またぞろ・・・総合診療科 今度は在宅させるんだって・・・厚労省
2012年 01月 10日
厚労省、「総合診療医」育成を検討 在宅医療の柱に
日本経済新聞
この記事、在宅医療と、総合診療と、ゲートウェイ機能と・・・混同してる。
厚労省記者クラブらしい頭の悪い記事だが、前回の騒ぎの時の厚労省のねらいはフリーアクセス制限だった。
温泉場で、厚労省の役人たち、記者クラブの連中と、考えたのだろうか? 前回は温泉場で考えたらしいが・・・→ 医師不足を温泉場で考えよう・・・升添 ← 馬鹿? 2008年 08月 21日
日医ってあたまおかしい:フリーアクセス制限制度を無理強い 2008年 08月 12日
で、NHKの、あの番組の中身、感染症専門家だったり、神経内科だったり、耳鼻咽喉科の中身だったり・・ほんとに、地域医療ベースの総合診療の話だったのだろうか?この番組に出る連中の肩書き・・・ A大学附属病院なんたら医療教育センター教授 、B 大学病院 総合外来センター 教授、C病院総合内科部長を見れば彼らの専門は”大病院の総合診療外来”という特殊な診療科の話ということになる。
”総合診療科”≠”地域医療”ということを、マスコミも、厚労省も、気づいてないのだろうか? ずるがしこさだけはたけている厚労省のことだから、この”総合診療”を、医療コスト削減のごまかしアドバルーンとして利用しているのだと思う。
厚労省役人や中医協の机上の空論でどれほど医療の現場が混乱し、患者たちの医療の質を下げさせているのか・・・彼らは全く理解してない。
どっちにしろ、総合診療科とか総合内科などとか・・・一般の医者にとってどちらも魅力無し (JAMA) 2008年 09月 10日
プライマリ・ケアは、二次・三次ケアと共に、個々の患者のセルフケアの延長上にある。
プライマリ・ケアの定義類 2006年 12月 18日
総合診療科とは、NHKの番組のごとき、診断だけに限定した専門分野なら、地域の患者に、遠い分野だろう。そして、”日本独特の保険上のシステムとしての”在宅医療も、一般のプライマリ・ケアとは一線を画す分野である。
・・・ いったい、何考えてんだ
そもそも”総合医”という定義がはっきりしない。位置づけ以上に、定義がはっきりしない。
”総合診療”に関して専門家自称の連中の言うことって、ハリソンとかセシルの内科教科書の最初の章に書かれている、診断論や意思決定や医療倫理などである。
専門医制度に「総合医」の位置付けを- 厚労省検討会
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/36363.html
前述のNHKの番組の自称”総合医”さんたちは、ある程度の規模の病院のゲートウェイ部門の医師だった気がする。
”プライマリ医”≠”総合医”
Primary Care PhysicianのAAFPの定義
A primary care physician is a generalist physician who provides definitive care to the undifferentiated patient at the point of first contact and takes continuing responsibility for providing the patient's care. Such a physician must be specifically trained to provide primary care services.
Primary care physicians devote the majority of their practice to providing primary care services to a defined population of patients. The style of primary care practice is such that the personal primary care physician serves as the entry point for substantially all of the patient's medical and health care needs - not limited by problem origin, organ system, or diagnosis. Primary care physicians are advocates for the patient in coordinating the use of the entire health care system to benefit the patient.
則ち、法人・個人でも、診療所を念頭においた制度であり、決して、NHKに出てくるような大規模施設の外来部門というわけではない。
故に、”総合医”というのは新たな定義が必要である。
コストカッター主義者にとって都合の良い定義というのは最悪なのである・・・
”厚労省専門医検討会”で出てない厚労省事務方素案が日経新聞の記事となってた模様
http://togetter.com/li/240174
厚労省の手先となっている日経新聞が、世論誘導の片棒担いだという話。しかも、記者が理解力・現状把握力乏しいため、説得力ゼロのクソ記事となった模様。
次の専門医検討会では、この事務方の不義を当然追及するんでしょうなぁ 委員の皆様
# by internalmedicine | 2012-01-10 16:23 | くそ役人