ぜん息:超微細BDP/F合剤により迅速な気管支拡張効果かつ用量依存的抗炎症効果・・・軽症ぜん息

extrafine beclomethasone dipropionate/formoterol (BDP/F)
Modulite(R)という、超微粒で、安定・均一な薬剤到達性、tailor particle sizeを生成できる柔軟性を担保する技術を用いたもの

吸入ステロイド(ICS)と長時間作用β2刺激剤(LABA)両成分のmolecular interactionと患者にとっての利便性のため中等症から重症ぜん息に固定比率の合剤が用いられている。フォルメテロール+BDPはBDP単独より有用である。そして、conccurent治療に比べても長期間有用性が優れていることが示されている。
自由に粒子サイズを変化させる、Modulite HFA技術により、mass median aerodynamic diameter(MMAD)、吸入後肺末梢への到達性など、BDP/F(MMAD: BDP 1.4、 フォルメテロール 1.5)に最適化したもの (Exper Rev. Resp. Med. 2(2), 161-166 2008http://www.future-science-group.com/_img/pics/Beclomethasone_diprorionate_formoterol_4.pdf)


"fixed combination of extrafine beclomethasone dipropionate/formoterol (BDP/F) "のランダム化対照トライアルで、用量依存的な抗炎症効果が軽症ぜん息で示された。

Rapid effects of extrafine beclomethasone dipropionate/formoterol fixed combination inhaler on airway inflammation and bronchoconstriction in asthma: a randomised controlled trial
BMC Pulmonary Medicine 2011, 11:60 doi:10.1186/1471-2466-11-60
Published: 21 December 2011

# by internalmedicine | 2012-01-16 08:51 | 呼吸器系  

ぜん息 新生代マクロライド少量持続:レスポンダー解析 ・・・ 高年齢、長期罹病期間、男性ほど効果

Neomacrolides in the treatment of patients with severe asthma and/or bronchiectasis: a retrospective observational study
Adv Respir Dis December 2011 vol. 5 no. 6 377-386


非のう胞性線維症の、重症ぜん息 and/or 気管支拡張症の後顧的観察コホート

3-8週の低用量neomaclorideで、108名の患者
47名のぜん息患者で肺機能・症状スコア有意に改善
レスポンダー(1秒量7%以上改善)は高齢者r (55 vs. 47 years; p = 0.042) ほど、ぜん息罹病期間長い(29 vs. 9 years; p = 0.052)ほど比率多し







気管支拡張患者(n=61)では、症状スコア改善が有意
レスポンダーは高齢者(61 vs. 53 years; p = 0.004)、男性ほど多く(53% vs. 27%; p = 0.043)、気管支拡張鵜HRCTスコア高い方がその傾向有り(有意差無し)
多変量ロジスティック回帰解析では、年齢、男性が独立した予後予測因子


# by internalmedicine | 2012-01-16 08:27 | 呼吸器系  

インターネット依存青年の脳構造変化の証拠;アルコール依存・薬物依存と類似

インターネット依存は、臨床的な疾患とみなされる。
科学雑誌Plos Oneに、インターネット依存の若年者のウェブ依存17名の脳の構造解析がなされ、他の薬物依存・アルコール依存と類似した濃厚増の変化が示された。

中国の研究であり、非依存者に比べ、白質の変化などが報告されている

Web addicts have brain changes, research suggests
By Helen Briggs
Health editor, BBC News website
http://www.bbc.co.uk/news/health-16505521


Microstructure Abnormalities in Adolescents with Internet Addiction Disorder
Yuan K, Qin W, Wang G, Zeng F, Zhao L, et al. (2011)
PLoS ONE 6(6): e20708. doi:10.1371/journal.pone.0020708

internet addiction disorder (IAD) (n=18)をvoxel-based morphometry (VBM) techniqueを利用した形態的検討、diffusion tensor imaging (DTI) を用いた白質 fractional anisotropy (FA)、IAD期間の後続的測定を検討。


VBM の結果、両側 dorsolateral prefrontal cortex (DLPFC)の decreased gray matter volume 、 supplementary motor area (SMA)、 orbitofrontal cortex (OFC)、cerebellum と left rostral ACC (rACC)の減少が見られた。

DTI 解析の結果、internal capsule (PLIC) left posterior limbのFA値亢進、right parahippocampal gyrus (PHG)内の白質FA値減少

DLPFC、rACC、SMAの灰白質容積量、PLIC中の白質FA値は有意にIAD青年のインターネット依存期間と相関。

わたしのようなじいさんのWeb依存の脳はどうなのだろう?老化変化とまざってわからなくなってるかw

# by internalmedicine | 2012-01-15 09:29 | 中枢神経  

妊娠中のSSRI服用による新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)

妊娠中SSRI服用による子供の肺高血圧症の危険性、いわゆるSSRIによる新生児遷延性肺高血圧症(PPHN)の問題

Selective serotonin reuptake inhibitors during pregnancy and risk of persistent pulmonary hypertension in the newborn: population based cohort study from the five Nordic countries
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.d8012 (Published 12 January 2012)

デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン

SSRI妊娠中服用約3万、11014名は妊娠20週未満で投薬

妊娠後期SSRI暴露は新生児の持続性の肺高血圧リスク増加と関連
・1000生下新生児に対し 絶対的リスク3 バックグラウンドは1.2;  補正オッズ比 2.1 (95% 信頼区間 1.5 to 3.0)

SSRI薬剤は特異的なリスク増加は同等 (sertraline, citalopram, paroxetine, and fluoxetine)

妊娠8週前のSSRI処方は、有意にそのリスクをやや増加させるのみ :補正オッズ非 1.4 (95% confidence interval 1.0 to 2.0)


結論としては、リスクそのものは頻度はかなり少ないが、妊娠後期ではそのリスクは2倍を超える。
class effectもあるようである。

# by internalmedicine | 2012-01-14 09:37 | 精神・認知  

NASH各指標改善: ロサルタン>アムロジピン ; シンバスタチン追加でさらに改善

ロサルタン 100 mg/day or アムロジピン 10 mg/day 6ヶ月間に、さらにシンバスタチン 20mg/dayを6ヶ月間追加することで、超音波による脂肪肝(SAT)、皮下脂肪、内臓脂肪(VAT)、クランプ法によるインスリン感受性(GIR)、空腹時血糖、TG、炎症性パラメータ比較

ロサルタン+アムロジピンは有意に、収縮期/拡張期血圧減少 (P<0.001 vs. baseline)
ロサルタンは有意に  GIR (P<0.05 vs. baseline)をamlodipine therapyに比べ改善

ロサルタンにシンバスタチンを加えることでGIRは、アムロジピンにシンバスタチン追加比較でさらに増加  (P<0.01 and P<0.05 vs. baseline)

ロサルタンは、アムロジピン併用に比べ有意に脂肪肝の程度、SAT、VAT指標改善(P<0.05 vs. baseline with losartan for all)

ロサルタンにシンバスタチンを加えることは、脂肪肝、SAT、VAT指標改善


Effects of losartan and amlodipine alone or combined with simvastatin in hypertensive patients with nonalcoholic hepatic steatosis
European Journal of Gastroenterology & Hepatology: February 2012 - Volume 24 - Issue 2 - p 164–171


全般的に、ARBの方CCBより脂肪肝にとって好ましいのか?上記比較は、検査指標の比較に過ぎないため、臨床的アウトカムとどうからむかが今後の課題。ACE阻害剤 vs ARB 、それぞれのクラス効果なども課題。 尿酸へのニューロタンの影響は他のARBと異なるというクラス効果の議論(カルシウム拮抗剤とロサルタンは尿酸値低下のみならず、痛風発症リスク減少 ;その他ARBは痛風増加 2012年 01月 13日)がある。

# by internalmedicine | 2012-01-14 08:18 | 動脈硬化/循環器