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居宅内の小児の存在が肺炎感染減少に寄与? 一方、小児ワクチンで非対象血清型は全体的に増加

る浜六郎さんなら、肺炎球菌ワクチンは住民レベルでかえって肺炎球菌性肺炎を増やすと・・・大騒ぎすると思う。


成人の細菌性肺炎球菌感染症のpopulation rateは、2000年、小児conjugate vaccine導入後、serotypeカバーされている感染症が減少している。しかし、非ワクチンserotypeによる疾患率は、高齢者、喫煙者、糖尿病、アフリカ系アメリカ人、現行の重要なリスク群において増加している。
居宅内の若年児の存在が成人の疾患リスク減少と相関が見られることは、興味深い・・・という報告

直接のワクチン接種者である小児以外の世代への影響をとらえた研究

ワクチンというのは、摂取者だけでなく、接種対象世代外を含めた地域住民への影響を加味する必要があるというのは常識的と成ってきた。同じ細菌種とはいえ、ワクチン対象外血清型へ、ダイナミックな影響をもたらすことがあきらかというのは興味深い。



Exposure to Children as a Risk Factor for Bacteremic Pneumococcal Disease

Changes in the Post–Conjugate Vaccine Era

Joshua P. Metlay, MD, PhD; Ebbing Lautenbach, MD, MPH, MSCE; Yimei Li, MS; Justine Shults, PhD; Paul H. Edelstein, MD

Arch Intern Med. 2010;170(8):725-731.


フィラデルフィアやペンシルバニアの5つの地域の48の急性期病院で、2002年10月1日から2008年9月30日まで、市中肺炎全入院成人患者
血清型分離と患者特性を比較

研究期間中、ワクチン血清型による年間疾病率は年29%減少
しかし、非ワクチン血清型による疾病率は年13%増加
包括的には、成人では、7%の増加となった。

加齢は、ワクチン血清型と比較して非ワクチン血清型感染のリスク要素

情報源対象集団の全患者比較で、アフリカ系アメリカ人は感染リスクが高い
さらに、居宅内に子供がいることは、疾患リスク減少に関連する。
喫煙、加齢、糖尿病はやはり成人のリスク要因として重要



にしても・・・日本のワクチン行政ってのは・・・声高な反ワクチングループ主導の低脳マスコミ集団によるヒステリー的ワクチンたたきに右往左往し、結果、一般的な国民に多大な潜在的損害を与え続けている。この低脳マスコミたちにえさを与える感染症専門家・研究者たちは目立ったが、そうでない毅然とした専門家たちはマスコミのselection biasにより無視され続けた。

今、blogやtwitterで、マスコミ・バイアスをスルーして、毅然と反論ができる時代・・・

by internalmedicine | 2010-04-27 09:58 | 感染症  

利益相反の情報開示の問題は、日常臨床にも迫っている

医師・研究者とメーカーとの経済的つながりの開示要求が広がってるが、ジャーナル読者の資金関係、経済的つながりに関しての患者や、研究被験者の姿勢・反応は不明

それで調査・・・

利益相反の情報開示の問題は、日常臨床にも迫っているようだ。

The Impact of Disclosing Financial Ties in Research and Clinical Care
A Systematic Review
Adam Licurse, BA; Emma Barber, BS; Steve Joffe, MD; Cary Gross, MD
Arch Intern Med. 2010;170(8):675-682.

6561の引用をスクリーニングし、244の利用可能なアブストラクトを抽出

11の研究でFTsとqualityの認識評価

臨床において、患者は経済的つながりが質を低下させると考え、ケアのコストを増加させると考える。

研究において、経済的つながりは研究の質の認識に影響をあたえた。

2つの研究から、ジャーナル記事の質の読者認識は経済的つながりのdisclosure後低下した。

8つの研究で経済的つながりの受容評価。患者は、professional giftに比べ、医師へのpersonal giftsを非認容的ととらえている。

10研究中6つで、情報開示の重要性を評価し、多くの患者・研究被験者は経済的つながりについて情報開示すべきと信じている。他の4つでは、約1/4が経済的つながりを開示すべきと考えているというもの

被験者の意志評価に関する7研究では、約1/4が経済的つながり開示後、意欲低下すると答えている。


受診している医者や、参加している治験でその関係者がメーカーべったりだと、まぁ、患者や被験者は、不審を感じるのは当然だろう。

一般医師側にとって、今の時代、メーカーからの心動かされる個別ギフトなんて、ほとんど存在しない。

だが、日常臨床ではすべての情報アンテナを閉ざすわけにもいかない。で、製薬メーカーが積極的にくんでくれる講演会はありがたい存在。でも、そのスポンサーに遠慮するせいか、内容に偏りがあるのが通常なのも事実。MRさんたちのもってくるパンフレットは、その業界で顔が売れている医者たちのバイアスに満ちた情報満載。自分で探し求めた情報だけが真実と信じても、アンテナは広げていたい。だから、製薬会社の情報を無視するわけにもいけない。


公的に金を出さない限り、ただでさえ費用が膨大と成った大規模となった臨床研究、その費用はどこがが出すのかと言えば・・・特定の利益団体とリンクせざる得ない。
公的に、具体的に言えば、税金から、開発費用を出すかと言えば、全員が No!・・・というに決まってる。

by internalmedicine | 2010-04-27 09:10 | 医療一般  

「聴診衣」

先日あった「日本呼吸器学会」で、念願の「聴診衣」を触ってきた

http://www.teijin.co.jp/news/2009/jbd090325.html



「かつて触ったことのある感覚」ってのに興味をもち・・・一触りしていこうと、このことに触れた講演が合った後、帝人のブースへ行くと、小さな人のかたまり

耳をすますと、「値段は?」、「どういう形で販売?」・・・という質問次々・・・担当者は詳細はまだ未定という答えだけ・・・まともに答えてなかった。

学校検診などや病院での、診療トラブルに備えようと、考える人が多いと思うが、そのコストや手間をかんがえると二の足を踏む

聴診器を当てる行為は変わらない・・・根本的解決にならない

このことに、すぐさま気づいたのだろう・・・群衆のひとかたまりは、次第に小さくなっていった。

by internalmedicine | 2010-04-26 09:33 | 呼吸器系  

前立腺癌にメトホルミン治療は役立つ・・・らしい

抗糖尿病薬であるメトフォルミンは、bicalutamide (Casodex)によるホルモン抵抗性前立腺癌cell lineの増殖緩徐化を助ける。この相互効果により、複合的投与で、前立腺癌細胞コロニー形成を減少させるとのこと。

Colquhoun A, et al, "Utilizing metformin to enhance the efficacy of androgen deprivation therapy in the treatment of prostate cancer" AACR 2010; Abstract 1799.


http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/AACR/19732


PIIトライアル中のようだが・・・

Metformin in Preventing Androgen Deprivation Therapy Induced Insulin Resistance and Metabolic Syndrome (MVENT)
NCT01077479

by internalmedicine | 2010-04-26 09:10 | がん  

CGRP受容体遮断効果のあるトピナなど・・・片頭痛代替的使用に期待

トピナ錠(topiramate)は、直接、感覚性三叉神経からのCalcitonin gene-related peptide (CGRP)の刺激性遊離を直接抑制し、世界的には片頭痛にも使用されている。

telcagepantとともに、the Lancetに解説がなされている。
トリプタン剤の代替的使用に期待が持てる。

New drugs in migraine treatment
It is hoped that telcagepant and topiramate, as potential acute anti-migraine therapeutics, will provide an additional treatment choice for the 15% of adults afflicted by migraine in the West.
New Drug Class The Lancet (online Apr 22)

新しい片頭痛治療

calcitonin gene-related peptide receptor blockerである、telcagepantとtopiramateは、急性の片頭痛治療薬で、西側社会の成人15%で追加治療選択となり得る主張
この薬剤は
トリプタンは、多くの片頭痛患者に改善効果をもたらすが、薬剤不応性の人もいるし、副作用を有する人もいる。三叉神経・CNSにおけるいくつかの部位に働く。
Telgapantは、トリプタン使用制限となる血管収縮を引き起こさない。発作時急性治療の臨床トライアル比較で、同等だが、プラセボよりは良好
Telcagepant は多剤治療反応悪いか、使用不能の場合期待ができる。

片頭痛頻回故予防が必要な患者では、topiramateが多くの国で第一選択で用いられている
一般的に安全で、耐用性が良好というのがその理由である。

データでもtopiramateが慢性片頭痛からエピソード的片頭痛改善に役立つことが示されている。




カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体アンタゴニスト・telcagepant(テルカゲパント;MK- 0974)


トピナ錠50mg:トピラマート錠:topiramate



アルコール依存治療薬 協和発酵キリン株式会社の薬品が抗酒的に効く  2007-10-10

by internalmedicine | 2010-04-24 09:18 | 中枢神経  

救急部門での発熱幼児:重度細菌感染診断症状と兆候:医師判断は感度も特異度も低い

診断・治療モデル化というのは救急医療と相性がいいのかもしれない。
既往・症状・兆候・身体所見・検査所見などをスコア化してそれに従い、抗生剤処方を決める・・・という方法に変わるかもしれない。

The accuracy of clinical symptoms and signs for the diagnosis of serious bacterial infection in young febrile children: prospective cohort study of 15 781 febrile illnesses
BMJ 2010;340:c1594, doi: 10.1136/bmj.c1594 (Published 20 April 2010)
【目的】 5歳未満の発熱・診断疑診治療施行下の幼児の現行のプロセス評価
重度細菌性感染とself limitingな非細菌性疾患の鑑別に関する多変量モデルの開発・試験

【デザイン】 2年の前向きコホート研究

【セッティング】 Westmead、オーストラリアのED

【被験者】 熱性状態の5歳未満の幼児(2004年7月1日から2006年6月30日)

【介入】 病院の電子記録保持システムへ、40の臨床的特性自発的登録を行った標準化臨床評価が医師により行われ、重度の細菌戦感染症確認、除外をレントゲン・微生物試験、フォローアップで確認

【主要アウトカム測定】 3つの重度細菌感染(尿路感染症、肺炎、細菌血症)診断、臨床的意思決定モデルと診断時臨床的判断の正確性

【結果】 15781名のうち、観察期間 インスタンスフォローアップ93%

三つの被検感染症(尿路感染症、肺炎、細菌血症)の組み合わせ頻度は7.2% (1120/15 781, 95% 信頼区間(CI) 6.7% ~ 7.5%)尿路感染症診断 543 (3.4%) 例 (95% CI 3.2% ~ 3.7%)、 肺炎 533 (3.4%) 例 (95% CI 3.1% ~ 3.7%)、細菌血症 64 (0.4%) 例 (95% CI 0.3% ~ 0.5%).

重度細菌感染のほぼ全員(>94%)が適切な検査、尿細菌検査、胸部レントゲン、血液培養を受けていた。

抗生物質は、尿路感染 66% (359/543) 、肺炎 69% (366/533)、細菌血症 81% (52/64)で投与

しかし、細菌性感染なしの小児の20% (2686/13 557)が抗生剤処方を受けていた

臨床的評価のデータと確定診断から、診断モデルを多次元的ロジスティック回帰モデル手法を用いて開発。

細菌感染医師診断は、感度が低く (10-50%)、特異性が高い (90-100%)
臨床的診断モデルは、感度・特異度とも、広範な価値をもつ


【結論】 ED医師は、発熱幼児の重度細菌性感染症の尤度を過小評価し、抗生剤投与に関するundertreatmentをもたらす。
臨床的診断モデルを用いることで、重症細菌感染の感度を高める意思決定が可能となり、早期治療を改善することにつながる。



尿路感染症:臨床的指標、多次元モデルからのオッズ比ログ表示



肺炎:臨床的指標、多次元モデルからのオッズ比ログ表示



細菌血症:臨床的指標、多次元モデルからのオッズ比ログ表示l

by internalmedicine | 2010-04-23 09:50 | 感染症  

老人患者特異的入院リハビリテーション

リハビリテーション医学は比較的若年者の神経学的、筋骨格筋、整形、呼吸、循環器疾患といった臓器特異的な区分けが一般になされている。
認知機能や多くの合併症、polypharmacy、終末期問題などの加齢問題と関連した特異的なニーズが老人患者にはある。しかし、この問題はまだ明らかでなく、リハビリテーションへのインパクト、医療アウトカムへの影響、再入院率、医療コスト/ベネフィットの問題などは議論中の問題である。
急性期病院入院老人患者は、死亡リスクが高く、加齢という側面は未だ標準的方法となってない。
老人特異的な入院・外来治療は、医療上のアウトカムを至適化し、機能状態を改善するかもしれない。

WHO framework rehabilitation cycleに従う入院患者リハビリテーションにベネフィットありという仮説にもとづいた介入

多次元的老人医学評価、厳格な治療割り付け、患者のケアに関わる全医療職種定期的チームミーティング、個別的テーラー化ゴールの設定、患者のニーズにテーラー化された介入、ケアチームと患者の定期的治療評価

結論から言えば、老人患者に対して特異的にデザインされた入院リハビリテーションは、機能面でも、ナーシングホーム入所や死亡に対しても良好なアウトカムが認められた。
ただ、特性の明確化やコスト効果に関してはデータ不十分


Inpatient rehabilitation specifically designed for geriatric patients: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
BMJ 2010;340:c1718, doi: 10.1136/bmj.c1718 (Published 20 April 2010)
【目的】 老人患者に特化した入院リハビリテーションは通常のケアと比較した、機能状態、ナーシングホーム入所、死亡率の評価
【結果】 4780名の一般・整形疾患老人リハビリテーションと通常ケアを比較した17トライアル
退院時のアウトカムにおける包括的ベネフィットはメタアナリシスを示唆
(オッズ比 機能: 1.75 (95% 信頼区間 1.31 ~ 2.35), ナーシングホーム入所相対リスク  0.64 (0.51 ~ 0.81), 死亡率:相対リスク 0.72 (0.55 ~ 0.95))
フォローアップ終了時はそれぞれ、1.36 (1.07 ~ 1.71)、 0.84 (0.72 ~ 0.99)、 0.87 (0.77 ~ 0.97))

Effect of inpatient rehabilitation specifically designed for geriatric patients on functional improvement at hospital discharge and at follow-up



Effect of inpatient rehabilitation specifically designed for geriatric patients on admissions to nursing homes at hospital discharge and at follow-up




Effect of inpatient rehabilitation specifically designed for geriatric patients on mortality at hospital discharge and at follow-up

医療およびコストへのインパクトはデータ数が限られていた。

対象患者に比較して、ランダム化後の加重平均入院期間は一般的老人リハビリテーション割り付け群より長かった(24.5 v 15.1 days) 。そして、整形リハビリテーション割りつけ患者では短かった (24.6 v 28.9 days)

by internalmedicine | 2010-04-23 09:06 | 運動系  

COPDとうっ血性心不全:ベータ遮断剤種類による効果と呼吸機能への影響

うっ血性心不全とCOPDの合併というのは、高齢化とともに、よく遭遇する事態である。
carvedilol(アーチスト)を処方するときに躊躇するわけだが・・・次第に、その使用方法に対し、肯定的となってきている。


COPD患者でもβ遮断剤使用躊躇してはいけない?  2008-03-27

COPD患者における心保護的β遮断剤使用  2008-09-17


さらに、薬剤種類での違いについて・・・carvedilolはFEV1低下をもたらすが、やはり、BNP値改善効果は最大のようだ。

Differences Between Beta-Blockers in Patients With Chronic Heart Failure and Chronic Obstructive Pulmonary Disease
A Randomized Crossover Trial
J Am Coll Cardiol, 2010; 55:1780-1787, doi:10.1016/j.jacc.2010.01.024

2つのオーストラリア教育病院のランダム化オープンラベル、3群交叉トライアル(51名のうっ血性心不全治療)

61名、66 ± 12歳
NYHA分類  I (n = 6)、 II (n = 29)、III (n = 16)
左室駆出率 37 ± 10%
35名でCOPD合併

NT-pro-hormone BNPペプチドは有意に metoprolol or bisoprololよりcarvedilolで低下
(mean: carvedilol 1,001 [95% confidence interval (CI): 633 to 1,367] ng/l; metoprolol 1,371 [95% CI: 778 to 1,964] ng/l; bisoprolol 1,349 [95% CI: 782 to 1,916] ng/l; p < 0.01)し、初回のβ遮断剤へ戻した場合ベースラインへ回帰

Central augmented pressure(pulsatile afterload)は、carvedilol で最小(carvedilol 9.9 [95% CI: 7.7 to 12.2] mm Hg; metoprolol 11.5 [95% CI: 9.3 to 13.8] mm Hg; bisoprolol 12.2 [95% CI: 9.6 to 14.7] mm Hg; p < 0.05)

COPD患者で、FEV1は carvedilolで最小で、bisoprololで最大 (carvedilol 1.85 [95% CI: 1.67 to 2.03] l/s; metoprolol 1.94 [95% CI: 1.73 to 2.14] l/s; bisoprolol 2.0 [95% CI: 1.79 to 2.22] l/s; p < 0.001)

NYHA機能分類、六分間歩行距離、左室駆出率は変化なし

β遮断剤変更に関して耐用性有り



FEV1の1.85Lと2.0Lの差というのはさほど問題にならないが、500mlと650mlだと問題になると思う。このケースは心不全はある程度重症だが、COPDとしては軽度の症例での検討である。


BNP値とFEV1の・・・・まさにリスク・ベネフィット・・・このトライアル、臨床的アウトカムで比較してないのが残念


AugP



bisoprolol :メインテート
metoprolol : セロケン 、ロプレソール錠

by internalmedicine | 2010-04-22 14:22 | 呼吸器系  

減塩:アメリカ医学研究所が食品関連企業への厳格な塩分制限を助言

大方の予想通り、US Institute of Medicine (IOM)はFDAに、より厳格な食品産業、レストランや書品サービス産業へのスタンダードを助言したという話(ソース:http://www.theheart.org/article/1068389.do#bib_1

The US Institute of Medicine(IOM):アメリカ医学研究所 は公的機関の報告文書を作成する機関であり、それ相応の政治的影響を与えると思うのだが・・・

Henney JE, Taylor CL, and Boon CS, eds. Institute of Medicine. Strategies to Reduce Sodium Intake in the United States; Washington, DC: National Academies Press, 2010.
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=12818

heartwireで議論が・・・
http://www.theheart.org/article/1042623.do

一筋縄ではいかないようで、AHAのおえらいさんも、減塩運動には賛成だが、政府がなんらかの手をうたないと、医師たちは協力しようにもできないとけん制

そして、業界団体からのロビイストたちの反論も・・・

by internalmedicine | 2010-04-22 10:33 | 動脈硬化/循環器  

スターシス・ファスティック:糖代謝異常症における糖尿病発生抑制効果なし

IGT患者において、5年程度の経過で、インスリン速効型インスリン分泌促進であるnateglinideは糖尿病発症頻度に影響を与えない。Nateglinideはまた、心血管リスク減少をもたらさなかった。
ゆえに、IGTマネージメントに使用するには不適切という話


Effect of Nateglinide on the Incidence of Diabetes and Cardiovascular Events
The NAVIGATOR Study Group
NEJM Vol. 362:(16) 1463-1476 April 22, 2010

2×2区分トライアル(プラセボに負けたValsartan・・・NAVIGATOR研究・・・ 2010-04-22 09:23 )の片割れ

身体運動を増やし、体重を減らすことなどのライフスタイル介入により糖尿病リスクは減少し、薬剤として、metformin、 acarbose、 rosiglitazoneも減少させるが、心血管アウトカムまで影響をあたえるという報告はない。糖代謝異常では、2型糖尿病と心血管疾患のリスク増加はあるが、結果、糖尿病と、心血管疾患へ影響を与えるはずなのだが、やはり、latent timeの問題があるのだろう。
空腹時血統より食後血糖値が心血管疾患に影響をあたえるだろうという知見(Lancet 1999;354:617-621

まずは、糖尿病発症の頻度を減少させることを示してから・・・という話になるのだが、その俎上にものらなかった。



あらためて、IGTに関するアカルボースの報告(STOP-NIDDM研究)を見るとなんだかなぁ・・・と思う

αGIであるacarboseによる食後血糖低下で、IGT患者の心筋梗塞リスクを減少させたという報告(JAMA 2003;290:486-494.)がある。



今思うと、突出した報告が・・・

2型糖尿病治療薬として、外国のガイドラインでは無視されるほど評価の低い薬剤であるαGIにIGTにおけるCVDイベント減少効果があるほどの力があることになる。


スターシス・ファスティック:糖代謝異常症における糖尿病発生抑制効果なし_a0007242_108599.gif

((The Lancet, Volume 359, Issue 9323, Pages 2072 - 2077

あらためてこの図譜をみると、CVDイベントは一年後に集中的に発生していることになる・・・IGT患者の糖尿病発症という次元を超えて・・・直接動脈硬化関連イベントが発症していることになる!


これって信用できるの?

糖尿病専門医師たちの講演を多く聴いたが、その矛盾(あるいは、アカルボースの直接動脈硬化イベント抑制作用という新発見!)にはだれも触れていなかった!・・・食後血糖の重要性という話でごまかして、この論文を掘り下げようとしてなかったかのように見える。

参照:Voglibose Ph-3 Study: ベイスンのIGTからの糖尿病発症抑制効果 2009-04-24

by internalmedicine | 2010-04-22 10:15 | 糖尿病・肥満