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心不全患者のHbA1cコントロールはほどほどが良い?

心不全患者における、HbA1c5分位死亡率
心不全患者のHbA1cコントロールはほどほどが良い?_a0007242_1712019.jpg


ショッキングな結果である。

血圧のように、糖尿病コントロール目標にも、群毎指定が必要なのか?・・・という命題が出現した。


Aguilar D, Bozkurt B, Ramasubbu K, et al. Relationship of hemoglobin A1C and mortality in heart failure patients with diabetes. J Am Coll Cardiol 2009; 54:422-428.
Weinrauch LA, Lewis EF. Aiming for the best control of glycemia in patients with heart failure and type 2 diabetes: The "sweet spot." J Am Coll Cardiol 2009; 54:429-431.


2年フォローアップでの、HbA1c 5分位検討: Q1 (HbA1C ≤6.4%)、Q2 (6.4% < HbA1c ≤7.1%) 23% 、Q3 (7.1% < HbA1c ≤7.8%) 17.7%、Q4 (7.8% < HbA1c ≤9.0%) 22.5% 、Q5 (HbA1c >9.0%) 23.2%

寄与因子補正後、死亡率はQ3は最小5分位に比較して減少 (リスク補正ハザード比: 0.73, 95% 信頼区間: 0.61 ~ 0.88, p = 0.001)
2年後の心不全入院率はHbA1c増加と共に増加(Q1: 13.3%, Q2: 13.1%, Q3: 15.5%, Q4: 16.4%, and Q5: 18.2%)だが、寄与因子補正後統計学的に有意さが無くなる。




研究対象で、HbA1c最小5分位群では、SU剤服用者が多く、ビグアナイド、thiazolidinedione、insulin使用者が少なかったというバイアスが存在する。

by internalmedicine | 2009-07-23 17:08 | 動脈硬化/循環器  

卵円孔開存の塞栓原因は右左シャントではなく、心房細動のような機序が問題という・・・仮説提言

“New theory proposes "AF-like" theory for stroke in PFO patients, with no right-to-left embolization”

卵円孔開存 patent foramen ovale (PFO)患者における卒中原因として、右左塞栓ではない心房細動みたいな仮説が提唱された
Rigatelli G, Aggio S, Cardaioli P, et al. Left atrial dysfunction in patients with patent foramen ovale and atrial septal aneurysm. An alternative concurrent mechanism for arterial embolism? J Am Coll Cardiol: Cardiovasc Intervent 2009; 2:655-662.
Block PC. Is the hole only a part of the whole? J Am Coll Cardiol: Cardiovasc Intervent 2009; 2:663-664.


中等度から大型の心房中隔瘤を有するPFO患者は時に心房細動類似となり、左房での心房血栓形成の元となる。Rigatelliらは、奇異塞栓類似となり、左房機能障害を生じるという。
Rigatelliらは、98名の卒中既往ある連続患者で、異なるPFO閉鎖デバイスで治療、左房empyting、導管機能、駆出率をエコーコントラストにて50名のAF患者と比較し、70名のリスクマッチ化対照研究を行った。
PFO閉鎖された卒中患者は異常な心房機能をベースラインでは示し、心房細動と類似した状況であったが、閉鎖後、左房パラメータは正常化した。
さらなる解析にて、中等から重症心房中隔瘤を有する場合左房機能障害の強い予測因子となった。
この研究から中等度・重症心房中隔瘤がPFO患者の左房機能障害と関連していることが示唆されると著者らは主張。心房細動患者と類似のメカニズムだということである。



卵円孔開存(PFO)は人口の25-26%に存在してるため、いろんな血管系疾患の原因として引き合いにだされやすいのだろう。

脳卒中の塞栓としての原因として、PFOのシャントが問題なのか? 心房瘤が問題なのか?という問題は以前から議論sれていたと思うのだが・・・

 ↑
(小林製薬のいんちきCMのように)、こんな図をみせられたら、やはり、シャントが問題とかんがえてしまう

エディトリアルには、PFOが必ずしも大きな役割をお果たしてないと考え、

Rigatelliらの研究の示唆するところの、左房機能の改善に寄与する様々な閉鎖デバイスの開発が必要となるだろう。

by internalmedicine | 2009-07-23 16:40 | 動脈硬化/循環器  

診療報酬:英国のP4Pで限界判明

(医療の世界では”不実”で有名な)富士通が解説している・・・P4P(ペイフォーパフォーマンス)
P4P(ペイフォーパフォーマンス)とは、医療機関が、高質で効率的な医療サービスを提供した場合に、高い診療報酬を支払うというインセンティブ制度です。P4Pの目的は、医療の質の向上と共に医療費の有効活用を実現しようとするもので、近年、米国、英国、オーストラリアなど、欧米先進諸国で導入されつつあります。


また・・・適当なことを! 


現実の世界では、英国のP4Pではその限界が報告されている。

2004年、イギリスは、家庭医に対し、臨床の質目標達成に対する"pay-for-performance system”を導入。冠動脈疾患、喘息、糖尿病のケアの質解析の結果、質のinitial gainをもたらしたが、その後の、質の改善は緩徐から減弱となった。

Effects of Pay for Performance on the Quality of Primary Care in England
N Engl J Med. Vol. 361:(4) 368-378 Jul. 23, 2009
2003-2005年間に、ケアの質の改善率は糖尿病、喘息で増加した (P<0.001)が、心疾患では増加せず。2007年までに、3疾患で、改善率は緩徐となり (P<0.001)、ケア観点の質はインセンティブと相関せず、喘息、心疾患患者では減少に転じた。
この"pay-for-performance scheme"と導入と比較して、2005年後の改善速度は喘息糖尿病で不変で、心疾患では減少(p=0.002)
患者方向では、ケアアクセスや個人間のケア観点からは有意な差が見られず。
継続性のレベルは、コンスタントであったが、導入直後より減少が見られ (P<0.001) 、その後も減少のままである。

by internalmedicine | 2009-07-23 15:45 | 医療一般  

日医サービス:「健康食品のすべて」ナチュラルメディシン・データベース

NHK「ニュースおはよう日本」健康食品と薬ののみ合わせについて


これで紹介されたそうである。


データベース、日医会員に解放したとのこと



モデル事業の検証を行っている「国民生活安全対策委員会」からは、医師会員が、国民・患者に分かりやすく、健康食品のリスク等に関する説明を行うことが出来るような資料が必要であるとの指摘がなされていた。

 日医は、7月22日から、本会会員が、いわゆる健康食品の成分や被害事例に関する解説に、容易にアクセスすることが出来る環境を構築するため、WEB版の「健康食品のすべて ナチュラルメディシン・データベース」を、日医ホームページのメンバーズルーム(会員向けHP)からリンクすることにより、無償で閲覧出来るようにした。


「健康食品のすべて」ナチュラルメディシン・データベースはこちらから
 ⇒ http://www.med.or.jp/japanese/members/chiiki.html


例:マオウ(麻黄)から、一部抜粋:
マオウ(麻黄)とは

英文名:EPHEDRA

別名ほか:木賊麻黄:モグゾクマオウ,麻黄根(Mahuanggen,Ma Huang Root),ワイマオウ:矮麻黄(Ephedra gerardiana),フタマタマオウ,マンシュウマオウ(Ephedra distachya),トクサマオウ,コダチマオウ,キダチマオウ(Ephedra equisetina),アイマオウ(Ephedra intermedia),クサマオウ,シナマオウ(Ephedra sinica),Cao Mahuang,Desert Herb,Ephedra shennungiana,Ephedra sinensis,Ephedrae herba,Herbal Ecstasy,Joint Fir,Ma Huang,Ma-huang,Mahuang,Muzei Mahuang,Popotillo,Sea Grape,Teamster's Tea,Yellow Astringent,Yellow Horse,Zhong Mahuang

マオウ(マオウ)とは:ハーブです。通常,枝や先端部を用いてくすりを作ることもありますが,根または全体が使われることもあります。

効き目は:喘息,気管支炎,気管支けいれんなど呼吸器系障害に対処するという科学的データもあります。ただ,この効能を得るには,多量,またはおそらく安全とはいえない量の摂取が必要でしょう。こうした疾患に,危険を冒してまでマオウを使用するのは,得策とはいえません。というのは,ほかにもっと安全な治療がいくつもあるからです。マオウは,かなりの割合で,減量を促進しますが,こうした用途は安全ではなく,効き目もありません。十分な情報が得られていないので,運動選手の成績向上,アレルギー,鼻づまり,風邪,インフルエンザ,発熱など多くの症状に有効かどうかは不明です。
体重減。運動や低脂肪の食生活と併用すると,幾分のダイエットになりますが,用法・用量を守って摂取する健康体の人にも,深刻な副作用が生じるおそれがあります。
喘息や気管支炎,気管支けいれんなどの呼吸器系疾患の症状を緩和しますが,この効能を得るには,多量に,また危険とも取れる量を摂取する必要性があります。ほかにもっと安全な治療法が多くあるため,こうした症状に,危険を冒してまでマオウを使用するのは得策とはいえません。

有効性レベル③:体重減。運動や低脂肪の食生活と併用すると,幾分のダイエットになりますが,用法・用量を守って摂取する健康体の人にも,深刻な副作用が生じるおそれがあります。
喘息や気管支炎,気管支けいれんなどの呼吸器系疾患の症状を緩和しますが,この効能を得るには,多量に,また危険とも取れる量を摂取する必要性があります。ほかにもっと安全な治療法が多くあるため,こうした症状に,危険を冒してまでマオウを使用するのは得策とはいえません。

科学的データが不十分です:運動能力の改善,アレルギー,鼻のうっ血,風邪,インフルエンザ,発熱など。

体内での働き:エフェドリンという化合物を含んでいます。エフェドリンは,心臓や肺,神経組織を刺激します。

安全性:マオウは,安全性にかかわる懸念により,米国では禁止されています。使用すると,血圧上昇,心臓発作,筋肉障害,ひきつけ,卒中,心臓鼓動の異常,意識喪失などの症状に関連し,また命にかかわる場合もあります。こうした副作用は,多量に,または長期に使用した場合に起こりやすくなるでしょう。1日32mg以上摂取すると,脳内出血(脳卒中)の危険性が3倍以上になるようです。また,深刻な副作用の危険性は,有効性を上回るということです。ほかに,めまい,落ち着きのなさ,不安感,かんしゃく,動悸,頭痛,食欲不振,悪心,嘔吐などの幾分軽い副作用の可能性もあります。カフェインのようなほかの興奮剤と併用してはいけません。この場合,命にかかわるおそれなど,副作用の危険性は増大します。カフェインの供給源には,コーヒー,お茶,コーラナッツ,ガラナ,マテ茶などがあります。妊娠中,授乳中,胸痛,不安感のある人,糖尿病や緑内障,心臓病または心臓の鼓動の異常がある,甲状腺に問題のある人,高血圧,振戦,腎臓結石,褐色細胞腫,発作性疾患の人は使用してはいけません。

医薬品との相互作用
中:デキサメサゾン、麦角誘導体、抗うつ薬(モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬)、糖尿病治療薬(血糖降下薬)
高:催不整脈薬(QT延長薬)、メチルキサンチン、けいれん(てんかん)発作予防に使用される医薬品(抗けいれん薬)、興奮剤

経口摂取:肥満患者の痩身に使用される場合,マオウ12mgをガラナ豆40mgとともに1日3回,それに加えて17種類のビタミン,ミネラル,サプリメントを摂取します(3719)。通常の痩身向けには,マオウ1日90mgを,カフェイン192mgとともに摂取する方法も取られています(8647)。このほか,マオウ60mgとコーラの木の実,ウィローバークも痩身に併用されます(12811)。マオウの通常摂取は,エフェドリンとして計算されるエフェドラアルカロイド15~20mgを1日3回までです(6486)。



みたところ・・・かなり役立つデータベースである。

飲み合わせばかりに目が奪われているが、マオウの痩身での使用は36mg/日で、”1日32mg以上摂取”をオーバーしている。さらに驚くのは、ナイシトールの1日量はマオウ ・・・0.60g!!、600mg!!!

・・日本の行政って、アホ?

by internalmedicine | 2009-07-23 15:05 | 医学  

C型慢性肝炎: ペグインターフェロン:α2a vs α2b

「ペガシス®」(ペグインターフェロン アルファ-2a)と「ペグイントロン®」(ペグインターフェロンα2b製剤)の比較




Peginterferon Alfa-2b or Alfa-2a with Ribavirin for Treatment of Hepatitis C Infection
the IDEAL Study Team
www.nejm.org July 22, 2009 (10.1056/NEJMoa0808010)

peginterferon alfa-2bもしくは peginterferon alfa-2aはリバビリンとの併用にて、慢性C型肝炎治療の標準治療とされるが、構成的な修正や用量(体重補正 vs 固定)などの違いが臨床的アウトカムへ影響を及ぼす可能性があり、若干の差があるという報告があった。

だが、今回の報告では、HCVゲノタイプ 1 患者で、SVR率、耐用率は、peginterferon–ribavirin regimens 間で差がなかった。

48週治療
1) peginterferon alfa-2b 標準投与量j:1.5 µg /kgBW/週 or 低投与量 1.0 µg /kg体重/週
+ ribavirin ( 800 - 1400 mg /日
2)peginterferon alfa-2a 投与量a180 µg /週 + ribavirin(1000 - 1200 mg /日)


by internalmedicine | 2009-07-23 12:01 | 消化器  

アリスキレン日本で承認、だが、米国ではアリスキレン+HCTZ合剤第一選択薬として承認

アリスキレンの製造販売承認:直接的レニン阻害剤(DRI)「ラジレス®錠150mg」(http://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090708.html

まいどのことなのだが、日本では当面、この薬剤、ファーストチョイスとしては認めないだろう・・・


だが、米国では・・・次の段階に・・・
FDAはレニン阻害剤 aliskirenとHCTZ合剤であるTecturna HCT(Novartis)を第一選択薬として承認
press release: http://www.novartis.com/newsroom/media-releases/en/2009/1329924.shtml


8900名超のトライアルにて、この合剤にてプラセボ補正いて150-300mg/12.5-25mgにて(トラフ, 10-14/5-7 mmHg)低下、単独では、アリスキレンにて 5-8 mm Hg/2-3 mm Hg、HCTZにて 6-7 mm Hg/2-3 mm Hgであった。有意な血圧降下が1週間以内に見られ、最大降圧効果は1ヶ月で現れるとのこと




レニン阻害降圧薬 アリスキレン FDA認可  2007-03-07だから、米国→日本での承認タイムギャップ少なくなったものだ・・・

この承認の迅速さは・・・桝添の数少ない功績だと思うのだが・・・

世界で一番遅いといえる薬剤の製造・販売承認は、世界で常識となっている薬剤が使えないという大きな弊害をもたらしている。しかし、新薬というのは副事象に関する十分なデータが少ないし、薬価が高いため、、コスト有用性から考えてどうなのか・・・疑問があがる。承認を早くするのなら、検討項目に、コストユーティリティーと有害性のウェイトを上げるべきである。

アリスキレンは胃腸障害と、高カリウム血症などの副事象の可能性がある。HCTZ併用はカリウム蓄積作用を打ち消し合理的なのだろうか?

by internalmedicine | 2009-07-23 09:08 | 動脈硬化/循環器  

PHS 1研究解析 : 心不全生涯リスク減少に5つの要素

修正可能なlifestyle要素と心血管健康状態の相関に着眼した研究が前項とともに2つJAMAに記載

Djoussé らはPHS Iデータ解析にて健康ライフスタイル習慣と心不全生涯リスクの相関を検討
非喫煙、定期的運動、軽度アルコール摂取、適正体重維持、シリアル、果物・野菜摂取は男性医師の心不全生涯リスク低下と相関したという報告
Relation Between Modifiable Lifestyle Factors and Lifetime Risk of Heart Failure
Luc Djoussé, MD, ScD, MPH; Jane A. Driver, MD, MPH; J. Michael Gaziano, MD, MPH
JAMA. 2009;302(4):394-400.



男性は生涯において約5分の1の確率(21.2%)で心不全となるが、健康なライフスタイル4つ以上まもれば、10分の1(10.1%)になると言えると著者ら

前者の研究はPHS I(1982-2008)の20,900名の健常男性のデータからで6つの修正可能なライフスタイル要素である、体重、喫煙、運動、アルコール摂取、朝食シリアル、フルーツ・野菜摂食に関して評価。平均22.4年フォローアップで、1200の心不全新規発症(5.7%)、4,999名の死亡確認(23.9%)
健康的なlifestyle4要素どれも遵守しない参加者に比較して、4つ以上の要素を遵守する場合は、心不全、糖尿尾病の発症リスク低下させる。心不全生涯リスクは40歳で13.8%で、、70歳、80歳までコンスタントに維持で、生涯リスクは10.6%。高血圧なしのひとより高血圧男性は、約2-4%高い。
正常体重、非喫煙者、定期的運動、適度なアルコール、朝食シリアル、果物・野菜摂取は、不適切な行為を続けるのに比較して、心不全生涯リスクを減少させる。
健康的なライフスタイル要素は、心不全生涯リスクと逆相関。

by internalmedicine | 2009-07-22 10:14 | 動脈硬化/循環器  

lifestyleと高血圧:NHS II研究

Formanらは、NHS II データ解析にて、低リスクlifestyle要素と高血圧発症リスクの相関評価。修正可能要素:BMI25未満、日々の運動、健康食要素が有意な事故報告高血圧頻度低下と相関した。


Diet and Lifestyle Risk Factors Associated With Incident Hypertension in Women
John P. Forman, MD, MSc; Meir J. Stampfer, MD, DrPH; Gary C. Curhan, MD, ScD
JAMA. 2009;302(4):401-411.

by internalmedicine | 2009-07-22 10:13 | 動脈硬化/循環器  

CSFバイオマーカーで初期アルツハイマー病を予測できるか?

MCIのうちに、その後のアルツハイマー病(AD)発症予測ができるか?
ADの病理的hallmarkerは、タウ蛋白からなるニューロンの細胞内神経原線維変化であり、原繊維内のシナプス毒性βアミロイド(Aβ)ペプチドの細胞外沈着である。ニューロンの変化はまた、認知症発症しない老人でも見られ、その発症に関して先行性病的所見ではないかと議論がなされている。一方、γ-とβ-secretase inhibitorやワクチンレジメンの開発が急で、早期診断の重要性が高まっている。


で、客観的バイオマーカーで発症予測ができないか・・・という話


先行研究
Association between CSF biomarkers and incipient Alzheimer's disease in patients with mild cognitive impairment: a follow-up study
The Lancet Neurology, Volume 5, Issue 3, Pages 228 - 234, March 2006


今回多施設研究

CSF Biomarkers and Incipient Alzheimer Disease in Patients With Mild Cognitive Impairment
JAMA. 2009;302(4):385-393. :フルテキスト


多施設前向きコホート研究で、Mattssonらは、いくつかのアルツハイマー疾患CSFバイオマーカーの正確性を評価し、βアミロイド1-42、総タウ蛋白、リン酸化タウはアルツハイマー初期とMCI患者で予測余韻となることが判明。これら3つのCSFバイオマーカーは、中央値3年経過フォローアップにおいて、良好な正確性を示した。

しかし、バイオマーカーに基づくアルツハイマー病予測は、担肢節研究で報告されたより、正確性が低く、アッセイにおける施設間のばらつきが認められた。

8ヶ国12施設で、750名のMCI、529名のアルツハイマー病、304名の健常者
フォローアップ中、271名がMCI、11%の年間発症と判断



Figure 1. Percentage of Patients With MCI Who Developed Alzheimer Disease by Quintiles of CSF T-Tau and CSF Aβ42/P-Tau Ratio


アルツハイマー病発症AUR解析にて3つの蛋白値
* Beta-amyloid1-42: 0.78 (95% CI 0.75 to 0.82)
* Total tau: 0.79 (95% CI 0.76 to 0.83)
* Phosphorylated tau: 0.76 (95% CI 0.72 to 0.80)



Figure 2. Scatterplot of Cerebrospinal Fluid (CSF) Aβ42:P-Tau Ratio and CSF T-Tau in Patients With Alzheimer Disease and Controls


アルツハイマー病と後にアルツハイマー病に移行したMCIは。β-amyloid1-42は対照群の約半分。総・リン酸化タウ蛋白は、雑に言えば約二倍。

アルツハイマー病への発症予測において、感度は83%(95%CI 78-88%)で、特異度72%(95% CI 68%-76%)
以前の137名の患者の単一施設研究の約10%ポイント低下における診断予測価値より低かったが、患者のスペクトラムの狭さにより、過剰なリスク診断正確性を導いていたのかもしれないと著者らは述べている。

by internalmedicine | 2009-07-22 08:57 | 精神・認知  

線維筋痛症:ハイドロセラピーのメタアナリシス

hydortherapy: (水や鉱泉に患部を浸してする)水治療法、下記メタアナリシスは温泉、バルネオテラピー(balneo therapy)、タラソテラピー( thalassotherapy)やハイドロセラピー・パッキング・compressなどを含む検討である。

あまりに対象手技が広いため、結局、心理的要素が大きいという傍証になってしまったのでは・・・

Efficacy of hydrotherapy in fibromyalgia syndrome—a meta-analysis of randomized controlled clinical trials
Rheumatology, doi:10.1093/rheumatology/kep182


FMSに対するhydrotherapy(spa-, balneo- and thalassotherapy, hydrotherapy and packing and compresses) のRandomized controlled trials (RCTs)


痛みやHQROLに関して短期的ベネフィットを有し、方法論的な弱さに基づく、過剰評価リスクの可能性が、小規模研究において存在する。



”ハイドロセラピー”をググるとかなり変なサイトが・・・ごっそりと・・・検索される

ハイドロセラピーは、Quack Medicineの一群の一つとして扱われており(http://www.collectmedicalantiques.com/quack.html)、なぜか腸洗浄やデトックスと結びついているようだ。

”pain hydrotherapy"、"colon hydrotherapy"などサブタイプがあるようだが、このレビューは一括して検討されている。後者の副事象として、腸膿瘍などが報告されているようだ(The Lancet Infectious Diseases, Volume 5, Issue 8, Pages 527-527

タラソテラピーの脳性小児麻痺への報告は,温暖環境・社会的インターラクションなどが大きな役割を示す(Acta Paediatr. 2009 Apr;98(4):670-4. Epub 2008 Nov 11.)らしい。海水中のミネラルがどうのこうのという説明をする人がいるが・・・目の前に証拠を見せていただいたことが無く・・・その人の妄想と今のところは考えざる得ない。

by internalmedicine | 2009-07-21 11:49 | 運動系