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H3N2型流行が主な場合、死亡率が高い

季節性インフルエンザ関連死亡率予測


Estimates of Deaths Associated with Seasonal Influenza --- United States, 1976--2007
Weekly
Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) August 27, 2010 / 59(33);1057-1062

インフルエンザと関連した死亡率は季節毎にばらつきが大きいが、より致命性のたかいH3N2種が流行しているときが死亡率が顕著に高い。
H3N1流感シーズン中は他の種が主なときのシーズンより、H3N2が主なインフルエンザシーズン中は、2.7倍も死亡率が高い。

31回の連続インフルエンザシーズン中、平均的に約23600名の死亡数が流感流行中関連死としてあり1986-1987年の3349から2003-2004年の48614名までばらつく。


この流感死亡推定からの中心的メッセージは、平均的シーズンというものがほとんど無いというもの

4つの要因がみられる
・流行インフルエンザ種
・インフルエンザシーズンの長さ
・どれだけ多くのひとが罹患するか
・誰が罹患するか

特定のシーズンの死亡率の高低を予測するのは不可能

劇的な相違をもたらす要素の多くは道だが、H3N2種が主なときは死亡率が高いということは明らかとなった。

http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/URItheFlu/21895




H1N1に悩まされたので、極悪イメージはH1N1なのだが・・・違うらしい

by internalmedicine | 2010-08-27 09:48 | インフルエンザ  

スタチンとがんの問題と否定・・・その繰り返し 

Jonathan Emberson ( University of Oxford )が 25RCTの所見で、スタチンとがんの関連を否定する報告をする予定


Emberson J, et al "Safety of statin therapy: meta-analysis of data on cancer from 166,000 participants in 25 randomised trials" ESC 2010; Abstract 5035.


・ スタチン vs 対照 比較の20トライアルで、がん発生 3502(1.4%/年) vs 3514(1.4%/年):相対比 0.99
・ スタチン vs 対照 比較の同じトライアル比較で、死亡 1289 vs 1281 :相対比 1.00
・ スタチン 多い vs 少ない の比較5トライアルで、がん発生 1466 vs 1472(1.6%/年):相対比 1.02、がん死亡率 447 vs 481(0.5%/年) :相対比 0.88(95%信頼区間 0.67-1.15)
・がん頻度、部位を問わない死亡率に関して、治療期間を増加させての検討でも、サブグループの検討でもスタチン治療によるエビデンスなし。




スタチンは癌に対してニュートラル 2006-01-12


Statins and Cancer Prevention: Fact Sheet
http://www.cancer.gov/cancertopics/factsheet/prevention/statins

by internalmedicine | 2010-08-26 11:06 | 動脈硬化/循環器  

ESC: European Society of Cardiology Congress Meeting

ESC: European Society of Cardiology Congress Meeting
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ESCCongress/

by internalmedicine | 2010-08-26 10:34 | 動脈硬化/循環器  

家庭内血圧測定・持続血圧測定masked hypertension

masked hypertensionは“Masked Hypertension”・・・本来は持続血圧計を用いた概念であったはずだが、家庭内血圧測定でもこの言葉を使うようになったようだ・・・なんていい加減な連中が多いのだろう・・・と、憤慨

まぁ、大きな流れに逆らわない、こそくな人生を過ごしたいという私・・・これからは、家庭内血圧測定の場合も、このmasked hypertensionを呼ぶことにしよう。



Masked Hypertension: Evaluation, Prognosis, and Treatment
American Journal of Hypertension 23, 941-948 (September 2010) | doi:10.1038/ajh.2010.112



自己測定血圧と携帯型血圧が広く用いられるようになり、MHがひろく認識されるようになった。
様々な要因があり、喫煙、アルコール、運動、仕事、心理学的ストレスが、臨床的に遭遇する場所以外で、血圧を上昇させる。
多くの研究で、標的臓器障害を、MHと持続高血圧と比較したところ、真に正常者にくらべ増加することが示されている。
MH患者は、正常者に対して1.5-3倍の主要CVリスクを示し、リスクは持続的高血圧者と差がない

レビュー全体から見ると、主要CV疾患のリスクは、正常血圧者より、”自己測定定義のMH”で、ハザード比 2.13;95%信頼区間 1.35-3.35;P=0.001)、”24時間持続測定定義のMH”で、2.00;95%CI 1.54-2.60;P=0.001)

MHは自己測定・持続測定ともに、潜行的、予後的因子である。

MHは、この病態になりやすい人たちに対して検討すべき事項である。

降圧治療はこれをテーマにされてきているが、まだ、アウトカムベネフィットとの関連は未決である。


ABPMも保険適応となっており、この診断名の正確さは重要なはずだが・・・
24時間自由行動下血圧測定は、24時間血圧計の使用(ABPM)基準に関するガイドラインに沿って行われた場合、算定の対象となります。
(2008年4月より)

【D225-3 24時間自由行動下血圧測定】
24時間自由行動下血圧測定は、日本循環器学会、日本心臓病学会及び日本高血圧学会の承認を得た「24時間血圧計の使用(ABPM)基準」に関するガイドライン」に沿って行われた場合に、1月に1回に限り算定する。
厚生労働省 2008年3月5日発表


”職場高血圧”・”仮面高血圧”・”逆白衣高血圧”なんて造語で はしゃいでた人たちのおかげで、すっかり、臨床の現場に混乱が生じた

by internalmedicine | 2010-08-26 09:43 | 動脈硬化/循環器  

青少年:パソコン・コンピュータゲーム・テレビ視聴が増えるほど頭痛・背部痛など訴えが増える

パソコン、コンピュータ・ゲーム、テレビ視聴などのスクリーンをみる時間が増えるほど、青少年は、背部痛・頭痛などの身体症状の訴えが増える。これは、スクリーンの種類、すなわち、パソコン・テレビなどの種類を問わず、性別も問わず、一致した現象である。


Screen-based activities and physical complaints among adolescents from the Nordic countries
BMC Public Health 2010, 10:324doi:10.1186/1471-2458-10-324


上記結論とこの図表を見るのと雰囲気が違う。
すなわち、テレビ視聴は一貫して頭痛・背部痛ともに一番影響がある
女の子ではコンピュータゲームでは逆に改善している。シューティングゲームなどの終始力を込める内容のゲームが少ないせい?
http://www.biomedcentral.com/1471-2458/10/324/table/T3

by internalmedicine | 2010-08-26 08:28 | メディア問題  

メキシコ湾の油を処理する細菌・・・

Bacteria Are Gobbling Gulf Oil
by Kristen Minogue on August 24, 2010 1:00 PM
http://news.sciencemag.org/sciencenow/2010/08/bacteria-are-gobbling-gulf-oil.html



論文はこちら →http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/science.1195223

疑問は、リアリティーのある処理能力なのかというもの

Dissolved oxygen concentrations suggest that microbial respiration rates within the plume were not appreciably more than 1 µM O2 day–1.


汚染物質内の微生物の呼吸速度は、1μM O2/日は無い・・・ってどの程度?
この微生物酸素は周囲の自ら酸素が供給されなければならない。そして、油汚染内部で、酸素不足になる可能性を関係者たちは、心配している。


思ったより早く、油汚染は解決するのではという・・・楽観的な人・・・

by internalmedicine | 2010-08-25 17:14 | その他  

医療指導・監査に警察をつけるそうです

遅まきながら、驚きあきれて・・・

医療指導管理官による犯罪捜査のプロを指導監査で活用する提案について 法令を遵守すべき公務員の立場を逸脱 厚労省の責任の明確化を要求する


2010年8月8日 第7回全国保険医団体連合会理事会

http://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/100808hannzai.html



提案者は、「指導監査については、刑事事件と異なり強制捜査権はないが、事実を聴取し処分するといった点では共通」などと提案資料に記載しているように、「指導」と「監査」の区別どころか行政調査と犯罪捜査の区別までも無視するなど、指導監査の関連法令をまったく理解していないか、意識的に無視した説明を行っている。



地に落ちた、馬鹿の集まりの厚労省・馬鹿役人ども


政策上の失敗を繰り返している厚労省馬鹿役人たちは、警察に自首する気はないのだろうか?

by internalmedicine | 2010-08-25 15:48 | くそ役人  

ホメオパシー自体は無害かもしれないが、その信念に不随する部分は有害

多くの人が目にしたと思うが・・・この報道でホメオパシーの問題点を掘り下げてくれればありがたいのだが・・・


「ホメオパシー」についての会長談話(日本学術会議会長:http://www.scj.go.jp/)
過去には「ホメオパシーに治療効果がある」と主張する論文が出されたことがあります。しかし、その後の検証によりこれらの論文は誤りで、その効果はプラセボ(偽薬)と同じ、すなわち心理的な効果であり、治療としての有効性がないことが科学的に証明されています1。英国下院科学技術委員会も同様に徹底した検証の結果ホメオパシーの治療効果を否定しています2

1. Shang A et al. Are the clinical effects of homoeopathy placebo effects? Comparative study of placebo-controlled trials of homoeopathy and allopathy. Lancet 2005; 366: 726
2. Evidence Check 2: Homeopathy 2010. 2.8
http://www.publications.parliament.uk/pa/cm200910/cmselect/cmsctech/45/45.pdf
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d8.pdf



http://mainichi.jp/select/science/news/20100825k0000m040076000c.html
ホメオパシー療法:「科学的根拠なし」学術会議会長

 山口県で昨年10月、助産師にビタミンK2の代わりにホメオパシー療法の特殊な錠剤を投与された乳児がビタミンK欠乏性出血症で死亡したことを受け、日本学術会議の金沢一郎会長は24日、「ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されている。医療関係者が治療に使用することは厳に慎むべきだ」との談話を発表した。

 ホメオパシー療法は18世紀末ドイツで始まった。病気と似た症状を起こす植物や鉱物を何度も水で薄めてかくはんし、この水を砂糖玉にしみこませた錠剤(レメディー)を服用して自然治癒力を引き出し、病気を治すというもの。元の物質は水にほとんど残っていないが、実践する人たちは「水が記憶している」と主張している。

 欧米やインドで盛んだが、最近は効果を巡り議論が起きている。日本でもごく一部の医療関係者ががんやうつ病などの患者にレメディーを投与している。

 日本学術会議は政府に科学振興策などを勧告できる、日本の科学者の代表機関。記者会見した金沢会長は国内で死者が出た事態を重視し「ホメオパシーに頼り過ぎると、有効な治療法を受ける機会を逸する」と指摘。欧米のように普及する前に、医療分野で広がらない手だてが必要と主張した。唐木英明・同会議副会長も「ただの水なので効果はない」と訴えた。

 山口県の乳児死亡では、母親が助産師を相手に損害賠償を求める裁判を起こしている。ビタミンK欠乏性出血症は新生児約4000人に1人の割合で発症する。乳児死亡後、厚生労働省や日本周産期・新生児医学会は、新生児にビタミンK2シロップを与えるよう医療関係者に訴えている。

 ホメオパシー療法の普及活動をしている「日本ホメオパシー医学協会」(東京都)は「欧米の実績で分かるように、ホメオパシー療法は治癒効果が科学的に証明されている」と反論している。【小島正美】



Homeopathic "remedies" are usually harmless, but their associated misbeliefs are not.

ホメオパシーでは、予防できないし、ワクチン反対につながることが多い。”National Center for Homeopathy's 1997 conference ”では、アスピリンやコレステロール降下薬剤の代替に、根拠のないホメオパシー製品を推奨する事態も起きている。




良くてその効果は、プラセボ、そして、そのものには有害性はなくても、有害性が付随してくる。

OTC薬剤もどきとして扱われている非合法マーケットの存在も有害性に荷担する。
また、付随するセル・ソルトやエレクトロ診断処方など、その裾野の広がりが懸念される。

参考:
http://www.homeowatch.org/




長妻って・・・学術団体の意見を無視して、カルトに走る訳か・・・国家的大問題でしょ
こういう姿勢って・・・
 ↓
ホメオパシーや統合医療の効果、厚労省で研究へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100825-00000011-cbn-soci
8月25日21時0分配信 医療介護CBニュース


民主党はわかりやすく 疑似科学党と改名してほしい。

by internalmedicine | 2010-08-25 12:10 | Quack  

インターネット調査(笑)で、結論づけする研究者?の存在

日本のリテラシーの低さが試された・・・報道

”京都大学”というブランド名にだまされているが、実態は、バイアスだらけの”インターネット調査”というお笑い

年収:あれ?理系が100万円多い 京大特任教授ら研究
http://mainichi.jp/select/today/news/20100825k0000m040029000c.html


年収:あれ?理系が100万円多い 京大特任教授ら研究

2010年8月24日 19時4分

 京都大の西村和雄特任教授と同志社大の浦坂純子准教授らの研究で、大学の理系学部出身者の年収が文系学部出身者より平均100万円も多いことが分かった。西村特任教授は「文系の方が高収入という“通説”が覆された」としている。

 西村特任教授らは08年6月、民間リサーチ会社にインターネット調査を依頼し、1632人のデータを分析。文系の平均年収約583万円に対し、理系は約682万円だった。格差は年齢と共に広がり、25歳では理系が文系より約60万円多く、60歳では約168万円に拡大していた。

 グループによると、過去の「文系の生涯所得が約5000万円多い」という調査結果や企業の取締役の専攻などから、一般に「文系が高収入」とされていたという。【広瀬登】


こういうのを堂々と発表して、「文系の方が高収入という“通説”が覆された」と主張する・・・厚顔さだけは立派だ。



この研究で判明した結論は・・・京都大学では、バイアスを無視する研究者から教わっている学生がいる・・・ということ

しかも、自分で汗かかないで、調査会社に依頼って・・・研究者???

そもそも、こういうひとを”特任教授”に指名する京都大学

by internalmedicine | 2010-08-25 10:41 | メディア問題  

脳脊髄液バイオマーカー:認知症予測

後追い的文献紹介

”Mixture modeling approach”ってのが・・・どうもうさんくささが・・・と思うのは私だけなのだろう。この種の検査項目が新しい認知症ガイドラインに導入されようとしているのだから・・・

US Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative data setを用いて
脳脊髄液のβ-アミロイド蛋白1-42/りん酸化タウ181Pバイオカーカーmix modelを検討
健康状態をマッチさせた対照として比較

陽性所見にて、AD 、MCI、正常認知機能はそれぞれ、 90%、72%、 36%

AD所見の認知機能正常群は、アポリポ蛋白E(ε4)アレルキャリアが多い

2つの他のデータセットで確認

68名の剖検確認AD例を含む1つの研究で、64/68(感度 94%)でAD陽性所見

他のMCIフォロー57名のデータセットでは、5年までで、100%の感度でADへの進展予測感度

Diagnosis-Independent Alzheimer Disease Biomarker Signature in Cognitively Normal Elderly People

Geert De Meyer, PhD; Fred Shapiro, MLS; Hugo Vanderstichele, PhD; Eugeen Vanmechelen, PhD; Sebastiaan Engelborghs, MD, PhD; Peter Paul De Deyn, MD, PhD; Els Coart, PhD; Oskar Hansson, MD; Lennart Minthon, MD; Henrik Zetterberg, MD, PhD; Kaj Blennow, MD, PhD; Leslie Shaw, PhD; John Q. Trojanowski, MD, PhD; for the Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative

Arch Neurol. 2010;67(8):949-956. doi:10.1001/archneurol.2010.179

by internalmedicine | 2010-08-25 10:02 | 精神・認知