであり、一定規模の流行後、個別症例を季節型と分ける必要があるのか? あるわけない! 今頃、検査しても遅いは!


福岡の判断は、愚鈍で、ロジカルでない。


そもそも福岡は鹿児島と並んで九州で最後まで新型インフルエンザのウィルス検査を行わなかった県である。行政規模から考えても新幹線のターミナルがある県であることも考えれば非常に不自然な状況であった。マスメディアはここをつけば福岡の感染症行政の問題点が浮かび上がってくるはずだ。

ref.) 内科開業医のお勉強日記 : CDCによる新型インフルエンザ入院症例報告 2009-05-20

by internalmedicine | 2009-06-16 08:52 | インフルエンザ  

糖尿病血管再建術後のプラビックス+プロトンポンプ阻害剤併用は避けるべき?

Proton pump inhibitors (PPIs)は、心血管イベント予防のための、クロピドグレル硫酸塩(プラビックス)の有効性を阻害するとADA(6月6日)報告(情報ソース:http://www.docguide.com/news/content.nsf/news/852571020057CCF6852575CE005C840C

Ron Aubert(Clinical Analysis and Outcomes Research, Medco Health Solutions, Franklin Lakes, New Jersey)らが4005名のPCI・ステント施行患者のアウトカムをClopidogrel Medical Outcomes trialで調査

この解析で、主要副事象心血管イベントリスクは有意にPPI併用群で高い(25.1% vs 17.9%; P < .0001)

プライマリエンドポイントは12ヶ月の合成心筋梗塞・不安定狭心症、卒中・TIA、PCI・CABG、心血管死(蘇生・入院)イベント発生

PPIは、omeprazole、 lansoprazole、 esomeprazole、 pantoprazole、 rabeprazole

プライマリエンドポイント率は、PPI非服用 19.7%、PPI服用で26.7%(ハザード比 1.44, P < .0001)

糖尿病を有する患者の冠動脈ステント後の一年以内において、心臓イベント重大副事象に関して、PPIとclopidogrel間の相互作用は臨床的に意義がある


PPIとclopidogrel併用に関して落胆すべき推奨をすることを指示すると著者ら


Stanek EJ, Aubert RE, Rolf P, et al. Proton pump inhibitors diminish effectiveness of clopidogrel after coronary stenting in patients with diabetes. American Diabetes Association 2009 Scientific Sessions; June 8, 2009; New Orleans, LA. Abstract 1034-P.

Proton pump inhibitors diminish effectiveness of clopidogrel after coronary stenting in patients with diabetes.

by internalmedicine | 2009-06-15 14:31 | 動脈硬化/循環器  

産経新聞岩崎氏の妄言・暴言

Excite エキサイト : 社会ニュース

現役局長逮捕で揺れる厚労省。だが、厚生官僚の逮捕というので思い出すのが、”開業医の奥さんの毛皮に化ける”と言ったご本人、”厚生事務次官・岡光序治”・・・こいつは自己弁護のための書籍を出している・・・書評を見るだけでこの書籍の愚劣さが予想できる。


官僚組織とメディア・・・背後の政治家・経団連  この構図は以前から日本の厚生行政に大きな大きな役割を果たしている。 もちろん悪い方2だが・・・前二者は記者クラブという情報統制機構ともなっており、政府の施策などにおいて意図的世論形成・・・おそらく、この世論形成でもっともうまくいっているのは“医師会・開業医=悪の権化”という構図だろう。ミスリードするメディアや一部の人たちの根拠なき発言に、、”第7艦隊を破った医師会”などとその最強ぶり(笑)を揶揄することもある。そんなに強ければ、これほど診療報酬減少による経営難に病院・診療所があえぐことはなかっただろうに・・・


さて、問題の産経新聞岩崎慶市氏の主張
・開業医は週休2.5日、時間外診療も往診もほとんどせずに、高報酬
・医師会のロビイスト活動が問題で、「中医協は開業医を中心とする医師会の影響力が依然として圧倒的だ」
・開業医の診療報酬を大胆に削り、その分を不足する勤務医や診療科に配分すれば、診療報酬全体を上げなくても医師不足はかなり是正される。
というもの


”中医協の診療報酬基本問題小委員会(委員長・遠藤久夫学習院大学教授)が6月10日開かれ、基本診療料に関する議論が行われた”ということで、それに関わる、財務・厚生労働省・経団連側への援護射撃で、ステレオタイプな開業医批判が繰り返しで、反論の材料に事欠かない駄文・・・これで飯が食えるのだから、マスコミってのは楽な商売だ。具体的には、診療報酬=開業医の収入というstereotypeの発想、事業主と雇用者の報酬比較に無理がある、中医協は現在、経団連主導である。

そもそも、診療内容ををしらない人たちだけで、診療報酬体系をごちゃごちゃいじることに無理がある!・・・とは思わないのだろうか?・・・経団連の息のかかった連中がこれを取り仕切るようになって様々な不具合が生じている。たとえば、国際的標準薬がなかなか保険適用にならなかったり、新しい保健適用などその解釈の二転三転はいまでも日常茶飯事なのである。


米国の総合医を評価している部分が目新しい駄文だが、以前、米国でのGPが人気薄ですでに崩壊状態と言うことを記載した(総合診療科とか総合内科などとか・・・一般の医者にとってどちらも魅力無し (JAMA) | 2008-09-10)。御用記事のミスリードなのだが、Sickoなどから学ばなかった情報弱者でもあるらしい。欧米の医療がすばらしいというアホがいまだに新聞社内には存在が許されているのだ。そもそも米国の医療制度は、開業医と勤務医という2大別でなく、ホスピタリストという存在がある。違う制度のものを同列に比較するのには無理がある。


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産経新聞岩崎氏の妄言・暴言_a0007242_821508.jpg

(h21.6.14 日曜日
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昨日日曜の産経新聞記事だが、日曜当番にあたり、発熱外来にかり出され、時間外患者に振り回された開業医たちはこの岩崎氏の暴言に怒り心頭だろう。氏はおそらく、産経新聞本社周辺のビル診療所のことだけが頭にあるのだろう。かれらもおそらく経営難にあえぎ、日曜などバイトしていることも多いのに・・・

開業医の果たす役割は、通常の診療業務以外に、学校医、予防接種、産業医、役所での各種委員会業務(老人・障害・福祉・結核や新型感染症などを含む公衆衛生)など多岐にわたる。現場を知らず、外からのイメージだけでたたく新聞の論説。

私たちが抱く、新聞論説委員のイメージ、午前11時頃出勤して、ゆったりと秘書かなにかに準備させた資料を適当に組み合わせて、実質一時間の勤務、その後、企業や官僚との接触・・・夜は財界とおつきあい・・・で、“論説委員様おねげぇしますだ・・・医師会の悪口いっぱい書いてくださいね・・・簡単ですよね”と経団連系のじいさまたちとのつきあい・・・記者クラブや再販制度に守られ、これで年収うん千万円・・・と想像で書かれれば怒りたくもなりますよね・・・岩崎さん


ところで、あの保守系新聞である産経新聞は、中小企業の経営者とそこの従業員の給与を一緒にしろという”共産主義”を主張しているのだ。介護保険導入や特定保健制度などで営利民間の参入を推奨し、一方では、共産主義礼賛する産経新聞の二枚舌。・・・答えは簡単、経団連たちの意向でつまらない旧態依然たる“医師会=悪”という刷り込みを行い、社会保障減を勝ち取ろうとしているのだろう。


まず、産経新聞の論説委員と販売所の従業員の給与を一律にして、押し紙や販売代理店システム・再販制度という業界独占禁止してから駄文を書いてみてはどうだ。



吉田茂首相は市民の暮らし具合を見るため駅前の商店の前を官邸から出るたびに通らしたという美談・・・だが、地方在住の私らから見れば、これだけで施策を決められたんじゃたまらない。都市部の一部の景気で日本全体を判断している・・・愚策を連発して地方の疲弊のきっかけとなったのではないかと・・・

産経新聞の社是は経団連主張をそのまま垂れ流すことなのだろう。



現在の医療の問題点は、複数の要素が組み合わさって生じている。ただ、国の施策が多大なる影響を与えたことはたしかである。1983年、厚生官僚吉村仁 「医療費亡国論」なるものが、日本の医療施策に大きな影響を与え、中曽根政権から様々な医療費抑制策がなされ続けてきて、現在の医療崩壊が生じている。
医師数削減政策の学術的根拠として「医師誘発需要学説」を厚労省は一貫して主張し続けてきた。
くわしくは・・・産科医療のこれから なぜ医療崩壊がおきたのか(2)医療費亡国論編
現在の厚生官僚へのこの人の影響は多大で、その後も、厚生官僚たちの規定概念には、「医療費亡国論」があり、医療費削減を継続的に行い続けているのである。

開業医を減らせば、勤務医にシフトするだろうと・・・浅はかな考えを国民一般に染みつけ、社会保障費用抑制維持という経団連・自民・公明の意向に従うメディア
おそらくこの発想は、厚生官僚・吉村仁氏の思想の刷り込みから脱却できてない、かわいそうな情報弱者がメディアで地位を得てしまったのだろう。

ゲートキーパー機能で受診制限を是として、”専門医”よりも“総合医”と、ほざいてたのはどこの新聞社だ!
 ↓
臓器専門の医療だけでは危機救えず 【正論】「総合医」の養成が緊急課題 医事評論家・水野肇  2008.1.28 03:05


医者をたたきたいだけの支離滅裂な新聞たち・・・産経だけじゃないけどね・・・記者クラブ機能のため異口同音の厚労省・税務省・経団連御用達新聞


H21.6.19 付記

日医が批判してくれたようだ・・・
産経記事、「事実誤認も甚だしい」―日医

 日本医師会の中川俊男常任理事は6月17日の定例の記者会見で、産経新聞15日付朝刊の「納税者の視点で見直せ―開業医と勤務医の診療報酬配分」と題した記事について、「事実誤認も甚だしい」と厳しく批判した。
 中川氏は「医師会調査でも勤務医が開業医になりたい主な理由は『激務が給料に反映されない』だった」との記載について、日医ではなく中央社会保険医療協議会(中医協)の調査と指摘し、調査の実施主体を「最低限のマナーとして確認してから記事を書いてほしい」と批判。また、「自分の理想の医療をやりたいと、前向きな夢を持って開業する人も多い。そういう気持ちを踏みにじっている」と述べた。

 また、開業医の業務を「週休2.5日、時間外診療も往診もほとんどせずに」などと表現していることについて、「エビデンスを示してほしい」と要求。「土日丸々と平日半日休む医療機関は希少で、多くの医療機関が土曜日に診療している。もちろん、夜間にも診療している」と反論し、「仮に産経の記事が、独断によるものであるとすれば、言語道断」と強調した。

 さらに、「中医協はかつて改革が行われ、公益委員や健保団体の代表もいるにはいる。だが、開業医を中心とする医師会の影響力が依然として圧倒的だ」との記載については、「憶測で評価を下していて、非常に問題」と指摘。「公益委員や支払側委員の発言力が弱いかのような表現は、大変失礼」と述べた。

更新:2009/06/17 19:42   キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/22604.html




追記(H21.9.2)・・・自民党下野後・・・産経新聞記者のTwitter発言がおもしろい


保守的な論調で知られる産経新聞の記者が公式「twitter」上でつぶやいた軽率な発言が「報道機関としての中立性はないのか」と批判を浴び、2009年8月31日、同社は謝罪した。

■「産経新聞初めて下野なう」
産経新聞は衆院選に合わせ、公示日の8月17日に公式twitterをスタートさせた。
投開票日までの13日間限定で、主に掲載記事や、編集部の日常を紹介。
30日は選挙結果を実況中継していた。現在も、440人にフォローされている。

問題の「つぶやき」があったのは、選挙結果が出そろい、民主圧勝、自民惨敗が確定した31日明朝。
「そろそろ、中の人が交代しますー。皆さんお付き合いいただいて、ありがとうございました!」と選挙特集が終わることを告げたあと、

「産経新聞が初めて下野なう」

「でも、民主党さんの思うとおりにはさせないぜ。これからが、産経新聞の真価を発揮するところ」と投稿してしまった。公式アカウントなだけに、産経新聞が自民寄りで「反民主」を表明したとも受け取られかねない発言だ。

J-CASTニュース
http://www.j-cast.com/2009/08/31048550.html



・・・やはり、自民党の機関紙であったことを記者自らがみとめてしまった(笑)

by internalmedicine | 2009-06-15 09:03 | メディア問題  

痛風発作は尿酸値低値でも否定できない

正常の尿酸値だからといって、痛風発作は否定できない。急性発作の大規模研究において、元来の飽和溶解度6.8 mg/dL未満でも発作は生じた。これはおそらく、痛風結節(tophus)の持続や尿酸プール増大によるのだろう。尿酸治療中の痛風発作は低値で生じる。

Serum Urate During Acute Gout
The Journal of Rheumatology June 1, 2009 vol. 36 no. 6 1287-1289

2つのRCTデータからで、339名の被験者で、94%男性、平均年齢50.5歳
急性痛風中の患者で、ベースライン血清尿酸値、正常(≤ 6 mg/dl)は14%、 ≤ 8 mg/dl は32%
ベースライン平均血清尿酸は、アロプリノール処方中 7.1 vs 非処方 8.5 mg/dl

慢性のallopurinol処方患者は、急性発作時も、ベースラインの血中尿酸濃度が低い



痛風というのは西側諸国では1%程度の成人で、男女比が7:1~9:1で、ひとはuricaseを発現できず、プリン拡散代謝の最終産物となってしまっているのが原因である。


内科に痛風発作って駆け込むことが多いのか、開業してから症例数が多くなった。“発熱,頻脈,悪寒,倦怠,および白血球増加”という全身症状をきたす急性結晶性関節炎で、しかも再発性に、遭遇している。
内科でも、以外と、頻度が多くて、重大な疾患である・・・痛風

ref.)
Gout N Engl J Med. Vol. 349: (17) 1647-1655 Oct. 23, 2003

by internalmedicine | 2009-06-13 09:37 | 運動系  

FDA指示:LT系薬剤の精神神経系副事象記載

【FDA】シングレアなどのLT拮抗剤による自殺リスク増加の可能性 2009-01-19で以前触れた。

現時点で、日本の添付文書(シングレア:pdf)では、行動変容などの注意書き無し

米国FDAがLT修飾剤のレベリング修正要求
For Immediate Release: June 12, 2009
montelukast(シングレア)、zafirlukast(アコレート)、zileuton(Zyflo)の神経性心イベント(行動、気分変化)についてdrug labelling、薬剤情報変更を要求



FDA: Leukotriene Inhibitors Associated with Suicide, Depression
By Kristina Fiore, Staff Writer, MedPage Today
Published: June 12, 2009
LT阻害剤は、自殺・うつを含めた神経精神的イベントのリスク増加に関して注意されるべきである・・・と、FDA
これは、シングレア、アコレート、zileuton (Zyflo and Zyflo CR)に適用される。
4月にレビューが行われ、興奮性、攻撃性、不安、異常夢、幻覚、うつ、不眠、いらいら感、落ち着きの無さ、自殺、自殺思考、振戦が含まれる。

市販後調査のレビューに基づき、神経精神的イベントは頻度は多くなく、利用できるデータは少なかった。
睡眠障害、主に不眠はプラセボより多くが報告されている。
montelkastアナウンス後の2008年のレビュースタートしたFDAは、自殺性と自殺に関してその関連性を報告。レビューは不完全だが、、1月にアップデートされている。
・・・

by internalmedicine | 2009-06-13 08:57 | 呼吸器系  

デジャ・ビュ:新幹線運転手居眠り

2009年6月12日 09時55分
運転士が居眠り、60m駅通過 大阪、「無呼吸」を治療中
http://www.excite.co.jp/News/society/20090612/Kyodo_OT_CO2009061201000196.html
 大阪市西区の市営地下鉄千日前線阿波座駅で11日午後1時15分ごろ、南巽発野田阪神行き電車の男性運転士(41)が居眠りをしてブレーキ操作が遅れ、停止位置を約60メートル通り過ぎていたことが12日、分かった。市交通局によると、運転士は昨年12月から睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療を受けており「前の駅を出て加速後、眠くなり記憶がなくなった」と話している。


H15.2.26日の“新幹線運転手居眠り”の件を保存してたのだが・・・マスコミのいい加減さがよく分かる。
すなわち、「気のゆるみ」のせいにして、その後、聞き慣れない“睡眠時無呼吸症候群”に大騒ぎ・・・

”JR山陽新幹線で26日、運転手(33)が居眠りし、「ひかり126号」が岡山駅前で停車した事故で、この運転士が前日、知人たちとかなり酒を飲んでいたことが分かった。・・・「運転士の気のゆるみが原因」と・・・
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"Federal/Motor Carrier Safety Aministoration"では”睡眠時無呼吸症候群診断されたドライバーは、毎年PSGもしくはMSLTを受けなければならない”となっている。
それに反する検討もあるようだが(睡眠時無呼吸症候群と自動車事故の関連:TECH BRIEF: Sleep Apnea Crash Risk Study)いづれにせよ、きちんとCPAPなど治療が継続されているか、職業ドライバーにおいてはその徹底が求められる。

by internalmedicine | 2009-06-12 12:08 | 呼吸器系  

白髪の機序:メラノサイト幹細胞の維持機能不全

若白髪から、現在、真っ白頭の私にとってとても大事な論文w
 ↓
Genotoxic Stress Abrogates Renewal of Melanocyte Stem Cells by Triggering Their Differentiation
Cell, Volume 137, Issue 6, 1088-1099, 12 June 2009


誤訳してるかもしれないが・・・
DNAダメージ蓄積による体幹細胞の減少は加齢関連の発現による加齢変化に関与する。白髪は、ほ乳類の典型的サインであり、加齢によるmelanocyte stem cells (MSCs)維持欠如が原因である。
修復不能なDNA損傷、この場合はイオン化放射線によるもので、マウスのMSCsのrenewalを阻害すると、驚くべき事に、apoptosisやsenescence誘導より、むしろDNA損傷反応がMSCのnicheの中の成熟メラノサイトへの分化のトリガーとなる。結果として、MSCsの減少が不可逆性の白髪をもたらす。
さらに、 Ataxia-telangiectasia mutated (ATM:血管拡張性失調症で変異が見出される原因遺伝子)、すなわち、DNA損傷のcentral transducer kinase(DNA double-strand breaksに関与するserine/threonine-specific protein kinase)、この欠乏が、MSCのectopic differentiationを過敏化し、幹細胞の質・量を保持するstemness checkpointとしての機能することで、このkinaseがMSCsの分化早熟を防御することが示された。


最後の一文が治療への示唆となる・・・というわけか!

白髪の原因はDNA損傷 毛根の色素幹細胞が枯渇

 老化やストレスで白髪になるのは、色素を作る細胞の元になる毛根部の「色素幹細胞」が、DNAの損傷を修復できずに枯渇してしまうのが原因であることを東京医科歯科大や金沢大などの研究チームがマウスの実験で突き止め、12日付の米医学誌セルに発表した。

 白髪になる詳しい仕組みの解明は初めてで、予防法の開発につながる可能性がある。また、さまざまな幹細胞を利用する再生医療やアンチエイジング(抗加齢)への応用が期待されるという。

 チームはこれまでの研究で、毛根の色素幹細胞が枯渇すると、やがて色素を作る細胞も無くなって白髪になることを見つけていたが、なぜ枯渇するのかは不明だった。

 そこで、傷ついたDNAを修復する遺伝子を持たないマウスに放射線を当てて実験。すると、通常のマウスでは全く変化が起きないほどの、ごくわずかな放射線で体毛が白くなった。毛根部を調べると、色素幹細胞が色素を作る細胞に分化していることが分かった。
2009/06/12 01:02 【共同通信】(http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009061101000956.html

by internalmedicine | 2009-06-12 09:43 | 医学  

アルツハイマー病自己診断テストはかなり有望

認知機能自己評価のための、 TYM ("test your memory")よりアルツハイマー病を検知できるか?


Self administered cognitive screening test (TYM) for detection of Alzheimer’s disease: cross sectional study
BMJ 2009;338:b2030, doi: 10.1136/bmj.b2030 (Published 9 June 2009)
【被験者】18-95歳の対照 540名、メモリークリニック受診者(認知症/健忘的MCI) 139名

【介入】 オペレーターの最小化、非スペシャリスト使用に最適化

【主要アウトカム測定】TYMの正常コントロールのパフォーマンス
年齢マッチ化対照比較のTYMへのアルツハイマー病のパフォーマンス
2つの標準試験、MMSE(mini-mental state examination )とACE-R(Addenbrooke’s cognitive examination-revised)

【結果】 対照の平均スコアは平均47/50
アルツハイマー病のスコアは平均33/50
TYMスコアは2つの標準試験と優れた相関を示した。

スコア ≤42/50 は感度93%、特異度86%のアルツハイマー病診断

TYMは、アルツハイマー病診断という面では、MMSEより感度が高く、93%で、MMSEは52%
アルツハイマー病10%頻度でのTYMのcut off of ≤42という設定での、陰性・陽性値は99%、42%であった。
31名の非アルツハイマー病スコア平均は39/50であった。




ウェブサイト準備中→www.tymtest.com



Your Memory test.

TYM Scoring Sheet.

Mini-Mental State Exam (MMSE)

by internalmedicine | 2009-06-12 08:38 | 精神・認知  

厚労省の愚?:化学物質過敏症保健病名へ?

CSという略号を使っていることから、“MCSとは別の概念”を作り上げたのか?
”multiple"というところがポイントなのに・・・何らかの別のエビデンスでも出現したのか?


”毎日新聞”なので、ソースとして信用できないが、厚労省が愚の選択を行った?

化学物質過敏症:10月から病名登録、70万人救済に道
2009年6月12日 2時30分
http://mainichi.jp/select/today/news/20090612k0000m040141000c.html(魚拓)


さしあたり、以前のブログ記載を再掲しておく

内科開業医のお勉強日記 : 化学物質過敏症 2005年6月13日
・化学物質過敏症というのは、MCSでないというなら、日本独特の概念である。
・MCSであるとすれば、日本語訳を正しく変更すべきであり、この疾患概念の必要性、心身的な問題からとらえる必要性がある。疾患概念が確立してないわけだから、治療専門家も存在し得ないはずである。治療者は独りよがりにならないようにしなければならないはず・・・もっとも、テレビで見た夫婦は病院に行けない・・・とのことであり、治療者が居るとは思えなかったが・・
(医療との分断を自らが選択する可能性が高い・・・ので、専門医と名乗るのはその分断を防止するのには役立つのかもしれない)


内科開業医のお勉強日記 : 化学物質過敏症、その原典:MCS ・・・ 2007年10月3日
化学物質過敏症、Multiple chemical sensitivities(MCS)が日常生活で遭遇する多くの物質に対する悪作用をもたらす病態への病名として提唱されたものである。MCSは、ロン・G・ランドルフ(Theron G. Randolph, M.D. 1906-1995)が提唱、日本では北里大学の石川哲が“化学物質過敏症”と名付けたとされるようだ。

この“chemical:化学物質”の対象は、有機溶媒、殺虫剤、ペイント、新しいカーペット、合成洗剤、新しい生地、建物材料、他多くのものをくむのである。身体所見や生化学異常を伴わない主観的症状のみ診断されるもの(Ann Int Med 15 July 1993 Volume 119 Issue 2 Pages 163-164)

MCSが掲載されるのは2000年以降の文献は少なく、1998年のAFP誌(Vol. 58/No. 3 (September 1, 1998) )がまとまった記載の最後の方で臨床的特徴を記載するほどのデータがない
MCS症状を有する多くの患者は女性(85-90%)で、30-50歳に多く存在する。叙述的、疫学的記載は多くなく不明。頻度・罹患率なども不明。プライマリケアでのMCSは報告されておらず、報告されたのは特異的な状況での選別された患者のみである。


・・・・・

American Academy of Allergy and Immunology、 the American Medical Association、 the California Medical Association, the American College of Physicians、 the International Society of Regulatory Toxicology and Pharmacologyといった学会からその診断名称を拒否されており、以下の存在そのものに対する否定的ステートメントが次々に出されているのである。

American Medical Association Council on Scientific Affairs. Clinical ecology. JAMA 1992;268:3465-7.

American College of Physicians. Clinical ecology. Ann Intern Med 1989;111:168-78.

American College of Occupational and Environmental Medicine. Position statement. Multiple chemical sensitivities, environmental tobacco smoke, and indoor air quality. Retrieved March 1998 from the World Wide Web: http://www. acoem.org/paprguid/papers/mcs.htm.

Executive Committee of the American Academy of Allergy and Immunology. Clinical ecology. J Allergy Clin Immunol 1986;78:269-71
.


内科開業医のお勉強日記 :  Acute Irritant-induced Asthma: 刺激に誘発されたぜん息  2009-05-14

主観的所見のみで診断せざるえないMCS or CS・・・このような病名を厚労省は認めたわけだが、これに付随して様々なソーシャルコストが出現する。「衆愚政治」という意味でのポピュリズム大臣も良い部分はあったが、今後に多大な悪影響を及ぼす判断を安直に行ってしまった。
医学を超越して疾患が定着してしまうことの危険性をこの大臣はわかっているのだろうか?

by internalmedicine | 2009-06-12 07:13 | くそ役人  

妊娠初期プリンペラン使用の安全性

妊娠女性の50-80%が吐気・嘔吐を第一トリメスターのうちに経験する。
重症の場合もあるが、医療機関で、催奇形性の危険性を考慮し薬物治療を忌避することが多い。
胎児への影響に関して、薬剤の影響の情報が十分でなく、”その治療の有益性が胎児へのリスクを上回るかどうか”確認するのに不十分である。
US、カナダでは、妊娠中の吐気嘔吐に対しての選択は、pyridoxine 、doxylamineである。重症例でmetoclopramideがなされている。しかし、妊娠中使用は適用外となっているらしい。ヨーロッパやイスラエルでは第一選択として使われている。

日本の場合は、相変わらずのワンパターン
妊婦等
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

2. 授乳婦
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[母乳中に移行することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]
の製薬会社の責任逃れ・・・何も情報のない添付文書



The Safety of Metoclopramide Use in the First Trimester of Pregnancy
N. Engl. J Med. Vol. 360:(24) 2528-2535 Jun. 11, 2009

metoclopramideを第一トリメスターで使用し安全性を検討
1998年1月1日から3月31日までのコンピュータ化データベースで対象を見いだし
妊娠中のmetoclopramide使用と胎児への副事象を他の要素で補正

第一トリメスターのうち、metoclopramide暴露:3458(4.2%)
薬剤暴露無しに比べ、有意なリスク増加無し
重大先天奇形:5.3%   4.9%, respectively;オッズ比, 1.04; 95% 信頼区間 [CI], 0.89 ~ 1.21)
低体重:8.5%   8.3%; odds ratio, 1.01; 95% CI, 0.89 ~ 1.14)
早期出産 :6.3%   5.9%; odds ratio, 1.15; 95% CI, 0.99 ~ 1.34)
周産期死亡: (1.5%  2.2%; odds ratio, 0.87; 95% CI, 0.55 ~ 1.38)


治療的中絶に関しては実質的に影響なし




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FDA Use-in-Pregnancy Ratings:http://www.americanpregnancy.org/pregnancyhealth/fdadrugratings.html

by internalmedicine | 2009-06-11 10:56 | 医療一般