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2009年室内空気質(IAQ)ガイドライン:湿気とカビ

2009 WHO Guidelines for Indoor Air Quality – Dampness and Mold
http://katysexposure.wordpress.com/2009/07/19/2009-who-guidelines-for-indoor-air-quality-dampness-and-mold-2/

微生物環境は室内空気汚染の鍵要素である。多数の細菌や真菌、特に糸状菌(mould)が、湿潤環境で増殖しやすい。

建物内湿気と生物学微生物との関連に関して特異的エビデンスの包括的レビュー

レビューでは、最も重要な影響は、呼吸器症状・アレルギー症状・喘息・免疫系への変動を含むと結論、カビの存在の確認、室内増殖コントロール測定が重要と述べられ、WHOガイドラインがこのレビューをベースに作られたということ

健康副事
象を防止できる最も重要なことは、湿気と床の表面の微生物増殖予防と建物の構造であるとしている。


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by internalmedicine | 2009-07-21 09:45 | 環境問題  

FDA:ゾレア使用に関する心発作・卒中リスクに関する注意喚起

Xolair(omalizumab)に関して心発作、心拍リズム異常、心不全、卒中のリスク増加の報告に関する安全性レビュー開始

FDA Investigating Safety of Asthma Drug Xolair
Injected medication may be linked to higher risk of heart attack, stroke, agency says
Posted July 16, 2009


2年前、アナフィラキシーショックとの関連は述べられているが、今回は、Evaluating the Clinical Effectiveness and Long-Term Safety in Patients with Moderate to Severe Asthma (EXCELS) トライアルの検討により派生された問題提起と言える。
ゾレアは本来吸入ステロイドでコントロール不良者に対する注射薬剤で、このトライアルは、5000名の投与患者と2500名の非投与者の比較である。


現時点で使用中止の指示をFDAは行ってない。しかし、心発作や卒中に対する可能性を含め注意点を喚起している。
この研究結果は2012年までには期待できない。FDAはゾレア使用に関して心発作と卒中に関する注意喚起という次第

by internalmedicine | 2009-07-21 09:11 | 呼吸器系  

日本東洋医学会 漢方治療エビデンスレポート 2009

東洋医学、西洋医学と二分割するのではなく、互いに検証しあう必要性に関し、議論はないと思う。東洋医学会が真正面から検討してくれていることは実に喜ばしい。

日本東洋医学会 EBM特別委員会
http://www.jsom.or.jp/medical/ebm/index.html


メタアナリシス1つのみと、まだまだという感想は持つが・・・文献の質検討もなされているようだ。
この方面の臨床研究は、出版バイアスが最大の問題というのは、いつも思うことであるが・・・否定的結果も必ず出版され評価されるべきである。あと、副事象に関する検討が論文一般に不十分という印象をもつ。

“EBM漢方” 感想文  2004-07-04
" 体に優しい漢方"・・・ミスリードにならないのか?  2008-10-27

by internalmedicine | 2009-07-21 08:46 | 医療一般  

新型インフルエンザ: WHO実数把握断念

WHO、新型インフルエンザ患者数計測ギブアップしたそうです。


WHO to stop counting swine flu cases
CBC News Last Updated: Friday, July 17, 2009 | 11:57 AM ET


Tracking individual swine flu cases is too overwhelming for countries where the virus is spreading widely, the agency says in a statement. WHO will no longer issue global totals of swine flu cases, although it will continue to track the global epidemic.


各国はウィルス変異の兆候、新型インフルエンザの広がりや、受診数・重症例の増加などのサインなどの調査継続すべきとしている。WHOは初回ケース報告を各国に尋ね、流行記載数について週毎の報告を得ていた。
世界中で9万5千人近く、429名の死亡数とこの記事では記載されているが、イギリスだけですでに先週55,000名推定新規ケースが報告されている。

by internalmedicine | 2009-07-18 08:40 | インフルエンザ  

INSPIREトライアル:インターフェロンγ-1b 特発性肺線維症への治療推奨できず?

軽症・中等呼吸機能障害患者のサブグループに関するこれまでの報告と異なるが、インターフェロンγa-1b治療推奨できないという結論

NCT00075998のsecond interim analysis

Effect of interferon gamma-1b on survival in patients with idiopathic pulmonary fibrosis (INSPIRE): a multicentre, randomised, placebo-controlled trial
the INSPIRE Study Group
The Lancet, Volume 374, Issue 9685, Pages 222 - 228, 18 July 2009

by internalmedicine | 2009-07-17 09:56 | 呼吸器系  

新型インフルエンザ流行に関する大衆認識、大衆不安、行動変容の関連

桝添はなぜか一般大衆から総理大臣候補と噂されるほど高評価のようだが・・・新型インフルエンザでの騒ぎをみるにつけ、個人的には???・・・と。

何か問題あると、すぐ現場に責任転嫁・・・うまくいった部分がすこしでもあればすべて自分のおかげ・・・一番の問題は、”財務省の杉本和行次官”がまず予算措置せずと公言したことに何の反論もせず、結局新型インフルエンザに関してドラスティックな国家的財務対策がおこなわれてないことだろう(参照:新型インフルエンザ 流行地域情報と添付文書改訂を早く! 2009-05-18  )
診療拒否と騒ぐ、毎日新聞 2009-05-05
【診療拒否騒動・マスコミ捏造】桝添厚労大臣のコメントを正しく報じないマスコミ?  2009-05-16

・・・結局、官僚主義ど真ん中の、小ずるい男としか、私には思えないのだが・・・・

首相官邸:マスク使用の指導は穏当だが、個別症例の診断確定にはPCR法は使わせない!という総理の意気込み  2009-05-22




もう一つの大きな問題は、自称authorityたちのマスコミでの暴走・・・マスクなどをさせないとする元保健所長や東大から横滑り官僚(マスク予防問題:一人のお馬鹿の発言を利用してミスリードする産経新聞)などは、啓発すべきところを啓発せず、国民に混乱をもたらした大罪の責を負うべきだろう。

BMJに掲載論文は、新型インフルエンザ、いわゆるブタインフルエンザ(外国メディアも、一部医学系ジャーナルも”Swine flu”の記載復活の動き・・・)に対する広報の重要性、すなわち正しい認識をもつことがその個別感染対策行動につながるという報告である

いわゆる“ブタインフルエンザ”からのリスク減少させ、政府施策やリソースについて周知する、特異的アクションについての広報努力を支持する報告で、流行が”over-hyped"(過剰宣伝)されることの認識に取り組むことは困難だが、価値あることである。民族間に流行への異なる対応があるか追加研究が必要。

Public perceptions, anxiety, and behaviour change in relation to the swine flu outbreak: cross sectional telephone survey
BMJ 2009;339:b2651
“ブタインフルエンザ故に・・・直近4日間”推奨された行動変容を行ったという回答が37.8%(n=377)で、4.9%(n=49)は、あらゆる回避行動を行ったと回答。
個人詳細、不安補正にて、推奨された変化は、“ブタインフルエンザは大事な問題であるという認識”と相関した。
感染リスクは高リスクであり、長い間流行が続くこと、権威者は信頼できること、良好な情報が与えられているとうこと、人々は感染リスクコントロールできるということ、特異的行動がリスク減少に役立つということがその大事であるという認識としている。
流行について不明確であること、流行が大げさであると信じ込んでいることはその行動変容変化の低さと相関した。
最強力な行動変容予測因子は民族性であり、マイノリティーはより推奨された変化を行い (オッズ比 3.2, 95% 信頼区間 2.0 ~ 5.3)、より感染回避行動を実行している(4.1, 2.0 ~ 8.4)。



雑音を発する自称権威者たち、不安をあおるマスコミを黙らせることは困難

医療系スポークスマンを設置する意見や、必ず公的推奨と反する情報を提供する場合でも必ずその推奨を報道するべきとするようなメディアのルールの確立が必須だろう。

by internalmedicine | 2009-07-17 09:32 | インフルエンザ  

QRISKスコア:英国コホートに基づく心血管疾患スコア Framinghamより良好予測

Framingham based primary cardiovascular risk calculator:http://www.patient.co.uk/showdoc/40000133/

QRISK®2 cardiovascular disease risk calculator:http://www.qrisk.org/



以下の論文の結論は、
QRISK cardiovascular disease risk equationは、 Anderson Framingham equationより、UKでの心血管疾患・高リスク・ポピュレーションを同定に改善をもたらす。QRISKは10年の心血管疾患リスクを過小評価するが、過小予測に関してはAnderson Framinghamより少ない。


An independent external validation and evaluation of QRISK cardiovascular risk prediction: a prospective open cohort study
Gary S Collins, Douglas G Altman
BMJ 2009;339:b2584

図1 心血管疾患10年リスク( QRISK と Framingham risk equations)




図3 Kaplan-Meier予測・観察 QRISKとFramingham risk equationの5年齢幅毎の10年リスク




QRISK,は、新しい多要素心血管疾患リスク予測アルゴリズムで、UKで開発されたもの
2007年7月に発表され、QRISKは、従来の心血管リスク要素、(1) 年齢、 (2) 性, (3) 収縮期血圧, (4) 喫煙状態, (5) 血中コレステロール/HDL比は従来のFraminghamリスク計算式に組み込まれているものを含み、さらに、 (6) body mass index, (7) 心血管疾患家族歴, (8) 社会的孤立:social deprivation (Townsend score), (9) 降圧治療を含む。事前存在の糖尿病診断の存在、心電図左室肥厚所見はFraminghamに含まれるがQRISKからは除外。


でも、こういう報告っては後出しじゃんけん的・・・どのようにも、スコア修正できるし・・・いろんな条件で、たとえば他国で検討してみてみないとなにも・・・

by internalmedicine | 2009-07-17 08:29 | 動脈硬化/循環器  

カプセル内視鏡のadvanced adenoma検知 感度 73%、特異度 79%

2007年10月1日に保険収載されたカプセル内視鏡は、小腸出血,つまり出血源不明の消化管出血がかなりの精度で診断でDouble-balloon enteroscopy (push-and-pull enteroscopy)とともに期待され・・・たとえば・・・
Role of small-bowel endoscopy in the management of patients with inflammatory bowel disease: an international OMED-ECCO consensus.
Endoscopy. 2009 Jul;41(7):618-37. Epub 2009 Jul 8.


故に、カプセル内視鏡側から見れば、以下の不名誉な報告は本意ではないのかもしれない


カプセル内視鏡のadvanced adenoma検知 感度 73%、特異度 79%

感度が低い割に、 “7.9%で、手術が必要事例あり”というのは・・・ 



“前向き、多施設研究で、光学コロノスコピー比較で、既知・疑診結腸疾患対象”

Capsule Endoscopy versus Colonoscopy for the Detection of Polyps and Cancer
N Engl J Med. Vol. 361:(3) 264-270 Jul. 16 2009
328名の患者(平均年齢58.6歳)
内服後10時間以内排泄、バッテリー寿命前回収を対象で、すべての92.8%
ポリープサイズ6mm以上の検知感度 64% (95% 信頼区間  [CI], 59 - 72) 、特異度 84% (95% CI, 81 - 87)
advanced adenomaの検知感度 73% (95% CI, 61 to 83)、特異度 79% (95% CI, 77 - 81)
コロノスコピーによる19名の癌発見のうち、14例がカプセル内視鏡にて検知(感度、74%;95% CI, 52-88)
捨てての病変で、カプセル内視鏡の感度は腸内のclenlinessに依存
軽症-中等症副事象イベントが26名(7.9%)、でほぼすべてで手術が必要であった。

by internalmedicine | 2009-07-16 11:01 | 消化器  

記憶障害・認知症予測の遺伝子診断

加齢に伴う記憶障害発症進行が遺伝に依存するという事実は冷酷にもおもえるが、そのリスクを客観的にとらえて、生活指導や薬物予防に役立てられるとしたらと・・・ポジティブに考えることもできるのだろう。

記憶と APOE ε4 Alleleについて、APO ε4 variantはアルツハイマー病リスク増加と関連。認知加齢の縦軸モデリングにて1、2つの APOE ε4 alleleをもつ対象者と、持たない対象者ではその差が60歳前で生じる。
Longitudinal Modeling of Age-Related Memory Decline and the APOE ε4 Effect
N Engl. J Med. Vol. 361:255-263 Jul. 16, 2009

primary end pointは長期記憶喪失、長期記憶スコア: Auditory–Verbal Learning Test (AVLT-LTM)
一般認知、非記憶ドメイン評価のprioriとしてFolstein MMSE、言語スキルとしてCOWATも評価
Judgment of Line Orientation (JLO) testを視覚空間認識能テストとして施行

815名解析、317 APOE ε4 キャリア (ホモ接合体 79、238はヘテロ接合体キャリア)
非キャリア比較において、フォーマルな教育期間 (15.4 years)と女性比率 (69%)という条件での等価比較では、より若年 (平均年齢, 58.0 vs. 61.4 歳; P<0.001) 、より長期フォロー (5.3 vs. 4.7 年, P=0.01)されている。
キャリアの縦軸減衰は60歳前から始まり、加速が急速 (P=0.03)で、allele量効果的である (P=0.008)

記憶障害・認知症予測の遺伝子診断_a0007242_9274168.jpg




そして、アルツハイマー病と関連する成人はランダムに割り付けし、臨床的な心理的distressに関して差がなかった。
Disclosure of APOE Genotype for Risk of Alzheimer's Disease
REVEAL Study Group
N Engl. J Med. Vol. 361: (3) 245-254 Jul. 16, 2009




”MRI・・アポリポ蛋白E・長谷川式簡易痴呆スケール(HDS-R)”を脳ドックと称して行っている施設がある。先走りしている施設はいかなる説明が被験者になされているのだろうか?確たるエビデンスがないうちにする説明というのは・・・はなはだ混乱をもたらすと思うのだが・・・


生命保険会社などがこのような遺伝情報を使ってビジネスを構築するとしたら・・・という、もう一つの悪夢も・・・


APOE 表現型を持つ人は、ストレスによる記憶障害を生じやすい 2007-08-28

妊娠中、胎児由来の胎盤遺伝子を介して、母親に脂質代謝の影響を及ぼす 2005-10-31

by internalmedicine | 2009-07-16 09:49 | 精神・認知  

変形性膝関節症:過体重・肥満と軟骨容積の関係

Journal Radiology 8月号掲載予定とのこと


Boston University School of Medicine.の放射線科 Frank W. Roemerらの報告で、30ヶ月フォローアップにて20.2%が膝軟骨緩徐な喪失と、4.8%の急激な喪失が認められたという報告で、主な軟骨喪失のリスク要因は、事前に存在する軟骨損傷、過体重・肥満、軟骨関節の破壊・軟骨損傷(半月板)、MRI出見られる重度の障害である。他の要因は関節に沿う膜炎症と関節の異常液産生であるとの報告。

体重増加は急激な軟骨喪失と相関し、BMI1単位毎に11%の軟骨喪失の増加が見られる。
肥満と急激な軟骨喪失の関連は年齢、性別、民族後補正後も存在する。

体重減少が疾患進行を遅らせる最も重要な要素の可能性大。

変形性関節症は最も多い筋骨格系疾患で健康・社会経済的インパクトがこの加齢社会では大きい。

ソース:http://news.yahoo.com/s/hsn/20090715/hl_hsn/excessweightspeedsuposteoarthritis



体重と、変形性膝関節症に関しては、知識としてはよく知られている(American Journal of Epidemiology Vol. 128, No. 1: 179-189 ,1988)


事前にも同様な、肥満・過体重の膝関節軟骨減少への悪化要因に関する報告があった。
 ↓
Obesity and adiposity are associated with the rate of patella cartilage volume loss over 2 years in adults without knee osteoarthritis
Annals of the Rheumatic Diseases 2009;68:909-913
膝蓋骨軟骨は年1.8%(95%CI, 1.4%-2.1%)の減少速度、ベースラインBMI、体重、脂肪総量、脂肪比率増加毎に共役因子補正後も何カツ減少速度増加 (all p<=0.04)。両性とも同様だが、男性の方が幾分か少ない影響の傾向。

体重減少を主眼に置いた指導が、膝関節症に対しても行われるべきであろう。

by internalmedicine | 2009-07-15 14:36 | 運動系